JPS6118397B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、テレビジヨン受像機あるいはキー
ド回路を含む同等なビデオ信号処理装置で使用す
るための各種のキーイング信号を取出すことので
きる単一の合成キーイング信号を発生させるため
の回路構成に関するものである。さらに詳しく言
えば、この発明は、キーイング信号が正確に調時
され、しかもユニツト毎に信頼性のあるキーイン
グ基準レベルを呈することのできる回路に関する
ものである。

ルミナンス（輝度）信号成分、クロミナンス
（色）信号成分および同期信号成分を含む合成カ
ラー・テレビジヨン信号を処理するためのカラ
ー・テレビジヨン受像機では、合成テレビジヨン
信号に対してキーイングすなわち同期比を必要と
する信号処理機能を実行することが要求される。
これらの機能には、合成信号のバースト情報部分
とクロミナンス情報部分とを分離するためのキー
イング動作、表示された映像に対する黒基準レベ
ルを設定するために映像ブランキング期間中、ブ
ランキング・レベルのクランプをキーイングする
動作、および水平および垂直帰線消去期間中、映
像が現われるのを禁止するためのキーイング動作
が含まれている。

受像機のキード・ルミナンスあるいはクロミナ
ンス信号処理回路の全体あるいは重要な部分が集
積回路に含まれている場合には、上述のキーイン
グ機能を実行するための信号を引出すことのでき
る単一の合成キーイング信号を発生することが望
ましい。この種の単一合成キーイング信号は、集
積回路に唯１個の外部キーイング入力端子を必要
とするにすぎないから好ましいものである。

このような合成キーイング信号は周知であり、
またその形からしばしば“サンドキヤスル（砂の
城）”信号と称される。この信号は、一般には、
所定幅の第１のパルス成分と、この第１のパルス
成分に重畳されるより幅の狭い第２のパルス成分
とからなつている。第１および第２のパルス成分
は、受像機中の信号処理回路のキーイングおよび
同期化に対する要求に関して所定の振幅とタイミ
ングを持つている。

この発明の原理によれば、上述の形式の合成キ
ーイング信号を発生するための複雑でない経済的
な回路を構成することができる。この回路は、合
成信号の正確に調時されたキーイング・パルス成
分、特にカラー・テレビジヨン信号の比較的短か
いバースト期間に対して正確に調時されたキーイ
ング・パルス成分を発生することができる。また
この回路は、例えば装置ユニツト毎の回路の公差
変動に対する依存性および温度の影響を受けない
ように構成されており、それによつて合成信号の
確実なキーイング・ペデスタル基準レベルを設定
することができる。

この発明による装置はカラー・テレビジヨン受
像機中に含まれており、映像期間中に発生する映
像情報成分および映像ブランキング期間中に発生
する映像同期成分を含む合成カラー・テレビジヨ
ン信号を処理する。同期成分は、水平映像ブラン
キング期間中に発生する水平同期成分とそれに続
くカラー・バースト成分とを含んでいる。受像機
は、水平同期成分を表わす周期的な水平基準パル
スを発生する回路網と、同期成分から水平および
垂直のブランキング信号を引出すための回路網
と、キード信号処理回路と、ブランキング期間と
実質的に一致する所望の大きさの第１のパルス、
および第１のパルス上に重畳され、バースト期間
を包含する第２のパルスとからなる合成キーイン
グ信号を発生するための装置とを含んでいる。こ
のキーイング信号発生装置は、水平同期成分を表
わす水平基準キーイングに応動してバースト期間
を包含する上記第２のパルスを発生するパルス発
生回路４２と、引出された水平および垂直ブラン
キング信号を共通点Ｄに結合するための結合回路
５４，５５，５６と、上記引出された水平および
垂直ブランキング信号が共通点に結合されたとき
これに対して共通に作用し、引出された水平およ
び垂直ブランキング信号の振幅を所定のレベルに
クリツプするクリツピング回路５８と、クリツプ
された水平および垂直ブランキング信号を関して
共通に作用し、クリツプされた信号を処理して所
望の振幅をもつた上記第１のパルスを生成すると
共通の信号処理手段５２，６２，４５と、バース
ト期間を包含する上記の第２のパルスと水平およ
び垂直ブランキング期間に一致する上記所望の振
幅をもつた第１のパルスを合成して合成キーイン
グ信号を生成する合成手段Ｅ点と、次いでこの合
成キーイング信号をキード信号処理回路に供給す
る結合手段６４とを含んでいる。

この発明に特徴によれば、パルス発生回路は、
信号処理手段および基準電位点に結合されたトラ
ンジスタを含んでいる。トランジスタは信号処理
手段に対して基準点を与えるように動作し、それ
によつて合成キーイング信号の第１のパルスの所
望の大きさに対応するクリツプされたブランキン
グ信号の所望のレベルを設定するのを助ける。

以下、図を参照しつつこの発明を詳細に説明す
る。

第１図において、合成カラー・ビデオ信号源１
０（例えばカラー・テレビジヨン受像機のRFお
よびIF増幅器、ビデオ検波段を含む）はルミナ
ンス−クロミナンス信号分離器１２に信号を供給
する。分離器１２（例えば櫛形フイルタ）は合成
テレビジヨン信号のルミナンス成分とクロミナン
ス成分とを分離し、これら分離された各成分をキ
ード信号処理回路、実施例ではルミナンスおよび
クロミナンス信号処理回路網１１の各入力端子１
および２に供給する。

分離されたルミナンス成分は、例えば信号増幅
およびピーキング段を含む受像機のルミナンス・
チヤンネル中のルミナンス信号処理部１４によつ
て処理される。分離されたクロミナンス成分キー
ド・クロミナンス−バースト分離器１５に供給さ
れ、バースト情報Ｂとクロミナンス画像期間情報
Ｃとに分離される。信号分離器１５としてはハー
ウツド氏（L.A・Harwood）の米国特許第
4038981号明細書に示されている形式のものを使
用することができる。分離された信号は次いでク
ロミナンス信号処理回路１８に給され、周知のよ
うにｒ−ｙ，ｇ−ｙ，ｂ−ｙの各色差信号が生成
される。信号処理部１８からの色差信号は信号マ
トリツクス２０中で信号処理部１４から供給され
る増幅されたルミナンス出力信号ｙと合成されて
カラー映像出力信号ｒ，b.gを発生する。

ルミナンス・チヤンネルはまた、各ビデオ信号
の水平ブランキング期間中のバースト期間中キー
作用を受けるキード比較器３０からなるブランキ
ング・レベル・クランプ手段を含んでいる。キー
作用を受けると比較器３０は明るさの基準となる
電圧Ｖ_RFFをサンプルし、これをそのときマトリ
ツクス２０のｂ（青）信号出力に現われる信号の
直流レベルと比較する。比較器３０からの出力信
号はルミナンス信号処理部１４の制御入力に供給
され、電圧Ｖ_REFのレベルに従つて正しいレベル
にルミナンス信号のブランキング・レベル（従つ
て画像の明るさ）を設定する。ルミナンス信号処
理部１４とマトリツクス２０とを具備した比較器
３０の構成は、「閉制御ループを持つた明るさ制
御回路」という各称のチユーマ氏（A.V・
Tuma）他の米国特許第4197557号明細書中に詳
述されれている。

マトリツクス２０からのｒ，ｇ，ｂカラー信号
は出力部２２中に含まれている複数の出力回路網
を経て回路網１１の出力端子３，４および５に各
別に結合される。カラー信号は映像管駆動段２５
中の増幅器によつて個々に増幅され、高レベルの
出力カラー信号Ｒ，B.Gが生成される。これらの
信号Ｒ，b.Gは次いでカラー映像再現の映像管２
８の各強度制御電極（例えば陰極）に供給され
る。

信号源１０からのビデオ信号はまた同期分離器
３３に供給され、ビデオ信号の同期信号成分を分
離する。分離器３３の１つの出力は受像機の水平
および垂直偏向回路３８に供給される。偏向回路
３８は出力の水平および垂直偏向信号を映像管２
８の偏向コイルに供給し、映像管の水平および垂
直の映像の走査を制御する。

信号発生器３５は、同期分離器３３から水平基
準パルスとして供給される分離された水平同期信
号および偏向回路３８から供給される水平および
垂直ブランキング信号に応答して周期的な合成キ
ーイング信号を生成する。発生器３５からの合成
キーイング信号出力は端子６を経て復号器（デコ
ーダ）４０に供給される。復号器４０はこの合成
キーイング信号を復号して回路網１１内の各キー
ド信号処理回路で必要とされるようなキーイン
グ・パルスＶ_B，Ｖ_C，Ｖ_KおよびＶ_H，Ｖ_Vに変換
される。

バースト期間中に発生するキーイング・パルス
Ｖ_BおよびＶ_Cは相互に逆相（プツシユ・プル）関
係となつており、この信号はクロマ・バースト分
離機１５のキーイング入力に供給される。キーイ
ング・パルスＶ_KはパルスＶ_Bと同相でしかも同極
性（正）になつており、このパルスＶ_Kは比較器
３０のキーイング入力に供給される。各水平およ
び垂直映像リトレース期間中に複数のキーイン
グ・パルスＶ_H，Ｖ_Vが発生し、これらのパルスは
出力段２２の複数のキーイング入力のそれぞれに
供給される。

第１図の回路では、回路網１１中のブロツクは
大部分単一の集積回路として構成することができ
る。この場合、端子１−６は集積回路の外部接続
端子に対応する。

発生器３５によつて生成された合成キーイング
信号は１水平走査期間について第４図に示されて
いる。第３図は第４図のキーイング信号に関して
調時された、１水平映像走査期間中にわたる代表
的なテレビジヨン信号の構成を示している。

第３図の波形は、映像情報（トレース）を表わ
す映像期間T₁（約52.4マイクロ秒）と、各映像期
間相互間に配置された周期的な水平映像消去（ブ
ランキング）を表わすリトレース期間Ｔ_H（約
11.1マイクロ秒）とからなつている。水平ブラン
キング期間は水平同期パルスが発生する周期的な
同期期間（約4.76マイクロ秒）と、それに続くバ
ースト成分（約3.58MHzのクロミナンス副搬送波
周波数であつて約10サイクルの非変調信号）を含
むバースト期間Ｔ_Bとを含んでいる。

水平ブランキング期間中に発生される合成キー
イング信号の場合には、第４図に示すような合成
キーイング信号は水平ブランキング期間Ｔ_Hに相
当する幅あるいは期間を持つた第１の低パルス成
分と、ペデスタル・レベルＶ_P上にあつて期間Ｔ_K
にわたつて発生する第２の高レベルのパルス成分
とを含んでいる。後者の期間Ｔ_Kはバースト期間
Ｔ_Bを包含している。第２のパルス成分の立上り
端ｅ_rは同期期間Ｔ_Sの終端とバースト期間Ｔ_Bの
始端との間で発生する。第２のパルス成分の立下
り端ｅ_fはバースト期間Ｔ_Bの終端と映像期間Ｔ_I
の始まりの間で発生する。

信頼性のあるキー作用が行なわれるように、キ
ーイング・ペデスタル・レベルＶ_Pの大きさの変
動は個々の装置毎に受入れ可能な最小値に保持さ
れていることが重要である。特にキーイング・ペ
デスタル・レベルＶ_Pなブランキング、クランピ
ングおよびバースト分離キーイング機能を実行す
る目的で指定された制限範囲内になければならな
い。ペデスタル・レベルＶ_Pが不正確であると、
実行される水平および垂直ブランキング作用は不
正確になるかあるいは全く不可能になる。また同
様にバースト・ゲート回路（第１図の分離器１５
内）および比較器３０（第１図）も不適正に付勢
されることになる。また合成キーイング信号の第
２のパルス成分の立上り端ｅ_rは同期期間Ｔ_Sの終
りとバースト期間Ｔ_Bの始まりとの間で生じるよ
うに時間合せされており、第２のパルス成分の立
下り端ｅ_fは上述のように時間合せられているこ
とが望ましい。このような時間合せが行なわれな
いと、特にバースト分離器１５は不適切にキー作
用を受ける可能性があり、それによつてバースト
情報は失なわれるか干渉信号情報によつて乱され
る。

第５図には、映像情報が存在しない間に垂直映
像ブランキング期間（約1335マイクロ秒）によつ
て隔離された、表示された映像の頂部および低部
における１あるいはそれ以上の水平映像走査期間
のより詳細な合成ビデオ信号波形が示されてい
る。第６図は、第５図のビデオ信号波形形に関し
て、水平および垂直の両方のブランキング期間に
おいて、第１図の発生器３５によつて生成される
合成キーイング信号を示している。第７図は第１
図の偏向回路３８によつて発生される各垂直ブラ
ンキング期間中に生ずる期間Ｔ_V（約500マイクロ
秒）の垂直リトレース・パルスを示している。第
１図の偏向回路３８によつて発生される水平リト
レース・ブランキング（フライバツク）パルスは
第８図に示されている。

次に第２図を参照する。同図には合成キーイン
グ信号発生器３５の回路構成が示されている。同
期分離器３３からの分離された正の水平同期パル
スは回路網４２の入力端子Ａに供給される。回路
網４２はラゴニ氏（W.A.Lagoni）他の米国特許
第4173023号明細書に示されている形式のバース
ト・ゲート・パルス発生器からなるものである。
回路網４２は単安定マルチバイブレータ（すなわ
ちワンシヨツト・マルチバイブレータ）として構
成されており、共通エミツタ（エミツタ接地）ト
ランジスタ４５を含んでいる。

抵抗器４９は、トランジスタ４５のコレクタ出
力が結合される後続回路によつてこのトランジス
タ４５のコレクタ出力に与えられる実効インピー
ダンスと共に当該トランジスタ４５に対するコレ
クタ負荷インピーダンスとなつている。抵抗器４
７はトランジスタ４５に対してベース・バイアス
を与えるものである。水平同期パルスは抵抗器４
６，４７およびキヤパシタ４８からなる信号微分
回路網を経てトランジスタ４５のベース入力に供
給される。トランジスタ４５のコレクタ出力に発
生するバースト・ゲート・パルスのタイミングお
よび期間は主として抵抗器４６，４７およびキヤ
パシタ４８の協働作用によつて決定される。保護
ダイオード５０は、トランジスタ４５が同期期間
中にキーされるとき発生する可能性のある過大な
負方向パルスによつてトランジスタ４５のベース
−エミツタ接合が損傷を受けるのを防止するよう
に動作する。

静動作状態（すなわち同期パルスが現われる
前）では、トランジスタ４５は飽和状態に充分強
く導通するようにバイアスされている。このとき
はトランジスタ４５のコレクタ出力電位は、エミ
ツタ電位（すなわちアース電位）に非常に接近し
ている。微分回路４６，４７，４８を経て供給さ
れる同期パルスの正方向の立上り振幅端はトラン
ジスタ４５を導通させる方向にある。しかしなが
ら、このときトランジスタ４５はすでに導通して
いるので、同期パルスの正方向振幅部分はトラン
ジスタ４５の導通状態には実質的な影響を与えな
い。

同期パルスの振幅の負方向立下り変移端部では
トランジスタ４５は、主として抵抗器４６，４７
およびキヤパシタ４８に関連する時定数によつて
決定される期間、飽和状態から脱出するように駆
動される。トランジスタ４５はこの負方向変移に
応動して遮断し、そのコレクタ出力電圧を同期期
間が終了後直ちに正方向に上昇させる。

トランジスタ４５のコレクタ電圧は、後刻トラ
ンジスタ４５が飽和状態に復帰すまで正レベルに
留まつている。キヤパシタ４８が抵抗器４６およ
び４７を経てトランジスタ４５のベース−エミツ
タ接合を順バイアスするのに充分な正レベルに充
電されると、再び飽和状態に復帰する。そのとき
トランジスタ４５は強く導通し、それによつてコ
レクタ出力電圧は急速にほゞ接地電位である静レ
ベルに減少する。

トランジスタ４５が遮断したときに発生する出
力バースト・ゲートの期間すなわち幅は、キヤパ
シタ４８の値と、抵抗器４６および４７の値の合
計値の積によつて決定される時定数に比例する。
このようにして、トランジスタ４５のコレクタに
発生するバースト・ゲート・パルスは、バースト
期間を適正に包含する適正に遅延された同期パル
スに対応する。特に、トランジスタ４５が充分に
限定された飽和状態と遮断状態との間で動作する
この動作形態により、トランジスタ４５から供給
されるバースト・ゲート・パルスは、水平同期パ
ルス期間の後で開始し、映像期間の前に終了する
ように正確に調時されている点に注目する必要が
ある。バースト・ゲート期間Ｔ_Kの終りにおける
バースト・ゲート・パルスの立下り端はトランジ
スタ４５が飽和状態になることによつて生成され
る。従つて、この端縁は、長期間の指数関数的な
減衰が最少になるように充分に規定された急速な
減衰時間を示す。従つて、バースト・ゲート・期
間後に生ずる可能性のある映像情報に対するゲー
ト作用は最少になる。また、トランジスタ４５は
飽和と遮断との間で導通するので、バースト・ゲ
ート・パルスの振幅は正確に設定され、予測する
こともできる。回路網４２の動作についてては前
述の米国特許第4173023号明細書中に詳述されて
いる。

水平ブランキング信号（フライバツク信号）は
入力端子Ｂに供給され、抵抗器５４を経て回路点
Ｄに結合される。垂直ブランキング信号は入力端
子Ｃに供給され、抵抗器５５およびダイオード５
６を経て回路点Ｄに結合される。共通の回路点Ｄ
と直流電圧（＋11.2ボルト）源との間に結合され
たダイオード５８からなる信号クリツプ回路は、
水平および垂直ブランキング信号に共通に作用し
てこれらの各ブランキング信号の正方向への振幅
を回路点Ｄにおいて一定の正レベル（＋11.8ボル
ト）にクリツプする機能を持つている。

抵抗器５２と６２とからなる分圧回路網は水
平、垂直のブランキング信号に共通に作用する信
号処理主段として動作し、回路点Ｄと基準電位と
の間に結合されている。この例では、トランジス
タ４５が飽和導通状態になつたとき、このトラン
ジスタ４５のコレクタ電位から基準電位がとり出
される。このとき、トランジスタ４５のコレクタ
電位はトランジスタ４５のエミツタ電位すなわち
接地基準電位に極めて近い電位になつている。第
２図の回路３５に関する次の説明に関連して第４
図の合成キーイング信号の波形を参照する。

ペデスタル・レベルＶ_P（＋2.5ボルト）は端子
Ｂに供給される水平ブランキング信号に応答して
形成される。この信号はダイオード５８よりなる
回路網によつてクリツプされ、回路点Ｄに＋11.8
ボルトの正ピーク・レベルを持つたパルスが形成
される。このときトランジスタ４５は飽和してお
り、トランジスタ４５のコレクタは接地電位に近
い電位となつており、分圧器５２，６２に対する
基準電位を与えている。次いでこの分圧器は回路
点Ｅに＋2.5ボルトの正ピーク・パルス・レベル
Ｖ_Pを発生する。Ｖ_Pは次式によつて与えられる。

Ｖ_P＝11.8ボルト×（Ｒ_５２／Ｒ_５２＋Ｒ_６２） こゝでR₅₂，R₆₂はそれぞれ抵抗器５２，６２の
抵抗値である。中間のバースト・ゲ−ト期間Ｔ_K
の間に発生する合成キーイング信号の第２の上側
のパルス成分は上述のようにトランジスタ４５か
らのバースト・ゲート・パルスに相当している。
このパルス成分は抵抗器５２を経て結合点Ｅに結
合される。点Ｅに発生する合成キーイング信号は
抵抗器６４を経て合成キーイング信号発生器３５
の出力端子Ｆに結合される。

発生器３５の動作、水平ブランキング期間（第
４図および第６図）に発生する合全キーイング信
号に関連して説明したが、この回路は垂直ブラン
キング期間（第６図）の間、合成キーイング信号
を発生するために同じように動作する。

上述の回路構成か、水平および垂直ブランキン
グ信号に応答してペデスタル・キーイング・レベ
ルＶ_Pを発生させるために、共通のクリツプ回路
網（ダイオード５８よりなる）および共通の分圧
回路網（抵抗器５２，６２よりなる）を利用して
いる点に注目する必要がある。このように１個の
共通のクリツプ回路網および分圧回路網を使用す
ることにより、キーイング・ペデスタルＶ_Pの所
望のレベルを設定するために必要とされる信号変
換回路網の数を最少に減ずることができ、これに
よつてペデスタル・キーイング・レベルＶ_Pの信
頼性を高めることができる。これによつて回路公
差の変動の影響、温度の影響を許容最小値に減ず
ることのできる経済的な回路が得られる。

また分圧回路５２，６２は、トランジスタ４５
のコレクタ−エミツタ電路を経て基準電位が与え
られる形態となつているので、大きな効果の得ら
れることに注目する必要がある。トランジスタ４
５はキーイング期間Ｔ_Kを除くすべての期間飽和
しているので、そのトランジスタ４５のコレクタ
は分圧器５２，６２に対して良好で安定した基準
電位を与えることができ。この期間にトランジス
タ４５のコレクタから抵抗器５２に与えられる電
位（約11.2ボルト）は、期間Ｔ_Kを含むブランキ
ング期間中におけるダイオード５８のクリツプ作
用により、点Ｄから抵抗器６２に与えられる電位
（＋11.8ボルト）に実質的に等しくなつている。
従つて、トランジスタ４５は、期間Ｔ_Kの間は抵
抗器５２および６２へ何らの余分な量の駆動電流
をも必要としない。

異つた形式の分圧回路を使用していたとすれ
ば、（例えばトランジスタ４５のコレクタ出力が
別の抵抗器を経て直接点Ｅに接続されていたなら
ば、またトランジスタ４５のコレクタに接続され
ているとして示されている抵抗器５２の一端が代
りに直接接地されていたならば）、分圧器への別
の駆動電流を必要とする。この場合、トランジス
タ４５は好ましくない余分な駆動電流（電力）能
力を必要とする。また別の形式として、トランジ
スタ４５のコレクタ出力から結合された別の低出
力インピーダンスを持つたホロワ・トランジスタ
あるいは別の適当な抵抗分圧器を使用すると、分
圧器５２，６２へ充分な駆動電流を供給する必要
がある。

第９図は、発生器３５からの合成キーイング信
号を各別の適当なキーイング・パルスに復合する
ための復号器４０（第１図）の回路構成を示して
いる。同図で、合成キーイング信号はトランジス
タ７０に供給される。バースト分離器１５（第１
図）で使用される相補位相キーイング信号Ｖ_Bお
よびＶ_Cはトランジスタ７２，７４の各エミツタ
出力に現われる。比較器用のキーイング信号Ｖ_K
はトランジスタ７２のエミツタ回路中の分圧器７
７中の点から取出される。複数の水平および垂直
のブランキング・パルスＶ_H，Ｖ_Vはトランジスタ
８０，８１および８２のコレクタ出力回路中の各
分圧回路網から取出される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明による合成キーイング信号
発生器を含むカラー・テレビジヨン受像機の一部
を示すブロツク図、第２図は、第１図に示すキー
イング信号発生器の回路を詳細に示す図、第３
図、第４図、第５図、第６図、第７図、および第
８図は第１図および第２図に示す回路構成の動作
を理解するのに有効な波形を示す図、第９図は、
第１図および第２図に示すキーイング信号発生器
によつて生成される複号信号用の信号復号回路を
示す図である。 ３３……同期分離器、３５……合成キーイング
信号発生器、３８……水平および垂直偏向回路
（水平および垂直ブランキング信号を引出す手
段）、４０……復合器、４２……バースト・ゲー
ト・パルス発生手段、Ｄ……共通点、｛５４，５
５……抵抗器、５６……ダイオード｝水平および
垂直ブランキング信号を共通点に結合する手段、
５８……クリツピング手段、５２，６２……抵抗
器（信号変換用分圧器）、６４……結合手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 映像期間中に生ずる映像情報成分と、映像ブ
   ランキング期間中に生ずる同期成分であつて、水
   平ブランキング期間中に生ずる水平同期成分とそ
   れに続くバースト信号とを含む上記同期成分とを
   持つた合成カラー・テレビジヨン信号を処理する
   ためのカラー・テレビジヨン受像機において使用
   され、 上記水平同期成分を表わす周期的水平基準パル
   スを供給する回路と、 上記同期成分から水平および垂直ブランキング
   信号を引出すための回路と、 上記ブランキング期間と実質的に一致する所望
   の大きさをもつた第１のパルスと、この第１のパ
   ルスに重畳され且つ上記バースト信号期間を包含
   する第２のパルスとからなる合成キーイング信号
   を発生する回路とを含み、 特徴として上記合成キーイング信号発生回路
   は、上記引出された水平および垂直ブランキング
   信号を共通点に供給するための結合手段と、共通
   点に供給された水平および垂直ブランキング信号
   の振幅を所定のレベルでクリツプする共通のクリ
   ツピング手段と、クリツプされた水平および垂直
   ブランキング信号を処理して所望の振幅をもつた
   上記第１のパルスを生成する共通の信号処理手段
   と、上記水平基準パルスに応答して上記バースト
   信号期間を包含する第２のパルスを発生するパル
   ス発生器と、上記第１のパルスと第２のパルスを
   合成して上記合成キーイング信号を生成する合成
   手段と、生成された合成キーイング信号をキード
   信号処理回路に供給する結合手段とからなる、 テレビジヨン受像機用合成キーイング信号発生装
   置。