JPS6112156Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来から縦レールの下端部に図板又は下部レー
ル上を走行する下部ローラの支持腕材を突設し、
縦レールを走行自在に支持するトラツクタイプ自
在平行定規における縦レール支持装置は知られて
いるが、この縦レールから突出た下部ローラの支
持腕材は、工場で縦レールに一体に固定しておく
と搬送の際に邪魔になり、取外して搬送すると使
用先での組立作業が固難になる欠点があつた。

そこで本考案は縦レールに対して支持腕材を、
搬送時には縦レールの下方に避退させておき、組
立時にはこれを突出位置に回動するだけで簡単に
突設することができるトラツクタイプにおける縦
レール支持装置を提供しようとするものである。

以下図示する実施例により本考案を詳細に説明
すると、先ず第１図において、１は図板、２は図
板１の上縁辺に固定した横レール、３は横レール
２に沿つて上端部を移動自在に案内された縦レー
ル、４は縦レール３に沿つて移動自在に設けたヘ
ツド部、５はスケール、６は図板１の下縁辺に固
定した下部レール、７は縦レール３の下端部に設
けた支持腕材で、その先端部付近に支軸８ａによ
つて回転自在に下部ローラ８が設けてあり、該下
部ローラ８が前記下部レール６上を走行するよう
に構成してある。

ここで本考案装置に係る支持腕材７は、下部ロ
ーラ８が下部レール６上を走行する突出位置と縦
レール３の下方に避退した位置との間で往復回動
自在に縦レール３に設けてある。実施例の場合、
第３図に示すように縦レール３にはその一側面と
下面に沿つて断面Ｌ字形状の固定板９が一体に取
付けてあり、この固定板９の回動軸１０を中心に
支持腕材７の基部７ａが回動自在に設けてある。
即ち、前記固定板９は、縦レール３の一側面には
凹溝３ａに嵌合する固定片１１に螺合する固定ネ
ジ１２により固定されると共に、その下面にはレ
ール凹部３ｂに係合する係合片１３によつて固定
されている。１３ａは係合片１３を固定板９上に
一体に固定する固定ネジである。又、前記回動軸
１０は縦レール３の一側面方向に偏つた位置に設
けてあり、これに相対して固定板９にはセツト軸
１４が設けてある。そして、セツト軸１４に相対
する支持腕材の基部７ａには係合孔１５が回動軸
１０を中心に円弧状に設けてある。前記係合孔１
５の終端部１５ａは支持腕材７が縦レール３の長
手方向に対して直交する位置でセツト軸１４に係
合する位置に設けてある。又、固定板９の一側面
の内端部にはストツパー片１６が突設してあり、
第２図に示すように支持腕材７が縦レール３の長
手方向に対して平行をなす位置でその基部７ａに
当接するように構成してある。

他方、回動軸１０は支持腕材７の基部７ａの下
方に突出してネジ軸部を一体に具備し、これに逆
Ｔ字形状の案内ナツト１７が設けてあると共に、
前記セツト軸１４も基部７ａの下方に逆Ｔ字形状
のセツト部１４ａを具備しており、更にこれら案
内ナツト１７とセツト部１４ａとの中間部には逆
Ｔ字形状の案内軸１８が基部７ａの下面に突設し
てある。

そして、これら案内ナツト１７及び案内軸１８
に案内支持されて支持セツトレバー１９が図上、
左右方向に移動自在に装着してある。１９ａ，１
９ｂは支持セツトレバー１９に穿設した案内孔で
ある。支持セツトレバー１９の左端部には係合突
起１９ｃが設けてあると共に、これと案内軸１８
の突起部１８ａとの間に引張バネ２０が掛渡して
あり、支持セツトレバー１９に常時図におて右方
向への移動性向を付与してある。また、支持セツ
トレバー１９のセツト軸１４と相対する部分に
は、右方に開口を有するセツト孔２２が設けてあ
り、セツト部１４ａにテーパー面２１ａが当接す
る鈎状部２１が該セツト孔２２を画成している。
そして、支持セツトレバー１９を引張バネ２０の
バネ弾力に抗して左方に移動することによつて、
鈎状部２１がセツト軸１４とセツト部１４ａから
外れて、回動軸１０を中心に支持セツトレバー１
９と共に支持腕材７を回動し得るように構成して
ある。また、鈎状部２１の他方のテーパー面２１
ｂは、セツト部１４ａと当接する際に支持セツト
レバー１９を左方向に移動せしめ、鈎状部２１と
セツト部１４ａとの自動的な係合がなされるよう
に構成してある。尚、２３はセツト部１４ａを挿
通するために支持腕材７に設けた挿通孔である。

上記の本考案装置に係る実施例において、支持
セツトレバー１９を引張バネ２０に抗して左方向
に押込み、セツト軸１４から鈎状部２１を外す
と、支持腕材７はその基部７ａ及び支持セツトレ
バー１９と共に回動軸１０を中心に第２図及び第
４図において反矢標Ａ方向に回動することがで
き、第２図で破線で示すように支持腕材７が回動
軸１０を中心に90゜回転した縦レール３の長手方
向に直交する避退位置でストツパー片１６に当接
することとなる。従つて、縦レール３の搬送時に
は支持腕材７を縦レール３の下面に避退させて包
装することができる。また、組立作業時には、第
２図において、支持腕材７を回動軸１０を中心に
矢標Ａ方向に回動せしめれば、支持腕材７が縦レ
ール３に直交する突出位置で、係合孔１５の終端
部１５ａかセツト軸１４に当接すると共に、支持
セツトレバー１９の鈎状部２１のテーパー面２１
ａがセツト部１４ａに咬合し、支持腕材７は縦レ
ール３の長手方向に対して直交した突出位置に設
定されることとなる。

以上の通り本考案に係るトラツクタイプ自在平
行定規における縦レール支持装置によれば、縦レ
ール３の下端部に突設した下部ローラを有する支
持腕材を、縦レール３に対して突出位置と避退位
置との間で往復回動自在に設けた構成を有するか
ら、縦レール３の下面に支持腕材を取付けた状態
で、搬送の際には避退位置に回動して邪魔になら
ないのみならず、使用時には突出位置に回動して
そのまま下部ローラを走行自在に支持することが
できる効果があり、実用に際して益するところ多
大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例を示す平面図、
第２図はその要部を一部省略して示す平面図、第
３図はその要部の縦断正面図であり、第４図は第
３図の−線に沿つて横断した平面図である。 ３……縦レール、７……支持腕材、９……固定
板、１０……回動軸、１４……セツト軸、１５…
…係合孔、１７……案内ナツト、１８……案内
軸、１９……支持セツトレバー、２０……引張バ
ネ、２２……セツト孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 図板１の上縁辺に固定した横レール２に沿つて
   上端部を移動自在に案内された縦レール３の下端
   部に、図板１又は下部レール上を走行する下部ロ
   ーラを有する支持腕材を該縦レール３の側方に突
   設してなるトラツクタイプ自在平行定規におい
   て、前記支持腕材を縦レール３に対して突出位置
   と避退位置との間で往復回動自在に設けたことを
   特徴とするトラツクタイプ自在平行定規における
   縦レール支持装置。