JPS61210935A - 埋設金属管類の防食被覆損傷位置検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、地中に埋設した金属管の外面に施された防
食被覆の損傷位置を検出する方法に関するものである。

〔従来技術〕

一般に、地中に敷設する鋼管等の金属管は、外面にアス
ファルト等の瀝青質あるいは４υエチレン等の熱可塑性
樹脂の塗覆装を施し腐食を防止している。上記防食被覆
が何等かの原因により金属面に達する損傷を受け、その
金属面が土壌等の電解質と直接接すると、その部分が腐
食する。特に、損傷部が酸素濃淡差などのある環境や、
電鉄の迷走電流の影着を受ける環境に存在すると金属管
は異常に速い速度で腐食し腐食孔を生じる惧れがある。

このように、地中埋設管の防食被覆を完全な状態で維持
することは、腐食事故を防止する上で極めて重要である
。

衆知の通り、地中埋設管の防食被覆の損傷程度は絶縁抵
抗を測定することにより容易に推定でき、その損傷位置
は電位法を応用して検出できることが知られている。

その位置検出方法の原理について、信号源の種類別にす
なわち第８図および第９図に直流法を、第１０図および
第１１図に交流法をそれぞれ示し説明する。

第８図および第９図の場合は、地中に埋設した防食被覆
金属管１２における金属管２と地盤に埋設した対極５の
間に直流電源１６および間欠波発生器１４からなる直流
式信号源によシ信号電圧を印加し、また第１０図および
第１１図の場合は、前記金属管２と対極５との間に交流
式信号源１５により信号電圧を印加する。通常、信号電
圧としては、直流法では間欠波を使用し、又流法では数
十ないし７５０Ｈｚの周波数を使用する。

そして防食被覆金属管１２における被覆損傷部３と対極
５との間に通じる電流によって被覆損傷部６を中心に電
位変化２０を生じるので、地表面に配置した２つの電極
１６および電圧計１７を使用して電位差を測定するか、
あるいは地表面に配置した２つの車輪電極８とフィルタ
１８．Ａ、Ｃ−Ｄ、Ｃ変換器１９１表示装置１７とを使
用して電位差を測定する。

この電位変化は、理論的に次式から求められることが知
られている。

土壌の平均抵抗率　：ρ（Ｏｌｕｎ−ｍ）損傷部に通じ
る電流：１（Ａ） 損傷部の埋設深さ　：ｈ（ｍ） とすれば損傷部直上から水平距離Ｘ　（ｍ）離れた点の
電位変化は、 （１）式から、水平距離Ｘ（ｍ）を中心にａ／２（？Ｆ
Ｉ）離した２電極間の電位差は、次式で表すことができ
る。

（ｖｏｔｔ）・・・（２） 被覆損傷部３を示す。一方、第７図では、通常、交流検
出信号を直流に変換するので電位差２１は図のような波
形となり、２つの極大部の間の凹部が被覆損傷部３を示
す。

しかしながら、上述の方法は、 （１）検出信号に地盤の自然電位や商用周波およびその
逓倍の誘導電圧等が重畳し、フィルタ１８を通してもノ
イズを完全に排除することが難しい。

（２）　　アスファルト舗装面においては、信号源イン
ピーダンスが非常に大きいため、前述のノイズが一層大
きく、かつ検出信号が微弱である。

（３）通常、検出電極には飽和硫酸銅電極等の照合電極
あるいは鉄電極等を使用するが、これらの電極はアスフ
ァルト舗装面に適用することが困難である。

等の問題があって、理想的な信号波形を得ることが難し
い。また第１０図の場合、実際には第１２図に示すよう
な電位差２１の波形が得られるので、被覆損傷部の位置
検出の確実性が低いという欠点がある。

このように、従来の損傷位置検出方法は、その精度が悪
く確実性に欠けるため地中に埋設された防食被覆金属管
における防食被覆に損傷部が存在しても、その位置を検
出して補修することは非常に難しい。

〔発明の目的、構成〕

この発明は、上述の問題点を解決して被覆損傷位置を正
確に知ることができる方法を提供することを目的とする
ものであって、この発明の要旨とするところは、外面に
防食被覆１を施して地中に敷設した金属管２の被覆損傷
部３と、地盤４に埋設した対極５との間に、発信器６か
ら又流信号電流を通じ、前記金属管２の直上の地表面を
移動する受信装置７における２つの車輪電極８により地
表面の電位差を検出し、その検出信号と前記発信器６か
らの参照信号とを位相検波器９に送り、その位相検波器
９により、又流信号電流と同期した信号成分を直流に変
換すると共に、交流信号電流と周波、数が異なる雑音信
号成分を交流に変換し、次いでローＡＩスフイルター１
０によって、その変換した信号から交流分を除去して、
表示装置１１に直流電圧の波形を表示し、その直流電圧
の波形変化から防食被覆の損傷位置を検出することを特
徴とする埋設金属管の防食被覆損傷位置検出方法にある
。

〔実施例〕

次にこの発明を図示の例によって、詳細に説明する。

第１図および第２図はこの発明を実施する場合に用いる
防食被覆損傷位置検出装置を示すものであって、鋼管か
らなる金属管２の外面に前述のような防食被覆１を施し
て構成した防食被覆金属管１２が地中に埋設され、かつ
地盤４の地表側に埋設した対極５および金属管２が発信
器６に接続され、さらに金属管２の直上の地表面に、そ
の金属管の長手方向に間隔をおいて配置された２つの車
輪電極８を備えている受信装置７が設けられ、その車輪
電極８は導電性スポンジゴム車輪により構成されている
。

前記受信装置７は、直列に接続されたバンドパスフィル
ター２２．交流増巾器２３９位相検波器９、ローパスフ
ィルター１０．直流増巾器２４゜平衡記録計等の表示装
置１１と前記位相検波器９０入力部に接続された波形整
形器２５とを備え、前記各車輪電極８はパンドックスフ
ィルター２２の入力部に接続され、かつ前記発信器乙の
参照信号出力部は電線２６により前記波形整形器２５の
入力部に接続されている。

第１図および第２図に示す装置において、発信器６を用
いて金属管２と対極５に交流信号電圧を印加し、被覆損
傷部３と対極５との間に交流信号電流を通じると、この
又流信号電流は地盤に被覆損傷部３を中心とした電位分
布２７を発生させる。

予め金属管２の直上の地表面に、その金属管２に沿って
散水したのち、前記２つの車輪電極８を備えている受信
装置７を、金属管２の直上の地表面を金属管２に沿って
走行させ、２つの車輪電極８により地表面の２点間の電
位差を検出する。

なお、前述のように予め散水したアスファルト舗装面に
おいて、導電性スポンソゴム車輪を使用した電極（車輪
電極）８を走行させたとき検出されるノイズは、実験か
らおよそ表−１のような種類および性状であることが確
認された。

表−１ 〔注〕　車輪電極の発生するノイズは車輪の周期に一致
した周波数のノイズ この発明においては、検出された電位差すなわち検出信
号をバンド・ぐスフイルター２２に送って、そのバンド
パスフィルター２２により表−１に示す検出信号中のノ
イズを減衰させ、次いで又流増巾器２３により増巾した
検出信号を位相検波器９に入力させる。

一方、発信器６から金属管２と対極５との間に印加した
又流信号電圧と同期した参照信号を、発信器６から電線
２６によって受信装置７における波形整形器２５に入力
させ、その波形整形器２５により参照信号を方形波に変
換して位相検波器９に入力させる。

位相゛検波器９は２信号掛算器であるから、検出信号の
うち参照信号と同期した信号成分を直流に変換し、かつ
、参蝋信号と同期しない信号成分を交流に変換する。

続いて直流と変流に変換した信号をローパスフィルター
１０に送り、このローパスフィルター１０によりその信
号から交流分を除去して直流分のみを抽出したのち、そ
の直流信号を直流増巾器２４により増巾し、次いで表示
装置１１に表示する。

表示装置１１に表示される波形は第３図に符号２８で示
す電位差の波形であり、第１１図に示す電位差の波形と
近似している。第６図に示す波形２８において、電位極
小位置２９が被覆損傷部３の位置である。このような波
形パターンから地中の防食被覆金属管１２における被覆
損傷部３の位置を容易に検出することができる。

第４図および第５図は参照信号を無線方式により伝達す
る場合の一例を示すものであって、発信器６からの参照
信号が、その発信器乙に付属する送信器３０および送信
ナンテナ３１を経て送信され、次いで受信装置７に付属
する受信アンテナ３２および受信器３３により受信され
たのち波形整形器２５に伝達される。この無線方式は発
信器６と受信装置７との相互距離が比較的短かい場合に
適用される。

第６図および第７図は参照信号を無線方式により伝達す
る場合の他の例を示すものであって、金属管２に予め設
けられている測定用端子３４またはパルプ等と地盤４に
接する照合電極３５とが中継装置３６に接続され、その
中継装置３６により照合電極３５と金属管２との間の管
対地信号電圧が検出され、その中継装置３６におけるバ
ンド／セスフィルタ３７により検出電圧における信号周
波数以外の雑音電圧が除去され、次いで中継装置３６に
おける交流増巾器３８により所要の電圧に増巾される。

その交流増巾器３８の出力電圧は交流信号電流と同期し
た参照信号であり、その参照信号は、中継装置３乙に付
属する送信器３０および送信アンテナ６１を経て送信さ
れ、次いで受信装置７に付属する受信アンテナ３２およ
び受信器３６により受信されたのち波形整形器２５に伝
達される。この無線方式における中継装置３６と受信装
置７との相互距離は無線信号の到達範囲に設定される。

またこの無線方式は１１発信器６と受信装置７との相互
距離が比較的長い場合に適用される。

この発明による方法は、地中埋設管に限らず、地中埋設
ケーブルおよびケーブル保護管の防食被覆の損傷位置を
高精度、かつ高能率で検出することができる。

〔発明の効果〕

この発明によれば、受信装置７における２つの車輪電極
８により検出した検出信号と発信器６からの参照信号と
を位相検波器９に送り、その位相検波器９により、又流
信号電流と同期した信号成分を直流に変換すると共に、
交流信号電流と周波数が異なる雑音信号成分を交流に変
換し、次いでロー／にスフイルター１０によって、その
変換した信号から交流分を除去するので、検出信号中の
雑音信号を容易に除去することができ、そのため検出信
号が微小であっても、その検出信号を増巾することによ
り、被覆損傷位置を容易にかつ正確に検出することがで
きる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を実施する場合に用いる防食被覆損傷
位置検出装置の概念を示す側面図、第２図はその装置に
おける信号の流れを示すブロック図、第３図は第２図に
おける表示装置に表示される波形を示す図である。 第４図は参照信号を伝達する無線方式の一例を示す概略
側面図、第５図はその無線方式における信号の流れを示
すブロック図、第６図は参照信号を伝達する無線方式の
他の例を示す概略側面図、第７図はその無線方式におけ
る信号の流れを示すブロック図である。 第８図は従来の防食被覆損傷位置検出装置の一例を示す
側面図、第９図はその装置により検出しようとするノイ
ズの含まれない電位差の波形を示す図、第１０図は従来
の防食被覆損傷位置検出装置の他の一例を示す側面図、
第１１図はその装置により検出しようとするノイズの含
まれない電位差の波形を示す図、第１２図は第１０図の
装置により実際に得られる検出波形を示す図である。 図において、１は防食被覆、２は金属管、６は被覆損傷
部、４は地盤、５は対極、６は発信器、７は受信装置、
８は車輪電極、９は位相検波器、１０はローパスフィル
ター、１１は表示装置、１２は防食被覆金属管、２２は
バンドパスフィルター、２３は又流増巾器、２４は直流
増巾器、２５は波形整形器である。 第１図 ５：灯象

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 外面に防食被覆１を施して地中に敷設した金属管２の被
   覆損傷部３と、地盤４に埋設した対極５との間に、発信
   器６から交流信号電流を通じ、前記金属管２の直上の地
   表面を移動する受信装置７における２つの車輪電極８に
   より地表面の電位差を検出し、その検出信号と前記発信
   器６からの参照信号とを位相検波器９に送り、その位相
   検波器９により、交流信号電流と同期した信号成分を直
   流に変換すると共に、交流信号電流と周波数が異なる雑
   音信号成分を交流に変換し、次いでローパスフィルター
   １０によって、その変換した信号から交流分を除去して
   、表示装置１１に直流電圧の波形を表示し、その直流電
   圧の波形変化から防食被覆の損傷位置を検出することを
   特徴とする埋設金属管の防食被覆損傷位置検出方法。