JPS6121421B2 - - Google Patents

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JPS6121421B2
JPS6121421B2 JP57048159A JP4815982A JPS6121421B2 JP S6121421 B2 JPS6121421 B2 JP S6121421B2 JP 57048159 A JP57048159 A JP 57048159A JP 4815982 A JP4815982 A JP 4815982A JP S6121421 B2 JPS6121421 B2 JP S6121421B2
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JP
Japan
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formula
medical device
compound
weight
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JP57048159A
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JPS58165855A (ja
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Masaaki Kasai
Shunji Ichikawa
Kimiho Osegaki
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Terumo Corp
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Terumo Corp
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to AU12805/83A priority patent/AU553270B2/en
Priority to BE0/210405A priority patent/BE896275A/fr
Priority to FR8304991A priority patent/FR2523986B1/fr
Publication of JPS58165855A publication Critical patent/JPS58165855A/ja
Priority to AU44139/85A priority patent/AU573854B2/en
Publication of JPS6121421B2 publication Critical patent/JPS6121421B2/ja
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/34Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
    • C08K5/3467Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
    • C08K5/3477Six-membered rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/02Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor using physical phenomena
    • A61L2/08Radiation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08K5/3412Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having one nitrogen atom in the ring
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    • C08K5/3412Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having one nitrogen atom in the ring
    • C08K5/3432Six-membered rings
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は放射線滅菌可能な医療用器具に関する
ものである。 さらに詳しくは、本発明はプロピレン重合体に
安定剤を配合した組成物からなる放射線滅菌可能
な医療用器具に関するものである。 プロピレン重合体は、透明性・剛性・衝撃強度
等の特長から医療用器具、特に注射筒、注射針の
針基、輸液、輸血セツト、採血器具などのデイス
ポーザブル医療用器具に広く用いられている。と
ころが、プロピレン重合体製品は放射線滅菌によ
り変質・変色するという難点を有している。即
ち、プロピレン重合体に2〜4メガラドの放射線
を照射すると分解・劣化反応を起し、製品の着
色、クラツクの発生、衝撃強度の低下等をもたら
す。さらに酸化防止・ラジカル除去その他の目的
で重合体に配合されている安定剤が溶出したり、
臭気を発生したり、著しく着色したりする等の問
題を生じる。医療用器具が射出成形品である場合
は放射線の照射による上記の変質は特に顕著であ
る。 先行技術および問題点 そこで、プロピレン重合体製品の耐放射線性を
向上させる方法が、既にいくつか報告されてい
る。 即ち、プロピレン重合体に安定剤として種々の
フエノール系、リン系または硫黄系の化合物を配
合する方法(特開昭49−39637号)、ヒンダードア
ミンを配合する方法(特開昭55−19199号)およ
び分子量分布を狭くしたプロピレン重合体に非晶
性添加物を配合する方法(米国特許第4274932
号)が提案されている。これらの方法において
は、プロピレン重合体の耐放射線性は相当向上し
ているが、なお改善すべき点が残されている。 即ち、フエノール系、リン系または硫黄系の化
合物を配合する方法においては、耐着色性・耐熱
劣化性の面、さらに、成形品に接する内容物への
溶出現象等の点で実用上問題がある。上記特開昭
49−39637号に記載の、例えば、テトラキス〔メ
チレン(3,5−ジ第3ブチルヒドロキシヒドロ
シンナメート)〕メタンを添加したものは2.5メガ
ラドγ線照射で著しく着色し、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−5−第3ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)ブタンを添加したものは照射後の耐
熱性が不充分である。 ヒンダードアミンを添加する方法においては、
上記特開昭55−19199号に記載のヒンダードアミ
ン例えばセバシン酸ジ−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)は、細胞毒性物質が
溶出したり、該添加物が経時的に成形品表面にブ
リードしたりする問題がある。またヒンダードア
ミン単独の添加では成形時の分子量低下が起り強
度の低下が大きい。 また、分子量分布を狭くしたプロピレン重合体
に非晶性添加物を配合する方法においては、劣化
防止が十分ではなく、添加物のブリード、毒性等
の面で問題があり実用的ではない。 このように、これまで報告されている方法は、
いずれもなんらかの難点を有しており、商業的実
施するには問題があつた。 発明の目的 従つて本発明の目的は、放射線照射による滅菌
を商業的に実施可能としたプロピレン重合体製医
療用器具を提供することにある。 即ち、本発明は、放射線滅菌を施しても、プロ
ピレン重合体が有する透明性・剛性耐衝撃性等の
特長を保持し、毒性や臭気の発生など安全・衛生
上の問題についてもすべて満足できる医療用器具
を提供することを目的とするものである。 発明の具体的説明 本発明は、下記第1項ないし第12項にそれぞ
れ記載の医療用器具からなる。 (1) 重量平均分子量と数平均分子量の比が5以下
であるプロピレン重合体100重量部に、放射線
安定剤として下記式〔〕または〔〕で示さ
れるヒンダードアミン0.01〜0.4重量部および
下記式〔〕,〔〕または〔〕で示されるフ
エノールもしくはその亜リン酸エステル化合物
0.01〜0.4重量部を含有した組成物からなる成
形品であることを特徴とする医療用器具。 上記式中、 R1は炭素原子数1〜12のアルキル基、 R2は炭素原子数3〜12のアルキル基、 R3は炭素原子数1〜18のアルキル基、 Xは水素原子または基
【式】(基中R4 は炭素原子数1〜30のアルキル基を示す)、 Yは炭素原子数1〜18の二価の炭化水素基また
は硫黄原子、 Zは、カルボニルオキシ基が内在してもよい炭
素原子数1〜18の二価の炭化水素基、 kは1〜10の整数、 lは1〜16の整数、および mは1〜6の整数 をそれぞれ示す。 (2) 重量平均分子量と数平均分子量の比が2.5〜
4.8であるプロピレン重合体100重量部に、安定
剤として前記式〔〕または〔〕で示される
ヒンダードアミン0.03〜0.3重量部および前記
式〔〕,〔〕または〔〕で示されるフエノ
ールもしくはその亜リン酸エステル化合物0.02
〜0.2重量部を含有した組成物からなる成形品
であることを特徴とする上記第1項に記載の医
療用器具。 (3) 前記ヒンダードアミンが、前記式〔〕にお
いてR1がメチル基、kが3または4で示され
る化合物である上記第1項または第2項に記載
の医療用器具。 (4) 前記ヒンダードアミンが前記式〔〕におい
て、R1がメチル基、lが2で示される化合物
である上記第1項または第2項に記載の医療用
器具。 (5) 前記フエノール化合物が前記式〔〕におい
て、R2がt−ブチル基(5位)、R3がメチル基
(2位)、Xが水素原子、mが1で示される化合
物である上記第1項ないし第4項のいずれかの
項に記載の医療用器具。 (6) 前記フエノール亜リン酸エステル化合物が前
記式〔〕において、R2がt−ブチル基(5
位)、R3がメチル基(2位)、Xが基−P
(OC13H272、mが1で示される化合物である
上記第1項ないし第4項のいずれかの項に記載
の医療用器具。 (7) 前記フエノール亜リン酸エステル化合物が前
記式〔〕において、R2がt−ブチル基(5
位)、R3がメチル基(2位)、Xが基−P
(OC13H272、Yが基
【式】で示される化合物 である上記第1項ないし第4項のいずれかの項に
記載の医療用器具。 (8) 前記フエノール化合物が式〔〕りおいて
R2およびR3がt−ブチル基(3,5位)、−OH
が4位、Zがメチレン基で示される化合物であ
る上記第1項ないし第4項のいずれかの項に記
載の医療用器具。 (9) 前記成形品が射出成形品である上記第1項な
いし第8項のいずれかの項に記載の医療用器
具。 (10) 前記射出成形品が注射針の針基、輸液もし
くは輸血セツトまたは採血器具である上記第9
項に記載の医療用器具。 (11) 前記成形品は放射線滅菌されているもので
ある上記第1項ないし第10項のいずれかの項
に記載の医療用器具。 (12) 前記放射線滅菌がγ線またはX線滅菌であ
る上記第11項に記載の医療用器具。 本発明の医療用器具は、上記したように重量平
均分子量と数平均分子量の比(以下Q値という)
が5以下であるプロピレン重合体100重量部に、
安定剤として前記式〔〕または〔〕で示され
る。ヒンダードアミン0.01〜0.4重量部および前
記式〔〕,〔〕または〔〕で示されるフエノ
ールもしくはその亜リン酸エステル化合物0.01〜
0.4重量部を含有した組成物からなる成形品であ
る。 本発明においては、Q値が5以下好適には2.5
〜4.8のプロピレン重合体が使用される。Q値は
分子量分布を示すものであり、この値が小さいほ
ど分子量分布が狭いことを示す。Q値が5より大
きいプロピレン重合体は放射線照射による衝撃強
度の低下が大きく、本発明で使用するのに適しな
い。Q値はそれ自体公知の方法によつてコントロ
ールされる。例えば、プロピレン重合体の製造時
に使用される触媒の選択、モノマーフイード方
法、重合圧力、重合温度等の重合条件の選択、得
られたパウダーをペレツト化する際に熱分解させ
る方法、過酸化物を添加して分解させる方法等の
手段によつて所望のQ値を有するプロピレン重合
体が得られる。 また本発明にいうプロピレン重合体には、プロ
ピレン単独の重合体、即ちプロピレンホモポリマ
ーの他にエチレン含量5重量パーセント以下のプ
ロピレン−エチレン共重合体、および、プロピレ
ンホモポリマーとプロピレン−エチレン共重合体
とをブレンドし、ブレンド中のエチレン含量が5
重量パーセント以下であるものが含まれる。共重
合体はランダム、ブロツクのいずれでもよいがラ
ンダム共重合体が望ましい。プロピレホモポリマ
ーは、その成形品の剛性が大きいので、可撓性が
要求される医療用器具を製造する場合は上記の如
く、少量のエチレンを共重合させて成形品の剛性
をコントロールするのが望ましい。重合体のメル
ト・フロー・インデツクス(MFR)は製品の種
類にもよるが、およそ5〜50g/10minが適当で
ある。例えば、注射筒外筒用としては、エチレン
含量1.5〜4.0重量パーセント、MFR10〜30のもの
が望ましく、注射針ハブおよび輸液セツトのタコ
管としてはエチレン含量0〜4.0重量パーセン
ト、MFR6〜30のものが望ましい。 安定剤として使用されるヒンダードアミンの好
適な例としては、式〔〕においてR1がメチル
基、kが3〜4である化合物、式〔〕におい
て、R1がメチル基、lが2である化合物、など
があげられる。本発明においては、式〔〕また
は〔〕を有するヒンダードアミンの二種以上を
組合せて用いることもできる。これらのヒンダー
ドアミンは、プロピレン重合体100重量部に対し
て0.01〜0.4好ましくは0.03〜0.3重量部配合され
る。 さらにもう1つの安定剤であるフエノールもし
くはその亜リン酸エステル化合物の好適な例とし
ては、式〔〕においてR2がt−ブチル基(5
位)、R3がメチル基(2位)、Xが水素原子、m
が1である化合物、R2がt−ブチル基(5位)、
R3がメチル基(2位)、Xが基−P
(OC18H372、mが1である化合物、式〔〕に
おいて、R2がt−ブチル基(5位)、R3がメチル
基(2位)、Xが水素原子、Yが基
【式】である化合物、R2 がt−ブチル基(5位)、R3がメチル基(2
位)、Xが水素原子、Yが−S−である化合物、
R2がt−ブチル基(5位)、R3がメチル基(2
位)、Xが基−P(OC18H372、Yが基
【式】である化合物、式 〔〕において、R2およびR3がt−ブチル基
(3,5位)、−OHが4位、Zがメチレン基であ
る化合物、R2およびR3がt−ブチル基(3,5
位)、−OHが4位、Zが基−
CH2CH2COOCH2CH2−である化合物などがあげ
られる。本発明においては、式〔〕ないし
〔〕を有するフエノールもしくはその亜リン酸
エステルの二種以上を組合せて用いることもでき
る。これらのフエノールもしくはその亜リン酸エ
ステル化合物はプロピレン重合体100重量部に対
して、0.01〜0.4好ましくは0.03〜0.3重量部配合
される。かくして得られる本発明での組成物に
は、本発明の目的・効果を阻害しない範囲で他の
添加物、例えば酸化防止剤、核剤、光安定剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤、金属セツケン類等の中
和剤、分散剤、顔料等を加えることができる。 本発明の医療用器具は、上記組成物をロール、
バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラ
フ、押出機等の混練機で溶融混練し、射出成形等
で医療用器具に成形する。一般的にはパウダー状
のプロピレン重合体に各添加物を配合し、ミキサ
ー等の適当な混合装置で混合した後、押出機で溶
融混練してペレツト化し、またはペレツト化する
ことなく直接に射出成形する。射出成形品はポリ
エチレンフイルム等で包装し、そのまま出荷され
る形態で放射線滅菌するのが好適である。放射線
としてはγ線またはX線が用いられ、好ましくは
コバルト60線源によるγ線が用いられる。照射量
としては5メガラド以下、好ましくは2〜4メガ
ラドであり、過度の照射は成形品の劣化をもたら
す。照射は真空中、窒素等の不活性気体中、また
は空気中のいずれでもよく、温度は80℃以下好ま
しくは常温以下で行なわれる。 本発明によつて得られる放射線滅菌可能な医療
用器具の例としては、注射筒、注射針、注射針の
針基、輸液、輸血セツト、採血器具等があげられ
るが、これらに限定されるものではない。 次に実施例および比較試験例をあげて本発明を
さらに詳しく説明する。 実施例 1 パウダー状のプロピレン−エチレンランダム共
重合体に、本発明および対照のヒンダードアミ
ン、フエノールもしくはその亜リン酸エステル化
合物を第1表に示す配合量で添加し、30mm径押出
機(230℃)でペレツト化した。その際ペレツト
のMFR(230℃,2.16Kg)およびQ値を第1表記
載値に調整するため、ベースパウダーのMFRの
選定およびパーヘキシン 25B〔2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン−3の商品名〕の添加を行ない、所定のペレツ
トを得た。得られたペレツトを東芝機械製の射出
成形機IS90Bにかけ、100×100×1mmの角シート
を成形し(280℃)、コバルト60線源にてγ線照射
(2.5メガラド)を行ない、評価に供した。 評価項目としては、80℃オーブンに1週間試片
を入れた後の目視による着色度合いの判定、ヘイ
ズメーター(ASTM−D−1003)によるヘイズ
の測定、東洋精機製のデユポン衝撃試験機を用い
ての50%破壊時のエネルギーの測定、120℃オー
ブン中に試片を入れた場合のクラツク発生または
脆化までの日数、試験片のMFR測定および80℃
オーブンに1週間試験片を入れた後の表面のブリ
ード状態の観察を行なつた。 細胞毒性試験については細片試料を3倍量の
MEM培地で121℃、20分間抽出し、HeLa−S3細
胞に対する抽出液の毒性について検鏡により判定
した。ブランクと差のないものを0、死細胞がわ
ずかに増加したものを1、ごく一部を除いて死滅
したものを2、すべての細胞が死滅したものを3
と表示した。溶血毒性は、表面積1,200cm2の試
片を121℃の生理食塩水に20分間浸し、得られた
抽出溶液にウサギ洗浄赤血球を加え、37℃で24時
間放置した後、該溶液の着色度により判定した。
ブランクと差がないものを毒性なし(−)、うす
く赤色に着色したものを弱い毒性(±)、赤色に
着色したものを毒性あり(+)、濃い赤色に着色
たものを強い毒性(〓)と表示した。結果を第1
表に示す。
【表】
【表】 表中、製品名で記された安定剤および助剤は、
それぞれ次の化合物を表わす。 サノールLS622 チバガイギー社製品 式〔〕においてR1=CH3,k=3〜4である
化合物 サノールLS770 三共社製品で化学名ビス(2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジル)セバケート トパノールCA ICI社製品 式〔〕の化合物 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−tert−ブチルフエニル)ブタン グツドライト3114 グツドリツチ化学社製品 式〔〕の化合物 トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート マーク 522A アデカ・アーガス化学社製品 式〔〕において、R2=t−ブチル基(5
位)、R3=メチル基(2位)、
【式】 m=1である化合物 イルガノツクス1010 ICI社製品 テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネ
ート〕メタン PBK 日東化学社製品 ステアリン酸カルシウム 第1表において、実施例1−(1)〜(3)はそれぞれ
本発明におけるヒンダードアミンおよびフエノー
ルもしくはその亜リン酸エステルを安定剤として
プロピレン重合体に配合した場合、即ち、本発明
での組成物を示す。比較例1−(1)は安定剤として
本発明のヒンダードアミンのみを配合し、フエノ
ールもしくはその亜リン酸エステル化合物を配合
しなかつた例を示し、比較例1−(2)は、安定剤と
して本発明以外のヒンダードアミンを配合した例
を示し、比較例1−(3)は安定剤として本発明以外
のフエノール化合物を配した例を示し、比較例1
−(4)は、安定剤を全く配合しなかつた例を示す。
第1表の結果から、本発明の射出成形品器具は、
γ−線照射によつて衝撃強度がそれほど低下しな
いのに対して、比較例においては著しい低下がみ
られることがわかる。また、本発明での成形品が
殆んど着色しないのに対して比較例においては黄
色に着色し、特に本発明以外のフエノール化合物
を配合した場合〔比較例1−(3)〕、着色が著しい
ことが明らかである。 さらに、ヒンダードアミンとして本発明以外の
ものを用いた場合〔比較例1−(2)〕は細胞毒性物
質が溶出することがわかる。 実施例 2 第2表に示す各組成の粉状体を溶融混練してペ
レツトをつくり、射出成形機を用いて外径17.7
mm、長さ750mm、肉厚0.98mmの円筒部を有する注
射筒外筒に成形した。 注射筒外筒はコバルト60源を用いて2.5メガラ
ド(Mrad)に照射した。 試料は未照射群、未照射のものを80℃空気循環
型オーブンに7日間放置した群、照射後室温に30
日放置した群、照射後80℃空気循環型オーブンに
7日間放置した群の4群に分け、以下の方法にし
たがつて測定を行なつた。結果は第3表に示す。
色相は目視により判定し、無着色を◎、ごくわず
かに黄変を〇、わずかに黄変を△、黄変を×で表
わした。 過マンガン酸カリウム還元性物質については、
1平方センチメートルに細片した試料を10倍量の
蒸留水で121℃、20分間抽出し厚生省デイスポー
ザブル注射筒基準の項に準じて測定しΔKMnO4
と表示した。 ブリードについては目視により判定した。ブリ
ードのないものを−、ブリードが観察されるもの
を+と表示した。 圧縮強度はシリンジ中央部を7mmの鋼鉄製丸棒
で圧縮し、破断が生じた時の荷重を測定した。測
定は25℃で行なつた。表中−は破断しないことを
表わしている。 衝撃強度は重さ120g、径30mmの円筒を高さを
変えて落下させ、JIS−K7211に準じて50%破壊
エネルギーを求めた。測定は25℃で行なつた。 照射後のクラツク発生時間は120℃のギヤーオ
ーブンを用いて行ない、クラツクの発生の有無は
目視により行なつた。 細胞毒性については、実施例1における試験方
法と同一の方法により試験した。 第2表中、製品名で記されたサノールLS622、
サノールLS770、トパノールCA、グツドライト
3114、イルガノツクス1010およびPBKは、それ
ぞれ実施例1第1表で示したものを同一であり、
マークLA57は、アデカ・アーガス化学社製品、
式〔〕において、R1=CH3、l=2である化合
物を示す。 試験の結果を第3表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 本発明による注射筒外筒材質は照射後80℃7日
においても色相、ブリード、ΔKMnO4、細胞毒
性、圧縮強度の各項目において使用上全く問題な
い結果である。ただしエチレン含量0重量パーセ
ントのポリプロピレンを用いた場合は衝撃強度が
弱く、シリンジ外筒用にはエチレン含量が2.5重
量パーセント程度のものが望ましい。エチレン含
量が2.5重量パーセント程度でも、Q値が5以上
になると特に照射後の衝撃強度が低くなり、Q値
は5以下4.4付近が最も望ましい。 特開昭49−39637で述べられている添加剤イル
ガノツクス1010を用いた試料(比較例2−(3))は
着色が激しく商品的に実用化はむずかしい。同じ
く特開昭49−39637で述べられているトパノール
CAを用いた試料(比較例2−(4),(5))はオーブ
ンライフが短かく医療用具としては実用化に不安
がある。また特開昭55−19199に述べられている
サノールLS770を用いた試料(比較例2−(6),
(7))は細胞毒性、ブリードなどが激しく医療用具
には適さない。 また比較例2−(4)分子量分布をせまくしただけ
では安定剤の組み合わせを適切に行なわないと物
性低下が早まることを示している。 発明の効果 本発明によれば、放射線滅菌を商業的に実施す
ることができるプロピレン重合体製医療用器具が
提供される。 即ち、本発明によれば、第1に、放射線照射に
よる材質の強度低下が少ない医療用器具が提供さ
れる。プロピレン重合体は、放射線の照射によつ
て材質が著しく劣化するが、上に示したように、
本発明の安定剤を添加した成形品は、衝撃強度・
圧縮強度等の低下が少なく、医療用器具として十
分実用に耐える。 本発明によれば、第2に、放射線照射による着
色がみられない医療用器具が提供される。従来公
知の安定剤の中には、放射線の照射によつて分解
も起し、製品を着色させるものがあり、このよう
な安定剤はたとえば劣化防止効果が優れていても
医療用器具には使用することができない。 本発明によれば、第3に、添加物のブリードや
毒性分解物の溶出のない安全な医療用器具が提供
される。従来の安定剤の中には、経時により製品
表面へブリードし、あるいは放射線照射により分
解して毒性物質を生じ、これらが医療器具に接す
る内容物へ溶出するものがある。本発明で使用す
る安定剤には、上に示したように、このような現
象は全くみられない。 このように、本発明は、特定の安定剤を巧みに
組合せて特定の性質を有するプロピレン重合体に
配合し、成形することにより実用に耐える放射線
滅菌可能な医療用器具を提供するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量平均分子量と数平均分子量の比が5以下
    であるプロピレン重合体100重量部に、放射線安
    定剤として下記式〔〕または〔〕で示される
    ヒンダードアミン0.01〜0.4重量部および下記式
    〔〕,〔〕または〔〕で示されるフエノール
    もしくはその亜リン酸エステル化合物0.01〜0.4
    重量部を含有した組成物からなる成形品であるこ
    とを特徴とする医療用器具。 上記式中、 R1は炭素原子数1〜12のアルキル基、R2は炭
    素原子数3〜12のアルキル基、R3は炭素原子数
    1〜18のアルキル基、Xは水素原子または基
    【式】(基中R4は炭素原子数1〜30のア ルキル基を示す)、 Yは炭素原子数1〜18の二価の炭化水素基また
    は硫黄原子、 Zはカルボニルオキシ基が内在してもよい炭素
    原子数1〜8の二価の炭化水素基、 kは1〜10の整数、 lは1〜16の整数、およびmは1〜6の整数、
    をそれぞれ示す。 2 重量平均分子量と数平均分子量の比が2.5〜
    4.8であるプロピレン重合体100重量部に、安定剤
    として前記式〔〕または〔〕で示されるヒン
    ダードアミン0.03〜0.3重量部および前記式
    〔〕,〔〕または〔〕で示されるフエノール
    もしくはその亜リン酸エステル化合物0.02〜0.2
    重量部を含有した組成物からなる成形品であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の医
    療用器具。 3 前記ヒンダードアミンが、前記式〔〕にお
    いてR1がメチル基、kが3または4で示される
    化合物である特許請求の範囲第1項または第2項
    に記載の医療用器具。 4 前記ヒンダードアミンが前記式〔〕におい
    て、R1がメチル基、lが2で示される化合物で
    ある特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    医療用器具。 5 前記フエノール化合物が前記式〔〕におい
    て、R2がt−ブチル基(5位)、R3がメチル基
    (2位)、Xが水素原子、mが1で示される化合物
    である特許請求の範囲第1項ないし第4項のいず
    れかの項に記載の医療用器具。 6 前記フエノール亜リン酸エステル化合物が前
    記式〔〕において、R2がt−ブチル基(5
    位)、R3がメチル基(2位)、Xが基−P
    (OC13H272、mが1で示される化合物である特
    許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかの項
    に記載の医療用器具。 7 前記フエノール亜リン酸エステル化合物が前
    記式〔〕において、R2がt−ブチル基(5
    位)、R3がメチル基(2位)、Xが基−P
    (OC13H272、Yが基
    【式】で示される化合物で ある特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれ
    かの項に記載の医療用器具。 8 前記フエノール化合物が式〔〕において
    R2およびR3がt−ブチル基(3,5位)、−OHが
    4位、Zがメチレン基で示される化合物である特
    許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかの項
    に記載の医療用器具。 9 前記成形品が射出成形品である特許請求の範
    囲第1項ないし第8項のいずれかの項に記載の医
    療用器具。 10 前記射出成形品が注射針の針基、輸液もし
    くは輸血セツトまたは採血器具である特許請求の
    範囲第9項に記載の医療用器具。 11 前記成形品は、放射線滅菌されているもの
    である特許請求の範囲第1項ないし第10項のい
    ずれかの項に記載の医療用器具。 12 前記放射線滅菌がγ線またはX線滅菌であ
    る特許請求の範囲第11項に記載の医療用器具。
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