JPS61183518A - 地中連続壁における継手部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は地中連続壁における継手部材およびその製作
方法に関する。

一般に地中連続壁は単位壁体ごとに構築されるため、先
行単位壁体と後行単位壁体との間には接合部が生じる。

従来この接合部において垂直および水平方向のせん断強
度を得るため、継手部材として先行単位壁体の端部を仕
切る仕切板の側面に各種形状に加工した継手鉄筋を固着
したものを用いている。

しかし、従来の継手部材では、所要のせん断強度を得る
ためには多量の継手鉄筋を使用しなければならず、その
ため継手鉄筋の固着作業（一般に溶接）に多大の労力と
時間を要し、また継手鉄筋が縦横に複雑に配列されるた
め、それに付着した泥水によるスライムの清掃を完全に
行うのが困菫であり、所要の強度を得られないという欠
点があった。

この発明は上記のような従来の問題点を解消し、所要の
せん断強度を維持しつつ継手部材の形状を単純化し、そ
れにより組立時における作業の省力化を図ることができ
、しかもスライムの清掃処理を容易に行うことができる
継手部材およびその製作方法を提供することを目的とす
る。

すなわちこの発明の第１は、単位壁体の端部を仕切る仕
切板の両側面に、一端縁部に間隔を置いた多数の切欠開
口を有し全体に鋸歯状となっている継手板を、その他端
縁部において縦向きであってかつ直角向きに固着し、こ
の継手板の前記切欠開口側縁部に各切欠開口を閉鎖する
細長部材を縦向きに固着したことを特徴とする継手部材
にある。

またこの発明の第２は、板状体に同一ピッチ、同一形状
の鋸歯状突起を有し、かつ突起の先端および基端が互い
に平行な直線となっている連続した切込みを形成し、こ
の板状体を前記切込みに沿って分離して、縁部に多数の
切欠開口を有し全体に鋸歯状となっている継手板を１枚
の板状体につき２枚得た後、この継手板を縦向きの仕切
板の両側面に、その他端縁部において縦向きであってか
つ直角向きに固着するとともに、この継手板の前記切欠
開口側縁部に各切欠開口を閉鎖する細長部材を縦向きに
固着することを特徴とする継手部材の製作方法にある。

以下図面に示す実施例について説明する。

第１図に示すように継手部材ｌは縦向きの仕切板２を有
し、この仕切板２の両側面には互いに間隔を置いた各１
対の継手板３ａ、３ｂが縦向きであってかつ直角向きに
溶接等により固着されている。継手板３ａ、３ｂは壁体
の巾に応じて仕切板２の両側面に１枚あるいは３枚以上
固着されるようにしてもよい。また仕切板２および継手
板３ａ、３ｂは通常鋼板により形成されるが、それと同
等の強度をもつものであれば他の板状体１例えば強化プ
ラスチック板等を用いてもよい。継手板３ａ、３ｂは一
側縁部に間隔を置いた多数の切欠開口４が形成されて全
体に鋸歯状となっていて、この継手板３ａ、３ｂはその
他端縁部において仕切板２に固着されている。継手板３
ａ、３ｂの切欠開口側縁部に各切欠開口を閉鎖する細長
部材５が縦向きに固着され、細長部材５はこの例では平
鋼からなり継手板３ａ、３ｂの巾方向に沿って固着され
ている。各１対の継手板３ａ、３ｂ間には多数の棒鋼６
が配置され、その両端が継手板３ａ、３ｂを貫通し、溶
接などで固着されている。細長部材５は第２図に示すよ
うに継手板３ａ、３ｂの巾方向に対して直交するように
固着してもよく、また第３図に示すように細長部材５と
して棒鋼を用いてもよい。

上記のような継手部材１はこの発明方法によって次のよ
うにして製作することにより、材料の節約を図ることが
でき、経済的である。

すなわち第４Ａ図に示すように、板状体Ｐに同一ピッチ
、同一形状の鋸歯状突起を有する連続した切込み７を入
れ、その際突起の先端８および基端８′は互いに平行な
直線にする。そして第４Ｂ図に示すように板状体Ｐを切
込み７に沿って分離する。このようにして１枚の板状体
Ｐにつき、多数の切欠関口４を有する継手板３ａ（もし
くは３ｂ）を２枚得たのち、第４Ｃ図に示すようにこの
継手板３ａ（もしくは３ｂ）に細長部材５を固着し、こ
の継手板３ａ、３ｂを前記のようにして仕切板２に固着
するものである。

次に上記のような継手部材１を使用して地中連続壁を構
築する方法について説明する。

まず第５図に示すように地盤Ｅに先行溝孔９を掘削し、
この先行溝孔９に継手部材１を挿入設置する。なお、そ
の際仕切板２の両端にコンクリート漏洩防止用のシート
１０を、一方の継手板３１）に鉄筋篭１１をそれぞれあ
らかじめ固着しておく。次に仕切板２と先行溝孔９の端
壁との間の空間Ｓに樋状の保護冊１２を挿入設置し、他
方の継手板３ａを覆う。また保護冊１２と溝孔９の端壁
との間にロッキング材１３を挿入設置し、コンクリート
打設時の側圧をこのロッキング材１３によって支持する
ようにする。

次に鉄筋篭１１が配置された部分にコンクリートを打設
して硬化させ、先行単位壁体１４を構築する。

先行単位壁体１４の構築後、第４図に示すように、ロッ
キング材１３を撤去して、空間Ｓを含む後行溝孔１５を
掘削し、掘削終了後保護冊１２を撤去し、継手板３ａを
含む継手部材１に付着した泥水によるスライムを除去し
、清浄とした後、後行溝孔１５に前記と同様の手順によ
りコンクリートを打設して硬化させ、後行単位壁体１６
を構築し、以下同様の手順により順次単位壁体を構築し
て連続させるものである。

上記のような継手部材１によれば、仕切板２と棒鋼６と
継手板３ａ（もしくは３ｂ）とで囲まれたコンクリート
に垂直方向のせん断力が加わると、切欠開口４の支圧面
４′に荷重が集中し、継手板３ａ、３ｂには支圧面４′
から仕切板２と細長部材５を支点とした梁作用が働き。

この支圧力（支点反力）が継手部材のせん断耐力となる
。

第７〜９図には継手部材の別の実施例が示されており、
これらの継手部材１７は切欠開口４の周縁に継手板３ａ
、３ｂの両側面に突出する補強板１８を固着したもので
あり、その他の点は前記実施例と同様である。このよう
な継手部材１７によれば、水平および垂直方向のせん断
強度を一層大きなものとすることができ、特に地震力や
土圧力に対して極めて有効である。

この発明の継手部材は上記のように構成したので、従来
の継手鉄筋を用いるのに比べて全体形状が大巾に簡素化
され、したがって組立作業特に継手板の固着作業を短時
間に極めて少ない労力をもって行うことができ、しかも
継手板はその切欠開口側と反対側の縁部において仕切板
に固着されているので、仕切板と継手板とのなす水平断
面形状が丁字形となり透水系路が迷路状となり、止水効
果が大となる。また形状の簡素化に加えて、継手部材は
主に板状体から形成されるので、建込時に多少の衝撃が
加わっても、従来の継手鉄筋のように損傷を起こすこと
がなく、しかも付着したスライムの清掃を容易に確゛実
に行え、せん断強度を高めることができる。

さらに継手板には多数の切欠開口を形成したので、この
切欠開口を介して継手板の両側間のコンクリートの流通
を図ることができ、すなわちコンクリートの廻り込みが
良くなり、高品質のコンクリートを打設できる。

またこの発明の製作方法によれば、板状体に所定形状の
連続した切込みを形成して分離し。

１枚の板状体につき２枚の継手板を得ることができるの
で、材料を過不足なく使用することができ、経済性に優
れ、また省資源化に寄与することができる。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明に係る継手部材の一実施例を示す斜視
図、第２，３図は別の実施例を示す斜視図、第４Ａ、４
Ｂ、４Ｃ図はこの発明に係る継手部材の製作方法の要部
を示す平面図、第５．６図は継手部材を使用しての施工
状態を示す横断面図、第７．８．９図は継手部材の別の
実施例を示す斜視図。 ｌ、１７・・・継手部材　　２・・・仕切板　　　□３
ａ　、　３ｂ・・・継手板　　４・・・切欠開口５・・
・細長部材　　　７・・・切込み８・・・突起の先端　
　８′・・・突起の基端１８・・・補強板

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、単位壁体の端部を仕切る縦向きの仕切板の両側面に
   、一端縁部に間隔を置いた多数の切欠開口を有し全体に
   鋸歯状となっている継手板を、その他端縁部において縦
   向きであってかつ直角向きに固着し、この継手板の前記
   切欠開口側縁部に各切欠開口を閉鎖する細長部材を縦向
   きに固着したことを特徴とする地中連続壁における継手
   部材。 ２、板状体に同一ピッチ、同一形状の鋸歯状突起を有し
   、かつ突起の先端および基端が互いに平行な直線となっ
   ている連続した切込みを形成し、この板状体を前記切込
   みに沿って分離して、一端縁部に間隔を置いた多数の切
   欠開口を有し全体に鋸歯状となっている継手板を１枚の
   板状体につき２枚得た後、この継手板を縦向きの仕切板
   の両側面に、その他端縁部において縦向きであってかつ
   直角向きに固着するとともに、この継手板の前記切欠開
   口側縁部に各切欠開口を閉鎖する細長部材を縦向きに固
   着することを特徴とする継手部材の製作方法。