JPS6110282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は真空開閉器のインターロツク装置に関
するものである。

従来のインターロツク装置を有する真空開閉器
を第１〜２図に示す。第１図は投入状態を示し、
第２図はしや断状態を示す。図において、１は各
相の真空バルブ、２は圧接機構を介して各相の真
空バルブ１の可動側と連結された可動フレーム
で、可動フレーム２は図示しない案内機構により
上下摺動自在に案内される。３は可動フレーム２
に連結されたしや断バネ、４は可動フレーム２と
連結された摺動部、５は一端を摺動部４と連結さ
れたリンク、６はリンク５の他端と連結されたリ
ンク、７はリンク５，６の連結部に設けられたコ
ロ、８はコロ７を死点をやや過ぎた位置で係止す
るストツパ、９はコロ７を押圧する投入電磁石、
１０は復帰バネ、１１は一端を回動自在に支持さ
れたリンクで、リンク１１の他端はリンク６の他
端に連結される。１２はリンク６，１１の連結部
に設けられたコロ、１３はリンク１１の復帰バ
ネ、１４は回転軸１５と一体の引外しフツク、１
６を回転軸１５に設けらたレバー、１７は引外し
フツクの復帰バネ、１８はストツパ、１９は引外
し電磁石で１９ａはその可動鉄心、２０は磐内の
床面に固設されたインターロツク板で、このイン
ターロツク板２０には、断路位置用孔２０ａと接
続位置用孔２０ｂとが設けられている。２１は真
空開閉器の主要部品を取付けた本体側に設けられ
たインターロツクピン、２２はインターロツクレ
バーである。

上記装置においては第１図の投入時に引外し電
磁石１９を励磁して可動鉄心１９ａによりレバー
１６を押圧すると回転軸１５を介して引外しフツ
ク１４が回転してコロ１２との係合が外れ、可動
フレーム２の下降は可能となり、真空開閉器は第
２図のしや断状態となる。その後、復帰バネ１７
により引外しフツク１４をコロ１２と係合させ、
投入電磁石９の駆動によりコロ７を押圧すると可
動フレーム２は上動し、真空開閉器は投入され
る。又、主要部品を取付けた本体は、インターロ
ツクピン２１が断路位置用および接続位置用の孔
２０ａ，２０ｂから抜けている場合には移動可能
であるが、可動鉄心１９ａがインターロツクピン
２１の上方に位置している投入状態では、本体側
に設けられたインターロツクピン２１は、盤内の
床面に固設されたインターロツク板２０の断路位
置（試験位置）用および接続位置（通常の使用状
態）用の孔２０ａ，２０ｂに落ち込んでいるので
移動不能となる。しかるに真空バルブ１の投入状
態において本体を断路位置から接続位置又はこの
反対に動かすとアークによる損傷などが生じて危
険であるので投入状態ではインターロツクピン２
１の上方に引外し電磁石の可動鉄心１９ａが位置
してインターロツクピン２１が孔２０ａ，２０ｂ
から抜けないようになつている。又、インターロ
ツクピン２１を孔２０ａ，２０ｂから抜上げた状
態およびインターロツク板２０上にある場合には
可動鉄心１９ａがインターロツクピン２１により
押えられて引外しフツク１４は引外し状態のまま
となり、投入指令が与えられても真空開閉器は投
入することができない。しかし、上記装置では操
作者が無意識のうちにあるいは錯覚により可動鉄
心１９ａを押すことによりしや断すべきでない時
に真空開閉器をしや断するという誤操作が生じる
恐れが多分にあつた。

本考案は上記の欠点を除去して、誤操作を生じ
ない真空開閉器のインターロツク装置を提供する
ことを目的とする。

以上本考案の実施例を図面とともに説明する。
本実施例においては第３〜４図に示すように軸２
３に回動自在に支持されたストツパロツド２４を
設け、このストツパロツド２４の一端を摺動部４
に回動自在に連結し、第３図に示すしや断器の投
入状態において孔２０ｂに落ち込んでいるインタ
ーロツクピン２１の上端とストツパロツド２４の
他端との間隔ｇがインターロツクピン２１の落ち
込み深さｈより小さくなるようにしており、投入
時はインターロツクピン２１を孔２０ｂから抜き
上げることができないようにしている。しや断時
には第４図のように摺動部４は下動するのでスト
ツパロツド２４の左端は上動し、インターロツク
ピン２１は抜き出し可能となる。又、インターロ
ツクピン２１と引外しフツク１４とは連動レバー
２５とリンク２６を介して連結し、インターロツ
クピン２１の抜き上げ状態では引外しフツク１４
を引外し状態とし、投入操作を不能とする。尚、
連動レバー２５およびリンク２６の端部にはコ字
状の連結子２５ａ，２６ａを設け、インターロツ
クピン２１および引外しフツク１４には連結子２
５ａ，２６ａと夫々係合する連結ピン２１ａ，１
４ａを設け、遊びのある連結とする。又、ストツ
パロツド２４の一端は操作機構の投入時に上動し
しや断時に下動する部分と連結すれば良い。さら
に、インターロツクピン２１と可動鉄心１９ａと
は関りを持たせない。

かかる構成のインターロツク装置によれば、第
３図に示すような投入時では、インターロツクピ
ン２１は、その上端がストツパロツド２４に係止
されており、下端を接続位置用孔２０ｂから抜き
上げることはできない。したがつて、投入時に
は、真空開閉器本体は、配電盤側に固設されたイ
ンターロツク板２０に必ず係合しているため、引
出し移動することはできない。

一方、第４図に示すようなしや断時では、スト
ツパロツド２４の左端が上動し、インターロツク
ピン２１は、その下端が接続位置用孔２０ｂから
抜けてインターロツク板２０との係合が解除され
る。したがつて、このしや断時では、真空開閉器
本体を移動することができる。なお、この場合、
万一投入指令が出たとしても、インターロツクピ
ン２１と引外しフツク１４とは、連結ピン２１、
連結子２５ａ、連動レバー２５、リンク２６、連
結子２６ａおよび連結ピン１４ａを介して連結さ
れており、引外しフツク１４は引外し状態が保持
されてコロ１２と係合することはないので、投入
操作は不能となる。

以上のように本考案の真空開閉器のインターロ
ツク装置によれば、操作時においては操作機構と
連動したストツパロツドにより、インターロツク
板の断路位置用孔又は接続位置用孔に落ち込んだ
インターロツクピンの抜き上げが阻止されるの
で、真空開閉器本体を移動することはできない。
また、しや断時にあつては、ストツパロツドが上
方に逃げているので、インターロツクピンを抜き
上げることができ、真空開閉器本体を移動するこ
とができる。すなわち、しや断時にのみ真空開閉
器本体を引出し移動することができ、誤動作がな
く極めて安全である。

一方、しや断時であつてかつインターロツクピ
ンが断路位置用孔又は接続位置用孔から抜き上げ
られている場合においては、万一投入指令が出た
としても、インターロツクピンと引外しフツクと
は連結されており、引外しフツクは引外し状態が
保持されているので、投入操作は不能であり、こ
の点でも安全である。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は夫々従来の真空開閉器は投入時お
よびしや断時の概略構成図、第３〜４図は夫々本
考案に係る真空開閉器の投入時およびしや断時の
概略構成図。 １……真空バルブ、４……摺動部、１４……引
外しフツク、２０……インターロツク板、２０ａ
……断路位置用孔、２０ｂ……接続位置用孔、２
１……インターロツクピン、２３……軸、２４…
…ストツパロツド、２５……連動レバー、２６…
…リンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移動可能な真空開閉器本体側に設けられたイン
   ターロツクピンを真空開閉器の断路位置および接
   続位置において夫々インターロツク板に設けた断
   路位置用孔および接続位置用孔に落し込むように
   しかつしや断操作のための引外しフツクを備えた
   真空開閉器において、回動自在に支持されるとと
   もに一端を操作機構の投入時に上動ししや断時に
   下動する部分と連結されかつ他端が投入時に断路
   位置用孔又は接続位置用孔に落ち込んだインター
   ロツクピンの抜き上げを阻止するストツパロツド
   を備えるとともに、インターロツクピンと引外し
   フツクとを連結してインターロツクピンの抜き上
   げ時に引外しフツクを引外し状態にするようにし
   たことを特徴とする真空開閉器のインターロツク
   装置。