JPS61163215A - 耐サワ−性の優れた極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法 - Google Patents
耐サワ−性の優れた極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法Info
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- JPS61163215A JPS61163215A JP281485A JP281485A JPS61163215A JP S61163215 A JPS61163215 A JP S61163215A JP 281485 A JP281485 A JP 281485A JP 281485 A JP281485 A JP 281485A JP S61163215 A JPS61163215 A JP S61163215A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明はサワーガス井、サワー油井などのガス井管、
油井管あるいはラインパイプ、さらには硫化物応力腐食
割れ発生の危険がある化学装置用配管などに使用される
継目無鋼管(シームレス鋼管)の製造方法に関し、特に
耐サワー性すなわち耐硫化物応力腐食割れ性の漬れた、
降伏強さもしくは0.5%耐力が65〜85 kgfA
4の筒強度を有する極厚肉高強度継目無鋼管を製造する
方法に関するものである。
油井管あるいはラインパイプ、さらには硫化物応力腐食
割れ発生の危険がある化学装置用配管などに使用される
継目無鋼管(シームレス鋼管)の製造方法に関し、特に
耐サワー性すなわち耐硫化物応力腐食割れ性の漬れた、
降伏強さもしくは0.5%耐力が65〜85 kgfA
4の筒強度を有する極厚肉高強度継目無鋼管を製造する
方法に関するものである。
従来の技術
近年に至り、原油価格の高騰や近い将来に予想される石
油資源の枯渇化を目前にして、従来は顧みられなかった
ような深層油田や、開発が〜旦は放棄されていたサワー
ガス田などに対する開発意欲が高まりつつある。特にサ
ワーな環境にある油井、すなわち硫化水素等の硫化物を
多量に含む環境下にある油井の開発にあたっては、耐硫
化物応力腐食割れ性の優れた油井管が不可欠であり、ま
た深層油田の場合必然的に高強度かつ厚肉の油井管が要
求される。
油資源の枯渇化を目前にして、従来は顧みられなかった
ような深層油田や、開発が〜旦は放棄されていたサワー
ガス田などに対する開発意欲が高まりつつある。特にサ
ワーな環境にある油井、すなわち硫化水素等の硫化物を
多量に含む環境下にある油井の開発にあたっては、耐硫
化物応力腐食割れ性の優れた油井管が不可欠であり、ま
た深層油田の場合必然的に高強度かつ厚肉の油井管が要
求される。
ところで、従来一般に油井管に使用されている低合金鋼
においては、耐硫化物応力腐食割れ性は強度の上昇とと
もに劣化するのが通常であり、そのため両者の兼合いか
ら、Cr−Mo系鋼を降伏強さ64〜74kli’f/
−級に焼入れ焼戻ししたものが実用化されている油井管
のうちで最も優れたものとされている。このような油井
管として最近API(米国石油協会)においてC−90
が規格化されたが、このAPI規格C−90においても
管の肉厚は最大22.352+nmまでしか規格化され
ていない。
においては、耐硫化物応力腐食割れ性は強度の上昇とと
もに劣化するのが通常であり、そのため両者の兼合いか
ら、Cr−Mo系鋼を降伏強さ64〜74kli’f/
−級に焼入れ焼戻ししたものが実用化されている油井管
のうちで最も優れたものとされている。このような油井
管として最近API(米国石油協会)においてC−90
が規格化されたが、このAPI規格C−90においても
管の肉厚は最大22.352+nmまでしか規格化され
ていない。
しかるに最近の油井の深井戸化に伴なって油井管に対す
る厚肉化の要請はます壕す高まっており、特にカップリ
ング(継手)用累管としては肉厚45wn以上の極厚の
ものが要求されることすらある。
る厚肉化の要請はます壕す高まっており、特にカップリ
ング(継手)用累管としては肉厚45wn以上の極厚の
ものが要求されることすらある。
発明が解決すべき問題点
一般に焼入れ焼戻し材の耐硫化物応力腐食割れ性は、完
全に焼入れし、充分に焼戻しだものが良いことが知られ
ている。このように完全焼入れし、充分に焼戻すことに
よって耐硫化物応力腐食割れ性の優れた鋼管を得ること
は、薄肉の管では比較的容易であるが、肉厚が12謔以
上の厚肉管、特に肉厚20關程度以上の極厚鋼管におい
ては、肉厚中心部まで完全に焼入れし、充分に焼もどす
ことが困難であるため、耐硫化物応力腐食割れ性が優れ
た管を製造することが困難であった。
全に焼入れし、充分に焼戻しだものが良いことが知られ
ている。このように完全焼入れし、充分に焼戻すことに
よって耐硫化物応力腐食割れ性の優れた鋼管を得ること
は、薄肉の管では比較的容易であるが、肉厚が12謔以
上の厚肉管、特に肉厚20關程度以上の極厚鋼管におい
ては、肉厚中心部まで完全に焼入れし、充分に焼もどす
ことが困難であるため、耐硫化物応力腐食割れ性が優れ
た管を製造することが困難であった。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、肉
厚12■程度以上、さらには肉厚20闘以上の極厚肉の
継目無鋼管においても厚さ中央部まで充分に焼きが入る
ようになし、しかも充分かつ均一に焼戻しが行なわれる
ようにして、上述のような極厚肉の場合も優れた耐応力
腐食割れ性を示すと同時に高強度を示す継目無鋼管を製
造する方法を提供することを目的とするものである。
厚12■程度以上、さらには肉厚20闘以上の極厚肉の
継目無鋼管においても厚さ中央部まで充分に焼きが入る
ようになし、しかも充分かつ均一に焼戻しが行なわれる
ようにして、上述のような極厚肉の場合も優れた耐応力
腐食割れ性を示すと同時に高強度を示す継目無鋼管を製
造する方法を提供することを目的とするものである。
問題点を解決するための手段
本発明者等は極厚肉の高強度鋼管において耐硫化物応力
腐食割れ性を向上させるべくその肉厚中心部まで完全焼
入れしかつ充分に焼戻すための方策について検討を加え
た結果、極厚肉鋼管の焼入れ性を向上させるためには肉
厚に応じて成分元素含有量を適切に調整する必要がある
こと、また耐硫化物応力腐食割れ性を向上させるべく充
分かつ均一に焼戻すためには、焼戻し温度を650℃以
上とする必要があり、しかも肉厚に応じた適切な保持時
間の焼戻しを行なう必要があることが判明し、この発明
をなすに至ったのである。
腐食割れ性を向上させるべくその肉厚中心部まで完全焼
入れしかつ充分に焼戻すための方策について検討を加え
た結果、極厚肉鋼管の焼入れ性を向上させるためには肉
厚に応じて成分元素含有量を適切に調整する必要がある
こと、また耐硫化物応力腐食割れ性を向上させるべく充
分かつ均一に焼戻すためには、焼戻し温度を650℃以
上とする必要があり、しかも肉厚に応じた適切な保持時
間の焼戻しを行なう必要があることが判明し、この発明
をなすに至ったのである。
すなわちこの発明の極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法
は、C0.20〜0.50’% 、Mn 0.5〜1
゜5チ、Si0.20〜0.35チ、P0.015%以
下、So、005%以下、Cr 0.8〜2.0%、C
u0.2%以丁、Ni1.0%以下、Mo 0.5〜
1.5%、Nb0.01〜0.1チ、At0.005〜
0.係を含有し、しかも下記(1)式で定義されるDI
値が製品鋼管の肉厚t(mm)に応じて下記(2)式を
満足するように成分元素含有量を調整した鋼を素材とし
、その鋼索材に熱間加工を施して継目無鋼管とした後、
管内外面同時焼入れ法によって焼入れし、次いで650
℃以上Ac+変態点未満の温度域において製品鋼管の肉
厚t(w+1)に応じて保持時間T(分)が下記(3)
式を満足するように保持して焼戻すことを特徴とするも
のである。
は、C0.20〜0.50’% 、Mn 0.5〜1
゜5チ、Si0.20〜0.35チ、P0.015%以
下、So、005%以下、Cr 0.8〜2.0%、C
u0.2%以丁、Ni1.0%以下、Mo 0.5〜
1.5%、Nb0.01〜0.1チ、At0.005〜
0.係を含有し、しかも下記(1)式で定義されるDI
値が製品鋼管の肉厚t(mm)に応じて下記(2)式を
満足するように成分元素含有量を調整した鋼を素材とし
、その鋼索材に熱間加工を施して継目無鋼管とした後、
管内外面同時焼入れ法によって焼入れし、次いで650
℃以上Ac+変態点未満の温度域において製品鋼管の肉
厚t(w+1)に応じて保持時間T(分)が下記(3)
式を満足するように保持して焼戻すことを特徴とするも
のである。
D = 7.95訛窪丁x ’(1+4. I XMn
(%))x(x+o、64xst(%))X(1+2
.83XP(チ) )X (1〜0.62XS(チ))
x (1+2.33xcr(%) )X (1+o、5
2XNI (%) )x(t+3.t4xMo(%))
x(t+o、27xcu(%)) ・・・・・・ (1
)D 〉6Xt ・・・・・・
(2)■ = T≧2.5 X t ・・・・
・・ (3、発明の詳細な説明 先ずこの発明の基礎となった本発明者等の知見について
説明する。
(%))x(x+o、64xst(%))X(1+2
.83XP(チ) )X (1〜0.62XS(チ))
x (1+2.33xcr(%) )X (1+o、5
2XNI (%) )x(t+3.t4xMo(%))
x(t+o、27xcu(%)) ・・・・・・ (1
)D 〉6Xt ・・・・・・
(2)■ = T≧2.5 X t ・・・・
・・ (3、発明の詳細な説明 先ずこの発明の基礎となった本発明者等の知見について
説明する。
鋼の耐硫化物応力腐食割れ性は、高強度材はど劣化する
が、同一強度の鋼で比較すれば、完全焼入れしかつ充分
に焼戻しだ鋼の方が優れることが知られており、そのた
めAPI規格のC−90においては焼もどし温度を62
10C以上と規定している。しかしながら本発明者等の
研究によれば、肉厚が20珊以上でかつ降伏強さもしく
は0.5%耐力が55 kgf/yu!以上の高強度極
厚継目無鋼管の場合、優れた耐硫化物応力腐食割れ性を
得るためには、単に焼もどし温度を621 ℃とするだ
けでは充分ではなく、焼入れ後の鋼組織中におけるマル
テンサイト比率を肉厚中心部においても99%以上とし
、かつ650℃以上の温度で焼もどすことが必要であり
、しかも厚肉管はど長時間、所定の焼もどし温度に保持
することが優れた耐硫化物応力腐食割れ性を得るだめに
必要であることが判明した。
が、同一強度の鋼で比較すれば、完全焼入れしかつ充分
に焼戻しだ鋼の方が優れることが知られており、そのた
めAPI規格のC−90においては焼もどし温度を62
10C以上と規定している。しかしながら本発明者等の
研究によれば、肉厚が20珊以上でかつ降伏強さもしく
は0.5%耐力が55 kgf/yu!以上の高強度極
厚継目無鋼管の場合、優れた耐硫化物応力腐食割れ性を
得るためには、単に焼もどし温度を621 ℃とするだ
けでは充分ではなく、焼入れ後の鋼組織中におけるマル
テンサイト比率を肉厚中心部においても99%以上とし
、かつ650℃以上の温度で焼もどすことが必要であり
、しかも厚肉管はど長時間、所定の焼もどし温度に保持
することが優れた耐硫化物応力腐食割れ性を得るだめに
必要であることが判明した。
上述のように焼入れした鋼組織中のマルテンサイト比率
が肉厚中心部においても99チ以上となるようにするた
めには、管肉厚中心部まで充分に焼入れる必要があるが
、そのためには鋼成分元素の含有量によって定まる前記
(1)式のD0値と、管肉厚t(==m)との間に、前
記(2)式を満足する関係が必要である。このような事
実は、本発明者等の次のような実験によって見出された
のである。すなわち本発明者等は、種々のD1値の0.
41 C鋼を用いて厚さ50岨の継目無鋼管を製管し、
管内外面同時焼入れ法によって焼入れし、厚さ方向の硬
度分布を調べた。その結果を第1図に示す。0.41
C鋼においてはロックウェル硬さCスケール(HRC)
で55以上の硬さが99チ以上のマルテンサイト比率に
相当するが、第1図から、0.41C鋼ではマルテンサ
イト比率が99%以上となる領域すなわちHRcが55
以上となる領域は、内外両表面からD1/12(wn)
の深さまでの領域に限られることが判る。このことから
、厚さimO管を内外面より焼入れて厚さ中心部(すな
わちt/2・の位置)までマルテンサイト比率99チ以
上の組織とするだめには、D1≧6tとする必要がある
ことが判明したのである。
が肉厚中心部においても99チ以上となるようにするた
めには、管肉厚中心部まで充分に焼入れる必要があるが
、そのためには鋼成分元素の含有量によって定まる前記
(1)式のD0値と、管肉厚t(==m)との間に、前
記(2)式を満足する関係が必要である。このような事
実は、本発明者等の次のような実験によって見出された
のである。すなわち本発明者等は、種々のD1値の0.
41 C鋼を用いて厚さ50岨の継目無鋼管を製管し、
管内外面同時焼入れ法によって焼入れし、厚さ方向の硬
度分布を調べた。その結果を第1図に示す。0.41
C鋼においてはロックウェル硬さCスケール(HRC)
で55以上の硬さが99チ以上のマルテンサイト比率に
相当するが、第1図から、0.41C鋼ではマルテンサ
イト比率が99%以上となる領域すなわちHRcが55
以上となる領域は、内外両表面からD1/12(wn)
の深さまでの領域に限られることが判る。このことから
、厚さimO管を内外面より焼入れて厚さ中心部(すな
わちt/2・の位置)までマルテンサイト比率99チ以
上の組織とするだめには、D1≧6tとする必要がある
ことが判明したのである。
このように焼入れした後には焼もどし処理を施、すので
あるが、本発明者等が焼もどし条件と強度および耐硫化
物応力腐食割れ性の向上との関係を詳細に検討した結果
、降伏強度または0.5 %耐力が65 kgf/m4
以上の厚肉鋼管で優れた耐硫化物応力腐食割れ性を得る
ためには、管の肉厚中心部まで充分かつ均一に焼もどし
て、微細な粒状炭化物を均一に分散させた組織とする必
要があること、そしてそのためには、650℃以上の焼
もどし温度とし、かつ管の肉厚t(mm)に応じて2.
5Xt(+m)以上の保持時間が必要であることを見出
しだ。
あるが、本発明者等が焼もどし条件と強度および耐硫化
物応力腐食割れ性の向上との関係を詳細に検討した結果
、降伏強度または0.5 %耐力が65 kgf/m4
以上の厚肉鋼管で優れた耐硫化物応力腐食割れ性を得る
ためには、管の肉厚中心部まで充分かつ均一に焼もどし
て、微細な粒状炭化物を均一に分散させた組織とする必
要があること、そしてそのためには、650℃以上の焼
もどし温度とし、かつ管の肉厚t(mm)に応じて2.
5Xt(+m)以上の保持時間が必要であることを見出
しだ。
すなわち、650℃未満の焼もどし温度では炭化物が充
分に粒状化せず、また650℃以上の焼もどし温度でも
、保持時間が2.5 X を分未満では肉厚中心部まで
微細な粒状炭化物が均一に分散した組織とすることがで
きず、したがって耐硫化物応力腐食割れ性が劣るのであ
る。
分に粒状化せず、また650℃以上の焼もどし温度でも
、保持時間が2.5 X を分未満では肉厚中心部まで
微細な粒状炭化物が均一に分散した組織とすることがで
きず、したがって耐硫化物応力腐食割れ性が劣るのであ
る。
次にこの発明の方法に用いられる鋼素材の成分限定理由
について説明する。
について説明する。
C: Cは強度と焼入れ性向上のために必要な元素であ
るが、この発明で主な対象とする厚さ12mm以上の厚
肉鋼管においては、Cが0.20%未満では焼入れ性が
損なわれ、一方0,5チを越えれば焼割れ発生のおそれ
があるから、020〜0.50チの範囲内とした。
るが、この発明で主な対象とする厚さ12mm以上の厚
肉鋼管においては、Cが0.20%未満では焼入れ性が
損なわれ、一方0,5チを越えれば焼割れ発生のおそれ
があるから、020〜0.50チの範囲内とした。
Si:Siは通常の製鋼過程において脱酸のために必要
な元素であシ、また強度向上に有効であり、そのために
020%以上必要であるが、0、35 %を越えれば靭
性を損なうから、0.20〜0.35%の範囲内とした
。
な元素であシ、また強度向上に有効であり、そのために
020%以上必要であるが、0、35 %を越えれば靭
性を損なうから、0.20〜0.35%の範囲内とした
。
Mn: Mnは、前記(1)式で明らかなようにCを
除けばD1値増加に最も寄与して焼入れ性を向上させ、
99%以上の焼入れマルテンサイトを得るのに最も有効
な元素であり、この発明において主な対象とする厚さ1
2m以上の厚肉鋼管においては0.5%以上添加するこ
とが必要である。一方Mnが1.5%を越えれば偏析部
が生じ易くなり、その偏析部の存在が均一な焼もどし組
織の生成を妨げ、耐硫化物応力腐食割れ性を劣化させる
から、Mnは0.5〜1.5 q6の範囲内に限定した
。
除けばD1値増加に最も寄与して焼入れ性を向上させ、
99%以上の焼入れマルテンサイトを得るのに最も有効
な元素であり、この発明において主な対象とする厚さ1
2m以上の厚肉鋼管においては0.5%以上添加するこ
とが必要である。一方Mnが1.5%を越えれば偏析部
が生じ易くなり、その偏析部の存在が均一な焼もどし組
織の生成を妨げ、耐硫化物応力腐食割れ性を劣化させる
から、Mnは0.5〜1.5 q6の範囲内に限定した
。
P: Pも前記(1)式から明らかなようにD1値を増
加させて焼入れ性の向上に寄与する元素であるが、0.
015%を越えれば靭性を劣化させ、かつ偏析部を生じ
て耐硫化物応力腐食割れ性を劣化させるから、0.01
5%以下に限定した。
加させて焼入れ性の向上に寄与する元素であるが、0.
015%を越えれば靭性を劣化させ、かつ偏析部を生じ
て耐硫化物応力腐食割れ性を劣化させるから、0.01
5%以下に限定した。
S: Sは前記(1)式から明らかなようにD1値を低
下させて焼入れ性を低下させ、かつMnと結合してMn
の続入れ性を向上させる作用を妨げ、鋼の耐硫化物応力
腐食割れ性を劣化させるから、可及的にS量を少なくす
ることが望ましく、特にこの発明の如く厚さ12t+a
程度以上の厚肉鋼管を対象とする場合、許容できる限界
は0.005%であり、したがってSは0.005%以
下としだ。
下させて焼入れ性を低下させ、かつMnと結合してMn
の続入れ性を向上させる作用を妨げ、鋼の耐硫化物応力
腐食割れ性を劣化させるから、可及的にS量を少なくす
ることが望ましく、特にこの発明の如く厚さ12t+a
程度以上の厚肉鋼管を対象とする場合、許容できる限界
は0.005%であり、したがってSは0.005%以
下としだ。
Cr : Crは前記(1)式に示されるように、C
2Mn 、 Mo 、 Pに次いでり、値増加に寄与し
、厚肉管において99%以上の焼入れマルテンサイトヲ
得るために重要な元素であシ、かつ鋼の強度と耐食性を
高めるために08チ以上の添加が必要であるが、2.0
%を越えれば靭性を劣化させるから、08〜2.0チの
範囲内とした。
2Mn 、 Mo 、 Pに次いでり、値増加に寄与し
、厚肉管において99%以上の焼入れマルテンサイトヲ
得るために重要な元素であシ、かつ鋼の強度と耐食性を
高めるために08チ以上の添加が必要であるが、2.0
%を越えれば靭性を劣化させるから、08〜2.0チの
範囲内とした。
Mo : Moは前記(1)式に示されるようにC,
Mnに次いでDX値増加に寄与し、強度、耐食性を向上
させるとともに、焼もどし抵抗性を高める重要な元素で
あり、特に650℃以上の高温で焼もどしても65 k
!9/m++!以上の降伏強度あるいは05チ耐力を得
るためには0.5チ以上の添加が必要であるが、1.5
チを越えれば鋼の靭性を劣化させる。したがってMoは
0.5〜15%の範囲内とした。
Mnに次いでDX値増加に寄与し、強度、耐食性を向上
させるとともに、焼もどし抵抗性を高める重要な元素で
あり、特に650℃以上の高温で焼もどしても65 k
!9/m++!以上の降伏強度あるいは05チ耐力を得
るためには0.5チ以上の添加が必要であるが、1.5
チを越えれば鋼の靭性を劣化させる。したがってMoは
0.5〜15%の範囲内とした。
Nb:NbはCr−Mo鋼に添加すれば焼もどし後の鋼
の組織において炭化物を微細とし、かつ均一に分散させ
て、耐硫化物応力腐食割れ性を向上させるに有効な元素
であり、そのためにはo、ot%以上の添加が必要であ
るが、0.1%を越えれば靭性を劣化させ、かつ鋼素材
製造時の割れを招き易くなるから、0.0.〜0.1
%の範囲に限定した。
の組織において炭化物を微細とし、かつ均一に分散させ
て、耐硫化物応力腐食割れ性を向上させるに有効な元素
であり、そのためにはo、ot%以上の添加が必要であ
るが、0.1%を越えれば靭性を劣化させ、かつ鋼素材
製造時の割れを招き易くなるから、0.0.〜0.1
%の範囲に限定した。
Cu 、 Ni : これらは前記(1)式に示され
るようにD1値を高めるためにある程度は寄与するが、
Niは1.0%を越えれば油井環境中のH,Sとの特殊
な反応によシ耐硫化物応力腐食割れ性を著しく劣化させ
、またCuは0.2%を越えれば鋼の熱間加工性を著し
く阻害し、継目無鋼管の造管のだめの熱間圧延に支障を
きたす。したがってNiは1,0係以下、Cuは02%
以下に限定した。
るようにD1値を高めるためにある程度は寄与するが、
Niは1.0%を越えれば油井環境中のH,Sとの特殊
な反応によシ耐硫化物応力腐食割れ性を著しく劣化させ
、またCuは0.2%を越えれば鋼の熱間加工性を著し
く阻害し、継目無鋼管の造管のだめの熱間圧延に支障を
きたす。したがってNiは1,0係以下、Cuは02%
以下に限定した。
At:Atは通常の製鋼過程において脱酸のために必要
であり、また鋼組織の細粒化のために有効であるが、0
.005%以下ではその効果がなく、一方0.1 %を
越えれば靭性の劣化と焼入れ性の低下を招く。したがっ
てAtは0.005〜0.1%の範囲内とした。
であり、また鋼組織の細粒化のために有効であるが、0
.005%以下ではその効果がなく、一方0.1 %を
越えれば靭性の劣化と焼入れ性の低下を招く。したがっ
てAtは0.005〜0.1%の範囲内とした。
以上のような成分のほか、この発明の製造方法における
素材鋼成分としては、Vo、005〜0.1% 、 T
i 0.005〜0.1%、 Zr 0.005〜0
.1 % 。
素材鋼成分としては、Vo、005〜0.1% 、 T
i 0.005〜0.1%、 Zr 0.005〜0
.1 % 。
Bo、0001〜0.005チの1種まだは2種以上が
含有されていても良い。すなわちVは鋼の強度、焼入れ
性を高めるために添加することができ、特に管の肉厚が
大きい場合にはVの添加によってこの発明の効果をより
一層顕著にすることができる。
含有されていても良い。すなわちVは鋼の強度、焼入れ
性を高めるために添加することができ、特に管の肉厚が
大きい場合にはVの添加によってこの発明の効果をより
一層顕著にすることができる。
但しVがo:oo5%未満ではその効果が得られず、一
方Vが0.1 %を越えれば靭性を劣化させ、かつ素材
製造時における割れの発生原因となるから、■を添加す
る場合のV量は0.005〜0.%の範囲内とすること
が好ましい。またBも焼入れ性を向上させる元素である
から、特に管の肉厚が大きい場合にはBの添加によって
この発明の効果を助長することができる。但しBが0.
0001%未満ではその効果が小さく、−万Bが0.0
05%を越えればその効果が飽和し、しかも靭性を劣化
させるから、Bを添加する場合の添加量はo、ooot
〜0.005チの範囲内とすることが好ましい。さらに
Ti 。
方Vが0.1 %を越えれば靭性を劣化させ、かつ素材
製造時における割れの発生原因となるから、■を添加す
る場合のV量は0.005〜0.%の範囲内とすること
が好ましい。またBも焼入れ性を向上させる元素である
から、特に管の肉厚が大きい場合にはBの添加によって
この発明の効果を助長することができる。但しBが0.
0001%未満ではその効果が小さく、−万Bが0.0
05%を越えればその効果が飽和し、しかも靭性を劣化
させるから、Bを添加する場合の添加量はo、ooot
〜0.005チの範囲内とすることが好ましい。さらに
Ti 。
Zrは、いずれもNを固定してBの作用を助け、かつ鋼
組織を細粒化することによって耐硫化物応力腐食割れ性
を向上させる元素であるが、いずれも0.005%未満
ではこれらの効果が得られず、一方0、1 %を越えれ
ば靭性を劣化させるから、Ti 。
組織を細粒化することによって耐硫化物応力腐食割れ性
を向上させる元素であるが、いずれも0.005%未満
ではこれらの効果が得られず、一方0、1 %を越えれ
ば靭性を劣化させるから、Ti 。
Zrを添加する場合の各添加量はそれぞれ0.005〜
0.1 %の範囲内が好ましい。
0.1 %の範囲内が好ましい。
この発明の製造方法においては、以上のような成分を組
合せ、前記(1)式で算出されるD0値が最終製品の鋼
管の厚さt(sll)に対して前記(2)式を満足する
ように各成分量を調整した鋼を素材とし、常法に従って
継目無鋼管に熱間加工し、次いで調質処理としての焼入
れ焼もどし処理を施すのであるが、この際の焼入れ方法
としては、管肉厚中心部まで完全に焼入れるためには、
管内外面を同時に水冷または油冷する内外面同時焼入れ
法を適用する必要がある。なおこの場合熱間加工直後の
鋼管を室温まで徐冷した後、再加熱して焼入れる方法を
適用しても良いが、熱間加工後に直ちにその温度から焼
入れる所謂直接焼入れ法を適用することが好ましい。
合せ、前記(1)式で算出されるD0値が最終製品の鋼
管の厚さt(sll)に対して前記(2)式を満足する
ように各成分量を調整した鋼を素材とし、常法に従って
継目無鋼管に熱間加工し、次いで調質処理としての焼入
れ焼もどし処理を施すのであるが、この際の焼入れ方法
としては、管肉厚中心部まで完全に焼入れるためには、
管内外面を同時に水冷または油冷する内外面同時焼入れ
法を適用する必要がある。なおこの場合熱間加工直後の
鋼管を室温まで徐冷した後、再加熱して焼入れる方法を
適用しても良いが、熱間加工後に直ちにその温度から焼
入れる所謂直接焼入れ法を適用することが好ましい。
焼入れ後には、650℃以上、AcI変態点未満の温度
で焼もどし処理を行なうが、この焼もどしにおいては、
耐硫化物応力腐食割れ性を良好にするために、管肉厚中
心部まで充分に焼もどし、微細な粒状炭化物を均一に分
散させた組織とする必要があ一す、そのためには前記(
3)式で示されるように管の肉厚1 (−)に応じて前
記範囲内の焼−もどじ温度に2.5X、を分以上保持す
ることが重要である。
で焼もどし処理を行なうが、この焼もどしにおいては、
耐硫化物応力腐食割れ性を良好にするために、管肉厚中
心部まで充分に焼もどし、微細な粒状炭化物を均一に分
散させた組織とする必要があ一す、そのためには前記(
3)式で示されるように管の肉厚1 (−)に応じて前
記範囲内の焼−もどじ温度に2.5X、を分以上保持す
ることが重要である。
焼もどし温度が650℃未満では炭化物が充分に細粒化
しないために優れた耐硫化物応力腐食割れ性を得ること
ができず、一方Ac1変態点以上の温度ではオーステナ
イトが生じ、常温まで冷却した時にこれが焼もどしを受
けないマルテンサイトとなって耐硫化物応力腐食割れ性
を著しく劣化させる。また焼もどし温度における保持時
間が2.5×を分未満では、管肉厚中心部まで均一に焼
もどすことができず、耐硫化物応力腐食割れ性を劣化さ
せる。
しないために優れた耐硫化物応力腐食割れ性を得ること
ができず、一方Ac1変態点以上の温度ではオーステナ
イトが生じ、常温まで冷却した時にこれが焼もどしを受
けないマルテンサイトとなって耐硫化物応力腐食割れ性
を著しく劣化させる。また焼もどし温度における保持時
間が2.5×を分未満では、管肉厚中心部まで均一に焼
もどすことができず、耐硫化物応力腐食割れ性を劣化さ
せる。
なおこの発明の製造方法は、管肉厚が12簡以上の厚肉
の継目無鋼管の製造に対して特に有効である。すなわち
、12簡よシ薄肉の鋼管の製造に・当っては、この発明
で規定する如く成分を肉厚に応じて厳密に調整しなくて
も、通常使用されるAPI−C90の如きCr−Mo系
鋼管であれば肉厚中心まで充分に焼入れ可能であり、ま
た焼もどし保持時間も30分程度の通常の時間で充分で
ある。
の継目無鋼管の製造に対して特に有効である。すなわち
、12簡よシ薄肉の鋼管の製造に・当っては、この発明
で規定する如く成分を肉厚に応じて厳密に調整しなくて
も、通常使用されるAPI−C90の如きCr−Mo系
鋼管であれば肉厚中心まで充分に焼入れ可能であり、ま
た焼もどし保持時間も30分程度の通常の時間で充分で
ある。
またこの発明の製造方法は・、降伏強さもしくは0、5
チ耐力が65〜85 kgfA4の範囲内にある鋼管を
製造する場合に最も効果的である。すなわち、65kg
f/−よりも低強度の鋼管を製造する場合には、この発
明で規定する成分範囲外、あるいは650℃未満の焼も
どし温度、肉厚1(−)に対し2.5を分収下の短時間
の焼もどしでも、優れた耐硫化物応力腐食割れ性を有す
る鋼管を製造するととができ、−゛方85 kgf1m
1!を越える高強度とした場合には、この発明で規定す
る条件範囲内でも耐硫化物応力腐食割れ性が著しく低下
することがあるからである。
チ耐力が65〜85 kgfA4の範囲内にある鋼管を
製造する場合に最も効果的である。すなわち、65kg
f/−よりも低強度の鋼管を製造する場合には、この発
明で規定する成分範囲外、あるいは650℃未満の焼も
どし温度、肉厚1(−)に対し2.5を分収下の短時間
の焼もどしでも、優れた耐硫化物応力腐食割れ性を有す
る鋼管を製造するととができ、−゛方85 kgf1m
1!を越える高強度とした場合には、この発明で規定す
る条件範囲内でも耐硫化物応力腐食割れ性が著しく低下
することがあるからである。
実 施 例
以下にこの発明の実施例を比較例とともに記す。
第1表の試料記号1〜16に示す成分の鋼を溶製して丸
ビレットに連続鋳造し、常法に従って熱間加工して種々
の厚みの継目無伊管に造管した。
ビレットに連続鋳造し、常法に従って熱間加工して種々
の厚みの継目無伊管に造管した。
続いて各鋼管に対して900℃から焼入れし、さらに焼
もどした。第1表中に前記(1)式に従って算出した6
鋼のD0値と、鋼管の肉厚、焼入れ法、焼もどし温度、
焼もどし温度での保持時間を示す。
もどした。第1表中に前記(1)式に従って算出した6
鋼のD0値と、鋼管の肉厚、焼入れ法、焼もどし温度、
焼もどし温度での保持時間を示す。
また焼もどし後の各鋼管について降伏強度と耐硫化物応
力腐食割れ性を調べた結果を、第1ff中に併せて示す
。なお耐硫化物応力腐食割れ性は、丸棒引張型の試験片
を用いてNACE液(0,5%酢酸、5チ食塩添加飽和
硫化水素水)中で降伏強度の90チの応力を負荷して試
験した。耐硫化物応力腐食割れ性の評価についての第1
表中の○印は、上記の試験で30日間破断しなかったも
のを示し、またX印は30日の期間内で破断したものを
示す。
力腐食割れ性を調べた結果を、第1ff中に併せて示す
。なお耐硫化物応力腐食割れ性は、丸棒引張型の試験片
を用いてNACE液(0,5%酢酸、5チ食塩添加飽和
硫化水素水)中で降伏強度の90チの応力を負荷して試
験した。耐硫化物応力腐食割れ性の評価についての第1
表中の○印は、上記の試験で30日間破断しなかったも
のを示し、またX印は30日の期間内で破断したものを
示す。
第1表の試料記号1,7,14..15.16はこの発
明の方法による鋼管であり、いずれも良好な耐硫化物応
力腐食割れ性を示している。一方、試料記号2〜5のも
のはいずれも試料記号7の鋼管と同一成分の鋼素材を用
いて製造した鋼管であるが、記号2のものは焼入れ法が
、記号3のものは焼もどし温度での保持時間が、記号4
のものは焼もどし品度が、記号5のものはD1値と肉厚
tとの関係が、それぞれこの発明の条件から外れている
ため、いずれも耐硫化物応力腐食割れ性が劣っている。
明の方法による鋼管であり、いずれも良好な耐硫化物応
力腐食割れ性を示している。一方、試料記号2〜5のも
のはいずれも試料記号7の鋼管と同一成分の鋼素材を用
いて製造した鋼管であるが、記号2のものは焼入れ法が
、記号3のものは焼もどし温度での保持時間が、記号4
のものは焼もどし品度が、記号5のものはD1値と肉厚
tとの関係が、それぞれこの発明の条件から外れている
ため、いずれも耐硫化物応力腐食割れ性が劣っている。
また記号6のものはNb量が、記号8のものはMn量が
、記号9のものはMo量が、記号lOのものはC量が、
記号11のものはCr量が、記号12のものはP量が、
記号13のものはS量が、それぞれこの発明の成分範囲
から外れ、そのためいずれもD1値と肉厚との関係、焼
入れ法、焼もどし温度および保持時間はこの発明の条件
を満たしているものの、耐硫化物応力腐食割れ性が劣っ
ている。したがって以上の各側から、優れた耐硫化物応
力腐食割れ性を得るためには、この発明で規定する全て
の条件が満足されていなければならないことが判る。
、記号9のものはMo量が、記号lOのものはC量が、
記号11のものはCr量が、記号12のものはP量が、
記号13のものはS量が、それぞれこの発明の成分範囲
から外れ、そのためいずれもD1値と肉厚との関係、焼
入れ法、焼もどし温度および保持時間はこの発明の条件
を満たしているものの、耐硫化物応力腐食割れ性が劣っ
ている。したがって以上の各側から、優れた耐硫化物応
力腐食割れ性を得るためには、この発明で規定する全て
の条件が満足されていなければならないことが判る。
発明の効果
以上の説明で明らかなように、この発明の方法によれば
、降伏強さもしくは0.5チ耐力で65〜B 5 kg
t/mylの強度を有しかつ肉厚が12叫以上、さらに
は20謳以上という極厚肉の継目無鋼管を製造するにあ
たって、管肉厚の中心部に診いても鋼組織中のマルテン
サイト比率が99チ以上となるように充分に焼入れしか
つ充分に焼もどしを行なって、耐硫化物応力腐食割れ性
が著しく優れた鋼管を得ることができる。したがってこ
の発明の方法は、サワーでしかも深い油井、ガス井に使
用される油井管、ガス井管やラインパイプ、あるいは硫
化物雰囲気に曝される化学装置用配管などの製造に最適
なものである。
、降伏強さもしくは0.5チ耐力で65〜B 5 kg
t/mylの強度を有しかつ肉厚が12叫以上、さらに
は20謳以上という極厚肉の継目無鋼管を製造するにあ
たって、管肉厚の中心部に診いても鋼組織中のマルテン
サイト比率が99チ以上となるように充分に焼入れしか
つ充分に焼もどしを行なって、耐硫化物応力腐食割れ性
が著しく優れた鋼管を得ることができる。したがってこ
の発明の方法は、サワーでしかも深い油井、ガス井に使
用される油井管、ガス井管やラインパイプ、あるいは硫
化物雰囲気に曝される化学装置用配管などの製造に最適
なものである。
第1図は0.41 Cを含みかつD1値が異なる種々の
成分系の肉厚5(H+lII+の継目無鋼管を内外面同
時焼入れした場合の厚さ方向のロックウェルCスケール
硬度(HRC)の分布を、各D1値に対応して示す相関
図である。
成分系の肉厚5(H+lII+の継目無鋼管を内外面同
時焼入れした場合の厚さ方向のロックウェルCスケール
硬度(HRC)の分布を、各D1値に対応して示す相関
図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 C 0.20〜0.50%(重量%、以下同じ)、Mn
0.5〜1.5%、Si 0.20〜0.35%、P
0.015%以下、S 0.005%以下、Cr 0
.8〜2.0%、Cu 0.2%以下、Ni 1.0%
以下、Mo 0.5〜1.5%、Nb 0.01〜0.
1%、Al 0.005〜0.1%を含有し、かつ下記
(1)式で定義されるD_I値が製品鋼管の肉厚t(m
m)に応じて下記(2)式を満足するように成分元素含
有量を調整した鋼を素材とし、その鋼素材に熱間加工を
施して継目無鋼管とした後、管内外面同時焼入れ法によ
って焼入れし、次いで650℃以上、Ac_1変態点未
満の温度範囲内において製品鋼管の肉厚t(mm)に応
じて保持時間T(mm)が下記(3)式を満足するよう
に保持して焼戻すことを特徴とする耐サワー性の優れた
極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法。 D_I=7.95√[C(%)]×{1+4.1×Mn
(%)}{1+0.64×Si(%)}×{1+2.8
3×P(%)}×(1−0.62×S(%)}×{1+
2.33×Cr(%)}×{1+0.52×Ni(%)
}×{1+3.14×Mo(%)}×{1+0.27×
Cu(%)}・・・・・・(1) D_I≧6×t・・・・・・(2) T≧2.5×t・・・・・・(3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP281485A JPS61163215A (ja) | 1985-01-11 | 1985-01-11 | 耐サワ−性の優れた極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP281485A JPS61163215A (ja) | 1985-01-11 | 1985-01-11 | 耐サワ−性の優れた極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61163215A true JPS61163215A (ja) | 1986-07-23 |
JPH0156125B2 JPH0156125B2 (ja) | 1989-11-29 |
Family
ID=11539862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP281485A Granted JPS61163215A (ja) | 1985-01-11 | 1985-01-11 | 耐サワ−性の優れた極厚肉高強度継目無鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61163215A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062484A1 (en) * | 2002-01-21 | 2003-07-31 | Sandvik Ab | Element for percussive rock drilling and method for its production |
CN102330030A (zh) * | 2011-10-14 | 2012-01-25 | 天津钢管集团股份有限公司 | 直径559~711mm车载高压气瓶用无缝钢管及生产方法 |
CN106756500A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-05-31 | 天津钢管集团股份有限公司 | 高强度高韧性气瓶用无缝钢管及生产方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5996217A (ja) * | 1982-11-24 | 1984-06-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐硫化物割れ性に優れた鋼の製造方法 |
JPS5996216A (ja) * | 1982-11-24 | 1984-06-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐硫化物割れ性の優れた高強度鋼の製造方法 |
-
1985
- 1985-01-11 JP JP281485A patent/JPS61163215A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5996217A (ja) * | 1982-11-24 | 1984-06-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐硫化物割れ性に優れた鋼の製造方法 |
JPS5996216A (ja) * | 1982-11-24 | 1984-06-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐硫化物割れ性の優れた高強度鋼の製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062484A1 (en) * | 2002-01-21 | 2003-07-31 | Sandvik Ab | Element for percussive rock drilling and method for its production |
CN102330030A (zh) * | 2011-10-14 | 2012-01-25 | 天津钢管集团股份有限公司 | 直径559~711mm车载高压气瓶用无缝钢管及生产方法 |
CN106756500A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-05-31 | 天津钢管集团股份有限公司 | 高强度高韧性气瓶用无缝钢管及生产方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0156125B2 (ja) | 1989-11-29 |
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