JPS6119623Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圃場に植立する藺草を分草して刈取
る分草刈取部と、刈取られた立姿勢の藺草を上方
に持ち上げながら倒状姿勢に変更する第１搬送部
と、倒状姿勢に変更された藺草を機体横側方に移
送する第２搬送部と、第２搬送部の搬送途中にお
いてその藺草群から短稈の藺草を抜き取る選別部
と、前記第２搬送部の終端において放出される藺
草を受け止めて貯留する収集部とを備えてなる藺
草収穫機に関する。

一般に、収穫機をして刈取つた藺草は、その運
搬を容易化する等のために、収集藺草の適量を取
出すと共にその藺草の株を揃えて紐で結束し、そ
して、その株揃えを行うに、従来、作業者が藺草
束を保持した状態で泥面に当付けていたのである
が、良好な株揃えができず、また株揃えに手間が
掛り、その上、株端部を泥で汚す問題があつた。

本考案は、上記実情に鑑み、簡単な付加改良で
もつて、人為的な株揃えを、株端部を汚損する事
なく良好に、しかも、容易かつ迅速に行えるよう
にする事を目的とする。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図面視で前後方向の１箇所にタイヤ車輪式の機
体支持体１をかつその前部にソリ状の機体支持体
２を備えた機体３の前部に、左右一対の分草具
４，４によつて刈取非対象藺草を刈取経路外に分
草すると共に、刈取装置５によつて刈取対象藺草
の株元を切断する分草刈取部Ａ、及び、操縦部６
を機体左右方向に並設し、前記分草刈取部Ａから
パツカー７により、始端部に掻込み供給された藺
草の株元側を機体後方に挾持搬送する装置８、分
草刈取部Ａからの藺草の穂先側を機体上方に持ち
上げる係止搬送装置９、及び、前記挾持搬送装置
８からの株元側を機体上方に持ち上げる係止搬送
装置１０を備え、分草刈取部Ａからの刈取藺草を
機体横一側方において上方に持ち上げると共に穂
先側を前方にした倒状姿勢にする第１搬送部Ｂ、
この第１搬送部Ｂからの藺草を、穂先側に対する
係止搬送装置１１と株元側に対する挾持搬送装置
１２との協働により前記第１搬送部Ｂとは反対側
の機体横側方に移送する第２搬送部Ｃ、この第２
搬送部Ｃにより移送される藺草群からの短稈のも
のを突起付ベルト１３により選別すると共に機体
後方に搬送して、シユート１４に沿わせて機外に
排出する選別部Ｄ、前記第２搬送部Ｃの終端から
自重落下供給される藺草を前後一対の樋状受具１
５，１５により受止め貯留する収集部Ｅ、並び
に、結束藺草を運搬するための藺草束の載置部Ｆ
を、夫々前記自走機体本体に設けてあり、もつ
て、機体走行に伴つて植立藺草を刈取ると共に刈
取藺草を収集貯留するようにした藺草収穫機を構
成してある。

前記藺草収集部Ｅを構成するに、第４図に示す
ように、前後に間かくを隔てる状態でかつ機体後
方ほど下方に傾斜させて前記樋状受具１５，１５
を機体横側方に設けると共に、後部側受具１５の
後部上方に横軸芯まわりで往復回転する駆動軸１
６を設け、この駆動軸１６に左右一対のブラケツ
ト１７，１７を垂下連設すると共に、前記ブラケ
ツト１７，１７に対して収集藺草の桿身方向に位
置変更固定自在に株端打ち叩き板１８を設け、も
つて、前記叩き板１８による株端の打ち叩きによ
つて収集藺草の株揃えを行なえると共に、藺草の
湿り具合による受具上での滑り度合の変動に応じ
てその株端の打ち叩き作用範囲を変更でき、か
つ、前記受具１５，１５の前後空間部において適
量の収集藺草を楽に取出せるようにしてある。

前記藺草束載置部Ｆは、その左右両端側を上方
に折曲させた棒状体１９……を、機体前後方向に
間かを隔てて前記第２搬送部Ｃ及び選別部Ｄの天
板に設けて成り、そして、前記収集部Ｅの前部下
方部位に前記収集部Ｅから取り出した適量の収集
藺草を人為的に結束して前記載置部Ｆに乗せ付け
る際に、その取出し藺草の株端を汚損する事なく
揃える事ができるように、株揃え具２０を設けて
ある。

前記株揃え具２０を構成するに、第１図乃至第
３図に示すように、前記機体支持体１，２の前後
間の機体フレーム３ａに、機体外側を開口する筒
状保持具２１を設けると共に、その保持具２１に
クランク状のスリツトａを形成し、そして、先端
側に板状体２２を付設した部材２３を前記保持具
２１に内嵌すると共に、前記スリツトａを通して
ピンｂを前記内嵌部材２３に固着し、もつて、前
記板状体２２を、その板面をほぼ水平にする状態
で機体横外側に突出させる状態Ｘと、その板面を
タイヤ車輪式機体支持体１の近くに位置させる状
態で機体巾内に格納する状態Ｙとに切換え自在に
設けてある。

尚、前記板状体２２を、上下軸芯まわりや前後
軸芯まわりで前記２状態Ｘ，Ｙに切換え自在に、
あるいは、着脱自在に構成するも良く、かつ、そ
の固定構造を各種変形可能である。

以上要するに、本考案による藺草収穫機は、収
穫藺草を作業者が保持した状態でその株端を当て
付けて株端を揃えるための株揃え用板状体２２
を、機体３を対地支持する前後の接地支持体１，
２間でかつ対地的に浮上げさせた状態で収集部Ｅ
近くの機体横外側に設けてある事を特徴とする。

即ち、収集部Ｅから人為的に取出した適当量の
藺草をただちに、板状体２２上に立ち姿勢で乗せ
付け株端を軽くたたきつけ乍ら株揃えを行うこと
ができるもので、株揃えを良好にかつ迅速容易に
行なわせられるようになり、そして例えば、前記
板状体２２を後部の接地体１よりも後部の機体３
に設けると、その板状体２２に対する藺草の打ち
叩きによつて機体前部側が上下動して刈高さが変
化し、あるいは、機体前部の上下動を生じさせな
いように前記板状体２２を紐状体で牽引するよう
に設ける事が考えられるが、板状体上面への泥の
乗り上げによる株端汚損を生じ、その点にあつ
て、前記板状体２２を前後の接地支持体１，２間
でかつ対地的に浮上げて設ける事により、刈高さ
をほぼ一定にする状態で泥による汚損の無い刈揃
えを行なわらせられるようになつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る藺草収穫機の実施例を示
し、第１図は全体側面図、第２図は横断平面図、
第３図は全体背面図、第４図は藺草収集部の破断
側面図である。 １，２……接地支持体、３……機体、２２……
株揃え用板状体、Ｅ……収集部、Ｘ……突出状
態、Ｙ……格納状態。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 圃場に植立する藺草を分草して刈取る分草刈
   取部Ａと、刈取られた立姿勢の藺草を上方に持
   ち上げながら倒状姿勢に変更する第１搬送部Ｂ
   と、倒状姿勢に変更された藺草を機体横側方に
   移送する第２搬送部Ｃと、第２搬送部Ｃの搬送
   途中においてその藺草群から短稈の藺草を抜き
   取る選別部Ｄと、前記第２搬送部Ｃの終端にお
   いて放出される藺草を受け止めて貯留する収集
   部Ｅとを備えてなる藺草収穫機において、収穫
   藺草を作業者が保持した状態でその株端を当て
   付けて株端を揃えるための株揃え用板状体２２
   を、機体３を対地支持する前後の接地支持体
   １，２間でかつ対地的に浮上げさせた状態で前
   記収集部Ｅ近くの機体横外側に設けてある事を
   特徴とする藺草収穫機。 前記板状体、機体横外側に突出させる状態Ｘ
   と機体内部に格納させる状態Ｙとに切換え自在
   に構成してある事を特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第項に記載の藺草収穫機。