JPS61107899A - スピ−カ振動板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 ・本発明は、磁気回路の磁気ギャップ内に挿入されたボ
イスコイルに信号電流を流すことにより駆動されるスピ
ーカの振動板の製造方法に関するものである。

〔発明の技術的背景およびその問題点〕従来のこの種の
スピーカの振動板として、その分割振動を防止するため
の高剛性を得るべく、ベースとなる金属、例えばチタン
材の表面にアルミニウムＡ１．、銅Ｃｕ　ｓクロームＣ
ｒ等の金属や、アルミナＡｌ２Ｏ，、酸化シリコンＳｉ
Ｏ２、炭化チタンＴｉＱ、チッ化チタンＴ　ｉ　Ｎ等の
化合物をイオンブレーティング処理して密着させたもの
がある。

しかしながら、イオンブレーティング処理は、ベースで
ある振動板基材を５００℃前後にまで加゛　熱量る必要
があり、イオンブレーティング処理が完了して常温に戻
す際に振動板基材と、ブレーティング材との熱膨張係数
の差によって振動板が変形することがある。

この変形は、第６図に示すように振動板１の外周囲に形
成されているフランジ部２が平坦であるために、特に著
るしく放射状のうねり３となって表われて来る。

コーン形の振動板１のフランジ部２には、エツジを接着
するものであるが、このようなうねり３があるとエツジ
との接着がうまくできなくなってしまう。

又、この接着ができても、このうねり３がエツジに波及
し、エツジの特性を変えてしまって、スピー力の最低共
振周波数ｆｏを目的値とすることができなくなってしま
う。

更に、ドーム形の振動板はそのネック部にボイスコイル
ボビンを接着するが、この部分に前記と同様にうねりが
発生して振動板に変形やそりを生し、不良となり易い欠
点があった。

〔発明の目的〕

本発明は、イオンブレーティング処理による振動板の前
述の欠点を除去するためのもので、フランジ部に外周囲
と同心状の凹凸による環状液部を形成し、イオンブレー
ティングによるフランジ部のうねりの発生を防止した後
、該環状液部を切断除去して平坦なフランジ部とするこ
とを目的とするものである。

〔発明の実施例〕

以下に本発明の一実施例を、第１図〜第３図について説
明する。

第１図は、チタン金属で形成されたコーン形の振動板基
材で、そのコーン部４の外周囲には平面状のフランジ部
５が、又コーン部４の中心側には立下り部６と、該立下
り部６の下端には中心方向に平面状の内フラ、ンジ部７
が一体に形成されている。

そして、フランジ部５には、コーン部４と同心的な７字
形の環状液部８が形成されているが、この環状液部８は
前記７字形のみならず円弧状、階段状等、第６図のうね
り３の形成に対して大きな抵抗となるものであればどん
な形状でもよい。

又、コーン部４をストレートコーンで示しであるが、こ
の形状もバラカーブドコーン等のコーン形振動板として
使用されるものであれば、他の形状でもよい。

内フランジ部７には、その中心に中心位置出し孔９が穿
設されているものである。

このように形成された振動板基材は、５００℃前後の温
度まで高められてその表面にＡ／、Ｃｕ、Ｃｒ等の金属
、或いはＡ１ｚ０３．Ｓ　ｉＯ２，Ｔ　ｉＣ，ＴｉＮ等
の化合物のイオンプレーティグ処理が行なわれて、これ
等の金属又は化合物層が表面に形成され、然る後に常温
に戻される。

この時、フランジ部５には環状液部８が設けられている
ので、これがうねり３の発生に対する抵抗となるので、
フランジ部５にはうねり３が発生せず、平坦な状態を確
保している。

イオンプレート処理が終って常温に戻された振動板は、
第２図のようなプレスカッタ１０でそのフランジ部５の
環状液部８が切断、除去される。

このプレスカッタ１０は上型１１と下型１２とで構成さ
れ、下型１２はコーン部４の形状に倣った円錐台状の金
型で、その頂部には中心位置出し孔９の直径ｄと同寸法
で、これが嵌合する位置出し台１３が設けられ、且つフ
ランジ部５の切断寸法１２ａを残して外周が歯部となっ
ている。

この下型１２に振動板を下向に嵌め、上型１１を降下さ
せて環状液部８を切断除去し、切断寸法１２ａの長さが
フランジ部５として残存する。

次に、この振動板は第３図のような第２のプレスカッタ
１４で内フランジ部７が切断除去される。

このプレスカッタ１４は上型１５と下型１６で構成され
、下型１６は、コーン部４の形状に倣った円錐台状の振
動板受け１７が嵌合しており、この振動板受け１７は基
台１８に植立したコイルスプリング１９によって支持さ
れている。

又、下型１６の頂部には先端をテーパ状とした中心位置
出し孔９の直径ｄと同寸法の中心出し台２０が設けられ
ていて、これに中心位置出し孔９を嵌め、振動板を下向
きに嵌めこむ。

一方、上型１５の内径と下型１６の外径は、振動板の立
下り部６と同寸法に形成され、上型１５の内部にはスト
ッパ２１が設けられている。

この上型１５を押下すれば、振動板の内フランジ部７が
切断除去さ・れ、ボイスコイルボビンを貼着するための
ストレートの立下り部６となり、振動板の成型工程は完
了するものである。

この実施例は、コーン形の振動板の製造方法について説
明したが、ドーム形の振動板、センターキャップ一体の
コーン形振動板についても、振動板基材２２を第４図、
第５図のように、そのフランジ部５に環状液部８を形成
すれば、前記実施例と同様に製造できるものである。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は、振動板の外周に形成される平面
状のフランジ部に環状波部を形成したので、イオンブレ
ーティング処理に際して振動板基材が５００　’Ｃ前後
まで高められ、イオンブレーティング処理の完了後常温
に戻しても、環状波部がうねりの発生に対する抵抗とな
り、環状波部の内周は平坦に保たれる。

そして、この環状波部は次工程で切断、除去されるから
、エツジを貼着、ボイスコイルボビンを接着するフラン
ジ部が平坦に保たれ、うねり変形を修正する作業を必要
とせずに、エツジの貼着やボイスコイルボビンの接着が
できる。

更に、うねりのある状態でエツジを貼着した場合のうね
りがエツジへ波及してエツジの有効幅の変化に起因する
スティフネスの変化で所期のｆＯが得られなかったのが
、本発明に依れば未然に防止できる。

従って、本発明はこの種の振動板の品質向上、性能の均
一化を計ることができるものである。

尚、イオンブレーテヘングによる変形が抑制されるため
、振動板の外周寸法は切断するプレス力・ツタの寸法精
度できまり、プレスカッタの精度は５　／　１００　ｖ
ｓｉ程度が普通であるから、その外周寸法精度を高める
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例のコーン形振動板基材の断面図
、第２図、第３図はプレスカッタで切断時の断面図、第
４図、第５図は本発明をドーム形、センターキャップ一
体のコーン形振動板に実施する際の振動板基材の断面図
、第６図は従来のイオンブレーティング処理をしたコー
ン゛形振動板の斜面図である。 ４・・・コーン部、５・・・フランジ部、８・・・環状
波部、ｌＯ・・・プレスカッタ、１１・・・上型、１２
・・・下型。 特　許　出　願　人　　パイオニア株式会社−ρｌ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 振動板基材の外周囲に、該外周囲と略同心状の環状波部
   を有する平坦なフランジ部を形成し、これにイオンプレ
   ーテングをした後に常温に戻し、前記フランジ部の環状
   波部を切断除去することを特徴とするスピーカ振動板の
   製造方法。