JPS61211168A - 前後輪操舵用パワ−ステアリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、ラックアンドピニオン式のパワーステアリ
ング装置に係り、特に前輪とともに後輪をも操舵制御す
るのに好適な前後輪操舵用パワーステアリング装置に関
Ｊる。

（従来の技術およびその問題点） 操向ハンドルの回転を油圧でパワーアシス１−シて、ピ
ニオンとラックとからなる機構を介して【１輪の操向ア
ームに伝達するようにしたパワーステアリング装置は、
従来より種々提案されているがいずれの場合にも前輪の
ステアリングのみに利用範囲が限定されており、パワー
ステアリング装置を有効に利用していなかった。

ところで後輪は、一般に前輪のステアリングに関係なく
ｉ進状態になっているので、走行中カーブするときは、
主として、横方向にコーナリングフォースと、後方向に
転がり抵抗とタイヤ回転面の方向を直進方向に戻そうと
するセルファライニングトルクと呼ばれるモーメントと
が、路面との接触面において作用し、横ずべりを生じて
操縦安定性を損ったりタイヤが摩耗して耐久性を悪化さ
せていた。そしてこの現象は、重速が早くなればなる程
同−操舵角に対しても著しくなる傾向がある。そごでこ
のような欠点を除くために横すべりを小さくづるよう４
輪駆動のものも提案されているが、非常に構造が複雑と
なり、かつ高価になるという問題があった。

本発明の目的は、タイヤの前後振動の遮断を有効に行な
いかつ前輪操舵系の作動に同期させるとともに車速に応
じて後輪転舵量を決定し、後輪の追従理れを改善して操
向安定性および操縦性の向上が図れる前後輪操舵用パワ
ーステアリング装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明に係る前後輪操舵用パワーステアリング装置は、
前輪の補助操舵力を出力する前輪用パワーシリンダと、
後輪をゴムブツシュ等の弾性体を介して車体に取付けら
れたサスペンション部材に支持するとともに前記弾性体
を強制的に変位させて後輪を転舵させる後輪用パワーシ
リンダと、前記両パワ・−シリンダを操作する前輪用お
よび後輪用制御バルブと、前記後輪用パワーシリンダへ
の圧油供給量を車両の速度に応じて制御する流ｍ制御片
とを具備し、かつ前輪の操向機構にラックを連係し、該
ラックに操向ハンドルに連結されるピニオン軸のピニオ
ンを噛合するとともに、該ピニオン軸に前記両制御バル
ブを並設したものである。

（作用） 上記の構成によると、走行中に路面の凹凸から受けるタ
イヤの前後振動は後輪のサスペンション部材の弾性体に
よって吸収される。一方、高速走行中に車線変更、ある
いはスラロームする場合には、前輪用パワーシリンダを
作動させるとともに、後輪用パワーシリンダからの出力
を後輪サスペンション部材の弾性体に加えて強制的に変
形させ、該弾性体の変形量に応じて後輪を転舵させる。

このとき、後輪用パワーシリンダへの圧油の供給は前輪
操舵系の動きに同期させると共に、車両速度に応じた検
出信号に基づく制御信号により供給量が制御されるので
、後輪が最適に転舵される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明づる。

パワーステアリング装置は、前輪１および後輪２の操舵
補助力を発生する前輪用パワーシリンダ３６３　Ｊ：び
後輪用パワーシリンダ４　（４Ａ、４Ｂ）と、前記両パ
ワーシリンダ３，４への圧油供給方向を制御する前輪用
パワーシリンダ操作用制御バルブ（以下、前輪用制御バ
ルブという）５および１ｐ輪用パワーシリンダ操作用制
御バルブ（以下、後輪用制御バルブという）６と、該両
制御バルブ５．６を介して前輪用および後輪用パワーシ
リンダ３．４に圧油を供給する油ポンプ７．８と、後輪
用制御バルブ６への圧油供給路に設けられた流量制御弁
９とから成っている。なお、７Ａ、８Δは油タンクであ
る。

前輪用パワーシリンダ３は、そのシリンダロッドがタイ
ロッドに連結されており、該パワーシリンダ３の出力が
タイロッド、操向アームを介して前輪に伝達されるよう
になっている。一方、後輪用パワーシリンダ４（４Ａ、
４Ｂ）のシリンダロッドは、後輪２のサスペンション部
材に連係されており、該パワーシリンダ４の出力によっ
て４ノスペンション部材を強制的に変位させて後輪２を
転舵さＶている。

後輪サスペンション部材は、両端がゴムブツシュ１０を
介して車体に連結されたサスペンションメンバ１１の中
央部をデフ７レンシ！・ルギＡ７７０のケースと一体に
結合し、該デフルンシャルギャ７０のケース後端をゴム
ブツシュ１１Ａを介して車体に固定された揺動軸１１Ｂ
に枢支し、またナスペンションメンバ１１にはセミトレ
ーリングアーム１２が支持されており、このセミトレー
リングアーム１２に後輪２が取付けられた構造になって
いる。そして、後輪用パワーシリンダ４は、そのシリン
ダロッドを前記サスペンションメンバ１１の両端近傍に
枢着され、前輪操舵に応じてサスペンションメンバ１１
をゴムブツシュ１０の弾性力に抗して揺動軸１１Ｂ廻り
に回動させる。したがって、１股軸２には、サスペンシ
ョンメンバ１１の揺動軸１１Ｂを支点とする変位がセミ
］・レーリングアーム１２を介して伝えられ、所望の転
舵角が１！７られるようになっている。

第２図は操向ハンドル６２に連結されているピニオン軸
まわりの溝道を示すもので、ピニオン軸１４に一体的に
形成されているピニオン１４Δと、前輪用パワーシリン
ダ３のピストンに連係するラック１４Ｂが噛合しており
、ハンドル操作によってピニオン軸１４が回転し、該ピ
ニオン軸１４のピニオン１４Ａを介してランク１４Ｂ１
１動させて前輪操向機構としてのタイロッド、操向アー
ムを介して前輪１を操舵させるようになっている。

前記ピニオン軸１４には、２個の制御バルブ５．６が併
設されているが、その構造は全く同じものを採用できる
ので、以下前輪用制御バルブ５についてのみ説明する。

前輪用制御バルブ５には、ピニオン軸１４と直交する方
向に移動してポンプ７からの圧油をパワーシリンダ３に
送油方向を選択して供給するバルブスプール１５が配設
されており、このバルブスプール１５は、バルブブロッ
ク本体１６Ａに形成されたスリーブ部１７内に摺動自在
に嵌挿されている。

ピニオン軸１４は、ギヤボックス本体１６Ｂ内にあって
とニオン１４△の前後に配置された軸受１８△および１
８Ｂによって回転自在に支持されている。

バルブスプール１５には、第３図に示すように、スリー
ブ部１７との間で圧油通路を形成する環状溝２０．２１
が設けられ、またスリーブ部１７には前記環状溝２０，
２１を通して前輪用パワーシリンダ３の油圧室をポンプ
側またはタンク側と）ガ択的に連通するポンプボート１
９とシリンダボート２２，２３およびタンクボート２４
が形成されている。バルブスプール１５がその一端に装
備された中立保持スプリング５８によって保持された第
３図に示す中立位置から右方または左方へ移ａＪすると
、その移動方向に応じてバルブブロック本体１６△内に
形成されている圧油通路を経て前輪用パワーシリンダ３
へと向けられる圧油の供給方向が切換ねるようになって
いる。また、バルブスプール１５には、ピニオン軸１４
と直交するピン穴２５が形成されており、このビン穴２
５とピニオン軸１４を連結する揺動レバー２６はバルブ
ブロック本体１６Ａの仕切壁１６Ｇに設けられた開口部
２８を通して配設されている。そして、前記揺動レバー
２６は、ピニオン軸１４にそのリング部３０が嵌装され
ており、このリング部３０の中心を通る対称位置に支持
ピン３１および駆動ピン３２が突設され、その先端には
球面状の支点部３３および駆動部３５が各々設けられて
いる。この支点部３３は、バルブブロック本体１６Δに
圧入されたカラー３６の穴３６ａに嵌まり、一方駆動部
３５はバルブスプール１５のビン穴２５に嵌合されてい
る。

後輪用パワーシリンダ４には、後輪２の最適転舵型に必
要な圧油の伍が供給され、この圧油の流ｍ制御は後輪用
制御バルブ６への管路中に配置された流量制御弁９によ
って行なわれる。この流出制御弁９は、可変絞り通路を
備えた電磁バルブからなっており、コントローラ５ｏか
らの指令信号によりソレノイドを励磁し、弁体を作動さ
せて絞りｍが調節され、圧油の流出が制御されるように
なっている。コントローラ５０には、車軸や駆動軸等に
配置された車速センサ５２からの車速信号に応じた制御
信号に基づいて当該車速におけるステアリングに伴って
車体に作用する横加速度を予測し、もって最適な後輪転
舵量（後輪用パワーシリンダ４への最適供給油量）とな
るように弁開度信号を出力して流量制御弁９を制御する
ようになっている。

つぎに、上記実施例の動作を説明づる。

操向ハンドル６２を操作してピニオン軸１４をいずれか
の方向に回転させると、タイロッド等に連接されている
ラック１４Ｂの抵抗が大きいため、この回転方向にラッ
ク１４Ｂに沿ってピニオン軸１４は変位しようとする。

揺動レバー２６，２６Ａは各々のリング部３０がピニオ
ン軸１４に嵌合されているので、該ピニオン軸１４が第
３図矢印Ａに示す方向に揺動するのに伴って支点部３３
を中心として駆動部３５が矢印Ｂに示す方向にＩ”！ｒ
　ｆｌノし、前輪および後輪用制御バルブ５．６が同時
に操作される。前記揺動レバー２６．２６Ａによってス
プール１５が開動し両制御バルブ５，６の切換えが行な
われると、ポンプ７から吐出される圧油は前輪用パワー
シリンダ３に供給され、該パワーシリンダ３の出力によ
って前輪１が操舵されると同時に、ポンプ８から吐出さ
れる圧油は最初に流ｍ制御弁９によって最適な後輪転舵
量に必要なｎｉｌ　ｆｆｉに調節されたうえで方向制御
され、管路８０を通して後輪用パワーシリンダを構成Ｊ
る右側シリンダ４Ａおよび左側シリンダ４Ｂに供給され
る。

前記両シリンダ４Ａ、４Ｂへの圧油は、第１図に示すよ
うに、一方のピストンが後輪サスペンションの弾性体を
押圧する方向に移動しているときに他方のピストンが前
記とは逆方向に移動するように供給される。したがって
後輪リスペンション部材の弾性体１０．１０および１１
Ａの変形量に応じたサスペンション部材の回動変位によ
って後輪が転舵される。

（発明の効果） 以上のとおり本発明によれば、走行中に路面の凹凸によ
ってタイヤが受ける前後撮動を遮断し、車体へ伝わるの
を防止するとともに、高速走行中の車線変更、あるいは
スラローム時に後輪の追従遅れが改善されるので、横す
べりがなくなり走行安定性Ｊ３よび操安性の向上が図ら
れる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示す全体概要図、第２図は
第１図の制御バルブ部分を示す縦断面図、第３図は第２
図の］［−１線に沿った断面図である。 １・・・前輪、２・・・後輪、３・・・前輪用パワーシ
リンダ、４・・・後輪用パワーシリンダ、５・・・前輪
用制御バルブ、６・・・後輪用制御バルブ、９・・・流
量制御弁、１４・・・ピニオン軸、１１・・・ザスペン
ションメンバ、１２・・・セミトレーリングアーム、５
０・・・コントローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 前輪の補助操舵力を出力する前輪用パワーシリンダと後
   輪をゴムブッシュ等の弾性体を介して車体に取付けられ
   た、サスペンション部材に支持するとともに前記弾性体
   を強制的に変位させて後輪を転舵させる後輪用パワーシ
   リンダと、前記両パワーシリンダを操作する前輪用およ
   び後輪用制御バルブと、前記後輪用パワーシリンダへの
   圧油供給量を車両の速度に応じて制御する流量制御弁と
   を具備し、かつ前輪の操向機構にラックを連係し、該ラ
   ックに操向ハンドルに連結されるピニオン軸のピニオン
   を噛合するとともに、該ピニオン軸に前記両制御バルブ
   を並設したことを特徴とする前後輪操舵用パワーステア
   リング装置。