JPS6111900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は円形けい光ランプと電源とを接続す
るけい光灯ソケツトの改良に関するものである。

従来、この種のソケツトの構造は、第１図に示
す通り、スタータ回路に接続される一対のスター
タ用リード線３ａと、電源回路に接続される一対
の電源用リード線３ｂを、本体１に貫通して設け
られた４個のランプピン挿入孔２内に挿入し、こ
の挿入孔２内に係着されたスタータ用接触片およ
び電源用接触片（いずれも図示せず）に半田付等
で夫々固着している。

しかるに、この構造のものにおいてはつぎの欠
点を有していた。

(1) 各リード線３ａ，３ｂはソケツト本体１のラ
ンプピン挿入孔２に挿入するだけなので、それ
らのリード線３ａ，３ｂに張力が加わつたとき
などに接触片がソケツト本体１から離脱するこ
とがあつた。

(2) ソケツト本体１の裏面より４本のリード線３
ａ，３ｂがほぼ直角に導出されるので、第５図
に示すようにランプピンが下側にきたときリー
ド線３ａ，ｂがたれ下り意匠上不具合が生じ
た。なお第５図において１２は円形けい光ラン
プ、１３は照明器具のリード線挿入孔である。

この考案は上記欠点を改善するためになされた
もので、ソケツト本体内にスタータを内蔵させス
タータ回路用リード線を廃止し、かつ本体の一部
に電源用リードの受部を形成し、このリード線受
部に電源用リード線の一部を蓋体により押圧する
とともに、リード線受部と蓋体との間よりソケツ
トの装着方向と反対方向に電源用リード線を導出
し、接触片の本体からの離脱および電源用リード
線が最短で接続され意匠上好ましいけい光灯ソケ
ツトを得ることを目的とする。

つぎにこの考案の詳細を第２図ないし第４図に
よつて説明する。

１はユリア樹脂材等より成るソケツト本体で、
円形けい光ランプ１２より突出するランプピン
（図示せず）と対応する位置に前面より背面に貫
通した４個のランプピン挿入孔２を有し、背面部
の下部には周縁に立上り部５を形成した鍔状に広
がる断面がＬ字状したリード線受部４が設けられ
ている。６は同じくユリア樹脂材等より成りねじ
１１によりソケツト本体１と結合される蓋体で、
一面が開口の箱体を成し、その内部には非線形誘
電体素子と半導体スイツチの組合せによるハイブ
リツト化されたスタータ回路より成る電子スター
タ７を外部に対し露呈しないように収納してい
る。またこの蓋体６の開口面側の上記リード線受
部４に対向する下端縁８はソケツト本体１に結合
されたとき上記ソケツト本体１のリード線受部４
と下端縁８により形成される空間が電源用リード
線３ｂの外経より小さくなるように設定されてお
り、さらに下端縁８を含む蓋体６下部は上記リー
ド線受部４の立上り部５の上方に、その立上り部
５と間隔をおいて位置し、ソケツトのランプピン
への装着方向とは反対側に開口するリード線導出
口１３を形成している。９ａ，９ａは一対のスタ
ータ用接触片、９ｂ，９ｂは一対の電源用接触片
でこれらは導電材料より成り、ソケツト本体１の
背面より上記ランプピン挿入孔２に夫々圧入固定
されている。そしてスタータ用接触片９ａ，９ａ
は上記電子スタータ７を接続し、電源用接触片９
ｂ，９ｂは電源用リード線３ｂ，３ｂを接続して
いる。この電源用リード線３ｂ，３ｂの他端は、
上記ソケツト本体１のリード線受部４を通しソケ
ツト本体１と蓋体６との間より導出されている。

このような構成においては、電子スタータ用接
触片９ａ，９ａに接続し、電源用リード線３ｂ，
３ｂを電源用接触片９ｂ，９ｂに接続した後、蓋
体６の端縁８をソケツト本体１のリード線受部４
に対向させた状態で、蓋体６をソケツト本体１に
ねじ１１で固定すれば、電源用リード線３ｂ，３
ｂは、上記リード線受部４と蓋体端縁８によつて
挾着されるとともに、外部に導出される部分は、
立上り部５によつてソケツトの装着方向に対し約
45゜の方向に方向規制される。

また、挾着力を強化するために、第３図に図示
したようにソケツト本体１のリード線受部４内の
電源用リード線３ｂ，３ｂ挾着部に突起１０を設
けることも可能である。さらにまた本実施例で示
すようにソケツト本体１のリード線受部４面上に
蓋体６の端縁８を位置させれば、電源用リード線
３ｂ，３ｂは立上り部５により曲げられ、ソケツ
ト本体１に対し所定方向に傾斜して導出させるこ
とが可能である。

また、蓋体６内に収容されるスタータ７が上記
実施例のように非線形誘電体素子と半導体スイツ
チの組合せによる電子スタータとすると、スター
タ７自身がソケツト本体１と蓋体６とに覆われる
ため、スタータ７がランプ１２からの熱を受け特
性を低下することを防止しつつ、蓋体６の小形化
延いてはソケツト全体の小形化が図る利点があ
る。

以上で構成される本考案においてつぎの効果が
期待できる。

(1) ソケツトから導出されるリード線の数は、電
源用リード線のみ、すなわち２本だけであるか
ら、電源用リード線の一部をソケツト本体のリ
ード線受部と蓋体端縁とで押圧するので、リー
ド線に張力が加わつても挾持状態を維持でき接
触片まで力が及ばず接触片が脱落することがな
い。

(2) ソケツト本体外に導出されるリード線が２本
であり、かつそのリード線がソケツト本体の側
面より傾斜する角度で導出されるので、第４図
に示すように上下いずれの位置のランプピンに
対してもリード線がたれ下らずに装着でき、意
匠効果を向上させる。

(3) ソケツト本体の側面側に非線形誘電体素子よ
りなるスタータを蓋体で覆つて設けたので、ス
タータをランプからの熱の影響を防ぎながらソ
ケツトの小形化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図は本考案
の実施例を示す正面図、第３図はその断面図、第
４，５図はけい光灯ソケツトの使用状態を示す説
明図で、第４図は本考案の場合を、第５図は従来
品の場合を夫々示す。 図中、１はソケツト本体、２はランプピン挿入
孔、３ｂ，３ｂは電源用リード線、４はリード線
受部、６は蓋体、７はスタータ、９ａはスタータ
接触片、９ｂは電源用接触片。なお、各図中同一
符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ランプピンと対応する位置に前面より背面に
   貫通させて４個のランプピン挿入孔を設けると
   ともに、背面部下端に断面がＬ字状となるリー
   ド線受部を設けたソケツト本体と、上記ランプ
   ピン挿入孔内に収納係止されランプピンと接触
   する一対のスタータ接触片および一対の電源用
   接触片と、上記ソケツト本体の背面側を覆うと
   ともに下部が上記リード線受部の上方にそのリ
   ード線受部と間隔をおいて位置して上記ソケツ
   ト本体に取着される箱状の蓋体と、この蓋体内
   に外部に露呈することなく収容され上記一対の
   スタータ接触片に接続される非線形誘電体素子
   を用いたパルス発生装置より成るスタータと、
   上記一対の電源用接触片に一端が接続され他端
   を上記ソケツト本体と蓋体との間より外方に導
   出した電源用リード線とを備え、蓋体がソケツ
   ト本体に取着された状態おいて上記リード線受
   部と蓋体の下端縁によつて上記電源用リード線
   挾着するとともに、リード線受部と蓋体下端縁
   との間にソケツトの装着方向と反対方向側に開
   口するリード線導出口より上記電源用リード線
   を導出したことを特徴とするけい光灯ソケツ
   ト。 (2) ソケツト本体のリード線受部内面のリード線
   に当接する箇所に突起を形成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載のけい
   光灯ソケツト。