JPS6121896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テレビジヨン等に使用される映像信
号の白レベル表示回路の改良に関するものであ
る。テレビジヨンカメラでは、撮像管などにより
被写体の明るさの変化を、電気信号のレベル変化
におきかえる。一般にこの映像信号の最小レベル
を黒レベル、また最大レベルを白レベルと呼んで
いる。テレビジヨンカメラでは、その伝送路の特
性により撮像中、随時白レベルを測定し、常に白
レベルを定格以下にするため光学系や回路等を調
整する必要がある。このために従来、第１図に示
すようなビユーフアインダ，モニタ等の画面上
に、白レベルを表示する白レベル表示回路が用い
られて来た。

１は入力端子、２はクランプ回路、３は低域フ
イルタ回路、４は電圧制御型単安定マルチバイブ
レータ（モノマルチ）、５は微分回路、６は出力
端子、７はモノマルチ４のトリガ信号入力端子、
また第２図は第１図各部の信号波形で、Ａは映像
信号波形、Ｂは低域フイルタ回路３の出力信号波
形、Ｃは水平同期信号と同期したモノマルチ４の
トリガ信号波形、Ｄはモノマルチ４の出力信号波
形、Ｅは出力端子６の出力信号波形、a′は白レベ
ルピーク値を示す。次に回路動作について説明す
る。第１図において、入力端子１に供給された映
像信号は、クランプ回路２により映像信号の黒レ
ベルを固定され、増幅器等を含む低域フイルタ回
路３に供給される。この低域フイルタ回路３で、
映像信号の高周波成分を取り除かれ、同時に映像
信号のレベル変化を平均値化した直流電圧変化に
変換される（第２図Ｂ）。

直流電圧変化に変換された低域フイルタの出力
信号は、電圧制御型モノマルチ４の制御入力端に
供給される。一方、入力端子７より供給された水
平同期信号に同期したトリガ信号（第２図Ｃ）で
モノマルチ４をトリガして、第２図Ｄに示すよう
なパルス幅が変化した出力信号となる。このモノ
マルチ４の出力信号は一映像信号期間ごとの映像
信号レベルに比例したパルス幅を有したものであ
る。このようなモノマルチ４の出力信号は、微分
回路５で微分成形され第２図Ｅに示すような信号
が出力端子６に得られる。

白レベル表示回路では、この信号を映像信号と
重畳しビユーフアインダやモニターテレビ画面上
に、第３図９で示すような輝線として白レベルの
表示を行なつている。

以上説明した従来回路では、次のような欠点が
ある。回路に低域フイルタを用いているため入力
信号波形が積分され、周波数の高い入力信号の正
確な白レベルを表示できない。また第２図a′に示
すように一映像期間の後半に白レベルのピーク値
がある場合（モノマルチ４の動作終了後に信号レ
ベルが変化した場合）正確な白レベルを表示でき
ない。

本考案はこれらの欠点を除去するために、ある
映像期間を通して白レベルを検知し、次の映像期
間にその白レベル値を表示し、常に正確な白レベ
ルを表示させることを目的としたものである。

第４図は本考案の一実施例であり、１１，１
３，１４，２０，２２，２３は制御信号により開
閉する切換器、１２，２１は、白レベル検出回
路、１５は信号入力端子、１６は出力端子、１７
は出力回路、１８は切換器制御回路、１９は水平
同期信号入力端子である。この第４図に示す回路
を、第１図に示した従来の白レベル表示回路で、
低域フイルタ回路３を取り除き第４図の信号入力
端子１５と出力端子１６をそれぞれ接続したもの
が本考案である。

また第４図に示す以外の回路動作については、
第１図においてすでに述べたのでその説明は省略
する。

なお説明上、各切換器１１，１３，１４，２
０，２２，２３とも制御信号入力端子は図中矢印
で示し、制御信号“１”により閉じ、制御信号
“０”により開くものとする。

第５図は、第４図に示した切換器制御回路１８
より各切換器１１，１３，１４，２０，２２，２
３に供給される制御信号波形を示し、Ａは端子１
９から供給される水平同期信号波形である。

Ｂ〜Ｅは水平同期信号と同期した信号波形でＢ
は切換器１１，２３の制御信号、Ｃは切換器１
４，２０の制御信号、Ｄは切換器１３の制御信
号、Ｅは切換器２２の制御信号である。

次に第４図の動作について説明する。入力端子
１９より水平同期信号（第５図Ａ）を切換器制御
回路１８に供給する。

切換器制御回路１８で、水平同期信号に同期し
た各切換器１１，１３，１４，２０，２２，２３
の切換制御信号（第５図Ｂ〜Ｅ）を作りそれぞれ
の切換器に供給する。また、入力端子１５にクラ
ンプ回路２で黒レベルを固定された映像信号を供
給し、切換器１１および切換器２０の入力端に供
給する。

次に各切換器の切換タイミング（制御信号の位
相関係）は次の通りである。

水平同期信号波形の立下りt₀（第５図参照）
で、切換器１１（第１切換器と称す）、切換器１
３（第２切換器と称す）は切換制御信号Ｂ（第１
制御信号と称す）、制御信号Ｄ（第２制御信号と
称す）により閉じる。切換器１３の閉じている時
間はほぼ水平同期信号の時間であり、この時間内
で、白レベル検出回路１２のコンデンサに蓄積さ
れた電荷を切換器１３を介して放電させる。放電
後の切換器１３は制御信号Ｄにより開放される。

次に、映像信号は切換器１１に供給されると、
切換器１１は制御信号Ｂにより次の水平同期信号
期間まで閉じているので、一映像信号期間の映像
信号は切換器１１を通つて白レベル検出回路１２
に供給されコンデンサに映像信号の最大値即ち白
レベルに対応する電荷を蓄積する。

一映像信号期間が終ると、次の水平同期信号に
より制御信号Ｂは“０”になり切換器１１は開放
となり、同時に切換器１４（第３切換器と称す）
は制御信号Ｃ（第３制御信号と称す）により閉じ
る。

以上の動作により、白レベル検出回路１２のコ
ンデンサに蓄積された白レベルに対応する電荷
は、切換器１４を通つて出力回路１７に供給さ
れ、出力端子１６に続くモノマルチ４に供給され
る。

以上の動作により、ある映像信号期間の白レベ
ルは、次の映像信号期間にビユーフアインダ、モ
ニタテレビ等へ表示される。

第４図の切換器２０〜２３は、以上説明した切
換器１１〜１４の閉−開と逆に動作し、全体とし
て全ての映像信号期間の白レベルを表示できる。

なお、一つおきの映像信号期間に白レベルを表
示すれば十分の場合は、第４図の切換器２０〜２
３は省略できる。

以上説明したごとく、本考案によれば正確な白
レベルの表示が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の白レベル表示回路、第２図，第
３図は各部の信号波形、第４図は本考案の一実施
例、第５図は第４図の各切換器の制御信号波形。 １……入力端子、２……クランプ回路、３……
低域フイルタ、４……単安定マルチバイブレー
タ、５……微分回路、６……出力端子、１１，１
３，１４，２０，２２，２３……切換器、１５…
…入力端子、１６……出力端子、１７……出力回
路、１８……切換器の制御信号発生回路、１９…
…水平同期信号入力端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 黒レベルを固定した映像信号の一映像信号期間
   における白レベルを検出・保持する白レベル検出
   回路と、一映像信号期間おきに導通し該白レベル
   検出回路に上記黒レベルを固定した映像信号を供
   給する第１の切換器と、上記黒レベルを固定した
   映像信号が上記白レベル検出回路に供給される一
   映像信号期間の直前の水平同期信号に相当する期
   間に導通し上記白レベル検出回路出力をリセツト
   する第２の切換器と、上記白レベル検出回路に上
   記黒レベルを固定した映像信号が供給される一映
   像信号期間の次の一映像信号期間に導通し上記白
   レベル検出回路出力を取出す第３の切換器と、上
   記第１，第２，第３の切換器をそれぞれ上記のタ
   イミングで導通状態とする制御信号を発生する切
   換器制御回路と、上記取出された白レベル出力を
   そのレベルに対応したタイミングで発生するパル
   ス信号に変換する手段に供給する出力回路と、該
   パルス信号を上記映像信号に重畳して表示する手
   段とを有することを特徴とする白レベル表示回
   路。