JPS6114710Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は１本の操作レバーのシフト操作によ
つて２つのバルブのスプールを個々に若しくは連
動操作できるようにしてなる切換バルブの操作レ
バー機構の改良に関し、特に、構造の簡単化、操
作スペースの縮小化、全体の小型軽量化を目的と
するものであつて、以下、この考案の構成を図面
に示す実施例について説明すると次の通りであ
る。

第１図において、１はバルブ本体であつて、２
本のスプール２，３が平行に配置されており、各
スプール２，３に対応してバルブ本体１内に、例
えば、正・逆・中立の切換位置を有する制御部が
個々に形成されている。

上記両スプール２，３の端部には夫々リンクカ
ム４，５が連結してあり、一方のリンクカム４に
は第２図に示す様にスプール２の切換移動方向と
直交する方向の長孔６が形成してあり、他方のリ
ンクカム５には第３図に示す様にスプール３の切
換移動方向と平行な方向の長孔７が形成してある
と共に、バルブ本体１の一部に１ａに別のリンク
８で連結して略直角レバーリンクを形成させてあ
る。

上記両リンクカム４，５の長孔６，７には１本
の操作レバー９が貫挿させてあり、この操作レバ
ー９の一部は第１図に示す様にユニバーサルジヨ
イント１０で支持させてある。そして、例えば、
第４図に示す様な十字状のシフトガイド溝１１を
有する操作板１２に沿つて上記操作レバー９を操
作せしめるものである。

今、操作レバー９を第４図のシフトガイド溝１
１の十字状の交点におくときを両スプール２，３
の中立位置とし、この位置から、イ側にシフトさ
せると、スプール２のみがバルブ本体１から引き
出されて、このスプール２に関係する制御部が、
例えば、正の位置に切換えられる。

又、ロ側にシフトさせると、スプール２のみが
退入せしめられ、逆の位置に切換えられる。

即ち、イ，ロの方向への操作は、スプール２，
３の切換移動方向と同方向へ操作レバー９を操作
しているのであるが、この方向への操作において
は、スプール３のリンクカム５の長孔７の方向と
一致しているため、リンクカム５には操作レバー
９の操作力が作用せず、従つて、スプール２のみ
が操作されるのである。

一方、スプール２，３の切換移動方向と直交す
る方向ハ，ニへの操作レバー９の操作において
は、スプール２のリンクカム４には操作力が作用
せず、スプール３のみが切換操作されるのであ
る。この場合のリンクカム５とリンク８と操作レ
バー９とスプール３の運動を第３図で説明すると
次の通りである。

今、第４図のハ方向へ操作レバー９をシフトさ
せたとすると、操作レバー９は第３図で９ａまで
移動したものとする。この場合操作レバー９の操
作力は、スプール３とリンクカム５の連結点ａを
中心として、リンクカム５を第３図で反時計方向
に回動させようとするか、この作用力はリンク８
で阻止され、このリンク８か支点ｂを中心として
スプール３に近づく方向へ移動し乍ら、リンクカ
ム５をｃ点を中心として反時計方向へ回動させ、
スプール３を引き出すのである。

又、ニ方向へ操作した場合は、操作レバー９か
９ｂまで移動し、その場合、リンクカム５は、ａ
を中心として第３図で時計方向へ回動しようとす
るが、この場合、リンク８がこれを阻止し、リン
ク８がスプール３から遠ざかる方向に逃げ乍らリ
ンクカム５をｃ点を中心として時計方向へ回動さ
せ、スプール３を退入させるものである。

上記第４図に示したシフトガイド溝１１によれ
ば、２つのスプール２，３は個々に操作されるの
であるが、上記シフトガイド溝１１に更に45゜の
方向のガイド溝を設けておけば、シフトガイドは
なくてもよく、２つのスプール２，３を同時に連
動操作することができるものである。

以上説明した様にこの考案は、バルブ本体に平
行に配置された２本のスプールを１本の操作レバ
ーで操作可能とした切換バルブにおいて、一方の
スプールの端部に直接連結され、該スプールの切
換移動方向と直交する方向の長孔を形成した一方
のスプールと、他方のスプールの端部に直接連結
され、該スプールの切換移動方向と平行な方向の
長孔を形成した他方のリンクカムと、上記他方の
リンクカムとバルブ本体の一部とを連結して略直
角レバーリンクを形成する別のリンクと、上記両
リンクカムの長孔を貫通し、その一部をユニバー
サルジヨイントで支持させ、この支持部を中心と
してシフトガイド溝に沿つて操作することによ
り、２本のスプールを個々に若しくは連動操作で
きるようにした１本の操作レバーとで構成したか
ら、２つのリンクカムと、１つのリンクと、操作
レバーとの４つの部材で、２つのバルブを１本の
レバーで操作できる装置を提供でき、簡単安価で
あると共に、場所をとらず、薄い板カムで構成で
き、故障も少なく、２本のスプールを近接配置で
き、切換バルブの小型軽量化が図れ、２個の切換
バルブを使用する種々の用途に適用し操作性向上
と操作部のコンパクト化が図れる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す側面図、第２図
は第１図のＡ−Ａ矢視平面図、第３図は第１図の
Ｂ−Ｂ矢視平面図、第４図はシフトガイド溝の一
例を示す平面図である。 １……バルブ本体、２，３……スプール、４，
５……リンクカム、６，７……長孔、８……リン
ク、９……操作レバー、１０……ユニバーサルジ
ヨイント、１１……シフトガイド溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バルブ本体に平行に配置された２本のスプール
   を１本の操作レバーで操作可能とした切換バルブ
   において、一方のスプールの端部に直接連結さ
   れ、該スプールの切換移動方向と直交する方向の
   長孔を形成した一方のリンクカムと、他方のスプ
   ールの端部に直接連結され、該スプールの切換移
   動方向と平行な方向の長孔を形成した他方のリン
   クカムと、上記他方のリンクカムとバルブ本体の
   一部とを連結して略直角レバーリンクを形成する
   別のリンクと、上記両リンクカムの長孔を貫通
   し、その一部をユニバーサルジヨイントで支持さ
   せ、この支持部を中心としてシフトガイド溝に沿
   つて操作することにより、２本のスプールを個々
   に若しくは連動操作できるようにした１本の操作
   レバーとで構成したことを特徴とする切換バルブ
   の操作レバー機構。