JPS6121137Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、製品を一つのストロークで二動作を
させて搬送するようにした製品搬送装置に関す
る。

例えばプレス成形時に製品をプレス型から取り
出す場合、多くの場合は製品を一度持ち上げてか
ら平行移動させて取り出すことになり、二動作を
必要とする。

従来、二動作をさせるためには、夫々について
機構と動力を必要としており、複雑で高価なもの
となるため、生産性向上のためのコストが逆に高
くついたりしており、簡易に合理化するための手
段とはなり得なかつた。

本考案は、上記従来の問題点に着目してなされ
たもので、一つのシリンダにより二動作をさせる
ことができるようにした簡単な構造の製品搬送装
置を提供することを目的としており、その要旨と
するところは、基台にガイドロツドが摺動可能に
支持され、該ガイドロツドを摺動作動させる駆動
シリンダのピストンロツドの先端部が、該ガイド
ロツドの摺動ストローク終端より製品取出動作ス
トロークだけ余分に摺動可能かつ常時は該摺動ス
トローク始端方向に付勢されて該ガイドロツドに
連結され、該ガイドロツドの先端には製品吸着部
材が製品取出方向に付勢されて備えられ、該吸着
部材には、該駆動シリンダのピストンロツドが製
品取出動作ストロークの終端にあるとき、該ピス
トンロツドに固設された係合部材に係合して該吸
着部材を製品吸着位置に保持する係合受部が設け
られて成る製品搬送装置に存する。

以下、図面に示す実施例に基づき本考案を説明
する。

基台１９の背板１９ａに固設されたガイドブシ
ユ２ａにガイドロツド３が摺動可能に支持されて
おり、ガイドロツド３の中間部先端寄りには連結
プレート７が固定ナツト８により固着され、後端
には摺動ストロークの終端でガイドブシユ２ａに
当接するストツパ１が固設されている。また、基
台１９の背板１９ａに取り付けられた駆動シリン
ダ２１のピストンロツド２１ａがガイドロツド３
に平行に延ばされ、その先端に、ガイドブシユ２
ｂを介してガイドロツド３に摺動可能に連結され
た摺動プレート５が固設されている。連結プレー
ト７と摺動プレート５との間には、少なくとも一
方に摺動可能に連結ピン４が挿通され、ここで
は、摺動プレート５が連結ピン４に摺動可能にさ
れ、連結プレート７は連結ピン４のボルト部４１
に螺合固定されており、常時はコイルバネ６によ
り両プレートの間隔を開く方向、すなわち、ピス
トンロツド２１ａ先端部の摺動プレート５がガイ
ドロツド３の摺動ストローク始端方向に付勢さ
れ、摺動プレート５が連結ピン４のピン頭４２の
下面に当接して止まつている。そして、駆動シリ
ンダ２１のピストンロツド２１ａの動作ストロー
クＢは、第１図に示す、ストツパ１がガイドブシ
ユ２ａに当接しているガイドロツド３の摺動スト
ロークＡの終端位置より製品取出ストロークＣだ
け余分に摺動可能な長さにされている。

ガイドロツド３の先端に固設された支持ブラケ
ツト１２に製品吸着部材１３が枢軸１２ａを介し
て枢支されている。吸着部材１３は、ベース部材
１３ａに吸着具としてマグネツト１４，１４がピ
ン軸１０により多少揺動可能に備えられ、全体と
して製品取出方向である図において時計方向にバ
ネ１１により付勢されている。ピン軸１０は係合
受部をなしており、第１図に示すように駆動シリ
ンダ２１のピストンロツド２１ａが製品取出スト
ロークの終端にあるとき、ピストンロツド２１ａ
の先端の摺動プレート５に固設された係合部材９
の係合面９１に係合して製品吸着部材１３を第１
図に示す製品吸着位置に保持するように構成され
ている。

製品吸着部材１３は下型ダイセツト１６上にセ
ツトされたプレス型１７のクツシヨンパツド１５
上の製品２２を臨んでいる。そして製品２２をプ
レス型１７から取り出してピストンロツド２１ａ
が後退するときの製品２２の軌跡上に位置して背
板１９ａにアンロード部材２０が突設され、その
下方に製品シユート１８が設けられている。

次に作用を説明する。第１図に示す、吸着部材
１３のマグネツト１４，１４が製品２２を吸着し
た状態から始める。ピストンロツド２１ａが後退
すると、コイルバネ６の付勢力によりガイドロツ
ド３は停止したままでピストンロツド２１ａだけ
が後退する。このため、係合部材９の係合面９１
からピン軸１０が外れ、バネ１１の付勢力により
吸着部材１３は時計方向に回動し、製品２２がプ
レス型１７の上面より上に持ち上げられる。ピス
トンロツド２１ａが製品取出動作ストロークＣの
始端に至り、摺動プレート５が連結ピン４のピン
頭４２の下面に当接すると、連結プレート７を介
してガイドロツド３が後退駆動され、製品２２は
プレス型１７に干渉すること無く図において左方
に移動する。製品２２は、第２図に示すガイドロ
ツド３の摺動ストロークＡの始端に至る直前に、
アンロード部材２０に叩かれてマグネツト１４，
１４から外れてシユート１８上に落ちて回収され
る。上プレス型２３が上昇し第２図に示す位置か
ら駆動シリンダ２１のピストンロツド２１ａが前
進すると、ガイドロツド３の摺動ストロークＡの
終端に至るまで、ガイドロツド３とピストンロツ
ド２１ａとは一体的に摺動移動する。ガイドロツ
ド３の摺動ストロークの終端に至ると、ガイドロ
ツド３は、ストツパ１がガイドブシユ２ａに当接
して停止する。ピストンロツド２１ａは製品取出
動作ストロークＣだけ余分に前進し、摺動プレー
ト５もコイルバネ６の付勢力に抗して前進する。
このため、摺動プレート５の係合部材９が係合受
部であるピン軸１０に係合し、吸着部材１３をバ
ネ１１の付勢力に抗して反時計方向に回動させて
マグネツト１４，１４を下降させプレス型１７の
クツシヨンパツド１５上の製品２２を吸着し第１
図に示す状態になる。

なお、マグネツト１４は吸盤あるいはその他の
把持具でも良い。プレス型１７より製品２２を取
り出す場合について説明したが、プレス型に限ら
ず、その他の加工装置等にも用いることが出来、
取り出だだけで無く逆に搬入にも用いることが出
来るので製品の搬送用として各種用途に利用する
ことが出来る。また、製品吸着部材１３は揺動で
なく摺動可能に付勢支持しても良い。

本考案に係る製品搬送装置によれば、一つのシ
リンダによりガイドロツドを駆動して、二動作を
させ、深い位置にある製品をプレス型等の中から
取り出したり搬入したりすることができるので、
搬送用に便宜に用いて生産性を向上させることが
できる。構造も簡単なので従来装置に比し安価で
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は、製品
を吸着した状態を示す縦断面図、第２図は同様に
製品をプレス型内より取り出して搬出した状態を
示している。 １９……基台、３……ガイドロツド、２１……
駆動シリンダ、２１ａ……ピストンロツド、１３
……（製品）吸着部材、９……係合部材、１０…
…ピン軸（係合受部）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 基台にガイドロツドが摺動可能に支持され、該
   ガイドロツドを摺動作動させる駆動シリンダが該
   ガイドロツドに略平行に並設され、 前記ガイドロツドと前記駆動シリンダのピスト
   ンロツドの先端とは、該ピストンロツドの移動方
   向に弾撥力を有するバネと該バネの変位を規制す
   る連結ピンを介して連結され、常時は前記バネの
   付勢力を介して前記ガイドロツドとピストンロツ
   ドとが一体的に移動するが、前記ガイドロツドの
   摺動ストロークの終端に至つたとき、前記ピスト
   ンロツドが前記バネを変位させて製品取出動作ス
   トロークだけ余分に移動可能となし、 前記ガイドロツドの先端には製品吸着部材が製
   品を取出した位置と製品吸着位置との間で変位可
   能に、かつ製品取出方向に付勢されて備えられ、 前記吸着部材には、前記駆動シリンダのピスト
   ンロツドが、前記ガイドロツドの摺動ストローク
   の先端から余分に変位して製品取出動作ストロー
   クの終端に至つたとき、該ピストンロツドに固設
   された係合部材に係合して該吸着部材を製品吸着
   位置に保持する係合受部が設けられて成る製品搬
   送装置。