JPS6119145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、菓子その他の食品の整列装置に関
するもので、とくにコンベアの進行方向に沿う単
列の状態に載置されて上流側から下流側に向つて
搬送される多数個の食品を該コンベアの移動中に
その進行方向に沿う複列の状態に整列せしめる装
置に関するものである。

第３図および第４図はこの種の従来装置を示し
ａ１，ａ２…は菓子で、コンベア１の進行方向に
沿う単列の状態にコンベア１上に載置され、上流
側から下流側に向つて搬送される。２は揺動板
で、揺動軸３に固着され、その延長部に設けられ
た駆動手段４によつてコンベア１の上面における
角度θの揺動運動を反復して強制される。図では
揺動板２が二点鎖線位置から実線位置まで揺動
し、その結果菓子ａ１が破線位置から複列として
の一方の列の位置（実線位置）まで、移動中のコ
ンベア上において摺動変位せしめられた状態が示
される。つぎに菓子ａ２が破線位置に到達する
と、揺動板２を実線位置から二点鎖線位置まで逆
方向に揺動せしめ、それによつて菓子ａ２を他方
の列の位置まで摺動変位せしめる。このようにし
て、単列で送り込まれる菓子に対し、これを複列
に整列せしめる操作が行われる。５はセンサー
で、コンベア１の側面に定置せられ、単列で送り
込まれる菓子を検知してその信号を駆動手段４に
送信し、駆動手段４を発動させる。この場合、セ
ンサー５の定置される位置は、その検知機能が揺
動板２によつて妨げられる位置であつてはならな
い。すなわちその位置は、揺動板２の端縁の境界
線Ｌよりも上流側でなければならないことは明ら
かである。一方、揺動板２の揺動によつて菓子の
摺動変位を確実に遂行しうる範囲は、揺動板２の
長さを半径とする角度θの扇形にほゞ限られ、し
たがつて単列の状態で送り込まれる菓子の最終位
置は上記扇形内の位置、たとえば破線位置である
ことを要し、そのためセンサー５の検知時点と揺
動板の発動する破線位置の時点との間には、図示
のように時間おくれｔが必要であり、タイムデイ
レー装置６はそのために設けられるものである。

ところがこのような従来装置によれば、菓子の
配列がａ１とａ２とのように互いに離れている場
合はよいが、たとえばａ３，ａ４，ａ５のように
互いに密接して送り込まれてくると、センサー５
はこれを個々に識別検知することができなくな
り、上記三個の菓子が通過するまで揺動板２は揺
動作用を停止することになつて、整列装置として
の機能を発揮しないことになる。

この考案は、このような従来装置の欠点にかん
がみてなされたもので、単列の状態に載置されて
送り込まれる食品が互いに密接して送り込まれる
場合にも、正確にこれを二分して順次複列の状態
に整列せしめ、しかもその複列の縦隊がたがいに
距たる相互間の距離を、同一長さの揺動板によつ
て実現しうる最長の距離となるようにし、これら
をきわめて簡単で安価な構成によつて実現するこ
とのできる装置を提供することを目的とする。

つぎに本案装置の構成を実施例としての図面に
よつて具体的に説明する。第１図および第２図に
おいて、第３図および第４図と共通の符号によつ
て表示される部材は、同図における説明と同等で
ある。センサー５の設置の位置は、前記従来装置
の場合と異なり、本案装置では揺動板２の揺動運
動の範囲の直上の位置とせられ、下方に送り込ま
れてくる単列状の菓子を上部から検知するように
配設される。しかもその位置は、第１図に示すよ
うに、揺動板２の揺動によつて菓子の摺動変位を
確実に遂行しうる範囲のうちで最も上流側の位置
とせられ、そのことにより、菓子の送り込まれる
状態が図示のａ３，ａ４，ａ５のように、たとえ
密接の連続状態の場合であつても、最先の菓子ａ
３のみを後続の菓子ａ４から確実に分離して摺動
変位せしめることができる。また、第１図示のよ
うに、最先の菓子ａ３が揺動板２によつて中央の
破線位置から実線位置まで排除されたあと、その
個所は空白状態となつており、つゞいて送り込ま
れる菓子ａ４のセンサー５による検知が完全に行
われる。さらに、センサー５を上方に設けて下方
の菓子を検知するようにしたため、第３図例にお
けるようにセンサー５の設置個所が揺動板２の存
在によつて制限されることもなく、本願構成に示
す特定位置への設置が可能となり、またそれによ
つてタイムデイレー装置などの付設の必要もなく
なる。

本案装置は以上のように構成されるので、単列
の状態に載置されて送り込まれる食品が互いに密
接して送り込まれる場合にも、正確にこれを二分
して順次複列の状態に整列せしめ、また、センサ
ーの設置位置を揺動板の揺動による食品の摺動変
位を確実に遂行しうる範囲のうちで最も上流側の
位置としたので、その複列の縦隊がたがいに距た
る相互間の距離を、同一長さの揺動板によつて実
現しうる最長の距離とすることができ、しかもこ
れらをきわめて簡単で安価な構成によつて実現す
ることができるというすぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の設置態様を示す平面図、第
２図はその側面図、第３図は従来装置の設置態様
を示す平面図、第４図はその側面図である。 １……コンベア、２……揺動板、３……揺動
軸、４……駆動手段、５……センサー、６……タ
イムデイレー装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンベアの進行方向に沿う単列の状態に載置さ
   れて上流側から下流側に向つて搬送される多数個
   の食品を該コンベアの移動中にその進行方向に沿
   う複列の状態に整列せしめる装置において、ほゞ
   単列の中心線上にあつて交互に左右方向に揺動す
   ることにより該揺動運動の範囲内に単列状で送り
   込まれた食品をコンベア上において交互に一個
   づゝ左右に摺動変位せしめる揺動板と、揺動板の
   揺動軸に連結されて揺動軸に一定角度の揺動を反
   復して強制する駆動手段と、上記揺動運動の範囲
   の直上の位置に設けられ下方に送り込まれてくる
   単列状の食品を検知してその信号を上記駆動手段
   に送信するように駆動手段に連結されたセンサー
   とをそなえ、センサーを設ける位置は揺動板の揺
   動による食品の摺動変位と確実に遂行しうる範囲
   のうちで最も上流側の位置とせられることを特徴
   とする食品の整列装置。