JPS61160592A

JPS61160592A - 回転スリ−ブを有する回転圧縮機

Info

Publication number: JPS61160592A
Application number: JP45985A
Authority: JP
Inventors: Yuji Akagi; 赤木　裕治; Toshihiko Hattori; 服部　敏彦
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1985-01-08
Filing date: 1985-01-08
Publication date: 1986-07-21

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、ロータに出没自在に保持されたベーンをケー
シング内に回転自在に遊嵌された回転スリーブの内周面
と摺接させるようにした回転圧縮機に関する。

（従来技術）回転圧縮機のうち、例えば「定植型圧縮機」（昭和５４
年４月５日産業図書株式会社発行）の図１５．１（ａ）
に見られるように、ケーシング内に回転スリーブを回転
自在に遊嵌すると共に、該ケーシングの中心線から偏心
した軸線回りに回転駆動されるロータに出没自在に保持
された複数のベーンを前記回転スリーブの内周面と摺接
させてロータの外周側に複数の作動室を画成し、上記ロ
ータの回転と共にベーンを介して前記回転スリーブを回
転させるようにしたものが知られている。

この種の回転圧縮機は、ベーンと共に回転スリーブも回
転することから、ベーン先端の摩耗あるいは発熱を極め
て低く抑えうるという利点に加え、ロータの急激なる駆
動回転に際しても応答性に優れるという利点を有してい
る。

ところで、近時、過給機を備えたエンジンが普及し始め
ているところであるが、上述の利点に着目し、回転スリ
ーブを有する回転圧縮機はエンジン低回転域から高過給
圧の得られる過給機に最適であるとして、最近注目され
ている。

しかし、上述の回転圧縮機を、例えばエンジンの過給機
用等、特に高回転下で利用するためには解決しなければ
ならない問題がある。

その一つに、回転スリーブとケーシング内周面との接触
およびこれに付随して回転スリーブの自由回転が阻害さ
れるという問題である。

すなわち、ケーシング内の高圧側（吐出ポート側）と低
圧側（吸入ポート側）の差圧によって、回転スリーブは
ケーシングの吐出ポート側へ偏位し、これによって回転
スリーブはケーシングと接触してしまい、回転スリーブ
の自由回転が阻害され、回転スリーブを設けた意味が消
失するという問題である。

これに対して、従来周知の解決手段としては、回転スリ
ーブとケーシングとの間隙にオイルを供給し、所謂オイ
ルベアリングの作用を利用することが知られている。

しかしながら、上述の回転圧縮機をエンジンの過給機用
等として利用する場合には、毎分数千回転という高速回
転が要求されるため、オイルの有する高い粘性が回転ス
リーブの自由回転を抑制する要因となり実用に供せない
。

このことから、上記間隙に、圧縮機内の空気を導入し、
所謂エアベアリングの作用を利用することが検討されて
いる。

しかし、このエアベアリングの作用を利用するとした場
合には、摩耗粉の処理が問題となる。すなわち、回転ス
リーブとケーシングとの間隙内の圧力は、回転スリーブ
が吐出ポート側に偏在していることから圧力勾配が生じ
、吸入ポート側が吐出ポート側より相対的に低圧となり
、この低圧の吸入ポート側が一種のエアポケットとなる
。このことから、相対的に低圧の吸入ポート側に、圧縮
機内で生じた摩耗粉が堆積する現象が生ずることとなる
。そして、この吸入ポート側で集積した摩耗粉あるいは
、吸入ポート側に浮遊する摩耗粉が回転スリーブの回転
に引き寄せられて、その間隙量が僅かである吐出ポート
側に移行してしまい、回転スリーブとケーシングとの間
に噛み込み、ひいては、回転スリーブの焼付けを起すと
いう問題を生ずる。

（発明の目的）本発明の目的とするところは、上述の間隙内における低
圧側（吸入ポート側）に堆積あるいは浮遊する摩耗粉が
高圧側（吐出ポート側）に移行することを阻止するよう
にした回転スリーブを有する回転圧縮機を提供すること
にある。

（発明の構成）本発明は、ロータの回転に応じ作動室の容積減少によっ
て圧縮された作動室内の圧縮空気に着目し、ケーシング
のサイドハウジングに設けられている吐出ポートの近傍
に、上述の作動室を臨んで開口するエア導出口を設ける
一方で、ロータの回転に応じてケーシングのセンタハウ
ジングと回転スリーブとの間隙内に生ずる圧力勾配の低
圧側（吸入ポート側）と高圧側（吐出ポート側）との移
行領域を臨み且つ上記低圧側に向けて開口するエア噴出
口を前記センタハウジングに設け、このエア噴出口と前
記エア導出口とをエア通路で連通させて、エア導出口か
ら取出した作動室内の圧縮空気をエア噴出口から噴出さ
せ、これによって吐出ポート側への摩耗粉の移行を阻止
するようにしたものである。

（実施例）第１図及至第２図は本発明の一実施例を示すもので、■
はケーシングである。ケーシング１は円形内周面を備え
たセンタハウジング２とその両側を閉塞する左右一対の
サイドハウジング３，３とから構成され、ケーシングｌ
内には、回転スリーブ４とロータ５が収納されている。

回転スリーブ４はセンタハウジング２の内周面と僅かな
間隙６（例えば３０〜５０ル）をもってセンタハウジン
グ２内に遊嵌されている。また回転スリーブ４とサイド
ハウジング３との間にも僅かな間隙が設けられ、回転ス
リーブ４の端面を臨むサイドハウジング３の箇所には固
体潤滑剤（例カーボン製のリング部材）７が配設されて
、回転スリーブ４はケーシング１内で回転自在なものと
されている・ロータ５は、センタハウジング２の中心線から偏心した
軸部８，８゛を有している。この軸部８．８′は各サイ
ドハウジング３に設けられた支持孔３１に軸受３２を介
して支承され、軸部８゜８°のうち、一方の軸部８はサ
イドハウジング３の外側に延出して、プーリ９が装着さ
れている。

プーリ９は回転駆動源、例えばエンジン（図示省略）と
ベルトで連結され、これによって、ロータ５に回転力を
伝えるようになっている。

ロータ５には、その外周面にベーン溝５１が刻設されて
いる。ベーン溝５１はロータ５の軸線方向に延在し、且
つロータ５の周回り方向に等間隔に複数設けられている
（この実施例では４木）。

また各ベーン溝５１はロータ５の径方向に延び、べ＝ン
溝５１内に板状のベーン１０が出没自在に嵌合されてい
る。

ベーン１０は、ロータ５が駆動回転されることによって
、遠心力でロータ５の外周面から伸長して回転スリーブ
４の内周面と圧接し、これによってロータ５の外周側に
は、その周回り方向において、複数（ここでは４室）の
作動室１１が画成される。各作動室１１は、ロータ５の
回転（第２図中、Ｘ方向）によって容積が変化し、作動
室ｌｌ内の空気が作動室１１の容積減少によって圧縮さ
れるようになっている。

作動室ｌｌ内への空気の吸入及び圧縮空気の吐出は、そ
れぞれのサイドハウジング３に形成された吸入ポート３
３、吐出ポート３４を利用してなされる。

ロータ５が駆動回転されると、各作動室１１は、順次、
吸入ポート３３、吐出ポート３４と連通し、吸入ポート
３３がら空気を吸入した後、吸入空気を圧縮し、吐出ポ
ート３４を通って吐出系路に吐出される。その際、機内
の空気は回転スリーブ４とサイドハウジング３との間隙
を通って、センタハウジング２と回転スリーブ４との間
隙６内に侵入し、エアジャーナルが形成される。ロータ
５の回転と共にその回転力かベーン１０を介して回転ス
リーブ４に伝達され、回転スリーブ４はロータ５と同期
的に回転することとなる。このケーシング１内を回転す
る回転スリーブ４は、ケーシングｌ内の高圧側（吐出ポ
ート３４側）と低圧側（吸入ポート３３側）との圧力差
による内的作・用によって、吐出ポート３４側に偏位し
、第３図に示ｆように、エアジャーナル室６内における
吐出ポート３４側の空気は圧縮されて高圧の状態となる
一方で、エアジャーナル室６内における吸入ポート３３
側は相対的に低圧の状態となり、低圧側領域６ａ（吸入
ポート３３側）は高圧側６ｂ（吐出ポート３４側）に狭
まれて一種のエアポケットの状態となる。第３図は吐出
圧Ｐｅを一定と定めた場合のロータ５の回転数に対する
エアジャーナル室６内の圧力勾配を示すもので、ＥＸは
高圧側６ｂ（吐出ポート３４側）、ＩＮは低圧側６ａ（
吸込ポート３３側）の圧力を示すものである。　このエ
アジャーナル室６内の低圧側６ａを高圧側６ｂとの移行
領域６Ｃ５６’ｃを　臨むセンタハウジング２の内面に
は、エア噴出口２０、２１が開口している。

エア噴出口２０．２１は、センタハウジング２の軸線方
向延在し、一方のエア噴出口２０はロータ回転方向に低
圧側６ａ（吸入ポート３３側）から高圧側６ｂ（吐出ポ
ート３４側）への移行領域６Ｃを臨んで開口し、他方の
エア噴出口２１はロータ回転方向に高圧側６ｂから低圧
側６ａへの移行領域６′Ｃを臨むセンタハウジング２ａ
内面（タンジェント部）に設け、夫々のエア噴出口２０
．２１は低圧側６ａに向けて開口している。

一方、サイドハウジング３の吐出ポート３４の近傍には
作動室１１に臨ませて、エア導出口２４が開口している
。エア導出口２４は、ここでは、デッドボリューム部と
称される、吐出ポート３４のロータ回転方向進み側部位
に設けられ、エア導出口２４は、前述の、エア噴出口２
０．２１とエア通路２５によって連通されている。

以上のような構成において、回転スリーブ４とベーン１
０との摺接、ベーン１０とベーン溝５１の開口縁あるい
は側壁との摺接等によって生じた摩耗粉は、特に、ベー
ン１０がベーン溝５１内に没入することによるボンピン
グ作用によって、エアジャーナル室６内に送り込まれれ
る。このエアジャーナル室６内に侵入した摩耗粉は、第
４図に示すように、エアジャーナル室６の低圧側領域６
ａで堆積し、その後、この低圧側領域６ａに集積した摩
耗粉（第４図中、星印）が回転スリーブ４の回転に引き
寄せられて吐出ポート３４側に送り込まれ、回転スリー
ブ４とセンタハウジング２との間に噛み込まれることと
なる。しかし、本実施例では前述のエア導出口２４から
作動室１１内の圧縮空気が取出され、エア導出口２４か
ら取出されて圧縮空気はエア通路２５を通ってエア噴出
口２０．２１からシャワー状に噴出される。

このことから、エアベアリング室６内に侵入し、低圧側
６ａに堆積した摩耗粉は前述のエア・シャワー効果によ
って、低圧側６ａに封じ込められることとなり、したが
って、回転スリーブ４の回転に引き寄せられて低圧側６
ａから高圧側６ｂへの移行は阻止されることとなる。ま
た、エア導出口２４から取出された圧縮空気は再びケー
シングｌ内に還流されるため圧縮機の効果が低下するこ
とはない。

以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明は、これ
に限定されることなく、以下の変形例を包含するもので
ある。

■　エア噴出口２１（タンジェント部）は、吸入ポート
３１を垂直方向上方に位置させて回転圧縮機の設置がな
されるような場合に摩耗粉がロータ回転方向とは逆方向
から高圧側６ｂへ回り込むことを防止するために設けた
もので、場合によっては不用とされるものである。

（リ　エア導出口２４を吐出ポート３４のロータ回転方
向送り側に設けるものであってもよい。

（発明の効果）以上の説明から明らかなように、本発明によれば、圧縮
機の効率を低下させることなく、エアジャーナル部と低
圧側（吸入ポート側）から高圧側（吐出ポート側）への
摩耗粉の移行がエア噴出口からの圧縮空気の噴出によっ
て阻止されるため、摩耗粉の噛み込み、回転スリーブの
焼付きの防止を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の縦断面図、第２図は実施例の横断面図、第３図はエアジャーナル室内の圧力勾配を示す図、第４図は従来の回転圧縮機において回転スリーブとセン
タハウジングとの間隙内に生ずる摩耗粉堆積の状態を示
す断面図である。１＃・Φケーシング２１１　＋１１１センタハウジング４・拳・回転スリーブ５・・・ロータ６・・・回転スリーブとセンタハウジングとの間隙６ａ・・・間隙６の低圧側６ｂ・・愉間隙６の高圧側（吐出ポート側）６Ｃ・・・
移行領域１０１・ベーン１１・・・作動室２０（２１）Φエア噴出口２４・Φ・エア導出口２５・・・エア通路３３・・争吸入ポート３４・・・吐出ポート第１図第４図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）　円形内周面を備えたセンタハウジングと該セン
タハウジングの端面を閉塞するサイドハウジングとを有
するケーシングと、前記サイドハウジングに設けられた
吸入ポート及び吐出ポートと、前記ケーシング内に回転
自在に遊嵌された回転スリーブと、前記ケーシング内に
収納され、前記センタハウジングの中心線から偏心した
軸線回りに回転駆動されるロータと、該ロータに出没自
在に保持され、前記回転スリーブの内周面と当接して前
記ロータの外周側に作動室を画成するベーンとを有する
回転圧縮機において、前記センタハウジングに設けられ、前記ロータの回転に
応じて、前記センタハウジングと前記回転スリーブとの
間隙内に生ずる圧力勾配の低圧側と高圧側との移行領域
を臨み且つ前記低圧側に向けて開口するエア噴出口と、前記サイドハウジングの前記吐出ポートの近傍に設けら
れ、前記作動室を臨んで開口するエア導出口と、該エア導出口と前記エア噴出口とを連通させるエア通路
と、を設けたことを特徴とする回転スリーブを有する回転圧
縮機。
（２）　特許請求の範囲第１項に記載の回転スリーブを
有する回転圧縮機において、前記エア導出口が、前記吐出ポートの前記ロータの回転
方向進み側に形成されているもの。
（３）　特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の回転
スリーブを有する回転圧縮機において、前記エア噴出口
が、低圧側から高圧側への前記移行領域を臨むもの。