JPS6112336Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、紙容器に取付けられる注出口に関す
るものである。

従来、この種の注出口としては第１図に示すよ
うなものが知られている。この注出口は、予め内
面にフイルム１が貼られているカートン４に外側
から、中栓２が内装された本体３をシールしてな
るものであつて、使用時にキヤツプ３ａをとり、
中栓２を指で押して内側に貼られたフイルム１を
破つて開封し液を注ぐようになつている。

しかしながら、このものは、使用時に液体がカ
ートン断面４ａに触れ、紙に液体が染み込む欠点
があるばかりでなく、使用する前にすでに中栓が
フイルム１を切つてしまつていて内容液が洩れる
という不便がある。又、生産に手間がかかり、コ
ストも割高になるという欠点もある。

また、プルリング付きの封止部材を有する注出
口を、カートンの内側より外方に突出させて封止
部材をカートンの内面にシールするようにしたも
のもあるが、このものの注出筒の外部にある突起
はあくまでもシールまでの仮止めにすぎなく、カ
ートンをこの仮止め突起と封止部材とで挾着する
ものではない。

本案注出口は、以上の点に鑑みてなされたもの
であつて、予めカートンの内面にフイルムを貼つ
ておく必要がなく、また円栓も不要であつて、し
かも使用前に開封されることもなく、内容液がカ
ートンに染み込むことのない紙容器の注出口を提
供せんとするものである。

以下、図面に示す実施例について説明する。

第２図は本案注出口をカートンに挿し込んだ取
付け状態を示す断面図であり、第３図は取付けた
状態を示す断面図である。

５は本案注出口の筒状本体であつて、そのカー
トンに挿入される側の口縁には、肉薄部５ａを介
して筒状の肉薄片６が一体的に形成されている。
筒状本体５の外周壁面にはフランジ７が一体的に
形成されている。また、内周壁面には肉薄部５ｂ
を介して仕切片８が形成されており、この仕切片
８にはプルリング９が一体的に形成されている。

カートン１０は、その一例を第４図に平面図と
して示すように、注出口を挿入すべき孔１１が穿
設されているものであるが、内外両面には注出口
に対しシール性の良い熱可塑性樹脂がラミネート
されている。

しかして、本案注出口は、これを取付けるに当
り、第３図に示すように肉薄片６側をカートン１
０の孔１１に外方より差し込み、フランジ７部を
カートン１０の外面に当接すると共に肉薄片６を
金属板（図示せず）で強制的に肉薄部５ａに沿つ
て折り曲げ、フランジ７部と協力してカートン１
０を挾持し、シールして固定する。第５図は注出
口がカートン１０の傾斜面に取付けられた状態を
示している。

以上のようにカートン１０に取付けられた注出
口にはキヤツプ１２が嵌合されるものであるが、
内容液を注出するときには、これを外し、プルリ
ング９を引つ張つて仕切片８を切り離して開封す
るようになつている。

本案注出口は、以上のように構成したものであ
るから、注出口の肉薄片側をカートンの外方より
差し込み、肉薄部を利用して肉薄片を折り曲げ、
これをフランジ部とでカートンを確実に挾着シー
ルすることができる。

本案注出口は第３図に示すようにカートンの内
側に広い薄肉片でシールされるものであるにもか
かわらず、注出口の取付に当りてはこの注出口を
カートンの外方より差し込んで、肉薄片を折り曲
げることによりフランジ部との間にカートンを挾
着シールすることができるという点に特徴と有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来注出口をカートンに取付けた状態
を示す断面図、第２図は本案注出口をカートンに
挿し込んだ状態を示す断面図、第３図は本案注出
口をカートンに挾着シールした状態を示す断面
図、第４図はカートンの展開平面図、第５図は組
み立てられたカートンに注出口が取付けられた部
分の正面図である。 ５……筒状本体、６……肉薄片、７……フラン
ジ、８……仕切片、９……プルリング、１０……
カートン、１１……孔、１２……キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器に挿入される側の筒状本体の口縁に肉薄部
   を介して肉薄片を一体的に連設し、外周壁面には
   該肉薄片と共に容器壁を挾着するフランジを形成
   すると共に内周壁面には肉薄部を介してプルリン
   グを具備する仕切片を形成してなることを特徴と
   する紙容器の注出口。