JPS6121804Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一組若しくは複数組の、固定接片と
これにプラグの挿脱によつて接離せしめられる可
動接片とを、筐形のジヤツクケース内にその周壁
に形成した開口部から差込み装着してなるジヤツ
クに関するものである。

近時、超小型のラジオやカセツトテープレコー
ダ等が種々開発されるに伴い、ジヤツク等の部品
も小型で肉薄なケースに収容されたものが要求さ
れるようになつた。ところが、ジヤツクケース内
に接片を差込装着するようにしたジヤツク等にお
いてケースの周壁を薄肉なものにすると、接片の
圧入力やデツピング時の熱等によつてジヤツクケ
ースが変形するおそれがあつた。

本考案はこのような事情に着目してなされたも
ので、一つの固定接片を特殊な形状にすることに
よつて、ジヤツクケースの変形を防止することが
できるジヤツクを提供しようとするものである。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

この実施例のジヤツクは、二組の、固定接片
５，１１とこれにプラグの挿脱によつて接離せし
められる可動接片６，１２とを、筐形のジヤツク
ケース１内にその周壁に形成した開口部１ｅ１ｆ
から差込み装着してなる。すなわち、一方の固定
接片５と可動接片６とは、ジヤツクケース１の周
壁後面部分を全面的に切欠いて形成された後面開
口部１ｅから差込み装着されたもので、ジヤツク
ケース１の周壁前面部分たる前壁１ａに突設した
プラグ挿入用のスリーブ４からプラグが挿脱され
ることによつて入り切りされる常閉型の第１後片
スイツチ２を構成しており、また他方の固定接片
１１と可動接片１２とは、前記前壁１ａの下端部
分を全巾に亘つて切欠いて形成された前面開口部
１ｆから差込み装着されたもので、プラグの挿脱
によつて入り切りされる常開形の第２接片スイツ
チ３を構成している。

第１接片スイツチ２の固定接片５は、矩形板状
の本体片５ａと、本体片５ａの一方の対向する２
辺から本体片５ａに直交して同一方向に一体的に
突出された一対の矩形板状の外片５ｂ，５ｃと、
本体片５ａの他方の対向する２辺から本体片５ａ
に直交して外片５ｂ，５ｃの突出方向と同一方向
に一体的に突出された、両側縁が突出方向に沿つ
て平行であり且つこの両側縁間の間隔つまり巾が
両外片５ｂ，５ｃの対向面間隔より所定量小さな
一対の矩形板状の内片５ｄ，５ｅと、を備えた形
状に良導電材でもつて一体成形されていて、両外
片５ｂ，５ｃの対向面を背面開口部１ｅの両側の
周壁部分つまり両側壁１ｂ，１ｃの外面に添接さ
せると共に各内片５ｄ，５ｅの両側縁を前記両側
壁１ｂ，１ｃの内面に当接させた状態で、ジヤツ
クケース１内に差込み装着されている。なお、固
定接片５の下側の内片５ｅの下面部は、可動接片
６の接点部６ｃが接触する接点部５ｆとなる。固
定接片５のジヤツクケース１に対する取り付け
は、具体的には前記外片５ｂ，５ｃに透孔７，７
を穿設するとともに前記ケース１の側壁１ｂ，１
ｃ外面に係止爪８，８を突設しておき、前記固定
接片５を前記ケース１の背面開口部１ｅに押し付
けることによつて該固定接片５の透孔７，７とケ
ース１の係止爪８，８とを弾性係合させるように
している。しかしてこの状態では、前記外片５
ｂ，５ｃの対向面がケース１の側壁１ｂ，１ｃの
外面に添接するとともに、前記内片５ｄ，５ｅの
左、右両縁が前記側壁１ｂ，１ｃの内面に当接す
ることとなつて、該側壁１ｂ，１ｃが第２図に示
すように固定接片５の外片５ｂ，５ｃの内片５
ｄ，５ｅによつて挾持された形になる。なお、１
ｇは前記側壁１ｂ，１ｃの内面に形成した案内溝
であり、この案内溝１ｇに前記固定接片５の内片
５ｄ，５ｅが嵌入するようになつている。一方可
動接片６は、前記ケース１内に背面開口部１ｅ側
から圧入固定される矩形な板部６ａの前縁からく
の字形に屈曲する舌片部６ｂを突設し、この舌片
部６ｂの先端を接点部６ｃとしたもので、その接
点部６ｃを前記固定接片５の接点部５ｆに接触さ
せ、かつ前記舌片部６ｂをプラグ挿入路９中に位
置させている。また、第２の接片スイツチ３は固
定接片１１と可動接片１２とからなる常開形のも
ので、この可動接片１２を絶縁材、例えば絶縁フ
イルム１３を介して前記第１の接片スイツチ３の
可動接片６の下側に隣接させている。固定接片１
１及び可動接片１２は、それぞれ前記ケース１内
に前面開口部１ｆ側から圧入固定される矩形な板
部１１ａ，１２ａの後縁から舌片部１１ｂ，１２
ｂを後方へ延出させてなるもので、これら舌片部
１１ｂ，１２ｂの先端を接点部１１ｃ，１２ｃと
している。

このような構成のものであれば、プラグ挿入路
９に図示しないプラグを挿入すれば第１の接片ス
イツチ２の可動片６がプラグに押左されて下方に
回動し、該可動接片６の接点部６ｃが固定接片５
の接点部５ｅから離れて該接点スイツチ２が
OFF状態に切り換る。また、下方に回動した可
動接片６は絶縁フイルム１３を介して第２の接片
スイツチ３の可動接片１２を下方に押圧する。そ
のためこの可動接片１２が下方に回動し、該可動
接片１２の接点部１２ｃが固定接片１１の接点部
１１ｃに接触して該接片スイツチ３がON状態に
切換わる。

したがつて本考案によればジヤツクケース１の
側壁１ｂ，１ｃが固定接片５の外片５ｂ，５ｃと
内片５ｄ，５ｅによつて挾持されて不動状態に拘
束されることになるので、該側壁１ｂ，１ｃが接
片の圧入力やデツピング時の熱等によつて変形す
るというような不都合を有効に防止することがで
きるものである。

なお、接片（固定接片５）をケースに固定する
ための手段は前記のものに限られないのは勿論で
あり、例えば接片側に係止爪を設け、ケース側に
前記係止爪が係合する凹部あるいは孔を設けても
よい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正断
面図、第２図は第１図における−線断面図、
第３図は分解した斜視図、第４図は背面側から見
た部分斜視図、第５図は接片の正面図である。 １……ジヤツクケース、１ｂ，１ｃ……側壁、
１ｅ，１ｆ……開口部、５，１１……固定接片、
５ａ……本体片、５ｂ，５ｃ……外片、５ｄ，５
ｅ……内片、６，１２……可動接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １組若しくは複数組の、固定接片５，１１とこ
   れにプラグの挿脱によつて接離せしめられる可動
   接片６，１２とを、筐形のジヤツクケース１内に
   その周壁に形成した開口部１ｅ，１ｆから差込み
   装着してなるジヤツクにおいて、一つの固定接片
   ５が、矩形板状の本体片５ａと、本体片５ａの一
   方の対向する２辺から本体片５ａに直交して同一
   方向に一体的に突出された一対の板状の外片５
   ｂ，５ｃと、本体片５ａの他方の対向する２辺か
   ら本体片５ａに直交して外片５ｂ，５ｃの突出方
   向と同一方向に一体的に突出された、両側縁が突
   出方向に沿つて平行であり且つこの両側縁間の間
   隔が両外片５ｂ，５ｃの対向面間隔より所定量小
   さな一対の板状の内片５ｄ，５ｅと、を備えた形
   状に成形されていて、両外片５ｂ，５ｃの対向面
   をジヤツクケース１における当該固定接片５が差
   込まれる開口部１ｅの両側の周壁部分である両側
   壁１ｂ，１ｃの外面に添接させると共に各内片５
   ｄ，５ｅの両側縁を前記両側壁１ｂ，１ｃの内面
   に当接させた状態で、ジヤツクケース１内に差込
   み装着されていることを特徴とするジヤツク。