JPS6110085Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、ヒータ、該ヒータに風を供給して調理
室へ熱風を送風せしめる熱風フアン及び上記熱風
の方向を変更する熱風変更体を備えた電子レンジ
に関し、更に詳しくは、上記熱風フアンはマグネ
トロンを冷却するブロワのモータにて回動駆動さ
れてなる電子レンジに関する。

従来のこの種電子レンジには、熱風フアンはマ
イクロ波調理時においても回動駆動されている
が、この場合ヒータ通電はなされていないため熱
風フアンは冷風を供給していた。従つて上記熱風
変更体による熱風方向の如何によつては冷風が直
接食品に吹当たつてしまい、その場合はマイクロ
波による加熱効率が極めて低下すると云う欠点が
あつた。

本案は斯る点に鑑みてなされたもので、以下本
案実施例を図面について詳細に説明する。

第１図乃至第４図において、１は電子レンジ本
体、２は該本体前面右側に装備された操作部、３
は上記本体１内に収納された調理室、４は上記本
体１に装着され上記調理室３の前面開口を開閉す
るドア、５は上記調理室３内に載置された食品、
６は該食品を調理するマイクロ波を発振せるマグ
ネトロン、７は該マグネトロンを冷却するブロ
ワ、８に該ブロワを駆動するブロワモータ、９は
上記調理室３上に設けられた熱風発生装置で、該
装置はヒータケース１０内で碍子１１に巻回され
たヒータ１２及び該ヒータに風を供給して上記調
理室３へ熱風を送風せしめる熱風フアン１３にて
構成されている。そして上記熱風は上記調理室３
内を循環するが、それは上記熱風フアン１３にて
上記調理室３上壁面の吸気小孔群１４から吸気さ
れ、上記ヒータ１２を介して吐気小孔群１５から
吐出されることによる。１６は上記熱風フアン１
３を上記ブロワモータ８にて駆動すべく上記モー
タ８の回転力を伝達する伝達機構で、該機構はベ
ルト１７，１８及び中間プーリ１９にて構成され
ている。

２０は上記調理室３内への熱風の吐出部に設け
られた熱風変更部、２１は該変更部内に設けられ
熱風の吐出方向を変更する熱風変更体で、該変更
体は第３図に示すように箱状をなし、その右側部
には上記ヒータケース１０の筒状端部に遊嵌する
第１開口２１ａが穿たれ、更に底部には上記吐気
小孔群１５と対向する第２開口２１ｂが穿たれて
いる。尚、熱風は第１開口２１ａから第２開口２
１ｂへ送風される。そして上記変更体２１の左側
部には上記変更部２０側壁に回動自在に嵌挿され
てなるシヤフト２２が固着されている。それ故に
上記シヤフト２２が回動されると、それに伴い上
記変更体２１即ち第２開口２１ｂは上記ヒータケ
ース１０の筒状端部及びシヤフト２２を軸として
熱風の吐出方向を変更するように回動される。

２３は上記シヤフト２２の一端においてシヤフ
ト２２の軸方向に垂直に固着された第１連結金
具、２４は一端を連結ピン２５により上記第１連
結金具２３に揺動自在に装着し、且つ他端をカム
２６の周縁近傍に取着された支持軸２７に揺動自
在に装着してなる第２連結金具、２８は上記カム
２６を回動するカムモータ、２９は上記カム２６
の凹部３０に当接するか否かによりオフ或いはオ
ンを繰返すカムスイツチである。

第５図は上記電子レンジの回路図を示し、３１
は高圧トランスで、該トランスの二次巻線３１ｂ
は高圧ダイオード３２及び高圧コンデンサ３３か
ら成る半波倍電圧整流回路３４を介して上記マグ
ネトロン６に接続されており、一次巻線３１ａは
トライアツク３５、ドア４の開閉に応動するドア
スイツチ３６及び電源ヒユーズ３７を介して商用
電源３８に接続されている。そして上記トランス
３１の一次巻線３１ａ及びトライアツク３５の直
列回路には上記ブロワモータ８、ヒータ１２及び
カムモータ２８が夫々並列接続されている。３
９，４０は上記ヒータ１２或いはカムモータ２８
に直列接続されてなり、リレーコイル４１の励磁
に応動する第１、第２リレースイツチで、該第２
リレースイツチには上記カムスイツチ２９が並列
接続されている。４２は上記トライアツク３５を
導通制御すると共に上記リレーコイル４１を励磁
制御する制御部である。

而して調理にあつては、ドア４を閉成すること
によりドアスイツチ３６を閉成する。このドアス
イツチ３６の閉成にあたつてはブロワモータ８が
始動するため、ブロワモータ８によつて駆動され
る熱風フアン１３も同時に回動を開始する。

そして熱風調理を行なう場合は、調理者の操作
部２での操作により、制御部４２にてリレーコイ
ル４１を励磁せしめ、第１及び第２リレースイツ
チ３９，４０を閉成する。するとヒータ１２への
通電が開始されるが、斯る場合既にヒータ１２に
は熱風フアン１３の回動により風が供給されてい
るため、ヒータ１２により加熱された空気は吐気
小孔群１５から調理室３内へ直ちに熱風として吐
出され、且つ調理室３内の雰囲気は吸気小孔群１
４から熱風フアン１３側へ吸気され、結果として
調理室３内には熱風が循環することとなる。

同時にカムモータ２８即ちカム２６が回動を開
始するが、斯る回動によりカム２６の支持軸２７
に装着された第２連結金具２４は第１，２図に示
すように左右に往復運動を行ない、該往復運動は
第１連結金具２３及びシヤフト２２を介して一定
角度の範囲内において熱風変更体２１の回転運動
をもたらす。よつて吐気小孔群１４からの上記熱
風は調理を均一となすように調理室３内において
第１図矢印の如く分散される。尚、上記一定角度
の範囲は熱風が食品５以外の調理室３両側壁に吹
当たる程度を最外角として定められている。

そして熱風調理終了時には、制御部４２にてリ
レーコイル４１の励磁が解除されて、第１、第２
リレースイツチ３９，４０が開放し、ヒータ１２
への通電は解除されるが、カムモータ２８の回動
はカムスイツチ２９がカム２６の凹部３０に当接
してオフしない限り停止しない。そこでカムスイ
ツチ２９がカム２６の凹部３０に当接してオフす
るとカムモータ２８の回動は停止する。それ故
に、熱風調理の終了によるこのモータ２８の停止
時には、熱風吐出方向が調理室３側壁面（第１図
実線矢印）に向くように、第１、第２連結金具２
３，２４及びカム２６における支持軸２７と凹部
３０との関係が調節されている。

一方マイクロ波調理を行なう場合は、調理者の
操作部２での操作により、制御部４２にてトライ
アツク３５をオンしマグネトロン６を発振せしめ
るが、斯る場合においてもブロワモータ８の回動
により熱風フアン１３が駆動されている。この場
合ヒータ１２への通電はなされていないため吐気
小孔群１５からは冷風が吹出されるが、上述した
ように熱風吐出方向は調理室３側壁面に向けられ
ており、よつて冷風は直接食品５に吹当たること
はない。

そしてマイクロ波調理終了時には、制御部４２
にてトライアツク３５がオフされる。

尚、ブロワモータ８の停止はドア４を開放して
ドアスイツチ３６は開放することによりなされ
る。

以上詳述した如く本案によれば、マグネトロン
を冷却するブロワのモータで熱風フアンを回動す
る電子レンジにおいて、マイクロ波発振時には、
熱風変更体による熱風方向は食品との非対向位置
としたことにより、マイクロ波発振時のヒータ通
電の遮断にて上述のように熱風フアンから冷風が
供給された場合であつても斯る冷風は直接食品に
は吹当たらず、よつてマイクロ波による加熱効率
の抵下を殆ど抑止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案実施例の電子レンジの破断正面
図、第２図は同電子レンジの平面図、第３図は同
電子レンジの要部断面図、第４図は同電子レンジ
の要部正面図、第５図は同電子レンジの電気回路
図である。 ３……調理室、６……マグネトロン、７……ブ
ロワ、８……ブロワモータ、１２……ヒータ、１
３……熱風フアン、２１……熱風変更体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 調理室、該調理室へマイクロ波を供給するマグ
   ネトロン、該マグネトロンを冷却するブロワ、ヒ
   ータ、上記ブロワのモータにて回動駆動され、上
   記ヒータに風を供給して上記調理室へ熱風を送風
   せしめる熱風フアン、上記熱風の方向を変更する
   熱風変更体を具備し、マイクロ波発振時には、上
   記熱風変更体による熱風方向を食品との非対向位
   置とすることを特徴とする電子レンジ。