JPS61208647A - 機密保持型光記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利・用分野〉 本発明は光記録媒体において、その記録情報の盗用及び
不正利用を防止することのできる機密保持型光記録媒体
に関するものである。、〈従来の技術〉 光記録媒体は、レーザ光の様な高エネルギ密度の光ビー
ムを微小形に集光して、媒体に記録ピットと読ばれる穴
もしくは反射率の異なる部分を設け、そのピットの有無
を再生光で走査し読み串しを行なう記録メディアである
。

近年、レーザ技術の進歩、フォーカス・トラックサーボ
技術の進展とあいまって、１μｍ〜２μｍ径の記録ピッ
トを３０ｃＷＩ径デイスクに書き込みかつ高速で再生で
きるようになってきた。

記録密度的には、数Ｇ−バイト／枚の大容量化がはかれ
るため、磁気ディスクに迫る情報記録媒体としての重要
性を持っている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 ところが、従来の光記録媒体では、記録された情報の機
密保護手段は全く設けられていなかった。つまり、記録
媒体に記録されたトラック溝情報、トラック番号情報、
記録ピットの有無は容易に顕微鏡等の拡大手段によって
観、測できるものであった。従って、原盤を入手すれば
容易に記録媒体の情報を再生し、また複製のデータとし
て用いて修正を加えたりして情報の不正利用をされる可
能性があった。本発明は以上述べた光記録媒体における
記録情報の機密保持を考慮して創作されたもので、その
目的は、光記録媒体の本来の記録・再生を妨げることな
く、容易に記録情報の盗用及び不正利用を防ぐことを可
能にした機密保持型光記録媒体を世に供することである
。

く問題点を解決するための手段〉 斯かる目的を達成する本発明の機密保持型光記録媒体に
係る第一の構成はレーザ光の照射により形成された反射
率の異なるピットを特定波長域の再生光により読み取る
ことのできる光記録媒体において、前記特定波長域以外
の波長域の晃を吸収する機密保持層が媒体表面に設けら
れることを特徴とし、近赤外光域の再生光により反射率
の異なるピットを読み取ることのできる光記録媒体につ
いては、前記機密保持層は近赤外光域以外の光を吸収す
ることのできる有機物色素含有層であることが望ましく
、また、これに限るものでなく前記機密保持層は無機物
顔料層であっても良い。

前記特定波長以外の光は可視光域の光であることが望ま
しい。また、上記目的を達成する本発明の機密保持型光
記録媒体に係る第２の構成はレーザ光の照射により形成
された反射率の異なるピットを特定波長域の再生光によ
り読み取ることのできる光記録媒体において、基板は前
記特定波長域以外の波長域の光を吸収することのできる
機密保持型基板であることを特徴とするものである。

く作用〉 通常の光記録情報は微細なピットを情報として記録する
が、この記録ピットは通常、再生光波長以外の光に対し
ても反射率変化を持つことが多い。従って、可視部顕微
鏡の観察で記録ピット列を容易に読み出せ、情報を解読
できる。

そこで、本発明では、再生光に用いる特定波長域以外の
波長域の光を吸収する機密保持層を媒体表面に設けある
いは機密保持型基板を用いるようにして、記録ピットの
特定波長域以外での読み出しを困難としたのである。ま
た、光記録媒体の記録再生は通常レーザ等の単色光で行
なわれるが、再生光受光部は通常は可視光域から近赤外
域に感度を持つフォトダイオードが用いられる。従って
、室内光のような白色光源の下で光記録媒体が再生され
る場合、一定の比率で受光部に白色光成分が入り、いわ
ゆるバッググラウンドノイズを生じる。しかし、本発明
による機密保持型光記録媒体においては、白色光下でも
再生光以外の可視光成分は機密保持層に吸収され、言い
替えれば機密保持層がカット・フィルタの役割を演じ、
このため記録再生のル〜比を高めることができる。

〈実施例〉 以下、本発明の実施例について詳細に説明する。

第１図に本発明の第一の実施例を示す。同図に示すよう
に基板ｌｌ上には光記録材料層１２が形成されると共に
その上に機密保持層１３がオーバコートされている。記
録材料層１２にはレーザ光の照射によ〕反射率の異なる
ピット１４が形成されである情報が記録されている。記
録再生光として、−例えば半導体レーザ光のような近赤
外域の光を用いる場合には、機密保持層−１３としては
、近赤外域以外の波長域の光を吸収し、近赤外光のみを
透過させ名有機物色素含有層を用いると良い。有機物色
素含有層としては、含有率１００％即ち、有機物色素単
体からなる層でも良い。

上述した構成を有する光記録媒体に対しては、機密保持
層１３を通じて記録材料層１２に半導体レーザ光等が照
射されることにより記録ピッ）１４が形成される。また
、この記録ピット１４の情報を読み出すには、機密保持
層１３を通じて記録材料層１２に光パワーを弱めた半導
体レーザ光等を照射して、その反射光により行われる。

記録ピット１４の情報を読み出すには、機密保持層１３
があるため、記録再生に用いる特定波長域以外の光によ
っては行なえない。記録再生光として半導体レーザ光を
用いる場合機密保持層１３から白色光を入射した場合、
記録ピッ）１４の変化波長域のみ変化した近赤外光が反
射するからである。従って、可視領域の光によっては、
記録ピッ）１４の有無は観測されず、この′ため記録ピ
ット１４の情報の機密が守らねることとなる。即ち通常
の光記録情報は微細なピット１４を情報として記録する
が、この記録ピッ）１４は通常、再生光波長以外の光に
対しても反射率変化を持つことが多い。従って、機密保
持層１３なしでは、容易に可視光顕微鏡の観察で記録ピ
ッ）１４列を読み出せ、情報を解読できる。また、この
ような記録ピット１４は一連のプリグループと呼ばれる
トラック溝状に書かれる事が多い。このようなトラック
溝のトラック・ピッチ、トラック溝更にトラック番号も
可視部で観察できると、上記の情報解読の重要な手掛り
になり、機密記録の再生はより容易になってしまう。

以上の理由で、可視部の記録情報の観察を妨げる機密保
持層１３は情報の機密保持に重要な効果を及ぼす。

また、このような機密保持層１３は以下に述べる副次的
効果をも持たらす。光記録媒体の記録・再生は通常レー
ザ等の単色光で行なわれるが、再生光受光部は通常は可
視光域から近赤外域に感度を持つフォトダイオードが用
いられる。

従って、室内光のような白色光源の下で光記録媒体が再
生さ°れる場合、一定の比率で受光部に白色光成分が入
り、いわゆるバッググラウンドノイズを生じる。しかし
、本発明による機密保持型光記録媒体においては、白色
光下でも再生光以外の可視光成分は機密保持層１３に吸
収され言い替えれば機密保持層１３がカット・フィルタ
の役割を演じ、このため記録再生のル〜比を高めること
ができる。

第２図には機密保持層２２を基板側に設けた例を示す。

第２図中で２１拡基板、２２は機密保持層、２３は記録
材料、２４はスペーサで２種基板の中空（ａｉｒサンド
イッチ）型構造である。

第１図、第２図では機密保持層１３．２２ｔ！独立に設
けた例を示すが、例えば基板に混入して共用することも
できる。この例を図３に示す。

第３図中３１Ｆｉ記碌再生光以外の光を吸収する有機物
色素無機物顔料を含む基板、３２は光記録材料を示す。

以下、本発明の実施例を具体的に示す。

（実施例１） ＰＭＭＡ基板上に反射層としてＡｕを５００λ蒸着しそ
の上にＴｏを１５０λ蒸着して光記録材料とした。表面
は金属光沢を示した。最後にこの上に機密保持層として
シリコン樹脂１０部にマラカイト・７９７２部を溶媒に
溶解したのをスピンコードして３０００大の樹脂層を形
成した。

この結果表面の高反射率の金属光沢は消失し、濃緑色の
樹脂層が形成された。この媒体に波長８３０ｎｍの半導
体レーザ光で記録ピットを形成した後可視光でピットを
顕微鏡観察したが、濃緑色の反射光のみでピット観察は
行なうことができなかった。次に波長８３０ｎｍの半導
体レーザ光を光パワーを弱めＴ　再生ヘッドで読み出す
と、再生光は保護層のない状態と同様の信号レベルで読
み出すことができた。

（実施例２） ポリ−カーがネイト基板にＣ，１，Ｄｉｓｐｅｒｓｅ　
Ｂｌａｃｋ２（Ｃ，１，陽１１２５５　）を１０００大
の厚さに真空蒸着した。この基板の透過光は殆んどなく
、目視での反射光は赤黄金色の金属光沢を示す。この色
素層の上にＴｅ含有−Ｃ８１重合膜を１２０＾蒸着しこ
れをスペーサを介して中空サンドイッチ状の光記録媒体
とした。この光記録媒体に波長８３０ｎｍの半導体レー
ザ光で記録ピットを作製した後光パワーを弱めて、ピッ
トを読み出した結果、保護層のない状態と同等の信号レ
ベルで読み出すことができた。しかし、可視光の観察で
は黄金赤色の反射光のみでピットの観察は行なえなかっ
た。

（実施例３） アクリル樹脂（ポリメタクリル酸メチル）ｉｏｏ部に対
してＣ，１，Ｐｉｇｍｅｎｔ　Ｂｌａｃｋ（１）　（Ｃ
，Ｉ、Ｎｎ５０４４０　）を５部混練した後ペレット化
しインジェクション成形用樹脂材料とした。これをイン
ジェクション成形し３０５Ｒ＄　ｉ、ｓａｔの光゛記録
媒体用の円板を作製しこれを基板とした。この基板上に
Ｔ・Ｏ−Ｔ１３０！酸化物を１１００λ真空中、共蒸着
によって作製し光記録媒体とした。この光記録材料上に
熱硬化樹脂を介してもう１枚の基板に作製した光記録材
料を合わせ、両面記録形の光ディスクを作製した。この
各面に各々波長８５０ｎｍの半導体レーザでピット書込
みを行ないパワーを弱めた光で再生を行なったが通常の
基板と同程度以上の成製で記録再成が可能であった。ま
た、記録ピットは基板に含まれた色素に妨げられ、可視
光顕微鏡により観測できなかった。

（実施例４） アクリル（ＰＭＭＡ）基板上に、Ｓｎ　−Ｔｅ（体積比
２Ｑ／８０　）をＰｂＦ、と同時蒸着し、Ｐｂ　Ｆｔ／
５ｎ−Ｔｅ　ｔ　１５／８５とした分散層を設けこれを
光記録材料とする。この表面上に、マグネトロン・スパ
ッタリングを用いて厚さ２５００λのＮｄ−ガラス層を
作成し、オーバコート兼機密保持層とした。表面は濃青
色を呈し、かつ近赤外光は透過するため波長７８０ｎｍ
の半導体レーザでピットを記録でき、かつ再生が行なえ
た。しかし、可視光によるピット観察はＮｄ−ガラス層
のために、不可能であった。

（実施例５） ガラス基板上にスパッタリングによって作成したＴｏ−
テフロンを７００人作製した。これを光記録材料とし、
更に秘密保持層兼オーバコート層としてＣｄ　−８を蒸
着によって３０００大積層した。波長８４０ｎｍの記録
用半導体レーザ、波長７８０ｎｍの読出し用半導体レー
ザを用いて記録゛　・再生を行なって波長カットオフ７
５０ｎｍであるＣｄ　−８層による低下は５Ｘ以下で良
好な記録再生が行なえた。しかし、Ｃｄ−８層は可視部
波長域を吸収するために顕微鏡によるピット観察はでき
ず、ピットの機密保持性を持つことが明らかになった。

（実施例６） ポリカーボネート基板上にＴｅを１５０λ蒸着し光記録
層とする。次にＫＨ２−５（ＴＪＢｒ　、　ＴＲＩの混
晶）を粉砕した後ＰＭＭＡのテトラヒドロ７ランＴＨＦ
溶液（ＰＭＭＡ／ＴＨＦ＝８乃２：重量比）に混練し、
濃赤燈色のＫＨ２−５分散層ＭＭＡ溶液（ＰＭＭＡ／Ｋ
Ｒ８−７０／３０重量比）を調整した。

このＰＭＭＡ溶液をＴｏ蒸着膜上にスピンコードし、　
３０００λの厚さの機密保持層兼オーバコート層とした
。この媒体に波長８３０ｎｍの半導体レーザでピットの
記録再生を行なったが記録再生のシグナルは３０％程度
に減衰した。これを除くために、ＫＨ２−５粉砕後メツ
シユによるふるいを用いて平均粒径１５Ｇλ〜２００又
とし、上記と同様のＰＭＭＡ分散のスピンコード膜とし
た所、半導体レーザの再生シグナルは８５％程度の減衰
にとどめられた。可視光はＫＨ２−５粉末を含んだＰＭ
ＭＡの為に妨げられ、記録ピットの可視光観察は不能で
あり、媒体の機密保持がはかれた。

〈発明の効果〉 以上実施例に基づいて具体的に説明した様に、本発明に
よる機密保持型光記録媒体は通常の光記録媒体に簡単な
機密保持層を設けるだけで、情報の盗用及び不正利用を
防止することができる。

更に、記録媒体が室内光を始めとする外部光の下におい
て再生される際も、記録再生光以外の光をカットするた
めに再生光受光部に到達する他の波長光をカットするた
め、再生光のＳ／Ｎをも向上させることができる。

また、色調の異なった機密保持層を印刷等の手段で設け
た場合光記録媒体の大部分を占める、光記録部にも社名
、ロゴ、或いは利用方法等を表示することができ媒体の
面積を有効利用できる利点を合わせ持つ。従って、高度
情報化社会において高密度の機密情報を記録する光ディ
スク、光カードに適用すると、その機密保持性が非常に
有効に発揮される。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図はそれぞれ本発明の実施例に係
る機密保持型光記録媒体の概略構成図である。 図面中、 １１．２１は基板、 １２．２３．３２は光記録材料、 １３．２２は機密保持層、 １４は記録ピット、 ２４はスペーサ、 ２５は中空部、 ３１は機密保持型基板である。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）レーザ光の照射により形成された反射率の異なる
   ピットを特定波長域の再生光により読み取ることのでき
   る光記録媒体において、前記特定波長域以外の波長域の
   光を吸収する機密保持層が媒体表面に設けられることを
   特徴とする機密保持型光記録媒体。
2. （２）近赤外光域の再生光により反射率の異なるピット
   を読み取ることのできる光記録媒体については、前記機
   密保持層は近赤外光域以外の光を吸収することのできる
   有機物色素含有層であることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の機密保持型光記録媒体。
3. （３）前記機密保持層は無機物顔料層であることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の機密保持型光記録媒
   体。
4. （４）前記特定波長域以外の光は可視光域の光であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の機密保持型
   光記録媒体。
5. （５）レーザ光の照射により形成された反射率の異なる
   ピットを特定波長域の再生光により読み取ることのでき
   る光記録媒体において、基板は前記特定波長域以外の波
   長域の光を吸収することのできる機密保持型基板である
   ことを特徴とする機密保持型光記録媒体。