JPS6120204Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、墓用の石碑に関するものである。

墓用の石碑は、墓標と、この墓標石の前部に配
置する花立て石、供養物載置石、水溜め石等で構
成されているのが一般的である。

このため、墓参時には花やろうそく、線香を立
て、供養物をそなえて死者の追福をいのるもので
ある。

ところで、死者や祖先等の冥福を祈る回向時の
礼拝には、読経と共にりん（鈴）を叩いて鳴らす
のが最も一般的である。

このため、墓石にりんを取付け、墓参時に各自
がりんを携帯する必要をなくした石碑が実開昭56
−61646号によつて提案されている。

上記の石碑は、台石の正面に横孔を切削し、こ
の横孔内にりんを吊下げると共に、打撃棒を横孔
に連ねて設けた長孔のねじにねじ込んで収納する
構造であつたため、石に対する切削加工に手数が
かかり、加工コストが高くつくと共に、打撃棒の
着脱が不便であるという問題がある。

この考案は上記のような点に鑑みて成されたも
のであり、石碑を構成する部材にりん（鈴）とそ
の打撃棒を取付け、墓参時の礼拝にりんを手軽に
使用することができる石碑を提供するのが目的で
ある。

以下、この考案を添付図面の実施例に基づいて
説明する。

第１図は、墓用の石碑において、墓標石の前部
に配置される水溜め石１を示しており、その上面
に水溜め凹部２が設けられている。

上記水溜め石１の上面で一方の端部寄りの位置
にりん３が取付けられ、このりん３に打撃棒４が
連結されている。

りん３は第２図に示すように、適当な金属を用
い上部が開口する円形の容器に形成され、その下
部中央が脚筒５を介して締付ボルト６と埋込ナツ
ト７で水溜め石１上に固定されている。

りん３には下部に水抜き孔８が設けられ、雨水
が内部に貯まるのを防止するようになつている。

前記打撃棒４は適当な長さに形成され、使用に
支障のない長さを有する鎖９やワイヤ等の可撓性
のある条体を用い、りん３の脚筒５部分に連結さ
れ、紛失することのないようになつている。

この考案は上記のような構成であり、石碑構成
部材にりんと打撃棒を取付けたので、墓参時の礼
拝に打撃棒でりんを叩いて鳴らしながら読経する
ことができ、墓参にりんや打撃棒を別に持参する
必要がなくなり、極めて便利になる。

また、りんと打撃棒が備えられているので、墓
参時にりんを鳴らして礼拝を行なうことができ、
墓参者の死者に対する追福感を充分にみたすこと
ができるという効果がある。更に、りんは脚筒と
締付ボルト及び埋込ナツトを介して水溜め石上に
固定したので、墓石に対する加工が極めて少なく
なり、加工コストの低減が図れると共に、りんに
は底部に水抜き孔を設けたので、内部に雨水がた
まるような不都合の発生を防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る石碑の斜視図、第２図
は同上の要部を拡大した縦断面図である。 １……水溜め石、３……りん、４……打撃棒、
９……鎖。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 石碑の一部を構成する水溜め石の上面に、上部
   が開口する容器状のりんを、このりんの下部を支
   持する脚筒を介して締付ボルトと埋込ナツトを用
   いて固定し、りんの底部に水抜き孔を設け、前記
   脚筒部分に所要長さの可撓性条体を用いて打撃棒
   を連結した石碑。