JPS6111911Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リセプタクルが配設されるハウジン
グと上記リセプタクルと対向して配設される放電
ギヤツプを形成するアースリングが配設されるハ
ウジングカバーとを組合せてなるブラウン管
（CTR）用ソケツトに関する。

本考案の目的は、上記放電ギヤツプにおける放
電開始電圧の安定化を図るとともに放電追従（応
答性）の安定化を図り、さらにアースリングの保
持を確実にせんとするものである。

以下、本考案を図面に示す実施例を参照しなが
ら説明する。

本考案は、第１図に示すようにリセプタクル１
が配設される例えば合成樹脂によつて形成された
ハウジング２と、アースリング２６が配設される
例えば合成樹脂によつて形成されたハウジングカ
バー４とから構成される。そして、これらハウジ
ング２とハウジングカバー４とは、ボルト５及び
ナツト６とによつて一体化されCTR用のソケツ
トを構成する。

上記ハウジング２は、中央部に貫通孔８を設け
た円筒状の膨出部１０と円盤状の基台部１２とか
らなるハウジング本体１４を有している。そし
て、上記膨出部１０には、リセプタクル１の筒状
部１６が挿入される挿入孔１８がハウジング本体
１４の軸方向に連らなるように所定個数（本実施
例では８個）穿設されている。また、基台部１２
の一端面には、上記筒状部１６の基端から略直角
に折曲げられて延設され先端に接続用端子２０を
形成する連続片２２が嵌装される嵌装溝２４が上
記挿入孔１８に対応してこの挿入孔１８に連続す
るように設けられている。すなわち、嵌装溝２４
は、基台部１２の一端面において、挿入孔１８の
一端から上記基台部１２の径方向へ放射状に設け
られている。そして、リセプタクル１は、筒状部
１６を挿入孔１８に挿入し、上記筒状部１６に対
し略直角度に折曲して上記筒状部１６から延設さ
れた連続片２２を嵌装溝２４に嵌装してハウジン
グ２に第２図に示すように配設される。

また、上記ハウジングカバー４は、上記ハウジ
ング２の基台部１２に対応する円盤状に形成さ
れ、上記ハウジング２と組み合わせられたとき、
上記基台部１２の一端面と対向する一端面にアー
スリング２６が嵌合される嵌合溝２８が設けられ
ている。

ところで、この嵌合溝２８に配設されるアース
リング２６は、一端を開口したリング状体として
形成され、他端側にはアースリング本体から延設
され略Ｌ字状に折曲されたアース端子３０が設け
られている。また、アースリング２６の一端面に
は、上記ハウジングカバー４の嵌合溝２８に嵌合
配設され該ハウジングカバー４とともにハウジン
グ２に組み付けられたときに、該ハウジング２に
配設されたリセプタクル１の連続片２２に対向し
て配設され放電ギヤツプを構成する突起３２が突
設されている。この突起３２は上記連続片２２と
対向して放電ギヤツプを構成するものであるの
で、ハウジング２に配設されるリセプタクル１に
対応する数（本実施例では８個）だけ設けられて
いる。

上述のように形成されたアースリング２６が嵌
合されるハウジングカバー４に設けられた嵌合溝
２８は、上記アースリング２６に対応する環状溝
として形成され、その一端には上記アースリング
２６に設けられたアース端子３０が嵌合するアー
ス端子嵌合溝３４がハウジングカバー４の外周縁
に至るまで設けられている。

そして、上記嵌合溝２８の間隙３６は、本実施
例にあつてはアースリング２６の嵌合作業の能率
等を考慮して上記アースリング２６の肉厚より十
分に大きく形成されているが、上記嵌合溝２８に
上記アースリング２６を嵌合配設したときに、上
記嵌合溝２８中の少なくとも上記アースリング２
６の放電ギヤツプを形成する突起３２が位置する
部分における上記嵌合溝２８の間隙３６ａは、上
記突起３２の肉厚Ｗと略同一となるように弾性材
である例えばシリコンチユーブ、または合成樹脂
のモールド成形品であるスペーサ３８が第３図及
び第４図に示すように介在されている。すなわ
ち、ハウジングカバー４に設けた嵌合溝２８にア
ースリング２６を嵌合配設したところで、上記突
起３２にスペーサ３８を嵌合して上記間隙３６ａ
を上記突起３２の肉厚Ｗと略同一とする。

また、上述のようにアースリング２６が嵌合配
設されるハウジングカバー４の一端面には、ハウ
ジング２に設けたリセプタクル１の連続片２２が
嵌装される嵌装溝２４に嵌合する嵌合突起４０が
設けられ、さらにハウジング２の基台部１２の一
端面に設けた凹部４２に係合する位置決め突部４
４が設けられている。従つて、リセプタクル１を
配設したハウジング２にハウジングカバー４を組
付けると、該ハウジングカバー４は上記ハウジン
グ２に対し所定位置への位置決めがなされ、且つ
上記リセプタクル１を保持する作用をする。

上述のようにハウジングカバー４に設けた嵌合
溝２８中の少なくともアースリング２６の突起３
２が位置する部分における間隙３６ａを上記突起
３２の肉厚Ｗと略同一とするので、上記突起３２
とリセプタクル１の連続片２２とによつて構成さ
れる放電ギヤツプ４６の容積を第５図に示すよう
に小さくすることができる。

ところで、上述のように放電ギヤツプ４６を小
さくするためには、アースリング２６の突起３２
の位置する部分に上述のようにスペーサ３８を介
在させる代わりに、第６図に示すようにハウジン
グカバー４の嵌合溝２８中の上記突起３２の位置
する部分に膨出部４８を設け、その部分の間隙３
８ａを上記突起３２の肉厚Ｗと略同一となるよう
に形成したものであつてもよい。さらに上記嵌合
溝２８全周に亘つて上記突起３２の肉厚Ｗと略一
の幅でアースリング２６を嵌合するに足る幅をも
つて形成したものでもよい。

上述のように本考案は、アースリングとリセプ
タクルで形成される放電ギヤツプの容積をできる
範囲で小さくしているので、この放電ギヤツプに
おける放電電始電圧の安定化を図り、且つ放電追
従（応答性）の安定化を図り、さらにアースリン
グの保持及び位置決めを確実に行える。そして、
上述のように放電開始電圧の安定化及び放電追従
の安定化を図ることができることから、CRT制
御用等の使用電気部品の選択に自由度を持たせる
ことができ、且つ使用する電気部品の保護に有効
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜視図で
あり、第２図は本考案を構成するハウジングを示
す斜視図であり、第３図は同じくハウジングカバ
ーを示す斜視図である。第４図は上記ハウジング
カバーにおけるアースリングの突起の位置する部
分を示す断面図である。第５図は本考案によつて
構成されCRT用ソケツトの放電ギヤツプ部分を
示す断面図である。第６図は本考案の他の実施例
を示す断面図である。 １……リセプタクル、２……ハウジング、３…
…アースリング、１６……リセプタクル本体、１
８……嵌装孔、２２……リセプタクルの連続片、
２４……嵌装溝、２６……アースリング、２８…
…アースリングの嵌合溝、３２……アースリング
の突起、３６……間隙、３８……スペーサ、４６
……放電ギヤツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 筒状部とこの筒状部から略直角に延設された連
   続片とこの連続片より略直角に延設された端子と
   からなる複数のリセプタクルと、 上記複数のリセプタクルの上記筒状部が各々挿
   入される環状に配置された複数の挿入孔とこれら
   複数の挿入孔に連続して放射状に形成された上記
   複数のリセプタクルの上記連続片が各々嵌装され
   る複数の嵌装溝とを有するハウジングと、 上記複数のリセプタクルの上記連続片との間で
   放電ギヤツプを形成する複数の突起が所定間隔で
   設けられたアースリングと、 このアースリングが嵌合される環状溝と上記ハ
   ウジングの上記複数の嵌装溝に各々嵌合する放射
   状に形成された複数の嵌合突部を有するハウジン
   グカバーとを有し、 上記環状溝の上記アースリングの上記複数の突
   起が位置する部分において、 上記環状溝中にスペーサを介在させ又は上記環
   状溝に膨出部を設け、上記環状溝の間隙が上記突
   起の肉厚と略同一となるようにしたことを特徴と
   するブラウン管用ソケツト。