JPS6110103Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は補助モーターを用いて枠体に配設され
たシヤツターを開閉する換気扇の改良に関する。

従来、この種の換気扇において、シヤツター開
閉の為の補助モーター等は、換気扇のデツドスペ
ース、即ち換気扇の枠体と良好な通風を確保する
ため室内側に設けられた油受けとの間に介設され
ていた。このため、前記補助モーター等の形状及
び配置は油受け及び枠体の形状によるデツドスペ
ースの制限を受けざるを得ず、該制限されたデツ
ドスペースに補助モーター等を効率良く配置する
ためには、該補助モーター等の小型化、或いはそ
の形状をデツドスペースに合わせた形状に変形す
る必要が生じる等の問題点があつた。

本考案はかかる従来の上記の如き問題点に着目
してなされたもので、補助モーターとシヤツター
とを電磁石により吸引されるクラツチレバーの動
作を介して連結・遮断することにより、該シヤツ
ターを開閉する換気扇において、前記クラツチレ
バーを略Ｌ字形状に形成し、該クラツチレバーの
一端を前記電磁石により吸引される吸引部とする
と共に他端を前記補助モーターとシヤツターとの
連結部として、該連結部の作動方向と前記吸引部
の作動方向とを略垂直になるよう構成し、クラツ
チ機構の形状変更を可能にすると共に、ひいては
補助モーターユニツトの小型化或いは変形を可能
とし、もつて補助モーターユニツト等を介設する
換気扇内のデツドスペースの有効利用を実現する
ものである。

以下に本考案にかかる一実施例を図面に基づい
て説明する。

第１図Ａ，Ｂにおいて、１は換気扇本体、２は
室内側及び室外側を開口し該室内側開口部周縁に
２ａの鍔部を設けた枠体、３は該枠体２内に配設
され駆動モーター（図示せず）の駆動力で回転す
るフアン、４は前記枠体２の室外側開口部に開閉
自在に枢設されたシヤツター、５は該シヤツター
４を開閉すべく該シヤツター４に往復動自在に設
けられた連結金具、６は該連結金具５と連動する
連結棒、７は良好な通風を得るべく前記枠体２の
鍔部２ａに着脱自在に設けられた油受け、８は前
記シヤツター４を補助モーター（図示せず）の駆
動力で開閉すべく換気扇本体１のデツドスペース
に設けられたシヤツター開閉ユニツトである。

該シヤツター開閉ユニツト８は、第２図Ａ，Ｂ
に示す如く、後述する１０の補助モーターユニツ
トと、２０の電磁石と、フアン駆動用モーターを
ON−OFFする３０のスイツチとをユニツト化し
て構成され、その２面は前記鍔部２ａの２面に密
着してネジ等の固定具で枠体２に固着されてい
る。

前記補助モーターユニツト１０は前記補助モー
ターの駆動力を１１のカム状プーリー，１２のワ
イヤー等を介してシヤツター４に減速伝達する減
速伝達機構（図示せず）と、該減速伝達機構の駆
動側と従動側とを１３のクラツチ棒等により連結
遮断すべく設けられたクラツチ機構（図示せず）
とから構成されている。

更に、前記電磁石２０を第３図に基づいて詳し
く説明する。図において、２１は励磁コイル、２
２は鉄心、２３は一端部に２４のスプリングを設
け略直角に折曲した他端部に２３ａの支点を有す
るスプリング固定板、２５は該固定板２４の支点
２３ａと２５ａの支点で接するレバーで、一端部
は前記鉄心２２に対応し他端部には該レバー２５
の一端部が鉄心２２から遠去かる方向（図中矢印
Ｃ反対方向）に弾性付勢する前記スプリング２４
が取り付けられている。２６は前記レバー２５の
所定位置に固着した磁気絶縁体、２７は一端部を
吸引部として該磁気絶縁体２６に固着した反磁性
体のクラツチレバーで、従来のクラツチレバーが
平板型であるのに対し該クラツチレバー２７は前
記レバー２５とスプリング固定板２４とを覆うよ
うに略直角のＬ字型に折曲され他端部を連結部し
て前記クラツチ棒１３と相対する構成となつてい
る。

かかる構成の換気扇を用いて励磁コイル２１に
通電すると、鉄心２２が磁化され該鉄心２２に対
応するレバー２５の一端部がスプリング２４の弾
性付勢力に勝つて矢印Ｃ方向に回動するため、ク
ラツチレバー２７の他端部が該Ｃ方向と略垂直方
向でクラツチ棒１３を押圧する方向（図中矢印Ｂ
方向）の動きとなる。このようにクラツチ棒１３
をクラツチレバー２７で押圧して所定位置に移動
させることによりクラツチ機構を作動させ、更に
補助モーターの駆動力を減速伝達機構を介して伝
達することによつてシヤツター４を開放する。

そして励磁コイル２１への通電を停止すれば鉄
心２２が消磁し、クラツチレバー２７がスプリン
グ２４の弾性付勢力により矢印Ｃ反対方向に回動
するので、クラツチ棒１３が移動しクラツチ機構
を遮断してシヤツター４を閉成する。

このように、電磁石のクラツチレバーをＬ字型
に構成すれば、換気扇本体のデツドスペースに合
わせてクラツチ機構の形状変更及び補助モーター
ユニツト，シヤツター開閉ユニツトの形状変更が
でき、換気扇本体への取付けを容易にする。

又、かかるＬ字型のクラツチレバー２７によれ
ば、クラツチレバー２７の一端が第３図の矢印Ｃ
方向に吸引されると、他端部がこのＣ方向と略垂
直方向に動作する構成であり、クラツチレバー２
７は両辺の交点が回動支点となつて回動するの
で、一端に作用する電磁石２０の吸引力と他端が
クラツチ機構に作用する力とは略同一になり、電
磁石２０を大きくしなくとも、クラツチ機構に作
用する力を充分に得られる。ちなみに、単なる直
線状クラツチレバーであつて、その一端を支点と
すると共に、両端の略中間部が吸引部で、他端が
クラツチ機構を動作させるものでは、該機構に作
用する力が、電磁石の吸引力より小さくなつてし
まい、大きな電磁力を必要とする欠点を生じる。

以上説明したように本考案によれば、補助モー
ターユニツトのクラツチ機構を連結遮断するため
に電磁石に具備され電磁石の励磁コイルの吸引に
より作動するクラツチレバーを、従来の平板型か
らＬ字型に形成して一端を吸引部また他端を連結
部とすることにより、励磁コイルの吸引方向とク
ラツチレバー先端の作動方向とを略垂直になるよ
う構成し、換気扇本体内のデツドスペースの形状
により前記クラツチ機構の形状変更及び前記補助
モーターユニツトの形状変更或いはコンパクト化
ができ、ひいてはシヤツター開閉ユニツトのコン
パクト化を可能にして、換気扇内のデツドスペー
スの有効利用を実現するものである。又、本考案
の略Ｌ字形状のクラツチレバーにおいては、両辺
の交点が回動支点となつて回動するので、一端に
作用する電磁石の吸引力と他端がクラツチ機構に
作用する力とは略同一となり、電磁石を大きくし
なくとも、クラツチ機構に作用する力を充分に得
られるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案にかかる換気扇の概略を示す
一部破断正面図、同図Ｂは同上のシヤツターを示
す要部断面図、第２図Ａは同上のシヤツター開閉
ユニツトの概略を示す要部構成図、同図Ｂは同図
ＡのＡ矢視図、第３図は同上の換気扇の構成部品
である電磁石の側面図である。 １……換気扇本体、４……シヤツター、８……
シヤツター開閉ユニツト、１０……補助モーター
ユニツト、１３……クラツチ棒、２０……電磁
石、２７……クラツチレバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 補助モーターとシヤツターとを電磁石により吸
   引されるクラツチレバーの動作を介して連結・遮
   断することにより、該シヤツターを開閉する換気
   扇において、前記クラツチレバーを略Ｌ字形状に
   する一方、該クラツチレバーの一端を前記電磁石
   により吸引される吸引部とするとともに他端を前
   記補助モーターとシヤツターとの連結部としたこ
   とを特徴とする換気扇。