JPS61174317A - 熱処理炉用ロ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の利用分野） 本発明は熱処理炉内に配設され、被熱処理材を搬送させ
るロールであって、耐摩耗性に優れ、ビルドアップの発
生を防止した熱処理炉用ロール（以下ハースロールとい
う）に関するものである。

（従来技術） 例えば、鋼板を連続焼鈍する場合、６００〜１０００　
ｒの酸化性又は還元性の雰囲気中に通板させるが、この
鋼板を搬送させるためのハースロールは、長時間連続し
て使用されるために、その表面は摩耗を受けたり、逆に
鋼板の付着酸化物又は鉄粉が、ハースロール表面に凝着
堆積して、いわゆるビルドアップを形成したりしている
。

このような摩耗やビルドアップの発生があると、鋼板は
ハースロール上を搬送される間に、その表面がきずっけ
られて鋼板の品質が低下する原因となり、時には、ただ
ちに生産操業を中断して、・・−スロールの表面を研削
手入れする事を余儀なくされる。

このため、従来からハースロールの材質を変更したり、
あるいは特公昭５’７−２９５４９号公報等で記載され
ているように、ロール表面にジルコニアやアルミナ等を
溶射被覆することが試みられている。

しかしながら、これら公知の多くの試みは、熱間耐摩耗
性；あ：るいはビルドアップの発生防止において、充分
に満足し得るものとなっていない。

而して本出願人の１人は、先に特願昭５８−２４５４１
０号（以下先願発明という）で、金属珪素含有量１重量
％以下の炭化珪素、窒化珪素あるいはそれらの混合物を
３０〜７０重量％含み、残部がＣｏ、　Ｃｒ、　ＭＯ，
Ｎｉ、　ＡＪＩ　Ｗ、　Ｙ　１種又は２種以上の耐熱金
属からなるサーメツト層の溶射被覆を、ハースロールの
基体上に有することを特徴とする熱処理炉用ロールを提
供した。

先願発明において、炭化珪素、窒化珪素中に含有される
金属珪素の量を極少（１ｗｔ　％以下）に抑えることに
より、鋼板表面に付着している酸化物、鉄粉等のハース
ロールへの凝着、堆積が効果的に防止できて、耐ビルド
アツプ性が著しく向上し、一方サーメットとして炭化珪
素、窒化珪素に所定量（７０〜３０ｗｔ％）の耐熱金属
を含有させることに゛より、高強度にして密着性の良好
な溶射被膜が得られ、これによってハースロールとして
綜合特性に優れたサーメツト層が得られるものである。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、先願発明に包含されている耐熱金属の内、特
にＷに着目し、その配合量を詳細に検討した結果、Ｗの
量全先願発明の範囲以上の所定量を含有させて、先願発
明と同等又はそれ以上の効果を有する熱処理炉用ロール
全提供するものである。

（問題点を解決するだめの手段） 本発明は、金属珪素含有量１重量％以下の炭化珪素、窒
化珪素あるいはそれらの混合物を、１５〜７０　ｖｏｌ
％未満含み、残部がＷからなるサーメツト層の溶射被覆
をハースロールの基体上に有することを特徴とする熱処
理炉用ロールである。

上記先願発明において耐熱金属としてＷ″ｆｒ、選択し
た場合、重量％’ｅｖｏｌ％に換算すると、炭化珪素、
窒化珪素含有量３０〜７０ｗｔ％は７２〜９３　ｖｏｌ
％となり残部がＷである。本発明において、炭化珪素及
び窒化珪素の含有量’ｋｖｏｌ％表示にしたのは、炭化
珪素や窒化珪素の比重が約３％２１１７ｃｍ”程度なの
に対して、Ｗの比重が１９．３１７ｃｍ”とセラミック
スに比べて大きく、発明の詳細な説明するのにｖｏＪ　
％表示が適切であると判断したためである。

以下本発明について詳細に説明する。

ハースロールの基体は、例えば耐熱鋼により作られる。

これらの基体には、その表面部に金属珪素量が極少に抑
えられた炭化珪素、窒化珪素或いはそれらの混合物を１
５〜７２　ｖａｔ　％未満含み、残部がＷよりなるサー
メツト層が溶射により形成される。

炭化珪素、窒化珪素あるいはそれらの混合物中の金属珪
素含有量については、１　ｗｔ　Ｔｏ以下でなければな
らない。

ハースロールのサーメツト層において、炭化珪素、窒化
珪素あるいはそれらの混合物中に金属珪素が存在すると
、高温において鋼板の付着鉄粉が凝着、堆積してビルド
アップ全発生し易くなる。

含有金属珪素量の異なる炭化珪素、窒化珪素の焼成体の
上に鉄粉をのせ、９００Ｃの無酸化雰囲気中において、
半月型ロールで押え付け、４Ｈｒこすることにより、鉄
粉の凝着、堆積性を調査した。

結果は第１図に示すように、金属珪素が１ｗｔチ以上で
は、鉄粉の付着面積が急増し不適当であるが、金属珪素
含有量が１ｗｔｑ６以下では、極めて優れた耐ビルドア
ツプ性を示す。高純度の炭化珪素、窒化珪素は、１００
０Ｃ以下で、Ｆｅ、　Ｆｅ酸化物との反応生成物を作り
難いこと、共有結合物であり安定なので高温で反応性に
乏しいこ−と等により、耐ビルドアツプ性に優れると共
に、硬い材料であるため耐摩耗性にも優れる。

耐摩耗性、耐ビルドアツプ性に関しては、炭化珪素、窒
化珪素の含有量が多い方が一般的にすぐれた特性を示す
が、結合材としてｗｆ：用いた場合には炭化珪素等が１
５　ｖｏｌ　１以上あれば充分な耐摩耗性、耐ビルドア
ツプ性が得られるものである。

特に耐摩耗性の目安として、冷間でＷ、炭化珪素系溶射
試料の微小硬度測定を行った。結果全第２図に示す如く
、炭化珪素１１５ｖｏｌ％以上含有せしめれば、それ以
下の含有量の場合に比して、微小硬度が２倍以上増加し
て、耐摩耗性が十分得られ、工業的に使用し得るもので
ある。

一方、炭化珪素等セラミックスの含有量の上限値につい
ては、先願発明の上限値である９　３　ｖａｔチまで効
果を有するものであるが、先願発明との１復をさけるた
めに、先願発明の下限値である７２ｖｏｌ％未満とした
ものである。

以上のことから明らかな如く、本発明によれば、耐ビル
ドアツプ性、耐摩耗性に関しては、先願発明と遜色のな
い十分工業的に使用し得る特性が得られるものであり、
一方針剥離性については、本発明によれば先願発明より
も結合材となるＷの量が増加しているため良好なものと
なり、サーメット溶射体の欠点である部分剥離の懸念か
るくなるものである。

尚、本発明においては結合材としてＷの単独添加の場合
を示したが、ＷとＭｏの併用添加も同等の効果が得られ
るものである。

又、本発明のロールは、非酸化性の雰囲気中で好適に使
用できるものである。

（実施例） ■　金属珪素０５７ｗｔ％以下の炭素珪素１０　ｖｏｌ
チ、Ｗ９０　ｖｏｌ％を４００μｍの厚さで溶射被覆し
たハースロール ■　金属珪素０．７ｗｔ％以下の炭素珪素１５　ｖｏｌ
チ、Ｗ　８５　ｖｏｌチを４００μｍの厚さで溶射した
ハースロール ■　金属珪素０．７ｗｔ％以下の炭化珪素５５　ｖｏｌ
チ、Ｗ　４５　ｖｏｌチを４００μｍの厚さで溶射被覆
したハースロール ■　金属珪素０．８ｗｔ％以下の窒化珪素５５　ｖｏｌ
チ、Ｗ４５ｖｏｌチを４００μｍの厚さで溶射被覆した
ハースロール ■　金属珪素１．６ｗｔ％の炭化珪素５５　ｖｏｌ％、
Ｗ　４５　ｖｏｌ　％を４００μｍの厚さで溶射被覆し
たハースロール ■　金属珪素０．８％の炭化珪素と窒化珪素の混合物（
混合比率Ｓａｃ　：　ＳＩ３Ｎ４　＝１７　：　８３　
）、５５ｖｏｌ％、Ｗ４５ｖｏｌ％ｆ　４００　ｐｍの
厚さで溶射被覆したハースロール ■　金属珪素０．７チの炭化珪素７５　ｖｏｌ％、Ｗ２
５ｖｏ７！％’１４００μｍの厚さで溶射被覆したハー
スロール ■　ＳＣＨ２２を用いたハースロール 以上の各ハースロールヲ逮元性雰囲気、雰囲気温度７５
０Ｃで長時間実機試験した。結果を第１表に示す。

第１表かられかるように、本発明ロール■、■。

■、■は非常に優秀な耐ビルドアツプ性、耐摩耗性を示
し、サーメット溶射の際、一般に問題となる剥離現象は
皆無であった。

比較例■はＳｉＣが１０　ｖｏｌ％含有されていたもの
であり、５００　ｈｒで約３００μｍ程摩耗しており、
ロール寿命の点から長期間の使用には耐ええない。とこ
ろ・が本発明例■、■、■、■では炭化珪素等セラミッ
クスが１５　ｖｏｌ　％以上台まれており、摩耗（μｍ
／ｈｒ）が実施例■に比べて１７１０以下に減少してお
り、１５　ｖｏｌ　１以上含有すれば、耐摩耗性の向上
は飛層的に図られる。

比較例■は、金属珪素ｔ−１，６ｗｔ％以上含有してい
ることにより１０００　ｈｒでビルドアップが発生して
いる。又、本発明例によれば、先゛１願二発朋・例、■
と遜色のない効果が得られている。

゛　（発明の効果） 以上の如く、本発明によれば、耐ビルドアツプ性、−耐
摩耗性並びに耐剥離性にすぐれたハースロールが得られ
るものであり、鋼板等の熱処理に大きく寄与するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は各種試料の鉄粉との付着性と、試料中に含有す
る金属珪素量との関係の図表、第２図は炭化珪素量（ｖ
ｏＪ　％　）と溶射体の微小硬度との関係の図表である
。 ４來Ｑギ雫９無帯λ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 金属珪素含有量１重量％以下の炭化珪素、窒化珪素ある
   いはそれらの混合物を、Ｉ５ｖｏｌ％以上７２ｖｏｌ％
   未満含み、残部がＷからなるサーメツト層の溶射被覆を
   ハースロールの基体上に有することを特徴とする熱処理
   炉用ロール。