JPS6111031Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトラツクタイプ自在平行定規、線引機
等におけるレール連結装置に関する。

従来からトラツクタイプ自在平行定規等におい
ては、横レールに沿つて移動する横スライド台
と、縦レール連結部材のいずれか一方に横レール
の長手方向に平行なセンター軸を設けると共に、
他方に前記センター軸を該軸の側方向から受入れ
る軸受溝を設け、軸受溝内のセンター軸をワンタ
ツチで固定及び解放する固定部材を設けたレール
連結装置が知られているが、このワンタツチ式の
場合、固定も解放も一挙に行われるから、固定作
業と同時に位置決め作業も行う必要上、組立作業
に熟練を要すると共に、不用意な解放操作によつ
て縦レールの脱落事故の惧れもある。

そこで本考案は前記センター軸を受入れる軸受
溝を二個所に設け、夫々の軸受溝に性質の全く異
る固定部材を配設して、着脱を容易、確実且つ安
全に行うことができるレール連結装置を提供しよ
うとするものである。

以下図示する実施例により本考案を詳細に説明
すると、第１図において、１は図板、２は図板１
の上側縁に固定した横レール、３は横レール２に
沿つて移動自在に案内される横スライド台、４は
縦レール、５は縦レール４が連結する連結部材、
６は縦レール４に沿つて移動自在に案内されるス
ケール操作用のヘツド部、７はスケール、８は縦
レール４の下端部を図板面に沿つて案内する下部
ローラである。

実施例の場合、連結部材５は縦レール４と直交
する方向に軸心を有するセンター軸９をビボツト
９ａにより回動自在に具備し、横スライド台３が
前記センター軸９を横レール２に対して平行に支
持する軸受台１０，１１を具備している。前記軸
受台１０，１１は夫々軸受溝１０ａ，１１ａを具
備し、前記センター軸９を上側方向から受入れる
ように構成してある。

一方の前記軸受台１０には第３図に示すように
該軸受台に回転自在に軸支された固定部材１２が
揺動自在に取付けてある。固定部材１２の先端内
側部には軸固定位置において前記センター軸９の
上面に咬合する係合面が形成してあると共に、常
時軸解放位置から軸固定位置に移動する方向にば
ね弾力を付勢するばね部材１３を具備している。
１４は前記固定部材１２の支軸で、実施例の場
合、該支軸１４に巻き掛けたばね部材１３の一端
部１３ａが固定部材１２の係合ピン１２ｂに弾接
し他端部１３ｂが軸受台１０の底部に弾接するこ
とによつて固定部材１２に図上反時計方向の回動
力を付与している。更に前記支軸１４は第２図に
示すように連結部材５の側方に突出し固定解除用
のレバー１５を備えている。従つて、固定部材１
２は常時ばね部材１３によつて軸固定位置に向つ
て弾圧されており、レバー１５をばね部材１３の
弾圧力に抗して回動することによつて軸解放位置
に作動することができる。

他方の軸受台１１には第４図に示すように軸受
溝１１ａに斜めから交差する案内面１１ｂが設け
てあると共に、該案内面１１ｂに沿つて軸固定位
置と軸解放位置との間で移動自在な固定部材１６
が設けてある。前記案内面１１ｂには下方から交
差して操作孔１７が穿設してあり、該孔１７を貫
通して固定部材１６の操作ねじ１８が設けてあ
る。又、固定部材１６は前記操作孔１７方向に沿
つてねじ孔１６ａが設けてあり、前記操作ねじ１
８のねじ部１８ａが該ねじ孔１６ａに螺合してい
る。１８ｂは操作ねじ１８の先端部に設けた固定
用のワツシヤーである。更に又、前記操作孔１７
には段部１７ａが設けてあり、該段部１７ａと固
定部材１６との間に該固定部材１６を軸解放位置
方向に弾圧するばね部材１９が設けてある。従つ
て、固定部材１６はばね部材１９のばね弾力によ
つて常時軸解放位置方向に弾圧されており、操作
ねじ１８をばね部材１９のばね弾力に抗して緊締
することによつて固定部材１６を第４図示の軸固
定位置に移動操作することができる。その他、９
ｂはセンター軸９に設けた位置決め部材である。

上記の構成から成る本考案装置の使用態様を説
明すると、横スライド台３に縦レール４を連結す
る組立作業において、一方の軸受台１１の軸受溝
１１ａから固定部材１６を軸解放位置に設定する
と、該固定部材１６はばね部材１９のばね弾力に
よつて弾圧されその状態を維持しているから、他
方の軸受台１０の軸受溝１０ａから固定部材１２
をばね部材１３のばね弾力に抗してレバー１５等
により軸解放位置に移動させ、センター軸９を軸
受溝１０ａ，１１ａ内に載置し、固定部材１２を
解放すればばね部材１３のばね弾力によつて固定
部材１２は軸固定位置においてセンター軸９に圧
接する。この状態においてセンター軸９は軸方向
に移動可能であるからこの仮止め状態で正確な位
置決め調整をすることができ、その後他方の軸受
台１１の固定部材１６をばね部材１９のばね弾力
に抗して操作ねじ１８を締め付け、軸固定位置で
センター軸９を軸受溝１９ａに強固に固定するこ
とができる。又、逆に横スライド台３から縦レー
ル４を離脱する場合には、一方の軸受台１１の固
定部材１６を操作ねじ１８をゆるめて軸解放位置
に移動させると、ばね部材１９のばね弾力によつ
て固定部材１６は軸解放位置に維持されており、
その後他方の軸受台１０の固定部材１２をレバー
１５の操作により軸解放位置まで回動すればセン
ター軸９は直ちに軸受溝１０ａ，１１ａから解放
することができる。従つて、レバー１５の誤操作
等により一方の固定部材１２のみを解放したとし
ても縦レールの脱落する惧れがない。

以上の通り本考案に係るレール連結装置によれ
ば、センター軸を受入れる軸受溝を二個所に設
け、夫々の軸受溝に軸解放位置と軸固定位置の間
を移動する固定部材を設けると共に、これら固定
部材に弾圧力の付勢方向の全く異るばね弾力を付
与した構成により、両固定部材が同時に解放又は
固定することがないから固定作業時の位置決めが
容易で確実に固定することができ、又解放時に縦
レールが脱落するような惧れもなく安全に着脱操
作を行うことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図はその要部を一部切欠いて示す平面図、第３図
は第２図の−線に沿つて一部を縦断して示す
側面図であり、第４図は第２図の−線に沿つ
て要部を縦断して示す縦断側面図である。 １……図板、２……横レール、３……横スライ
ド台、４……縦レール、５……連結部材、９……
センター軸、１０，１１……軸受台、１０ａ，１
１ａ……軸受溝、１２……固定部材、１３……ば
ね部材、１４……支軸、１５……レバー、１６…
…固定部材、１８……操作ねじ、１９……ばね部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横レールに沿つて移動する横スライド台と、縦
   レールが連結する連結部材のいずれか一方に、横
   レールの長手方向に対して平行なセンター軸を配
   設すると共に、他方に、前記センター軸を該軸の
   側方向から受入れる軸受溝を二個所に配設し、一
   方の溝受溝には、常時軸解放位置に移動する方向
   にばね弾力を付勢すると共に該ばね弾力に抗して
   軸固定位置に固定する固定部材を設けると共に、
   他方の軸受溝には、常時軸解放位置から軸固定位
   置に移動する方向にばね弾力を付勢し、該ばね弾
   力によつて前記センター軸を保持する固定部材を
   設けてなるトラツクタイプ自在平行定規等におけ
   るレール連結装置。