JPS61162194A - 微生物によるアミド類の製造法 - Google Patents

微生物によるアミド類の製造法

Info

Publication number
JPS61162194A
JPS61162194A JP272485A JP272485A JPS61162194A JP S61162194 A JPS61162194 A JP S61162194A JP 272485 A JP272485 A JP 272485A JP 272485 A JP272485 A JP 272485A JP S61162194 A JPS61162194 A JP S61162194A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
reaction
nitrilase
bacterial cells
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP272485A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0236B2 (ja
Inventor
Kanehiko Enomoto
榎本 兼彦
Yoshiaki Sato
好昭 佐藤
Yasutaka Nakajima
泰孝 中島
Atsushi Fujiwara
敦 藤原
Toshiaki Doi
俊明 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Nitto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Nitto Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd, Nitto Chemical Industry Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP272485A priority Critical patent/JPS61162194A/ja
Priority to FI860019A priority patent/FI860019A0/fi
Priority to FI860083A priority patent/FI86201C/fi
Priority to SU864015504A priority patent/SU1757473A3/ru
Priority to BR8600087A priority patent/BR8600087A/pt
Priority to EP19860100307 priority patent/EP0188252B1/en
Priority to DE19863686588 priority patent/DE3686588T2/de
Publication of JPS61162194A publication Critical patent/JPS61162194A/ja
Publication of JPH0236B2 publication Critical patent/JPH0236B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N13/00Treatment of microorganisms or enzymes with electrical or wave energy, e.g. magnetism, sonic waves
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P13/00Preparation of nitrogen-containing organic compounds
    • C12P13/02Amides, e.g. chloramphenicol or polyamides; Imides or polyimides; Urethanes, i.e. compounds comprising N-C=O structural element or polyurethanes

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、微生物のニトリラーゼの作用によりニトリル
化合物を水和して対応するアミド化合物に転化させる方
法に関する。さらに具体的には、本発明は、使用ニトリ
ラーゼに光を照射することによって、光照射がなければ
生じないこの水和反応を進行させる方法に関する。
近年、微生物またはそれから得られた酵素を用いて種々
の化学反応を実施1゛る技術が開発されつつある。一般
に、微生物ないし酵素による反応は、常温常圧rに実施
できるのでエネルギー消費が少なく、しかも目的生成物
への選択性が極度に高いので高純度の製品が得られ易い
という特徴がある。
しかしその反面、この反応は、反応活性および微生物な
いし酵素の触媒としての寿命の点で改善すべき余地があ
る。特に、目的とする反応の速度すなわち反応活性が常
法通り反応条件特に温度および(または)pHの至適化
を行なったとしても低位の場合は、空時収率が低いので
反応器の容量を増大しなければならないばかりでなく、
反応速度が遅いため反応時間が長くなるところから、こ
れがさらに反応活性の低下につながって、菌体生産性が
悪化する。
従って、微生物あるいは酵素の反応活性を高位に発現さ
せることは、基本的に重要なことであり、工業生産にお
ける経済性を左右するものである。
友且亘に トリル化合物を水和して対応アミド化合物に転化させる
酵素活性、すなわちニトリラーぜ活性、を有する微生物
の該ニトリラーゼの作用下にニトリル化合物を水和して
対応アミド化合物を製造する方法は、特公昭56−17
918号、同56−38118号および特開昭51−8
6186号各公報に記載されている。この反応では微生
物が重要な役割を担うところ、これら各公報には何種類
かの微生物が開示されている。
問題点 これらの微生物のニトリラーゼを利用してニトリル化合
物の水和を工業的規模で実施すべく容器の大きな金属製
反応装置を使用したところ、ニトリラーゼ活性の発現が
不充分であった。このような現象が微生物自体に起因す
るのかあるいは反応装置の材質、構造その他の理由によ
るのかは不明であったが、この点が解決されなければこ
の微生物学的なアミド化合物の製造法を工業的に実施す
ることはできない。
一つの解決策 上記の点に解決を与えるものとして、本発明者らは既に
一つの発明をなした(特願昭58−125588号)。
その発明は、水和反応を少なくとも一部が光不透過性材
料からなる容器の中で実施する場合に、使用微生物菌体
にある量以上の光エネルギーを受けさせるということを
骨子とするものである。この発明は、微生物菌体は全く
光の照射を受けないとニトリラーゼ活性を発現しないこ
と、光照射を受けてニトリラーゼ活性が発現しても、こ
の活性は減衰すること、および光照射によってニトリラ
ーゼ活性の増大(ゼロからの一増大を含む)が認められ
ること、等の事実の発見に基くものである。
この発明の時点での本発明者らの認識は、そのような光
照射による効果は基質にトリル)および(または)生成
物(アミド)の使用微生物細胞膜透過速度の向上による
ということであり、事実、細胞膜の透過とは無関係な酵
素標品のニトリラーゼ活性を利用する場合にはこのよう
な光照射によるニトリラーゼ活性の増大は認められなか
ったのである。
しかし、その後の研究によって、酵素標品のニトリラー
ゼ活性も光照射によってはじめて発現するのであるが、
いったん発現したニトリラーゼ活性は経時的にほとんど
低下しないということが判明した。すなわち、前記の酵
素標品の場合に光照射によるニトリラーゼ活性の増大が
認められなかったのは、その実験に使用した酵素標品が
その調製時に双に光の照射を受1プでニトリラーゼ活性
が発現したものであったので、その活性が低下せずに維
持されているところに光を照射してもニトリラーゼ活性
の更なる増大の余地はなかったからなのであった。
及1目し11 要  旨 本発明は上記の発見に基くものである。
従って、本発明による微生物によるアミドの製造法は、
ニトリル化合物を微生物のニトリラーゼの作用によって
水と反応させて対応するアミド化合物に転化させる方法
において、この反応を下記の条件下に実施すること、を
特徴とするものである。
(イ) 微生物のニトリラーゼが微生物の菌体の破砕物
または微生物から得られたその菌体の内容物の形である
こと。
(ロ) 使用する微生物のニトリラーゼに、水和反応の
終了以前に少なくとも約10μE/g菌体に相当する光
エネルギーを受けさせること。
(ハ) 水和反応を、少なくとも一部が光不透過性材料
からなる容器の中で実施すること。
立−1 本発明によれば、先ず、前記の本発明者らの先行発明に
生得的な効果が得られる。すなわち、本発明では微生物
のニトリラーゼの作用によってニトリルの水和反応を実
施するに当り、このニトリラーゼに光を照射することに
よって、光不透過性材料で製作した反応容器中では光が
実質的に存在しないので実質的に進行しないこの水和反
応を進行させることができ、また一部を光不透過性材料
で製作した反応容器中では光が存在するのである程度は
進行するこの水和反応を光照射によって著しく促進する
ことができる。
そして、本発明は、この固有の効果として、−日光照射
を受けた菌体破砕物または菌体内容物は発現したニトリ
ラーゼ活性を維持するところより、水和反応を完全な暗
黒状態で実施することができる。工業的に使用される反
応装置は金属製であるから、そのような装置に光照射手
段を設ける必要がないということは、この水和反応の工
業的実施に当って有利なことである。
酵素の利用を含めて微生物学的な方法で有用物質を生産
することは既に多くの事例が知られているのであるが、
光のような電磁液を照射して微生物ないしその酵素の活
性を発現させあるいはこれを高める例は殆んど知られて
おらず、むしろ一般には照射は有害であることが多いと
されていることをも考慮すれば、上記の特定の場合につ
いて認められた光照射の効果は全く思いがけなかったこ
とといわなければならない。
ニトリラーゼ活性を有する微生物または当該ニトリラー
ゼの作用によってニトリル化合物を対応アミド化合物に
転化させることが公知であることは前記した通りである
が、本発明者の見出したところによれば前記特公昭56
−17918号、同56−38118号および特開昭5
1−86186号公報に記載されている属の微生物は一
般に光による活性向上があり、またその菌体破砕物また
は菌体外に取出された菌体内容物は本発明の対象となる
このような微生物の具体例を挙げれば、下記の群から選
んだ属に属するものがある。
(イ) コリネバクテリウム属 (0)  ノカルジア属 (ハ)バチルス属 (ニ) バクテリジウム属 (ホ) ミクロコツカス属 (へ) ブレビバクテリウム属 これらの属に属する具体的な菌株の例を挙げれば、コリ
ネバクテリウム属のものとしてはN−771株(昭和5
3年5月30日付微工研菌寄第4445号)およびN−
774株(昭和53年5月30日付微工研菌奇第444
6号)、ノカルジア属のものとしてはN−775株(昭
和53年5月30日付微工研菌寄第4447号)があっ
て特公昭56−17918号および同56−38118
号公報に記載されており、バチルス属以外のものとして
は特開昭51−86186号公報に記載されたものがあ
って、CBSおよび微工研に寄託されていると記載され
ている。これらの菌株の菌学的性質はこれら諸公報に記
載されていて公知である。
さて、本発明で利用するニトリラーゼ活性は、上記のよ
うな微生物の菌体の破砕物またはこの微生物から得られ
たその菌体の内容物のそれである。
ここで、「菌体の破砕物」とは、フレンチプレスその倍
の機械的装置によって菌体を破砕したもの、国体を液体
媒体中で滲透圧によって破裂させて細胞壁ないし細胞膜
を破砕させたもの、その他であって、ニトリラーゼまた
はニトリラーゼ活性を有する菌体内容物が菌体外に存在
していて、しかも細胞壁ないし細胞膜の残渣が未だ除去
されていないもの、を意味する。また、「その微生物か
ら得られた菌体の内容物」というときは、この「内容物
」は全内容物の少なくとも一部を意味するのであって、
具体的には上記の菌体破砕物から細胞壁ないし細胞膜を
除去したもの(除去に際して菌体内容物の一部が一緒に
除去されることがありうる)およびそのような内容物か
ら酵素回収の常法に従って硫安分画等によって得た酵素
標品(ニトリラーゼ含量または力価が種々ありうること
はいうまでもない)、その他がある。
以下の説明では、簡略化のため、これらを総称して「菌
体破砕物等」ということとする。
ニトリラーゼ およびアミ゛ 合物 ニトリル化合物は一般に式R−(ON)。で表わされ、
nの値によって七ノニトリル(n=1)およびポリニト
リル(n≧2)があるうえ、Rは水素あるいは種々の炭
素数の、直鎖状、分岐鎖状または環状の飽和または不飽
和の炭化水素残基、および7ミノ基、ヒドロキシル基、
ハロゲン基、カルボキシル基、その他の置換基を有する
炭化水素残基であって、広t!囲の化合物が包含される
後記実施例に示されているように、多くのニトリル化合
物について実験した結果ではすべて例外なく光照射でニ
トリラーゼ活性向上が認められており、本発明はニトリ
ル化合物に対して一般に成立つ。
水和反応生成物は出発ニトリル化合物のシアノ基が水和
したアミド化合物である。
生成物の有用性の観点からは、少なくとも現在の判断基
準からすれば、アクリロニトリルからアクリルアミドお
よびシアノピリジンからニコチン酸アミドの生産が重要
であろう。
水和反応 微生物のニトリラーゼの作用下にニトリル化合物の水和
を行なう方法は公知であって、本発明でもその趣旨が損
なわれない限り任意の態様でこの反応を実施することが
できる(光照射によって、水和反応そのものには変化が
認められない)。
この方法は、一般に菌体破砕物等と原料ニトリル化合物
とを水性媒体中で所定時間接触させることからなる。
菌体破砕物等は、培養液の破砕処理物の形で、培養液か
ら分離した菌体の破砕処理物の形で、これらのような菌
体破砕処理物を乾燥させた形で、あるいは回収酵素標品
またはこれを適当な液体または固体担体に担持ないし固
定化した形であることができる。好ましい形態は、菌体
内容物等を水性重合体ゲル(たとえば架橋ポリアミドゲ
ルあるいは架橋ポリビニルアルコール)中に固定化した
もの、である。
水性媒体中の基質にトリル)濃度および菌体破砕物等の
濃度も上記のように適当に選択することができるが、一
般的には基質温度約0.01〜約5%程度、国体破砕物
等の温度約0.01〜約2%程度(以下いずれも重量%
)である。ここで、菌体破砕物等の濃度は、破砕に供し
た菌体の乾燥重量に基いて表示している。従って、菌体
破砕物等として酵素標品を使用するときは適当な換算が
必要である。反応温度、反応E)Hその他の反応条件も
使用菌体破砕物等の種類に応じて適当に定めればよいが
、反応温度は氷点〜20℃程度、pHは7ftI後であ
る。DH値を所定値に保つため適当なバッファーを使用
することができることはいうまでもない。
光−1! (1)光 光照射は、水和反応終了以前の菌体破砕物に対して行な
う。ここで、水和反応終了以前とは水和反応の終了(必
ずしも転化率100%を意味しない′)以前の任意の時
点を意味する。光照射は菌体破砕物等に対して行なうの
であるから、水和反応終了以前とは菌体破砕物等をニト
リル化合物と接触させる前の時点をも意味する。すなわ
ち、光照射は、菌体破砕物等をニトリル化合物に接触さ
せる前および(または)接触させた後に行なうことがで
きる。
本発明によれば、光照射は菌体破砕物等をニトリル化合
物と接触させる前のみに行なうことができる。しかし、
希望するならば菌体破砕物等をニトリル化合物と接触さ
せた後にも光照射を行なうことができる。
本発明で照射する「光」は、その効果が認められる限り
任意の波長のものでありうる。しかし、電磁波の一部領
域として光を捉えたときに容易に想像できるように、よ
り低エネルギーの原子過程から生じるより高波長域では
効果が少なく、一方低波長に過ぎればそのエネルギーが
過大であるところより酵素の分子(配列)が破壊されて
酵素活性を失なうであろう。事実、本発明者らが広い波
長域を検討した結果では、800 nmを越える長波長
の光は国体破砕物等に異常を与えないが酵素活性向上効
果は顕著ではなく、一方200 nm未満の短波長では
短時間に活性向上効果を発現することができるが回復し
えない活性低下をもたらす。従って、本発明で好ましい
光は波長が約100〜約1000naiのものであり、
具体的には波長200〜300n■の範囲の殺菌用ライ
ト類、300〜40001の範囲のブラックライト類、
400〜800 nmの範囲の一般照射用ライト類から
の光が例示される。
光の照射は、それによって活性向上効果が実現される限
り任意の強度ないし槍で行なえばよい。
具体的には、菌体破砕物等が少なくとも約10μE/g
菌体の光エネルギーを受けるように照射を行なうべきで
ある。好ましいエネルギー量は照射光の波長によって異
なるもののようであって、具体的には、波長300〜4
5001の光を使用するときは菌体破砕物等が少なくと
も約10μE/グ菌体、好ましくは約20μE/g菌体
、のエネルギーを受けるように照射を行なう。300〜
450nmの波長をあまり含まない光を使用するときに
は、菌体破砕物等が少なくとも約50μE/グ菌体、好
ましくは100μE/g菌体、の光エネルギーを受ける
ように照射を行うべきである。
なお、固定化菌体破砕物等を使用する場合にこれと同一
濃度の非固定化菌体破砕物使用の場合にくらべて反応速
度が約1/2〜1/3に低下することがあるが、その場
合は上記値より約2〜3倍の光エネルギーmが必要であ
る。ここで、「μEJは1モル分子数に等しい数の光量
子のもつエネルギー(E(アインシュタイン))XIO
−6で表わした光エネルギー量であり、「g菌体」は破
砕に供した菌体の乾燥重量(9)を表わすものであり、
従って酵素標品使用の場合は換算が必要である。
本発明で「に相当する光エネルギー」と規定する所以で
ある。秒は照射時間を秒で表わしたものである。
この光エネルギー量は、通常の工業的生産規模での反応
容器その他の反応装置の環境の光(すなわち、室内の照
明および(または)一部室内への散乱(太陽光)によっ
て与えられるものより大きい。すなわち、本発明者らの
実験によれば、通常工業的生産現場での照度は100ル
ツクス程度であるが、この明るさでは、仮に菌体lI瓜
が1000 pawと低く、且つ上部が全部光開放され
た反応容器を使用したとしても、反応容器が約250リ
ツトル以上ともなると数時間にわたって光が当ったとし
ても得られる光エネルギー量は上記10μE/g菌体の
値に満たな(なる。
このように、かなり光を受は入れ易い条件にあっても工
業的生産現場においては所要光エネルギー量は満たし難
いが、本発明で少なくとも約10μE/9菌体の光エネ
ルギーを受けさせるというときは光の照1)le様(詳
細後記)によって室内光の寄与があるときにはそれをも
含めるものとする。
また、本発明で必要とする反応速度を得るためには、た
とえば本発明の最低の光エネルギー屋すなわち10μE
/g菌体の照射を行なえばよい。
(2)照 射 ニトリル化合物と接触する前の菌体破砕物等あるいはニ
トリル化合物と接触している菌体破砕物等が、それを照
射対象とする光源から所定量の光エネルギ・−を受ける
ことができる限り、任意の態様で照射を行なうことがで
きる。
ここで、「菌体破砕物等を照射対象とする光源]とは、
菌体破砕物等を照射すべく反応装置内または外に設けら
れた光源を意味し、反応装置を取りまく環境が散乱太陽
光および(または)室内照明光として反応装置内に入射
させることあるべき光を包含するという趣旨である。な
お、反応装置の在る室内を不必要ないし不自然に明るく
してその光により反応装置内への有意の光エネルギーの
入射が認められるときは、そのような光源は本発明でい
う光源と解すべきものとする。
光の照射は、具体的には、たとえば、菌体破砕物等の存
在する容器の上部空間(すなわち、菌体破砕物等あるい
はそれが懸濁する水性媒体液面上の空間)に光源を設置
して照射を行なう方法、容器の上部、側部または底部に
窓を設けてそこから外部光源から照射を行なう方法、お
よび一般に光化学反応器として多用されるように液中浸
漬ランプにより照射する方法、その他の方法、によって
行なうことができる。また、必要ならば、あるいは可能
ならば、菌体破砕物等の存在する容器(特に反応容器)
から反応液を抜出して、それについて別の容器で上記の
ような照射を行なうこともできる(この場合のr別の容
器」は、透明ガラス管の一本または複数本からなるもの
であってもよい)。
なお、光照射による本発明の効果は、ふつうの案内光の
入射によっては光エネルギー量が不足するような工業的
生産規模での菌体破砕物等の貯槽または反応容器を使用
する場合に特に顕著である。
このような貯槽または反応容器は光不透過性材料、特に
金属、によってその実質的部分が製作されていることが
ふつうであり、このような光不透過性の貯槽または反応
容器では例えば視き窓あるいは蓋部から得られる一般照
明による光エネルギーでは極めて不充分で積極的な光の
照射が不可欠である。なお、ここで「反応容器」とは、
水和反応の少なくとも大部分が実施される反応装置部分
をいう。 ニトリラーゼ活性が菌体の使用によりもたら
される場合と異なって、菌体破砕物等をニトリラーゼ源
として使用する場合には光照射は一回だけでよいことは
このニトリラーゼ源の大きな特徴である。従って、この
ような本発明の特徴を生かした実施態様は、菌体の破砕
前、破砕中、および菌体破砕物の処理(酵素標品製造を
含む)において十分量の光の照射が行なわれるようにし
て、水和反応自身は光の照射に対する配慮なしで実施す
ること(たとえば、光の進入する開口部の全くない反応
装置あるいは光の進入量の少ない開口部をもつ反応装置
の使用。そのような開口部を持つ反応装置を使用した場
合でも、そこからの光の母に対する配慮は不要である)
である。
友−鼠−1 友i璽」 (1)菌の培養 グルコース1%、ペプトン0.5%、酵母エキス0.3
%、麦芽エキス0.3%およびIIIK酸第−鉄・7水
塩0.05%を含む培地(pH7,2)を500d三角
フラスコに仕込み、滅菌後、1白金耳のN−774菌(
コリネバクテリウム属)を殖菌し、30℃にて2日間培
養した。
(2)暗装置菌体および明放属菌体の調製培養国体を常
法に従い、遠心により集菌後、0.05Nリン酸バツフ
アー(p)17.7)で洗浄し、洗浄菌体を得た。
洗浄菌体を同一バッファーに分散させて、17.39菌
体(乾燥菌体換算)/リットルの濃度の菌体懸濁液を得
た。
暗装置菌体:菌体懸濁液を0℃にて3〜4日間暗所に放
置して、暗装置菌体を調製した。
明放置菌体:暗放置菌体に0℃にて陽光う〉ブ(東芝電
材■製、DR400/T)(波長的300〜80001
)を用いて5.7μE/g菌体/秒の光エネルギーの照
射下に1時間放置して、明装置菌体を調製した。
(3)vA体被破砕物よび菌体内容物の調製菌体破砕物
:暗装置菌体(または明装置菌体)懸濁液100#11
!を暗所にて130(ly/aIの圧力をかけて3回フ
レンチプレス(−大岳製作所製)で処理して細胞を破砕
し、菌体破砕物を含んだ溶液(以降、菌体破砕液とよぶ
)約90dを得た。
菌体内容物:菌体破砕液的50dを高速遠心機にて、1
5,0OOrl)lで30分遠心し、菌体残渣を除去し
た抽出液的45M1を得た。本抽出液を常法に従い、除
核酸、硫安分画に付して、硫安飽和50〜60%画分の
透析済粗酵素液約151dを得た。
なお、これらの操作は全て、4℃、0.02μE/rd
/秒以下の明るさの低温室(ことわらない限り、全ての
操作は本条件と同一にして行なった。)にて手早く行な
った。
(4) 反応速度の測定法 菌体懸濁液(または菌体破砕液、または抽出液または粗
酵素液)0.2mと0.05Mリン酸バッファー(p)
−17,7)4.8adとを混合し、これにざらに5重
量%のアクリロニトリルを含む0.05Mリン酸バッフ
ァー(pH7,7)5mを加え、0℃にて所定時間反応
させた後、生成したアクリルアミドをガスクロマトグラ
フィーにより定量し、反応速度を測定した。なお、反応
は全て黒テープを巻き、光を遮断した試験管を用いて行
った。
これら各成分のAAA成速度を反応10分当りのAAA
成量(%)で比較すると、第1表の結果を得た。
第  1  表 *参考例 実施例2 実施例1と同様にして得た、暗装置菌体、暗装置菌体破
砕液、暗装置菌体抽出液および粗酵素液のそれぞれに、
実施例1と同様にして陽光ランプの光を10分間照射し
、光照射前後の、反応10分当りのAAA成量を比較し
た。
結果は第2表に示す通りであった。
*参考例 1簾亘l 実施例2で14製した、光照射菌体及び抽出液および粗
酵素液のそれぞれを、0℃、暗所に保存し、その活性残
存率を測定した。
なお、光照射直後の菌体又は抽出液、又は粗酵素液の反
応10分当りのAAA成量をそれぞれ100%とし、各
放置時間での活性残存率を相対値で示した。
結果は第3表に示す通りであった。
第  3  表 *参考例 友庭亘A 実施例1と同様にして調製した暗装置菌体抽出液5dを
鋼製の50ai!容器に採取し、ブラックライト(東芝
FL−481−G型)を用いて、容器上部からの受光量
を受光面積の異なるフィルターを用いることにより調製
し、3分間にわたって300〜400nn+の光を照射
して全照射光エネルギー量の異なった抽出液を調製し、
それらの反応速度を実施例1と同様にして測定した。
全照射エネルギー量の反応速度への影響を、光エネルギ
ーを与えない場合の反応速度を1として、その比率で表
示すると、第4表の結果を得た。
友亀亘−1 実施例1と同様にして調製した暗装置菌体抽出液5mを
鋼製の50jd!容器に採取し、実施例1と同じ陽光ラ
ンプと、色ガラスフィルター(東芝色ガラスフィルター
Y45)を用いて、約430nl以下の波長を除去した
光を容器上部からの受光面を一定とし、照射時間を変え
て照射した。
全照射光エネルギー量の異なった抽出液のそれぞれにつ
いて、実施例1と同様にして反応速度を測定し、全照射
光エネルギー母の反応速度への影響を、光エネルギーを
与えない場合の反応速度を1として比率で表示すると、
第5表の結果を得た。
第  5  表 実施例 6 実施例1と同様にして調製した各種の属の菌株、すなわ
ちバシラス属(CBS−494) 、バタテリジウムI
i[(CBS−496) 、ミクロコツカス属(CBS
−497)、ブレビバクテリウム属(CBS−717)
およびノカルジア属(N−775)の暗装置菌体抽出液
に対して、実施例2と同様に光を照射し、光照射前およ
び後のそれぞれについて実施例1と同様にして反応速度
を測定した。
光照射前の反応速度を1とし、光照射後の反応速度を相
対値で表わすと、第6表の結果であった。
実施例1と同様にして調製したN−774菌株の暗装置
抽出液の光照射前および実施例2と同様にして光を照射
した光照射後のそれぞれについて第7表の組成の反応液
をつくり、0℃にて所定時間暗所にて反応を行い、それ
ぞれの基質に対する光照射前後の反応速度を比較した。
これら反応速度は、対応ニトリルの減少量又は対応アミ
ドの生成量をガスクロマトグラフィー又は高速液体クロ
マトグラフィーにより測定した。
光照射前の反応速度に対する照射後の反応速度を倍率で
示すと、第7表の結果を得た。表中、相対反応速度は、
下式で表わされたものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ニトリル化合物を微生物のニトリラーゼの作用によ
    って水と反応させて対応するアミド化合物に転化させる
    方法において、この反応を下記の条件下に実施すること
    を特徴とする、微生物によるアミドの工業的製造法。 (イ)微生物のニトリラーゼが微生物の菌体の破砕物ま
    たは微生物から得られたその菌体の内容物の形であるこ
    と。 (ロ)使用する微生物のニトリラーゼに、水和反応終了
    以前に少なくとも約10μE/g菌体に相当するエネル
    ギーを受けさせること。 (ハ)水和反応を、少なくとも一部が光不透過性材料か
    らなる容器の中で実施すること。 2、光が、約100〜約1000nmの波長のものであ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3、光エネルギーが、少なくとも約20μE/g菌体で
    ある、特許請求の範囲第1〜2項のいずれかに記載の方
    法。 4、光の照射を、微生物のニトリラーゼをニトリル化合
    物に接触させる前および(または)接触させた後に実施
    する、特許請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載
    の方法。 5、微生物が、コリネバクテリウム属、ノカルジア属、
    バチルス属、バクテリジウム属、ミクロコッカス属およ
    びブレビバクテリウム属からなる群から選ばれた属に属
    するものである、特許請求の範囲第1〜4項のいずれか
    1項に記載の方法。 6、ニトリル化合物が、アセトニトリル、プロピオニト
    リル、n−ブチロニトリル、i−ブチロニトリル、n−
    バレロニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
    ル、ベンゾニトリル、シアノピリジン、マロノニトリル
    、サクシノニトリル、フマロニトリル、クロロアセトニ
    トリル、β−ヒドロキシプロピオニトリル、アミノアセ
    トニトリルおよびβ−アミノプロピオニトリルからなる
    群から選ばれたものである、特許請求の範囲第1〜5項
    のいずれか1項に記載の方法。
JP272485A 1985-01-11 1985-01-11 微生物によるアミド類の製造法 Granted JPS61162194A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP272485A JPS61162194A (ja) 1985-01-11 1985-01-11 微生物によるアミド類の製造法
FI860019A FI860019A0 (fi) 1985-01-11 1986-01-02 Foerfarande foer att alstra amider genom anvaendning av mikroorganismer.
FI860083A FI86201C (fi) 1985-01-11 1986-01-08 Foerfarande foer hydratisering nitrilfoerening.
SU864015504A SU1757473A3 (ru) 1985-01-11 1986-01-10 Способ получени амидного соединени
BR8600087A BR8600087A (pt) 1985-01-11 1986-01-10 Aperfeicoamento em um processo para hidratar um composto nitrila pela acao de nitrilase
EP19860100307 EP0188252B1 (en) 1985-01-11 1986-01-11 Process for producing amides by use of microorganisms
DE19863686588 DE3686588T2 (de) 1985-01-11 1986-01-11 Verfahren zur herstellung von amiden unter verwendung von mikroorganismen.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP272485A JPS61162194A (ja) 1985-01-11 1985-01-11 微生物によるアミド類の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61162194A true JPS61162194A (ja) 1986-07-22
JPH0236B2 JPH0236B2 (ja) 1990-01-05

Family

ID=11537256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP272485A Granted JPS61162194A (ja) 1985-01-11 1985-01-11 微生物によるアミド類の製造法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0188252B1 (ja)
JP (1) JPS61162194A (ja)
BR (1) BR8600087A (ja)
DE (1) DE3686588T2 (ja)
FI (2) FI860019A0 (ja)
SU (1) SU1757473A3 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69126762T2 (de) * 1990-11-14 1997-10-23 Nitto Chemical Industry Co Ltd Biologisches Verfahren zur Herstellung von Alpha-Hydroxyamid und Alpha-Hydroxysäure
DE4239796A1 (de) * 1992-11-26 1994-06-01 Sienknecht Christian Verfahren zum Stimulieren von biologischen, insbesondere mikrobiologischen Prozessen

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3880717A (en) * 1971-03-30 1975-04-29 Leonid Borisovich Rubin Method of cultivating microorganisms
IT1162484B (it) * 1978-03-29 1987-04-01 Nitto Chemical Industry Co Ltd Procedimento pe produrre acrilammide o metacrilammide impiegando microorganismi
JPS59213387A (ja) * 1983-05-18 1984-12-03 Nippon Carbide Ind Co Ltd アミノ酸生産性微生物の培養方法

Also Published As

Publication number Publication date
FI86201B (fi) 1992-04-15
DE3686588D1 (de) 1992-10-08
EP0188252B1 (en) 1992-09-02
EP0188252A3 (en) 1988-04-13
EP0188252A2 (en) 1986-07-23
FI86201C (fi) 1992-07-27
FI860083A (fi) 1986-07-12
FI860019A0 (fi) 1986-01-02
FI860083A0 (fi) 1986-01-08
BR8600087A (pt) 1986-09-23
JPH0236B2 (ja) 1990-01-05
DE3686588T2 (de) 1993-04-08
SU1757473A3 (ru) 1992-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS61162191A (ja) 微生物による有機酸類の製造法
JPS61162193A (ja) 微生物によるアミド類の製造法
AU719269B2 (en) Enzymes, their preparation and their use in the production of ammonium acrylate
US4908313A (en) Process for producing amides by use of microoganisms
CA1128443A (en) Process for the preparation of l-tryptophan by enzyme
Matsunaga et al. Some observations on immobilized hydrogen‐producing bacteria: Behavior of hydrogen in gel membranes
JPS61104785A (ja) 酵素組成物
JP3750053B2 (ja) 脱窒方法
JPS61162195A (ja) 微生物によるアミド類の製造法
JPS61162194A (ja) 微生物によるアミド類の製造法
Kumar et al. Bioconversion of gallic acid into pyrogallol by immobilized Citrobacter freundii TB3
JP3078137B2 (ja) ベンジルアミントランスアミナーゼ
Tudorascu et al. A new process for acrylamide synthesis by enzymatic hydrolysis of acrylonitrile in disperse system
JPS6016591A (ja) 酵母の固定化法
JP2006311821A (ja) 新規微生物及び該微生物を利用したネオアガロビオースの製造方法
Nichol et al. Nicotinic Acid Oxidation in Pseudomonas fluorescens.
Goetz et al. Gentisate dioxygenase activity in immobilized cell-free extracts prepared from Salmonella typhimurium
JPH04197189A (ja) アミドの生物学的製造方法
JPS58129975A (ja) 菌体内セリン分解酵素活性の抑制方法
Del Rosario Chemical and microbial decolorization of molasses-derived melandoidin
JPH06237776A (ja) α−ヒドロキシイソ酪酸の製造方法
JPH05219969A (ja) α−ヒドロキシイソ酪酸の生物学的製造法
JPS5937947B2 (ja) 新規ピログルタミン酸ヒドロラ−ゼ及びその酸素を用いたl−ヒログルタミン酸の定量方法
JPH09154591A (ja) フェルラ酸の製造法
JPH05219972A (ja) α−ヒドロキシイソ酪酸アミドの生物学的製造法