JPS6117735B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁気プリンタ、特に磁気プリンタに
おけるウエブ材取扱装置、さらに詳しくは移動路
中において移動ウエブを一時収納して保管する装
置に関する。

多くのウエブ取扱装置ではしばしば移動路より
も長いウエブを有することが望ましい。たとえ
ば、像形成装置では、潜像が形成されるウエブ状
像形成物質の移動路を短かくする方が望ましいこ
とがしばしばある。機械設計上、小型で且つ軽便
さを達成するためにこのような短い移動路が望ま
しい。しかしながら、このような場合に、機械が
付加的で便利な機能を行うことができるように長
いウエブ状の像形成材を有することが望ましいこ
ともある。例えば、長いウエブ状の像形成材を用
いる像形成装置では、複写されるべき原画像は、
原画のコピーを作成する前に、長いウエブ状の像
形成材上に原画の各項を順次像形成することによ
り長いウエブ状の像形成材で前丁合することがで
きる。これは、高速複写機において特に望まし
く、該複写機では、マスタがあるステーシヨンに
おいてウエブ材上に潜像として記録されてプリン
ト機関へ順次転送される。この複写機は、現像ス
テーシヨンを介して高速でウエブ状の像形成材に
作用して画像マーキング材がマスタ上の潜像を現
像するようになつており、その後転写ステーシヨ
ンによりマスタから紙等の受像部材に転写されて
コピーが作成される。

繊維やプラスチツク等の他の工業では、長いウ
エブ材は、通常その長さよりも短い移動処理路を
介して処理される。

ウエブ材の一時収納及び保管する１つの装置と
しては、クレインルサクアンドカンパニー
（Crane Russak and Company）により出版され
た“磁性物質及びその応用（Magnetic Materials
and Their Application）”の第１５，４図に図示
したような保管ビンがある。ここに図示した装置
は、ベルテレホンマニユフアクチユアカンパニ
ー、リミテツド（Bell Telephone
Manufacturing Company，Ltd.）のテープルー
プ記録装置に用いる簡単な箱型構造体である。レ
コーダを通過する移動路よりもはるかに長い磁気
テープが、記録中に、箱型構造体内に一時的に収
納して保管される。記録したテープは、箱の上部
開口を通つて不揃いに落下させられ、複写させら
れるべきテープが同じ開口から引出される。同じ
開口からテープの上部を引出すことにより、一時
的に収納して保管されたウエブ状の磁気テープは
望ましくない動きをする。たとえば、不揃いにた
い積したテープに“フアーストイン（first−
in）”−“フアーストアウト（first−out）”移動を
行なうと、積重なつたウエブの最下部が積重なつ
た他のウエブ層を通して引上げられて一時的に収
納保管されたテープが転倒したり混合したりす
る。この転倒作用及び混合作用の不利な点の１つ
は、テープの転倒や混合によつて占められる大き
な空間に適合するように収納箱すなわちビンを十
分に大きくしなければならないことである。もう
１つの不利な点は、この混合及び転倒作用により
テープを停止させたり損傷したりする可能性があ
ることである。

移動ウエブを収納するための機械的補助手段に
加えて加圧空気を利用した保管バツフアが、米国
特許第3528593号明細書及び同第2808259号明細書
に開示されている。テープの入口や出口はいずれ
も保管バツフアの上部にあり、機械的な補助手段
はその上部からテープを引出すときに、テープの
転倒や混合を回避するようになつている。

米国特許第3514024号明細書は、ウエブの最下
層の両側に加圧空気を加えて収納箱すなわちビン
の該層よりも高い位置にある次の層から最下層を
分離することを開示している。そして、１つの端
部壁セグメントが移動ウエブを支持するのに用い
られている。

本発明は、機械的部材の補助がなくて加圧ガス
または空気だけを利用して移動ウエブを摩擦させ
ずに支持して案内する。収納して保管されたウエ
ブの全体は、収納箱すなわちピン内で浮揚してお
り、出口を通過するウエブは、加圧ガスまたは空
気により隣接テープ層と分離される。

従つて、本発明の目的は、前記欠点を克服する
ことである。

本発明の別の目的は、新しい移動ウエブ用保管
バツフアを与えることである。

さらに、本発明の目的は、装置のウエブの移動
路よりも長い移動ウエブを用いた像形成装置に前
丁合能力を与えることである。

前記目的及び他の目的は、本発明の移動ウエブ
用保管バツフアにより達成される。この保管バツ
フアは、重力の影響下で前記ウエブを不揃いに落
下させることができる開口と、収納箱すなわちビ
ン内に不揃いに落下したウエブを機械的な支持も
なくガスのクツシヨン上で浮揚させる手段と、箱
すなわちビンの壁内にあるウエブの出口と、前記
ウエブの出口を通過するようテープ上に加圧ガス
を導入する手段とから成つている。

以下、本発明並びに他の目的やその特徴をよく
理解してもらうために、図面を参照しながら本発
明の好ましい実施例について詳細に説明する。

第１図を参照すれば、移動ウエブ用保管バツフ
ア１０が図示されており、この保管バツフア１０
は、移動ウエブ３を重力の影響下で不揃いに落下
させる開口２を有する収納箱すなわちビン（以下
ビンと称する）１から成つている。この保管バツ
フアには、保管プレート４と保管バツフアの底部
壁６との間にキヤビテイ５を形成する保管バツフ
アの最下部の穴あきプレート４によつて収納ビン
１内の不揃いに落下させられたウエブ３をガスの
クツシヨン上で浮揚させる手段が設けられてい
る。ガスの入口７は、保管バツフアの底部壁６上
に設けられてそこから加圧ガスがキヤビテイ５内
へ入るようになつている。

移動ウエブ３は、収納ビンの壁内の出口８を通
つて出る。加圧ガスまたは空気の入口９はノズル
１１と連通し、ウエブ出口８を通過する移動テー
プ３上に加圧ガスを導入する手段を構成してい
る。

入口７及び９を通過する加圧ガスまたは空気の
流れは、キヤビテイ５や穴あきプレート４を通過
する加圧ガスが収納ビン内に含まれる不揃いに落
下した移動ウエブ３を浮動するのに十分であり、
かつノズル１１を通過する加圧ガスあるいは空気
が、出口を通過するウエブの層をその上に積重な
つた次のウエブ層から分離するのに十分であるよ
うに調節される。たとえば、移動ウエブが、幅約
10.2cm（４インチ）の市販の磁気テープならば、
ノズル１１を通過する加圧ガスの圧力の大きさは
249.1N／m²（１水注インチ）ないし996.4N／m²
（４水注インチ）である。収納ビンの大きさが長
さ約60ｍ（200フイート）約厚さ38μｍ（1.5ミ
ル）の市販の磁気テープを保持するのに十分であ
るとき、約996.4N／m²でキヤビテイ５の入口７
へ加圧ガスを導入すれば収納したテープを浮揚さ
せるのに十分ぜあり、また入口９及びノズル１１
を介して約747.3N／m²（３水注インチ）の加圧
ガスを導入すれば、出口８を通過するウエブの層
をそれよりも上にある次の層と分離するのに十分
である。本発明を実施するのにそれよりも高い圧
力が用いられてもよい。概して、浮揚作用や分離
作用を達成するのに必要な圧力よりも大きな圧力
を用いると、磁気テープが圧縮ガスによりふくら
むのでより大きな収納ビンを必要とする。長さ60
ｍ（200フイート）、厚さ38.1μｍ（1.5ミル）の
前記市販の磁気テープを用い、約747.3N／m²
（３水注インチ）の加圧空気を入口７及び９に導
入する場合には、出口８を通して移動ウエブ３を
引出すのに必要な力は100グラム以下である。

保管バツフアのウエブ出口８の周辺部の変形体
が第２図に図示されている。この実施例では、ウ
エブ出口８を通過するウエブ上に加圧ガスを案内
する手段を構成するノズル１１は、収納ビンの外
部に配置されている。本発明の好ましい実施例で
は、ウエブ出口８及びノズル１１は実質的に同じ
幅であることは理解されたい。しかしながら、ノ
ズル１１は、ウエブ出口８を通して出るウエブ層
を、該層より上にある次のウエブ層と分離する作
用を行なうのに有効な任意の形状及び幅を有して
いるのがよい。

多くの利点が本発明の保管バツフアにより与え
られる。加圧ガスまたは空気が収納ビン内に収納
した移動ウエブを浮動させることにより、収納し
たウエブの上層の重さを有効に除去することによ
つてウエブを摩擦させずに収納ビンの底部から引
出すことができる。収納ビンの底部から引出すこ
とにより、不揃いに落下して収納されたテープを
他の層を介して収納ビンの上部から引上げるとき
に生じる転倒作用や混合作用を除去することがで
きる。この底部引出しにより、特にテープ速度が
高いときに生じる転倒作用によるテープの停止や
損傷の可能性を消去することができる。底部引出
しの場合は装置の物理的な大きさをさらに小さく
できるし、上部引出しによる転倒作用及び混合作
用に対して収納ビンの大きさにおける許容性をま
つたく必要としない。ウエブ出口８のノズルすな
わち空気ナイフ１１は出口８の付近においてテー
プループを分離したままにして穴あきプレート４
を通過する圧縮ガスによつて与えられた空気のク
ツシヨンに加えて出て行くテープ上に空気のクツ
シヨンを与える。ノズルすなわち空気ナイフ１１
の働きにより、収納したウエブを出口を介して１
ループ以上引出す可能性を除去する。以上の結果
により、たいへんなめらかで、ほとんど摩擦のな
い、高速で作動しうるテープ保管バツフアを与え
る。テープの幅及び重さによる影響は実質的に除
去される。

さて第３図を参照すると、本発明の保管バツフ
アを用いた磁性像形成装置の概略図が図示されて
いる。該装置には磁気プリント機関が図示されて
おり、該プリント機関に枠内に示した消去ステー
シヨン４０や像形成ステーシヨン４１をさらに付
加すると完全な磁気像形成装置を形成することが
できる。第３図では、参照番号は、第１図及び第
２図に図示したのと同じ構成成分をさしている。
完全なプリント機関だけに関して、像形成した磁
気テープのウエブ３を記録すなわち像形成装置か
ら第３図に図示したプリント装置の方へ取出し、
移動路に沿つて挿入されて過剰長さのウエブ３が
保管バツフア１０の収納ビン１内に配置されてい
る。第３図に図示するように、転写ローラ１３及
び１４は、磁気テープのウエブ３と受像部材１５
（紙等）とを係合させてその間に形成したニツプ
にそれらを狭む。従つてウエブ３は、転写ローラ
１３と１４との間の加圧ニツプの位置において駆
動される。ウエブの走行上の問題を避けるため
に、引張手段１９が設けられてウエブにテンシヨ
ンが与えられ、その結果、ウエブ３に作用したテ
ンシヨンにより、ウエブ３が加圧ニツプを通過す
る。引張手段１９は従来の引張手段から成つても
よく、第３図には真空になつた中空柱すなわちカ
ラムが図示されている。真空カラムを用いるのは
好ましい。というのは真空カラムは、引張装置と
しての機能に加えてウエブのすぐれたエツジガイ
ドであるからである。テープの幅2.54cm（１イン
チ）当り約68ｇ（0.15ポンド）227ｇ（５ポン
ド）の比較的小さな引張手段が満足な結果を与え
る。ニツプの負荷は、テープのテンシヨンに何の
影響も与えないらしい。しかしながらそのテンシ
ヨンに加えて、良い動作を得るためにニツプの前
においてウエブ３の巻付け角を注意深く調節しな
ければならない。この巻付け角を90度ないし120
度にすることにより、良い動作を得ることができ
る。磁気テープのウエブ３が加圧ニツプによつて
駆動されない複写機、たとえば真空キヤプスタン
ローラ１６等のローラでテープをエツジ駆動する
複写機では、テープのどの部分にもテンシヨンが
かからず、177.8cm／sec（70インチ／sec）ほど
の高い速度でテープを取扱う場合にもテープの走
行上の問題が生じない。ローラ１７及び１８はア
イドラローラである。使用モータの速度制限によ
り高速では使用できない。しかし、高速で用いる
場合には、エツジ駆動することにより本発明の保
管バツフアはテープの走行上の問題を起こさな
い。

磁気テープのウエブ３は、ウエブ出口８を通つ
て引出され、図示した真空カラム等の引張手段１
９により引張られ、現像ステーシヨン２０を通過
し、そこでウエブ３上の磁気潜像を磁気トナー２
１により現像し、ウエブ３上の磁気潜像の背景部
分から過剰の磁気トナーを除去する真空ノズル２
２を通過し、さらに転写ローラ１３及び１４の加
圧ニツプを通過し、それにより磁気テープのウエ
ブ３上に残る磁気トナー物質２１を紙１５上に加
圧転写してウエブ３上の磁気潜像に対応してその
上に可視像を形成する。

完全な像形成装置を作るために、第３図の複写
装置に消去ステーシヨン及び像形成ステーシヨン
を付加する。第３図に図示した付加的な消去ステ
ーシヨンや像形成ステーシヨン等の種々のステー
シヨンが当業界で知られている。これらの従来の
ステーシヨンを用いてもよい。さらに、保管バツ
フア１０を磁気プリント機関、あるいは磁気像形
成装置のいずれかの磁気テープのウエブ３の通路
に沿つた任意の２つのステーシヨンの間に挿入す
ることもできる。しかしながら、ウエブ取扱いの
機械の清潔さ、及び簡便さから見て、ウエブ３に
磁気トナーが付着していない場所の移動路に保管
バツフアを配置することが好ましい。付加的な消
去ステーシヨン及び像形成ステーシヨンから成
る、第３図に記載のステーシヨンの大きさは、潜
像形成部材が移動路を通過して連続的に再循環す
る完全な磁気像形成装置のステーシヨンの代表的
な大きさを構成する。このように像形成ステーシ
ヨンにおいて潜像を形成した後、現像が行なわ
れ、その後可視像が受像部材へ転写され、可視像
の受像部材への転写後、ウエブ３上の潜像を消去
しウエブ３上の潜像の消去後、ウエブ３上に別の
潜像を作成する。

前述のように、付加的な消去及び像形成ステー
シヨンを含む第３図に図示したステーシヨンは、
当業界では従来のものである。これらのステーシ
ヨンは、米国特許第3555556号明細書及び同第
3555557号明細書；同第3787877号明細書に記載さ
れている。米国特許第3161544号明細書あるいは
米国特許第3254626号明細書に記載したものも用
いることができる。前記特許は、すべて参照のた
めに組込んである。

当業者が本明細書を読むと、他の変形及び修正
を行なうことができることは理解されたい。これ
らは、本発明の範囲内にあるものである。たとえ
ば、移動路よりも長いウエブを用いる像形成装置
及び、任意の特定の環境条件に対してウエブの化
学的な感度等のように、用いる像形成装置に依存
する場合には、ウエブの化学的な感度に関して不
活性な加圧ガスを用いることが望ましい。従つ
て、“ガス”という用語は、通常のガス状態と称
する物質の状態にあるすべての物質を指す。本発
明によれば、保管バツフアのたいていの用途に
は、加圧ガスを用いてもよい。しかしながら、こ
こでは加圧“ガス”という用語は、すべてのウエ
ブ取扱い装置に対して本発明の応用性が広いこと
を示している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の保管バツフアの実施例の概
略図である。第２図は保管バツフアのウエブ出口
部分の変形体の概略図である。第３図は、本発明
の保管バツフアを用いる磁気像形成装置のの概略
図である。 １……収納箱すなわちビン、２……開口、３…
…ウエブ、４……保管プレート、５……キヤビテ
イ、６……底部壁、７，７′，９，９′……ガス入
口、８……ウエブ出口、１０……保管バツフア、
１１，１１′……ノズル、１３，１４……転写ロ
ーラ、１５……受像部材、１６……真空キヤプス
タンローラ、１７，１８……アイドラローラ、１
９……真空になつた中空柱すなわちカラム、２０
……現像ステーシヨン、２１……磁気トナー、２
２……真空ノズル、３０……消去ステーシヨン、
３１……像形成ステーシヨン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の磁気潜像を前丁合した形状で保持でき
   る可撓性磁気テープの連続ウエブと、 前記連続ウエブをその長さよりも短い通路に沿
   つて実質的に等速度で移動させる搬送手段と、 前記連続ウエブに現像剤を付着させることによ
   り前記磁気潜像を現像して可視像とする現像手段
   と、 前記現像した像をウエブから受像部材に転写す
   る転写手段と、 前記移動中のウエブに張力を与えることにより
   ウエブが前記搬送手段上を追従するのを補助する
   ウエブ引張手段と、 前記搬送路よりも長い余分なウエブ部分を一時
   的に保管する保管バツフアとを有し、 該保管バツフアが移動ウエブを不揃いに落下さ
   せることにより余分なウエブ部分を重力により層
   状に折り重ねる上部開口を備える収納ビンを包含
   し、該収納ビンはその底面付近の壁部に設けられ
   前記移動ウエブを取り出して前記搬送路に戻すた
   めの下部開口を有しており、さらに前記保管バツ
   フアは、前記収納ビンの底面に隣接して設けら
   れ、その底面に隣接するウエブの最下層に加圧ガ
   スを加えて収納ビン内のその折重ねられたウエブ
   を他の機械的な支持もなく収納ビン底面より上方
   に支持する浮揚手段と、前記下部開口に隣接しか
   つ収納ビンから取出されるウエブの上方にあつ
   て、加圧ガスを収納ビン内に供給することにより
   ウエブが収納ビンから取り出される際に収納ビン
   内に折重ねられた最下層ウエブの形状を維持し、
   それより前記浮揚手段が折重ねられた最下層ウエ
   ブを支持できるようにするノズル手段とを包含す
   ることを特徴とする磁気プリンタ。