JPS6113671Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は窓装置、特に車両のドア等における窓
装置の改良に関する。

従来の自動車ドアにおける窓装置の一例を第１
図および第２図に従つて説明すると、ドア２の窓
装置は摺動ガラス４および固定ガラス６がセンタ
サツシユ８により分割されており、同センタサツ
シユ８は板金により形成され、同センタサツシユ
８には摺動ガラス４の案内部材１０および固定ガ
ラス６の縁部を挾持するウエザストリツプ１２が
嵌着されている。

ところが、ウエザストリツプ１２をサツシユ８
に嵌着する構成のために、サツシユ８が巾広とな
り視界および外観上好ましくなく、またサツシユ
８は板金部分が露出しているために表面に塗装、
メツキ等の表明処理を必要とするばかりでなく、
同サツシユ８をドア２に組付けるときにドアパネ
ルを傷付けて発錆の原因となる惧れがあつた。

本考案は上記に鑑み創案されたものであつて、
センタサツシユにより摺動透明板と固定透明板と
に分割される窓装置において、上記摺動透明板の
案内部材を収納するコ字形断面の芯金部材と上記
固定透明板の周囲を挾持するとともに上記芯金部
材の少なとも外面を覆う被覆部が一体に成形され
た弾力性のある合成樹脂製のウエザストリツプと
からなるセンタサツシユ、上記芯金部材の下端部
に上端部が接続して下方へ延びるとともに上記案
内部材を連続して収納する略コ字形断面の接続部
材を具備し、上記摺動透明板を上記案内部材にそ
つて摺動させて開閉させることを特徴とする窓装
置を要旨とするものである。

本考案によれば、固定ガラスを支持するウエザ
ストリツプが芯金部材の外面を覆う被覆部と合成
樹脂により一体に成形されているので、センタサ
ツシユの巾を小さくまとめることができ、視界お
よび外観が向上する効果を奏する。

また、芯金部材を下方へ延長して案内部材を収
納するようにせず、別体の接続部材を芯金部材の
下端部に接続して案内部材を収納するようにした
ため、芯金部材の長さを短かくすることができ、
同芯金部材と合成樹脂で成形されたウエザストリ
ツプからなるセンタサツシユを小型化することが
可能となり、製作しやすくなると共にコストが安
くなる効果がある。さらに、案内部材は、芯金部
材および接続部材のほぼコ字形断面の内部に収納
されているので、剛性が高くなり、窓に風圧が加
わつたり、外力が加わつても、案内部材は変形し
にくく、よつて、摺動透明板を円滑に開閉させる
ことができる効果も有する。

以下、本考案の一実施例を第３図〜第８図に従
つて詳細に説明する。

なお、上記従来装置と実質的に同一な部分には
上記と同一符号を付して説明する。

本実施例において、摺動ガラス４と固定ガラス
６を分割するセンタサツシユ２０はコ字形断面を
有する芯金部材２２と、同芯金部材２２の外面お
よび内面（外面のみでも良い。）を覆う被覆部２
４が一体に成形された固定ガラス６の縁部全周を
挾持する合成樹脂製のウエザストリツプ２６とを
有し、同サツシユ２０には摺動ガラス４を上下方
向に案内するとともに芯金部材２２に被覆部２４
を介して案内部材２８が収納されている。芯金部
材２２の上部には図示しない取付ねじが挿通する
取付孔３０を有するＬ字形のブラケツト３２が溶
着等により固着され、芯金部材２２がドア２の上
部サツシユ３３に取付けられる。センタサツシユ
２０の下端には略コ字形断面を有する接続部材３
４が接続されている。同接続部材３４の外寸は芯
金部材２２の内寸に略等しく設定され、またセン
タサツシユ２０の下端部は接続部材３４の上端部
が嵌合するように芯金部材２２の内面に合成樹脂
の被覆部２４を有しておらず、接続部材３４の溶
着等により固着されたクリツプ３６がセンタサツ
シユ２０の下端部を挾持するように構成され、摺
動ガラス４を案内する案内部材２８は接続部材３
４の内面にも装着され、同案内部材２８がセンタ
サツシユ２０から接続部材３４へ連続するように
構成されている。なお、接続部材３４はブラケツ
ト３８および４０を介してドア２を構成するパネ
ルへ取付けられる。また、ウエザストリツプ２６
はブラケツト３２が固着された芯金部材２２に加
硫接着あるいは接着剤により接着しても良く、ま
たウエザストリツプ２６を成形するときに芯金部
材２２を所定位置にセツトして一体的に成形する
ようにしても良い。なお、ウエザストリツプ２６
は第３図に示すように、固定ガラス６のセンタサ
ツシユ２０に対する縁部のみならず、センタサツ
シユ２０に対しない縁部をも挾持している。

本実施例によれば、固定ガラス６を支持するウ
エザストリツプ２６が芯金部材２２の外面を覆う
被覆部２４と合成樹脂により一体に成形されてい
るので、センタサツシユ２０の巾を小さくまとめ
ることができ、車室内からの視界および外観が向
上し、またウエザストリツプ２６と一体の被覆部
２４により芯金部材２２が覆われているので、芯
金部材２２に塗装、メツキ等の表面処理を必要と
せず、またセンタサツシユ２０をドア２に組付け
るときにドアパネルを傷付けることを確実に防止
できるという効果を奏する。

また、センタサツシユ２０の上端面を合成樹脂
により被覆されているので、芯金部材２２と上部
サツシユ３３とが直に接触することを防止でき、
金属接触による発錆を防止できるという効果を奏
する。

さらに、芯金部材２２を下方へ延長して案内部
材２８を収納するようにせず、別体の接続部材３
４を芯金部材２２の下端部に接続するようにした
ため、芯金部材２２の長さを短かくすることがで
き、芯金部材２２と合成樹脂で成形されたウエザ
ストリツプ２６からなるセンタサツシユ２０を小
型化することが可能となり、製作しやすくなる効
果がある。

また、芯金部材２２も接続部材３４も略コ字形
断面であつて、剛性が高く、そのコ字形断面の内
部に案内部材２８が収納されているので、窓部に
風圧や外力が加わつても、案内部材２８は変形し
にくく、このため摺動透明板４を円滑に作動させ
ることができる効果も奏する。

なお、上記実施例の摺動ガラス４および固定ガ
ラス６は何れもガラス材から成るものであるが、
夫々プラスチツク材あるいはその他の材料から成
る透明板であつても良いことは勿論である。

また、本考案は上記実施例のような自動車のド
ア２における窓装置のみならず、適宜船舶におけ
る窓装置、建物における窓装置にも容易に適用で
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す側面図、第２図は第１
図の−線に沿う拡大断面図、第３図は本考案
の一実施例を示す側面図、第４図は第３図の−
線に沿う拡大断面図、第５図は第３図の部拡
大図、第６図は第３図の部拡大図、第７図は第
６図の矢印に沿う矢視図、第８図は第６図の
−線に沿う断面図である。 ２……ドア、４……摺動ガラス、６……固定ガ
ラス、２０……センタサツシユ、２２……芯金部
材、２４……被覆部、２６……ウエザストリツ
プ、２８……案内部材、３４……接続部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 センタサツシユにより摺動透明板と固定透明板
   とに分割される窓装置において、 上記摺動透明板の案内部材を収納するコ字形断
   面の芯金部材と上記固定透明板の周囲を挾持する
   とともに上記芯金部材の少なくとも外面を覆う被
   覆部が一体に成形された弾力性のある合成樹脂製
   のウエザストリツプとからなるセンタサツシユ、
   上記芯金部材の下端部に上端部が接続して下方へ
   延びるとともに上記案内部材を連続して収納する
   略コ字形断面の接続部材を具備し、 上記摺動透明板を上記案内部材にそつて摺動さ
   せて開閉させることを特徴とする窓装置。