JPS61201083A - ベロア調人工皮革の製造法 - Google Patents

ベロア調人工皮革の製造法

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JPS61201083A
JPS61201083A JP60040801A JP4080185A JPS61201083A JP S61201083 A JPS61201083 A JP S61201083A JP 60040801 A JP60040801 A JP 60040801A JP 4080185 A JP4080185 A JP 4080185A JP S61201083 A JPS61201083 A JP S61201083A
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JP
Japan
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polyurethane elastomer
velor
artificial leather
nonwoven fabric
sheet
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JP60040801A
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English (en)
Inventor
Kimimasa Asano
浅野 公允
Kenichi Tagawa
憲一 田川
Kiyotoshi Kobayashi
小林 清俊
Koichiro Otomo
大友 晧一郎
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベロア調人工皮革の製造法に関する。
詳しくは、特定の繊維からなる不織布と特定のポリウレ
タンエラストマーとを組合せて得られるシート状物を染
色および起毛処理することからなる染色堅牢性が良好で
、しかも柔軟性および触感の非常に優れたベロア調人工
皮革の製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、ポリエステル系合成繊維あるいはポリアミド
系合成繊維等からなる不織布に、高分子弾性体特にポリ
ウレタンエラストマーの溶液を含浸し、湿式凝固せしめ
て得たシート状物を染色および表面起毛処理して着色さ
れたベロア調人工皮革を製造することは公知であり、ま
た着色の方法としては、原着繊維よりなる不織布を用い
る方法、あるいは顔料をあらかじめ分散させた高分子弾
性体溶液を用いる方法、さらには両方法を組合せて用い
る方法等がよく知られている。しかしながら、か\る従
来技術により得られるベロア調人工皮革は、柔軟性に乏
しくまた天然皮革ベロア様の触感を十分有しているとは
云えない。
これに対して近年、0.1デニ一ル前後の極細繊維から
なる不織布にポリウレタンエラストマーを含浸し、染色
および起毛処理を施して柔軟性と触感に優れたベロア調
人工皮革とする方法が行なわれている。この方法によれ
ば、柔軟性に富みしかも天然皮革ベロア様の触感を有す
るベロア調人工皮革が得られるが、該極細繊維の製造な
いしは取扱いが大変煩雑であり、生産性ならびに経済性
の面で難点がある。また該方法の他の欠点は、染色堅牢
性が良好な着色されたベロア調人工皮革とする事が非常
に困難である点である。つまり、毛羽を構成する繊維の
繊度か細くなるにつれ、染色における繊維成分の発色性
が悪くなり、その結果として濃色で且つ鮮明に着色する
ことが困難になる。
また、この繊維成分の発色性を高めるために、繊維に対
する染料の染着量を通常より多くする事が一般に行われ
るが、しかるに染着量を多くしたのでは、摩擦堅牢度、
洗たく堅牢度、耐光堅牢度などの染色堅牢性が著しく低
下する。また触感が悪くなったり、経済性の面からも難
点が生じる。通常、繊維の繊度が0.5デニ一ル未満に
なると染色堅牢性の良好なベロア調人工皮革は得られ難
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者等は、それら従来技術の問題点に鑑み、極細繊
維使いのベロア調人工皮革に柔軟性と触感の点では十分
匹敵し、しかも染色堅牢性の点ではそれより侵れた染色
ベロア調人工皮革を簡便かつ安価に製造するための新規
な方法について鋭意検討を行った結果、後述の特定の合
成繊維と特定のポリウレタンエラストマーとを組合せて
得られるシート状物に、染色および起毛処理を施すこと
によって該目的を達成し得ることを見い出し本発明を完
成するに至った。
〔問題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は0.5〜3デニールのポリアミド系
合成繊維のウェブをニードルパンチングして得られる不
織布に、ポリジプロピレンアジペートジオールをポリオ
ール成分としてなるポリウレタンエラストマーを主体と
するポリウレタンエラストマー溶液を含浸し、湿式凝固
せしめてシート状物を得、次いでこれに染色および起毛
処理を施す事を特徴とする染色堅牢性が良好で、柔軟性
および触感の優れたベロア調人工皮革の製造法である。
か\るポリアミド系合成wAaの不織布にポリジプロピ
レンアジペートジオール系ポリウレタンエラストマーを
湿式凝固法によって沈積せしめ、さらに染色および起毛
処理を施すことからなる本発明の方法によれば、何ら極
細繊維を使用せずとも0、5〜3デニールの汎用繊維の
使用によって極細繊維使いに十分匹敵する柔軟性と触感
を有するベロア調人工皮革を製造することが可能となり
、生産性、経済性の点で極めて有利である。また後述の
実施例に示す通り、本発明方法は極細繊維使いの方法と
比較すると得られる人工皮革の染色堅牢性の点で遥かに
すぐれている。
本発明において用いるポリアミド系合成繊維としては、
ナイロン4.ナイロン6、ナイロン7゜ナイロン11.
ナイロン12.ナイロン6.6゜ナイロン6.10及び
それらのコポリアミド等が挙げられるが、好ましくは、
ナイロン6、ナイロン6.6である。その繊度は、0.
5〜3デニールの範囲のものを用いる必要があり、好ま
しくは0.5〜2デニール、特に好ましくは0.8〜1
.5デニールの範囲である。繊度が0.5デニ一ル未満
の場合は、得られるベロア調人工皮革は染色堅牢性の不
十分なものとなり、また3、 0デニールより大きい場
合は、触感および外観の低下を来しいづれも適当でない
ウェブとしては、短繊維ウェブが好ましいが長繊維ウェ
ブを用いることも可能である。短繊維ウェブを得る方法
としては、前記ポリアミド系合成繊維の短繊維(一般に
カット長25〜100ff、クリンプ数10〜30山/
インチ程度のもの)をカーディングした後、クロスラッ
パー或いはランダムウニバーにより所定日付(通常10
0〜30017m)とする事により行なわれる。次いで
、該ウェブを要すれば複数枚重ねてニードルロッカール
ームに導き、800〜3000本/護程度の針密度でニ
ードルパンチングして不織布化する。
この不織布の目付としては一般に150〜4002/ゴ
、好ましくは200〜330 f/ゴであり、またその
密度は0.13〜0.30f/ノ、特に0.15〜o、
25y/crlの範囲とするのが適当である。
次に、前記不織布にポリウレタンエラストマーの有機溶
剤溶液を含浸し、湿式凝固せしめてポリウレタンエラス
トマーを不織布を構成する絡合繊維間隙に沈積させバイ
ンダー化せしめるのであるが、本発明においては、該ポ
リウレタンエラストマーとしてポリジプロピレンアジペ
ートジオールをポリオール、成分としてなるポリウレタ
ンエラストマー(以下、DPG系ポリウレタンエラスト
マーと略称する)を主体とするものを用いる必要がある
。ポリジプロピレンアジペートジオールは、両末端に水
酸基を有するポリジプロピレンアジペートであって、ジ
プロピレングリコールとアジピン酸の公知エステル化法
によって得られ、その分子量が500〜3000のもの
が好ましい。また、ポリオール成分中30重量%を越え
ない範囲で他のポリオール、例えばポリブチレン≠≠≠
軍≠アジペートジオール、ポリテトラメチレングリコー
ルジオール等を併用してもよい。ポリウレタンエラスト
マーの他の成分である有機ジイソシアネート及び鎖伸長
剤としては通常のものを適用すればよい。即ち、有機ジ
イソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネ
ート、4.4−ジフェニルメタンジイソシアネート、フ
ェニレンジイソシア、!−ト、1.5−ナフチレンジイ
ソシアネート。
テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート等の芳香族ジイソシアネート。
脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートが用
いられ、またこれらは混合使用してもよい。
また鎖伸長剤としては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1.3−ブチレンゲリコール。
1.4−ブチレンゲリコール、ジエチレングリコール、
1.6−ヘキサングリコール、2,2−ジメチル−1,
3−プロパングリコール、1,3又は1.4−シクロヘ
キサングリコール等の分子!500以下の低分子グリコ
ール、或いはヒドラジン、エチレンジアミン、1.2−
ジプロピレンジアミン、m−)−リレンジアミン等のジ
アミンが用いられ、またこれらは混合使用してもよい。
これらの原料からDPG系ポリウレタンエラストマーを
製造する方法としては、好ましくはN、N−ジメチルホ
ルムアミド等のアミド系溶媒を用い ゛る溶液重合法が
採用される。
このDPG系ポリウレタンエラストマーは通常単独で使
用されるが、必要に応じて他のポリウレタンエラストマ
ーを受環混合して用いてもよい。
他のポリウレタンエラストマーとしては、通常のエステ
ル系、エーテル系もしくはエステル−エーテル系ポリウ
レタンエラストマー等を使用することができる。その混
合割合は、全使用ポリウレタンエラストマー中のポリオ
ール成分に占めるポリジプロピルアジペートジオールの
割合(重量%)が好ましくは70%を下廻わらないよう
な範囲となるようにすることが望ましい。ポリジプロピ
レンアジペートジオールの割合が70重量%未満の場合
は、得られるベロア調人工皮革の柔軟性及び触感が不十
分となる。
さらに、DPG系ポリウレタンエラストマー及び併用さ
れるポリウレタンエラストマーのいずれもその100%
モジュラス(100%伸張時の応力)が80kg/d以
下、特に60kg/d以下のものであることがベロア調
人工皮革の柔軟性及び触感をより高める上で望ましい。
次に、上記のDPG系ポリウレタンエラストマーを主体
とするポリウレタンエラストマーの溶液を前記したポリ
アミド系合成繊維からなる不織布に含浸飽充せしめる。
用いるポリウレタンエラストマー溶液の濃度は一般に5
〜25重量%、好ましくは12〜20重食%の範囲であ
る。
又、該溶液の含浸量は、不織布重量に対して一般に20
0〜500重量%の範囲であり、用いる不織布の目付、
密度、目的とするベロア調人工皮革の日付、密度さらに
は繊維/ポリウレタンエラストマー比(70/’30〜
40/60が望ましい)等を勘案して上記範囲から最適
のものが選択される。
例えば、日付3209/ゴ、密度0.32f/liI。
厚みl、Qm/FFJのベロア調人工皮革を得るために
は、目付240f/Wf1密度0.29/dの不織布を
用い、これに濃度20重量%のポリウレタン溶液を、該
不縁布重量当り300重量%となるように含浸、湿式凝
固して得られるシート状物に、後述の起毛処理を施せば
よく、これによって上記の特性、日付、密度等を満足し
、かつ繊維/ポリウレタンエラストマー比が63/37
の好ましい範囲内にあるベロア調人工皮革が得られる。
上記の含浸飽充を終ったならば、次いで含浸不織布を凝
固液中に浸漬し、ポリウレタンエラストマーの凝固再生
を行う。凝固液としては通常水又は水とポリウレタンエ
ラストマーの溶媒との混合系が使用される。
凝固再生終了後常法に従って水洗(脱溶媒)を行い、要
すれば乾燥することによりシート状物(中間物)が得ら
れる。
なお、上記のポリウレタンエラスミマー溶液の含浸に先
立って、不織布にポリビニルアルコール水溶液を施与し
不織布を構成する繊維にポリビニルアルコールを付着せ
しめる工程を施してもよく、これによってシート状物の
柔軟性をより向上せしめることが出来る。この場合、ポ
リビニルアルコールは、ポリウレタンエラストマーの凝
固再生終了後水洗(脱溶媒)工程で溶解除去される。
前記工程により得られたシート状物(中間物)に染色お
よび起毛処理を施すに際して、染色工程と起毛工程の順
序はいずれを先に行っても良く、また染色工程を先に実
施し、かつ染色を浸染方法により行う場合にあっては、
シート状物は必ずしも乾燥されている必要はない。
シート状物を染色するに当り、染料としてはポリアミド
系合成繊維用として通常用いられるもの\いずれもが使
用可能であり特に制限はないが、好ましくはそれらのう
ちでもポリウレタンエラストマーに対し良好な染着性を
示すものを選択使用するのがよく、か\るものとしては
例えばイルガラン(Irgalan、 0iba、 G
eigy )、ラニール(Lanyl、 住友化学)染
料の如き1:2型合金属染料(金属錯塩染料)、ナイロ
サン(Nylosan。
8andoz )、ビアロン(Vialon、 BA8
F )染料の如き酸性染料、ブロシニル(Procin
yl、 IOI )染料の如き分散染料型反応性染料等
が挙げられる。
なかでも、1:2型含金属染料(金属錯塩染料)が染色
堅牢性の点で最も好ましい。
また染色方法については、1:2型合金属染料(金属錯
塩染料)、酸性染料の場合は、ウィンス、ジッガー等の
染色機を用いて水溶液中や有機溶媒中で50°Cないし
100°Cにて数十分から数時間浸染するのが好適であ
り、また分散染料型反応性染料を使用する場合は、室温
にて染料分散液を被染色物にパッディング後120°C
程度のスチーミングを施こす方法が好適である。
なお、前記したシート状物の製造に際して、不織布含浸
液として顔料を分散配合せしめたポリウレタンエラスト
マー溶液を用い、予めポリウレタンエラストマーを着色
せしめるようにすれば、染色工程においてポリウレタン
エラストマーに対する染着性の比較約2しい染料を使用
してもシート状物を所望の濃色にすることが容易である
以上の染色を終ったならば、次いで通常の繊維製品の染
色加工の場合と同様にしてソーピングを行い、これによ
って製品の染色堅牢度を一層向上せしめる。
シート状物にベロア様の外観を付与する為に行う起毛処
理方法としては、サンドペーパー、サンドクロス等によ
りパフィングする方法、針布起毛等があるが、特にサン
ドペーパーによりパフィングする方法が毛羽状態が均一
で良好となるので好ましい。
本発明方法で得られるベロア調人工皮革は、非常に柔軟
で且つ天然皮革ベロア様のしっとりした充実感に富んだ
触感を有するものである。これらのすぐれた特性は、本
発明のポリアミド系合成繊維とDPG系ポリウレタンエ
ラストマーとの組合せから得られるシート状物を起毛処
理することによって初めて発現するものであり、後に比
較例で示す通りポリアミド系合成繊維以外の繊維とDP
G系ポリウレタンエラストマー、或いはポリアミド系合
成繊維とDPG系ポリウレタンエラストマー以外のポリ
ウレタンエラストマーとを組合せて得られるシート状物
を用いても得ることができない。
また本発明方法で得られるベロア調人工皮革は、0.5
〜3デニールの通常繊度のポリアミド系合成inとポリ
ウレタンエラストマーより溝成されたシート状物を染色
することによって着色されている為、極細繊維使いのベ
ロア調染色人工皮革、あるいは天然皮革ベロアより染色
堅牢性において遥かにすぐれており、染色堅牢性の点で
従来品では用途が限定されていた分野にも好ましく用い
ることができる。さらに本発明方法によれば、tJia
、m維吏いの場合のような煩雑な工程を要することなく
、簡便かつ安価に天然皮革ベロア様のすぐれた人工皮革
を製造することが可能である。
以下、実施例により本発明の方法を更に詳細に説明する
尚、本実施例中の部及び%とは、特に断わりのない限り
すべて重量に関するものである。また実施例に示した見
掛は弾性係数、触感、摩擦堅牢度および耐光堅牢度の測
定法は下記の通りである。
1)見掛は弾性係数 柔軟性 萎嚢参を定量化する目的で見掛は弾性係数を用
いる。測定方法は次の通りである。
加藤鉄工所製の風合計測システムにおける■S−I” 
B 2型純曲げ試験機に、厚さおよび幅既知の試料片(
長さ4〜53)を取付け、曲率0〜2の範囲にわたって
常法に従って曲げモーメント曲率曲線を測定する。得ら
れたカーブの曲率0〜1における初期の直線部分より曲
げ剛性値を求め、下記理論式に基づいて弾性係数を計算
し、これを見掛は弾性係数とした。
但し、b:試料片の幅 h:試料片の厚み なお、見掛は弾性係数は、タテ、ヨコの測定値の平均で
示した。
2)触   感 専門検査員5人の手触り観察の結果か
ら天然皮革ベロア様の低 反発弾性でしっとりした充実感 を有し、表面の感触にすぐれた ものを良好とした。
3)摩擦堅牢度 JI8L−0849に従い、手振型摩
擦試験機で乾燥および湿潤 状態の木綿布に移染した色で5 級から1級までの5段階評価を 行った。
4)耐光堅牢度 JI8L−0843に従い、カーボン
アーク型フェードメータで 24時間照射した試料の変色を 8級から1級までの8段階で評 価した。
実施例1 〔本発明例〕 繊度1d、カット長51Wj/R,クリンプ数12山/
インチのナイロン6短繊維をカーディングし、次いでク
ロスラッパーによりウェブとした。
該ウェブをダブルニードリングマシンを用いて上下の方
向から計1.000本/cdの針密度でニードリング処
理した。ここに日付2401/d、厚さ1.2m/m、
密度0.20f/cdの不織布を得た。
一方、分子fi1480のポリジプロピレンアジペート
ジオール1モル、4.4−ジフェニルメタンジイソシア
ネート2モルから両末端NCOプレポリマーを作成し、
次いで両末端の活性NCOと等モル比(0,95モル)
の1.2−プロピレンジアミンでN、N−ジメチルホル
ムアミド中30%濃度で重合を行って、100%モジュ
ラス40¥/iのDPG系ポリウレタンエラストマーを
得た。
上記不織布に、ここに得たDPG系ポリウレタンエラス
トマーの1396N、N−ジメチルホルムアミド溶液を
不織布重量に対して400%量だけ含浸させた後、水と
N、N−ジメチルホルムアミドが80対20(重量比)
である40°Cの凝固浴中に30分間浸漬してポリウレ
タンエラストマーを該不織布の繊維間隙に凝固沈積させ
た。次いで、60℃の温水中に1時間浸漬して充分に脱
溶媒を行った後、120℃で熱風乾燥して、目付400
97Wf、厚さ1.3m7m、密度0.31f/cjの
シート状物を得た。
このシート状物を厚さが1.2m/mになる如く120
メッシ、のサンドペーパーでパフィングし、繊維立毛を
形成せしめた後、下記の染色条件でウィンス染色機によ
り染色を行った。
次いでモノゲン1 f/l及び炭酸ナトリウム1f/1
1浴比50:1の浴組成で温度60’C。
30分間のソーピングを行い、十分水洗し120℃で熱
風乾燥して、着色されたベロア調人工皮革を得た。
〔比較例1〕 本発明例において、ナイロン6の代りにポリエチレンテ
レフタレート類&iM(8度1 d、カット長51 m
7m 、クリンプ数12山/インチ)を使用し、染色を
下記の如く行う他は全く同様にして着色されたベロア調
人工皮革を得た。
染色は、下記染色条件(1)で分散染料を使用して高圧
染色を行った後、ハイドロサルファイド1f/l、苛性
ソーダ1 f/11アミラジン(非イオン界面活性剤、
第一工業製薬■製)1 f/l、浴比50:1、浴温8
0’0130分間の還元洗浄を行い、次いで下記染色条
件(2)で1:2型含金属染料(金属錯塩染料)を使用
して染色を行い、さらに本発明例と同様にしてソーピン
グを行った。
〔染    料  Irgalan  Brown〔比
較例2〕 分子量1520のポリエチレン−ブチレン(1:1モル
比)アジペートジオール、4.7−シフエニルメタンジ
イソシアネート及びブチレンゲリコールを、モル比で1
 : 8.5 : 2.5の割合で用い、N、N−ジメ
チルホルムアミド中30%濃度でワンシ雷ット法により
重合を行った。
ここに得られたポリメチレン系ポリウレタンエラストマ
ーは100%モジュラスが40kg/dであり、かつポ
リエステル系ポリウレタンとしては最も一般的で代表的
なものである。
本発明例においてDPG系ポリウレタンエラストマーの
代りに上記のポリメチレン系ポリウレタンエラ、ストマ
ーを使用する他は全く同様に処理して着色されたベロア
調人工皮革を得た。
〔比較例3〕 比較例1において使用したポリエステル不織布に、比較
例2において用いたポリウレタンエラストマーを含浸す
る他は比較例1と全く同様にして着色されたベロア調人
工皮革を得た。
〔比較例4〕 島成分としてナイロン6を50部、また海成分としてポ
リスチレンを50部の割合で含み、かつ島数が16本/
フィラメントである繊度8.4d。
カット長51m1m1クリンプ数12山/インチの高分
子配列体繊維(この短繊維からは、その海成分を除去す
れば0.10〜0.11dのナイロン6極細繊維束が得
られる)を用い、本発明例に準じてウェブ形成およびニ
ードリング処理を行った後、パークロルエチレン中でポ
リスチレンを抽出除去し、乾燥して、極細繊維束からな
る不織布(日付200 y /vl、密度0.17f/
、m)を得た。
この不織布に比較例2で用いたポリメチレン系ポリウレ
タンエラストマーを含浸するほかは以下本発明例と同様
の処理を施して着色されたベロア調人工皮革を得た。
こ\に得られたベロア調人工皮革は、非常に柔軟でかつ
触感に優れるものであったが、繊維部分の発色性が恵<
、鮮明さに欠けるものであり、又後述の如く染色堅牢性
の点で不満足であった。
以上の本発明例、比較例で得られたベロア調人工皮革お
よび市販の天然皮革ベロア(カーフ、茶色)について、
見掛は弾性係数の測定ならびに触感および染色堅牢性の
評価を行った結果を第1表K 7KLz ?°    
   町、111.。1第  1  表 注1)見掛は弾性係数はシート材料の柔軟性の指標とな
るものであり、その数値が小さいほど柔軟性が増すこと
を示す。
上記第1表に示した如く、ポリアミド系不織布とDPG
系ポリウレタンエラストマーとの組合せからなるシート
状物に起毛および染色処理を施して得られる本発明例の
ベロア調人工皮革は、見掛は弾性係数が極めて低い値を
示し風合的に非常に柔軟であり、触感及び染色堅牢性も
良好である。
これに対して、上記の本発明の組合せを満足しない場合
、即ち不織布短繊維としてポリアミド系繊維に代えてポ
リエチレンテレフタレートを用いた場合(比較例1)あ
るいはポリウレタンエラストマーとしてDPG系ポリウ
レタンエラストマーに代えてポリメチレン系ポリウレタ
ンエラストマーを用いた場合(比較例2)さらには、不
織布短繊維およびポリウレタンエラストマーが共に本発
明の要件を満さない場合(比較例3)には得られるベロ
ア調人工皮革はいずれも見掛は弾性係数が大きく剛直で
しかも触感において劣るものとなり、このことから本発
明方法の特異性が明らかである。
一方、極細繊維使いのベロア調人工皮革(比較例4)は
、柔軟性、触感共に優れるが、その製造工程は大変煩雑
であり、また染色堅牢性の点では劣るものである。本発
明方法によればそれらの煩雑な工程(例えば紡糸におけ
る海島形成、海成分の抽出等)を何ら要することなく、
上記第1表に示す如く極細繊維使い及び天然皮革ベロア
に匹敵する柔軟でしかも触感に優れ、且つ染色堅牢性の
点からはこれらよりも良好なベロア調人工皮革を得るこ
とが可能であり、品質面さらには生産性、経済性の点で
大変有利である。
実施例2 実施例1の本発明例においてナイロン6の代りにナイロ
ン6.6を使用する他は全く同様に処理してベロア調人
工皮革を得た。このベロア調人工皮革は、その見掛は弾
性係数が37kg/dと極めて柔軟であり、また触感に
も優れるものであった。
更に、摩擦堅牢度は乾が5級、湿が4〜5級であり、耐
光堅牢度は6級であって、染色堅牢性も良好であった。
実施例3 実施例1の本発明例において、ナイロン6として1dの
短繊維の代りに0.3 d、 0.5 d、 0.8 
d。
1,5d、2d、3dまたは8.5dの短繊維を使う他
は該本発明例に準じてそれぞれ着色されたベロア調人工
皮革を得た。それらの性能は第2表に示す如くであった
第2表から明らかなように、0.3d使いのものは、柔
軟性及び触感は侵れているが、染色堅牢性ニ劣す、一方
8.5d使いのものは、特に触感が不良である。これに
対して0.5d〜3d使いの5種類、中でも0.8d〜
2d使いのものは、柔軟性(見掛は弾性係数)、触感お
よび染色堅牢性のいずれの点でも優れている。
実施例4 ポリジプロピレンアジペートジオールとして分子fi1
480のジオールの代りに分子[2300のものを使用
して、実施例1の本発明例と全く同様にしてシート状物
を得た。
なお、分子量2300のポリジプロピレンアジペートジ
オールを用いて得られたDPG系ポリウレタンエラスト
マーの100%モジュラスは36kg/dであったが、
その他の特性(例えば脱溶媒性等)は、分子量1480
からのものと同様であった。
このシート状物を、下記の染色条件でウィンス染色機を
使用して染色した。
次いでモノゲン1 f/l及び炭酸ナトリウム1f/1
1浴比50:1の浴組成で60°Cで30分間ソーピン
グを行い、十分水洗後120°Cで熱風乾燥したものの
表面を120メツシユサンドペーパーでパフィングして
日付385り/扉、厚さ1.2m/m、密度0.32f
/adの黒色(7)へ07d人工皮革を得た。ここに得
られた着色されたベロア調人工皮革は、その見掛は弾性
係数が36kg/dと非常に柔軟性に富み、かつ触感も
優れるものであった。更に摩擦堅牢度は乾が4〜5級、
湿が4級で、耐光堅牢度は5級であり、十分なる染色堅
牢性を有するものであった。
実施例5 実施例1の本発明例においてジイソシアネートとして4
.Z−ジフェニルメタンジイソシアネートの代りに1.
6−ヘキサンジイソシアネートを、また重合溶媒として
N、N−ジメチルホルムアミドの代りにトルエン−イソ
プロピルアルコール(40:60比)をそれぞれ使用す
る他は全く同様に処理した。
なお、1.6−ヘキサンジイソシアネートを用いて得ら
れたDPG系ポリウレタンエラストマーの100%モジ
ュラスは43kg/dであった。また、18%濃度にま
でN、N−ジメチルホルムアミドで稀釈したものは、4
.4’−ジフェニルメタンジイソシアネート基のものと
同様の特性(例えば脱溶媒性)を示した。
ここに得られた着色されたベロア調人工皮革は、その見
掛は弾性係数が38kg/dであって非常に柔軟であり
、また触感に優れるものであった。また染色堅牢性は、
摩擦堅牢度が乾5級、湿4〜5級、耐光堅牢度が6級で
良好であった。
実施例6 分子量1480のポリジプロピレンアジペートジオール
、4.4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−トおよび
エチレングリコールをモル比で1:3:2の割合でN、
N−ジメチルホルムアミド中35%濃度でワンショット
法により重合して得られたDPG系ポリウレタンエラス
トマー(100%モジュラス41kg/d)(A)、と
実施例1の比較例2に用いたポリウレタンエラストマー
何とを、第3表に示すような固形分比率で含む18%N
、N−ジメチルホルムアミド溶液を、実施例1の本発明
例と同様の不織布に実施例1と同様の条件下に含浸し、
湿式凝固、脱溶媒、乾燥して得られた4種類のシート状
物に実施例1の本発明例と同様の条件で起毛及び染色処
理を施し、それぞれ着色されたベロア調人工皮革を得た
。得られたベロア調人工皮革の性能は第3表に示す通り
であり、この結果からDPG系ポリウレタンエラストマ
ーに他のポリウレタンエラストマーを混合併用する場合
、該池のエラストマーの混合量は、全エラストマーのポ
リオール成分中に占めるポリジプロピレンアジペートの
割合が70%を下廻わらないような量とすることが好ま
しいことが判る。
第  3  表 〔発明の効果〕 0.5〜3デニールのポリアミド系合成繊維の不織布に
DPG系ポリウレタンエラストマーを湿式凝固法によっ
て沈積せしめたシート状物を染色および起毛処理する本
発明方法によれば、柔軟性と触感の点からは極細繊維使
いに十分匹敵し、しかも染色堅牢性の良好なベロア調人
工皮革を得ることができる。
本発明方法により得られるベロア調人工皮革は、靴素材
、被服素材などに好適なものであり、本発明はか\る優
れたベロア調人工皮革を簡便かつ安価に生産する方法を
提供するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 0.5〜3デニールのポリアミド系合成繊維のウェブを
    ニードルパンチングして得られる不織布に、ポリジプロ
    ピレンアジペートジオールをポリオール成分としてなる
    ポリウレタンエラストマーを主体とするポリウレタンエ
    ラストマー溶液を含浸し、湿式凝固せしめてシート状物
    を得、次いでこれに染色および起毛処理を施す事を特徴
    とする染色堅牢性が良好で、柔軟性および触感の優れた
    ベロア調人工皮革の製造法。
JP60040801A 1985-02-28 1985-02-28 ベロア調人工皮革の製造法 Pending JPS61201083A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6485378A (en) * 1987-06-19 1989-03-30 Rorika Etsuse Pi A Production of synthetic same leather
JP2021500483A (ja) * 2017-10-20 2021-01-07 インヴィスタ テキスタイルズ(ユー.ケー.)リミテッド 添加剤を有する高耐荷重性ナイロンステープルファイバー、ブレンドされた糸及びその布地

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6485378A (en) * 1987-06-19 1989-03-30 Rorika Etsuse Pi A Production of synthetic same leather
JP2021500483A (ja) * 2017-10-20 2021-01-07 インヴィスタ テキスタイルズ(ユー.ケー.)リミテッド 添加剤を有する高耐荷重性ナイロンステープルファイバー、ブレンドされた糸及びその布地

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