JPS6110593Y2

JPS6110593Y2 -

Info

Publication number: JPS6110593Y2
Application number: JP9160479U
Authority: JP
Priority date: 1979-06-30
Filing date: 1979-06-30
Publication date: 1986-04-04
Also published as: JPS569346U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野この考案は、吸込式の掃除機に関するものであ
る。

従来の技術従来の電気掃除機などの吸込具は、たとえば第
１図に示すように回転または固定式のブラシ１を
内蔵する吸込具本体３が、プラスチツクや金属な
どからなる剛体で形成されており、吸塵口２は下
面のみに開口している。

考案が解決しようとする問題点しかし、このように吸塵口２が下面のみに開口
したものであるため、吸込具を床面上で移動させ
て清掃を行う場合に、大きなごみは吸塵口２から
吸引できず、そのまま吸込具の前面で床面上を押
されることとなる。これを吸引するためには吸込
具本体３を床面から浮かせたり持上げたりしなけ
ればならず、操作に不便であつた。

また、大きなごみを吸込めるように吸込具本体
３の前部に凹状の切欠き部を設けると、その切欠
部から常時空気が流入するために掃除機の吸引力
が低下し、十分な吸塵性能が得られなくなるとい
う問題があつた。

この考案の目的は、吸込具を床面上で移動させ
るだけで大きなごみも吸込むことができ、かつ吸
引力低下の問題のない掃除機を提供することであ
る。

問題点を解決するための手段この考案の掃除機は、ブラシを内蔵する吸込具
の下面にこの吸込具の前面下部にわたつて開口し
た吸塵口を形成し、この吸塵口の吸込具前面に開
口した部分を覆う軟質の動作板を前記吸込具の前
壁部分から垂下させ、この動作板は下端が後側に
位置する方向に傾斜させたものである。

作用この考案の構成によると、吸込具の吸塵口が吸
込具の前面にわたつて開口しており、その前面開
口部分は軟質の動作板で覆つているだけであるた
め、大きなごみの場合、そのごみにより動作板が
押されて容易に撓み、吸塵口の前面開口部分から
吸引される。動作板は下端が後側に位置する方向
に傾斜しているので、より一層撓み易い。これら
のため、大きなごみであつても、吸込具を床面上
で移動させるだけで吸込むことができる。また、
吸塵口の前面開口部分は動作板で覆つているの
で、開放したままの場合と異なり、吸引力低下の
問題がない。

実施例この考案の一実施例を第２図ないし第５図によ
り説明する。すなわち、この掃除機は、第２図に
示すように電動送風機と集塵袋等を内装した電気
掃除機本体４に、導電ホース５，導電コード付き
延長管６を介して吸込具７を連結したもので、吸
込具７内には第３図に示すように前部に回転ブラ
シ室８を設け、その内部に回転ブラシ９を収納す
るとともに前記延長管６に接続された連結ホース
１０を開口させている。また、その中間部には整
流子電動機１１を配置して押え板１２で固定し弾
性を有する平ベルト１３で前記回転ブラシ９を駆
動できるようにしている。さらに、その後部には
軸受け１４に支持された軸１５に走行用車輪１６
を枢支している。

そして、また、その回転ブラシ室８は、第４図
に示すように、吸込具７の前面下部にわたつて開
口した吸塵口１７を下面に形成しており、吸塵口
１７の前面開口部分を覆う軟質の動作板１８を吸
込具の前壁から垂下させている。この動作板１８
は、下端が後側へ位置する方向に傾斜し、かつ下
端が内側へ湾曲して断面略Ｊ字状となつている。
また、この軟質の動作板１８はゴム等の柔軟な素
材で形成し、上部に深い溝１９（第５図参照）を
設けてその溝１９の一方の側壁２０を吸込具７と
その前端部に付設した断面逆Ｌ字形の動作板保持
具２１とで形成される間隙に挿入し、その動作板
保持具２１と側壁２０とが相互に挾持状態で保持
されるようにして着脱可能としている。さらに、
動作板１８の下端は、たわみ易いように薄いリツ
プ状にし、動作板１８の上部の吸込具７の前端に
は緩衝パツド２２を付設している。

また、吸塵口１７の後部は鉄板，プラスチツク
板などからなる裏板２３を設け、回転ブラシ９の
後部と連結ホース１０や整流子電動機１１等を下
から覆うように吸込具７に固定している。

この構成によると吸塵口１７を吸込具７の前面
にわたつて開口させ、その前面開口部分を軟質の
動作板１８で覆つたものであるから、この掃除機
を使用して床面の清掃を行う場合、第５図に示す
ように床面２４に大きいごみ２５があつても、そ
のままこの吸込具７を前進させれば、吸込むこと
ができる。すなわち、吸込具７を前進させると、
動作板１８は第５図仮想線で示すようにその大き
いごみ２５で押し返された状態に下端がわん曲変
形して、持上げられ、その大きいごみ２５が動作
板１８と床面２４との間に生じた隙間から回転ブ
ラシ室８内に導入されることとなる。このとき、
動作板１８は下端が後側に位置する方向に傾斜し
ているので、ごみ２５により、より一層撓み易
い。

また、この掃除機は、通常の清掃時において回
転ブラシ室８内の負圧が高くなつた場合にも、動
作板１８が前記と同様に変形して空気洩れが生じ
るため、吸塵口１７が床面２４にぴつたり吸いつ
いて操作性が悪くなる（重くなる）というような
ことが起らず、また、その吸いつき現象により回
転ブラシ９に負荷がかかつて平ベルト１３がスリ
ツプして焼損するということもない。

また、この掃除機は大きいごみ２５を吸込むこ
とができるうえ、常時は吸塵口１７の前面開口部
分を動作板１８で覆つてい空気洩れを生じること
がないため吸塵性能が低下することがない。

さらに、この動作板１８は着脱可能であるた
め、ごみの状況に応じて性状の異るものと交換で
き、摩耗、破損時にはスペア部品として対応でき
る。

また、この動作板１８は吸込具７の前面に配設
したため、家具等にぶつけた時の傷付き防止や衝
撃吸収等にも応用できる。

〔考案の効果〕

この考案の掃除機は、吸込具の吸塵口が吸込具
の前面にわたつて開口しており、その前面開口部
分は軟質の動作板で覆つているだけであるため、
大きなごみの場合、そのごみにより動作板が押さ
れて容易に撓み、吸塵口の前面開口部分から吸引
される。動作板は下端が後側に位置する方向に傾
斜しているので、より一層撓み易い。これらのた
め、大きなごみであつても、吸込具を床面上で移
動させるだけで吸込むことができる。また、吸塵
口の前面開口部分は動作板で覆つているので、開
放したままの場合と異なり、吸引力低下の問題が
ないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の掃除機の要部断面図、第２図は
この考案の一実施例の掃除機の斜視図、第３図は
その要部下側面、第４図はその断面図、第５図は
その作用を示す拡大断面図である。７……吸込具、９……回転ブラシ、１７……吸
塵口、１８……動作板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) ブラシを内蔵する吸込具の下面にこの吸込具
の前面下部にわたつて開口した吸塵口を形成
し、この吸塵口の吸込具前面に開口した部分を
覆う軟質の動作板を前記吸込具の前壁部分から
垂下させ、この動作板は下端が後側に位置する
方向に傾斜させた掃除機。 (2) 前記動作板が上部に溝を有し、その溝の一方
の側壁が前記吸込具の本体とその前端部に形成
した断面逆Ｌ字部との間の間隙に挿入され断面
逆Ｌ字部と側壁とが相互に挾持状態で保持され
ている実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の掃
除機。