JPS61100380A - ブレ−カ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この発明は、道路工事現場あるいは建築現場等でコンク
リートあるいは硬化アスファルト等の面状物を破砕する
ために使用されるブレーカに関する。

【従来の技術】

この種のブレーカは普通、本体下部に若干上下方向に往
復移動可能に支持されたチゼルの頭部を、圧搾空気や機
械的往復駆動機構等で往復駆動されるハンマ体で連続的
に叩いてチゼルに衝撃力を与えるようになっている。と
ころで、チゼルの先端に負荷がかかっている間、すなわ
ち、チゼルが突き当てられた破砕対象物が割れを起こす
までは、ハンマ力と破砕対象物からの反力がバランスし
、チゼルが飛び出し方向に大きく移動することはないが
、チゼルに対する負荷が解除されると、すなわち、破砕
対象物に割れが生しると、チゼルの飛び出し方向の移動
を阻止する破砕対象からの反力が突然なくなった突杆状
態となり、チゼルは瞬間的に飛び出そうとする。また、
チゼルを破砕対象物に突き当てる以前に上記のハンマ体
を駆動した場合も同様に突杆状態となる。チゼルは通常
一定の範囲のみ上下往復可能となっているため、上記の
ように飛び出そうとしても、その可動範囲の下端で止ま
って実際の飛び出しは一応阻止される。 しかしながらこの場合、チゼルホルダは突杆時のチゼル
の（ｈ撃力を全面的に受は止めねばならず、非常に大き
な衝撃強度が要求され、それに対応するためにブレーカ
自体のｆｆ１ｔ）が極めて大きなものとなる。 上記の問題を解決するための一つの方策として、たとえ
ば、米国特許第４，１０３，７４７号明細書に開示され
ているように、チゼルの先端を受は止める破砕対象物が
存在しない場合には、ハンマの叩打力がチゼルに作用し
ないようにした、突杆回避構造が提案されている。この
ものは、ブレーカ本体下部に設けられたチゼルガイドの
内部にチゼルを一定の上下範囲内を自由に動きうるよう
に支持するとともに、チゼルが自重で下がるとその頂部
がチゼルガイドの上面より下に没入する一方、チゼルの
先端に破砕対象物が突き当てられるとこのチゼルの頂部
がチゼルガイドの上面より上に突出するように構成され
ている。このようにすると、破砕対象物がチゼルの先端
に突き当てられているときはチゼルの頂部がチゼルホル
ダの上面より上に出ているので、ハンマ体がこのチゼル
のｍ部を叩打してチゼルに所期の撃打作用を行なわせる
ことができる一方、チゼルの先端に隈砕：／１象が存在
しないときはチゼルは自重で下がってそのｍ部がチゼル
ホルダの上面より下に位置することになるため、ハンマ
体はチゼルには作用せず、したがって、チゼルに対する
突杆は回避される。 しかしながら、上記のようにチゼルに負荷がかからない
ときにチゼルに衝撃力が伝わらないようにすると、次の
ような別の問題が発生する。すなわち、チゼルが対象物
を破砕したとき、チゼルはその対象物に楔状に、しかも
かなり強力に食い込むので、作業省がこのように対象物
に（梁状に食い込んだチゼルを引き抜くのに非常な苦労
を強いられるということである。すなわち、決して軽く
はないブレーカ本体を上方に引き上げるのでさえかなり
の労力を必要とするのに加え、楔状に強く食い込んだチ
ゼルを上向きに引き扱く力が必要となるからである。

【発明が解決しようとする課題］ 破砕対象物に楔状に食い込んだチゼルを抜きやす（する
ためには、むしろ、チゼルがその可シＪ範囲の最下端に
あるときに振動している方が良いことは明らかである。 しかしながら、単にチゼルの可動範囲の位置に関係なく
このチゼルにハンマ体が作用してチゼルに振動を与える
するようにするだけでは、突杆時にチゼルに与えられる
衝撃を撃打対象の代わりにブレーカ本体が受は止めなけ
ればならず、そのための耐ｉｈｙ強度を考慮すると、ブ
レーカ本体自体が非常に重いものとなり、軽量化の要請
に応え得ない。 本発明のブレーカは以上の事情のもとで考え出されたも
ので、本体に対して所定距離上下方向移動可能に支持さ
れたチゼルが、その可動範囲の下端にあっても、本体に
対して直接的な衝撃を伝達させることなくこのチゼルに
振動を与えうるようにしたものである。 【課題を解決するための手段］ 本発明では、上記の課題を解決するため、次の技術的手
段を講じている。 すなわち、上下運動させられるハンマ体によってブレー
カ本体下部に上下動可能に支持されたチセルに衝撃力を
与えるように構成されたブレーカにおいて、チゼルの上
下方向中間部に大径部を設ける一方、本体下部に形成さ
れた下部ケースの先端部に、上記チゼルの大径部の下動
により押されて軸方向長さが変化させられる略密閉空間
を形成するとともに、この略密閉空間内に弾性材を充填
している。 上記略密閉空間は、たとえば、底壁に中心孔が穿設され
た有底円筒状の下部ケースの内部を利用し、これに次の
ような空間形成部上オを２肌することにより形成される
。すなわち、外周がこの下部ケースの内面に対してわず
かな隙間を介して上下摺動することができ、かつチゼル
の大逐部の外径より小さい内径の中心孔を有する円板部
と、この中心孔の下方にのび、かつ外周が上記下部ケー
スの中央孔の内周に対してわずかな隙間を介して嵌まる
円筒部とを有する空間形成部材を設ける。これにより、
下部ケースの内周と底壁、および、空間形成部材の円板
部下面と円筒部外周とによって囲まれる環状の略密封空
間が形成される。上部軸部が案内孔に支持されてその方
向が規定されたチゼルの先端部は、空間形成部材の円筒
部の内部を通って本体下部外側に突出しており、かつ、
その中間大径部が空間形成部材の円板部の上面に当接す
ることにより、その上下方向可動範囲の下端が決められ
る。そして、上記空間形成部材が、その上面にチゼルの
大径部が当たることにより押し下げられると、上記略密
封空間は、その容積が上下軸方向に圧縮される。そして
このような略密封空間に、ゴム等で作成された弾性材が
充填される。 なお、上下動させられるハンマ体は、後記する実施例の
ように、上下動させられる可動シリンダ内に撃打棒を持
った自由ピストンを嵌装し、この自由ピストンないし撃
打棒をハンマ体として機能させるほか、様々な公知の態
様をとることができる。 【作用】 本体を立ててチゼルの先端が破砕対象物に突き当るよう
にすると、チゼルは、本体内に若干押し込められた状態
となる。このとき、チゼルの大径部は、空間形成部材の
円板部上面から上方に離間している。この状態にオ；い
て、ハンマ体を上下往復駆動すると、このハンマ体によ
ってチゼルが叩打され、チゼルに衝撃が繰り返し与えら
れる。 ハンマ体によって衝撃を与えられたチゼルは、破砕対象
に対して繰り返し打ち付けられ、やがて破砕対象に割れ
が生しると、この割れの隙間に楔のように食い付く。本
発明のブレーカでは、こうして破砕対象に食い付いたチ
ゼルは、撃打機構を駆動しながら本体を上方に持ち上げ
ることにより容易に引き抜くことができる。 チゼルが撃打対象に食い付いたまま本体を上方に持ち上
げると、チゼルは、本体に対して相対的に最も下がった
位置をとる。すなわち、チゼルの中間大径部が空間形成
部材の円板部の上面に当接した状態にある。この空間形
成部材と下部ケースの下部内面とで構成される略苫封空
間は、その内部に充填される弾性材が変形することによ
り、若干軸方向に弾性縮小可能である。すなわち、上記
空間形成部材は、下方に押されると、若干弾性的に下方
に移動することができる。したがって、上記のようにこ
の空間形成部材の円板部上面に中間大１子部が当接した
状態にあるチゼルは、ハンマ体によって打たれるとその
衝撃によって上記弾性材が縮小しうる量下方に変位し、
そして次の瞬間弾性材の復元力により元の位置に戻され
る。このような作動が繰り返されることにより、結果的
にチゼルは、上下方向に振幅は比較的小さいが協力な微
振動を起し、食い付いた破砕対象物から外れるのである
。しかも、このとき、チゼルの衝撃力は、空間形成部材
の円板部ないしその下部に位置する弾性材を介して下部
ケースの底壁の広い範囲に、かつ、弾性材のＦＨＦ効果
を有しながら支承されるので、下部ケースないしブレー
カ本体にチゼルからの大きな（ｈ撃が直接的に伝わるこ
とがな（、従来のようにチゼルの衝撃を直接受ける場合
より本体の耐衝撃強度を低く抑えることができる。この
ことは、ブレーカ本体重量軽減に大きく寄与する。 また、作業者に伝わる振動の量が少くなり、旦時間の連
続作業が可能となる。 しかも、緩衝効果を発揮させるための上記弾性材は、略
密封空間に先頃され、しかも軸方向の変形のみが与えら
れるので、変形量がどの部位でも一定しており、たとえ
ば、円板部と下部ケースの内面との隙間に部分的に押し
込まれるといった、局部的な大変形が生しる。ことがな
く、耐久性に富む。 【効果］ 以上のことから、本発明のブレーカは、次の特有の効果
を発揮する。 破砕対象物に割れが生しる毎に楔状に食い込むチゼルを
、撃打機構を動作させながら本体を上方に持ち上げるだ
けで、容易に引き抜くことができ、従来のように食い込
んだチゼルを引き抜くのに大きな労力を要するといった
ことがなくなり、作業性が大幅に向上する。 チゼルがその可υノ範囲の最下端にあるときに衝撃を与
えてもその衝撃がそのまま下部ケースに伝わることがな
いため、下部ケースないし本体の耐ｉｈ撃強度を低（設
定することができ、この結果、本体ｆｆ１ｆｔを大幅に
軽減することができる。 突杆時にチゼルに与えられる衝撃を緩衝する弾性材は、
上下方向に容積変化しうる略密封空間に充瞑されている
ことから、上下軸方向にのみ変形するようにしているの
で、その変形量が各部において一定しており、耐久性が
ある。このため、弾性材の部分的な疲労破壊に起因する
故障が少く、メインテナンス期間が極めて長くなる。 【実施例の説明］ 以下、本発明のブレーカの実施例を図面を参照しつつ具
体的に説明する。 本例のブレーカ１は、小型ガソリンエンジンを搭載した
、いわゆる携帯式エンジンブレーカの形態をなすもので
あり、円筒状本体２の上部に公知の２サイクルガソリン
エンジン３が搭載されている０円筒状本体２の上部を構
成する筒状外套体４の内部には、この筒状外套体４に対
して二重となるように固定シリンダ筒５が内挿されてお
り、この固定シリンダ筒５は、上部クランク室６と連続
するシリンダ空間７を形成している。 上記固定シリンダ筒５の内部には、可動シリンダ８が上
下往復摺動可能に嵌挿されており、かつこの可動シリン
ダ８は、クランク室６内に組み込まれた回転円板９とこ
の回転円板の偏心位置に上端が連結された連結ロンドｌ
Ｏとからなるクランク機構１１に連結されている。した
がって、上記回転円板９が回転駆動されると、この可動
シリンダ８は、上下に往復駆動されろ。なお、上記回転
円板９は、たとえば、エンジン３の出力軸の回転を図示
しない減速機構により減速したエンジン出力により、た
とえば、約１．００Ｏｒｐｍ程度で回転駆動される。ま
た、この可動シリンダ８の下端には、後記するようにこ
の内部に嵌めこまれるハンマ体としての自由ピストン１
８の下部撃打棒１６が突出しうる透孔１７が明けられる
。さらに、固定シリンダ筒５の上下にそれぞれ通気孔１
２．１３を設けることにより、シリンダ空間７における
可動シリンダ８より上の部分と可動シリンダ８より下の
部分とを筒状外套体４と固定シリンダ筒５の間に形成さ
れる上下に延びる環状の空間１４により連通させ、可動
シリンダ８の上下動の抵抗を軽減し、可動シリンダの上
下往復動の高速化を図っている。 上記可動シリンダ７の内部にはさらに、上下に自由に移
動しうる自由ピストン１８が入れられている。この自由
ピストン１８は、チゼル１９の頂部を叩（ハンマ体とし
て機能するもので、その下部には、撃打棒１６が一体形
成される。そしてこの撃打棒１６は、自由ピストン１８
が下動したとき可動シリンダ７の下部透孔１７から突出
し、その下方に位置するチゼル１９の頭部を叩く、自由
ピストン１８の外周と可動シリンダ７の内周面との間は
、自由ピストン１８の外周に嵌めこまれた０リング２０
によって気密性が確保され、かつ、可動シリンダ７の下
部透孔１７と撃打棒１６との間は下部透孔１７の内周に
嵌めこまれたＯリング２１により気密性が確保されてい
る。したがって、可動シリンダ７の内部は、自由ピスト
ン１８によって、上空圧室２２と上空圧室２３に区分さ
れる。 これらの空圧室２２．２３は、可動シリンダ８の上下動
にともなう自由ピストン１８の動きの慣性遅れによって
交番圧縮され、こうして圧縮された空気の弾性膨張によ
り自由ピストン１８を加速するのであるが、本例では、
可動ンリンダ８の（器壁に適当個の透孔８ａを設け、自
由ピストン１８が下動するときに上空圧室２２を外部に
連通させることにより、上空圧室２２が負圧となって自
由ピストン１８の下向きの加速を阻害するのを防止し、
自由ピストン１８が上動するときに上空圧室２０を外部
に連通させることにより、上空圧室が負圧となって自由
ピストンの上向きの加速を阻害するのを防止している。 さらに、筒状外套体４および固定シリンダ筒５の下端に
は、シリンダ空間７の下壁を形成するとともに、その中
心にチゼル１９の上部軸部１９１を上下摺動可能に支持
する軸方向の支持孔２５が明けられたボス部２６が連結
されている。さらに、このボス部２６の最外周部には、
筒状外套体４の外径とほぼ同し外径の筒胴部２４１と、
底壁部２４２と、底壁部２４２の中心に明けられたチゼ
ル突出孔２４３とを有する下部ケース２４が、ねじ手段
２７により連結される。チゼル１９は、上部軸部＋９１
と、中間大径部１９２と、下部軸部１９３と、下部尖端
１９４とを有し、その上部軸部＋９１が若干上記ボス部
２６上面のソリンダ空間７内に突き出るようにして、好
ましくはブシュ２７を介して支持孔２５内にその軸の方
向を規定されながら上下に？Ｅ動可能に支持され、かつ
、下部軸部１９２が下部ケース２４のチゼル突出孔２４
３から下部外部に突出させられている。 上記下部ケース２４内において、チゼル１９の中間大径
部１９２と、ボス部２６下面との間には、比較的バネ係
数の大きいコイル状のサスペンションバネ２８が介装さ
れている。このサスペンションバネ２８のバネ係数は、
ブレーカ全体のｆｆ１Ｌｔおよび作業者がブレーカ本体
を破砕対象Ｇに押し付ける力との関係で、チゼル１９を
破砕対象Ｇに突き当てたときチゼル１９の上部軸部１９
１のンリンダ空間７内への突出量が適切となるように設
定される。このサスペンションハ７２８は、チゼル１９
の可動範囲の上端を実質的に規定するとともに、ブレー
カ作動時におけるチゼル１９の振動が本体２に伝達され
るのを防止する防振作用をなす。 しかしながらこのサスペンションバネ２８は、省略する
ことも可能である。なぜならば、ハンマ体たる自由ピス
トン１８が上下駆動されろと、この自由ピストン１８が
チゼル１９の頂部を繰り返し叩くことによる反力により
、本体がチゼル１９に対して浮き上がり、換言すると、
チゼル１９がその可動範囲の上端から若干下がった位置
でバランスするからである。 本発明では、本体１の下部に形成された下部ケース２４
の先端部に、上記チゼル１９の大径部１９２の下動によ
り上下軸方向にのみ長さが変化させられる略密閉空間２
９が形成され、そしてこの略密閉空間２９内に弾性材３
０が充議される。 上記略密閉空間２９を形成するための第一の実　　　　
　　　　　　　１施例は、第１図ないし第３図に示され
ている。 第１図ないし第３図に示す実施例においてシよ、たとえ
ば、底壁部２４２にチゼル突出孔２４３が穿設された下
部ケース２４の内壁を利用し、これに次のような空間形
成部材３１を装填することにより形成される。すなわち
、この空間形成部材３１は、外周が下部ケース２４の筒
胴部２４１の内面２４１ａに対してわずかな隙間を介し
て上下摺動することができ、かつチゼル１９の中間大径
部１９２の外径より小さい内径の中心孔３１１を有する
円板部３１２と、この中心孔３１２の下方にのび、かつ
外周が上記下部ケース２４のチゼル突出孔２４３の内周
に対してわずかな隙間を介して嵌まる円筒部３１４とを
有している。第３図に示されているように、上記空間形
成部材３１の円板部３１２外周と下部ケース２４の筒胴
部２４１内周との隙間が僅かであり、かつ、円筒部３１
４の外周と下部ケース２４のチゼル突出孔２４３内周面
との隙間は僅かであるので、下部ケース２４の筒胴部２
４１内面および底壁部２４２内面、ならびに、空間形成
部材３Ｉの円板部３１２下面および円筒部３１４外面と
によってｒｆｆ８土れた環状の略凹封空間２９が形成さ
れる。この略密封空間２９は、上記空間形成部材３１が
上下に動くと、上下軸方向にのみその容積が変化しうる
という性格を持っている。そしてこの略密封空間２９内
には、たとえば、耐熱性のゴムなどで形成された弾性材
３０が先議される。なお、上記円板部３１２外周と下部
ケースの筒胴部２４１内周との隙間および円筒部３１４
外周と下部ケースのチゼル突出孔２４３内周面との隙間
は、大きくともＱ　、　１　諷ｍないし０．３龍程度に
抑えておくことが好ましい。また、上記空間形成部材３
１の円板部３１２の周縁部上面は、下部ケース２４の内
壁に嵌められたスナップリング３３に押さえられている
。 上部軸部１９１が支持孔２５に支持されてたチゼル１９
の夫婦軸部１９２は、空間形成部材３１の円筒部３１４
の内部を通って本体下部外側に突出しており、かつ、そ
の中間大径部１９２が空間形成部材３１の円板部３１２
の上面に当接することにより、その上下方向可Ｗｓ範囲
の下端が決められる。そして上記空間形成部材３１が、
その上面にチゼル１９の大径部１９２が当たることによ
り押し下げられると、上記略密封空間２９は、弾性材３
０が弾性圧縮される範囲で縮小され、かつ、押圧力が解
除されると弾性体の復元力により元に復帰する。 第４図は、上記略密封空間２９を形成するための第二の
実施例を示す。 この例では、上記空間形成部材３１の円筒部３１４に相
当する円筒部２４４を、下部ケース２４の底壁部２４２
におけるチゼル突出孔２４３から１に向けて一体形成す
るとともに、外径が下部ケース２４の筒胴部２４１の内
径より僅かに小さく、かつ、内径が上記円筒部２４４の
外径より僅かに大きいカラー３３を、その内周３３１が
上記円筒部２４４の上端部外周に上下摺動可能に嵌まる
ように配置して構成している。もちろん、上記カラー３
３の内径は、チゼルの大径部１９２より小さくなってい
る。この場合には、下部ケース２４の筒胴部２４１、底
壁部２４２ないし円筒部２４４の内面と、カラー３３の
下面とによって、略密封空間２９が形成される。そして
略密封空間２９内には、弾性材３０が充堰されろ。 第５図は、上記略密封空間２９を形成するための第三の
実施例を示す。 この場合、下部ケース２４は、筒ＩＦｉ１部２４１と、
この筒胴部２４１の下端に形成された外向鍔部２４５と
を有する第一ケース２１１と、上記外向鍔部２４５の外
径より僅かに大きい内径を有する円筒部２４６と、この
円筒部の上端において、上記外向鍔部２４５とオーバラ
ップし、内（￥が筒胴部２４１の外径より僅かに大きい
上部内向鍔部２４７と、上記円筒部２４６の下端から連
続し、かつチゼル１９の中間大ｉ￥部１９２の外径より
小さくかつチゼル１９の下部軸部１９３の外径より大き
い中心孔２４８を有する底壁部２４９とを備えた可動第
二ケース２４ｂとを有する。この場合、第一ケース２４
ａの筒胴部２４１の外面および外向鍔部２４５の上面な
らびに可動第二ケース２４ｂの円筒部２４６の内面およ
び底壁部２４９上面に囲まれる環状の略密封空間２９が
形成される。この略密封空間２９内にも、上記第一およ
び第二実施例と同様、弾性材３０が充堺される。なお、
この場合、チゼル１９の可動範囲の下端は、その大径部
１９２が上記可動第二ケース２４ｂの底壁部２４９の中
心孔２４８近傍に上面に当たることによって規定される
。 次に、本発明のブレーカ１の動作を第１図ないし第３図
に示す第一実施例を参照しながら説明する。 型ｌ〕ヒ二五 破砕対象物Ｇを破砕しようとするときは、チゼル１９の
夫婦を破砕対象物Ｇに突き当てるようにし、ハンドルに
設けられたスロットル操作レバーを操作するなどしてエ
ンジン３の回転を上げる。 エンジン３の回転出力は、通常遠心クラッチ（図示略）
を介してクランク機構１１の回転円板９に伝達されるよ
うになっているから、エンジン３がアイドリング状態か
ら所定の回転数以上に達したときのみ、上記クランク機
構１１が駆動され、可動シリンダ８が上下に往復Ｊ動さ
せちれる。なお、このとき、サスペンンヨンバネ２８は
、ブレーカ１全体の自重および作業者がブレーカ１を押
し下げようとする力を受け、若干押し縮められている。 したがって、チゼル１９の大１イ部１９２は、第１図に
示すように、空間形成部材３１の上面から上方に離間し
た位置を取っている。 可動シリンダ８が下死点から上動するとき、上空圧室２
３は自由ピストン１８の慣性的な遅れによって圧縮され
る。この状況は可動フリツプ８が上死点に近付くまで続
き、次の瞬間自由ピストン１８は上空圧室２３の弾発力
によって可動シリンダ８の上方に高速で移シ」する。そ
して可動フリツプ８が上死点を通過して下降に転したあ
たりで高速上動する自由ピストンが持つ運シＪエネルギ
と可動シリンダ８を押し下げようとする力によって上空
圧室２２が最大限に圧縮される。そして次の瞬間自由ピ
ストン１８は、最大限に圧縮された上空圧室２２の強大
な弾性膨張力により下方に向け、急加速される。そして
、この自由ピストン１８の速度が最高速となったとき、
その撃打棒１６がチゼルＩ９の頂面を撃打する。このと
きの自由ピストン１８の下降速度は、最大、秒速数十メ
ートルにも達する。このような動作を繰り返すことによ
り、チゼル１９はハンマ体たる自由ピストン１８によっ
て繰り返し衝撃力を受ける。 ゼル　　　モー′ 上記のように、撃打モードにおいてハンマ体である自由
ピストン１８による繰り返し衝撃を受けるチゼル１９は
、やがてその（ｈ撃エネルギにより破砕対象Ｇに割れを
発生させる。一旦破砕対象に割れが生しると、チゼル１
９に与えられる下向きの衝撃力とチゼルが破砕対象Ｇか
ら受ける反力とのバランスが崩れる。このとき、破砕対
象Ｇが完全に二分されればあまり問題はないのであるが
、たとえば、破砕対象Ｇに若干の粘性がある場合などに
は、チゼル１９が破砕対象Ｇに生じた割れに楔状に食い
込むことがある。従来、このように楔状に食い込んだチ
ゼル１９を引き抜くには、チゼル１９を引抜きうる力に
ブレーカ１全体重量を持ち上げうる力を合算した大きな
力でブレーカ１を上方に持ち上げるようにしなければな
らなかったのであるが、本発明のブレーカでは、次に説
明するようにチゼルの先端に振動を与えうるので、容易
に破砕対象とチゼルの食い付き状態を解除することがで
き、したがって、ブレーカ１を持ち上げるだけで、簡単
に楔状に食い付いたチゼル１９を引き抜くことができる
６ 第３図にチゼル引を友きモードでのチゼル１９ないし本
体下部の状態が示されている。 チゼル１９は破砕対象Ｇに楔状に食い付いており、そし
てブレーカ２本体を上方に持ち上げようとしているので
、チゼル１９の中間大径部１９２の下面は空間形成部材
３１の円板部３１２の上面に当接することになる。この
状態においてエンジン３の回転を上げ、自由ピストン１
５の撃打棒１６が上記チゼル１９の頭部を叩くと、その
衝撃により、上記空間形成部材３１は、その下部に形成
される略密封空間２９内の弾性材３０が弾性縮小しうる
距離、下方に若干移動させられ、そして次の瞬間弾性材
３０の弾性復元力により元の位置、すなわち、上面が下
部ケース２４内面のスナップリング３３に当たる位置に
戻される。このことは、チゼル１９がその中間大径部１
９２が上記空間形成部材３Ｉの円板部３１２の上面に当
接する、可動範囲の下端に位置するときも、上記弾性材
３０が弾性縮小しうる距離上下に振動させられることを
９味する。この振動は、上記撃打モードの説明で述べた
ように高速で下降する自由ピストン１５の運動エネルギ
によって与えられるものであるから、強力な振動である
。したがって、たとえ粘性の高い破砕対象物にチゼル１
９が楔状に食い付いても、これを強力に振動させること
により、容易にチゼル１９の破砕対象物Ｇの食い付き状
態を解除することができ、エンジン３を回転させながら
ブレーカ１を上方に持ち上げるだけで、きわめて容易に
チゼル１９を破砕対象Ｇから引き抜くことができるので
ある。 また、このチゼル１９引抜きモードでは、チゼル１９の
衝撃力が空間形成部材３１の円板部３１２ないしこの下
部の弾性材３０によって下部ケース２４の底壁の広い範
囲に支承され、しかも、ｉｈ撃力は弾性材３０の圧縮変
形によってＦ′Ａ衝させられているので、下部ケース２
４にはそれほど大きな衝撃力がかからないようになって
いる。したがって、下部ケース２４の耐衝撃強度を従来
に比べて小さく設定することができ、このことは、ブレ
ーカ本体の重量軽減に大きく寄与する。しかも、下部ケ
ース２４の内面と空間形成部材３１とによって形成され
る空間は、略密封空間であり、しかも上下軸方向にのみ
その容積が変化しうる空間であるので、その内部に充瞑
された弾性材３０に加えられる変形は、その全部におい
て一様なものとなる。したがって、たとえば、チゼル１
９によって与えられる強大な衝撃によって弾性体の一部
が局部的に繰り返し大変形を受けて短時間で疲労すると
いったことはなく、弾性体の寿命はかなり長いものとな
る。 以上のように、本発明のブレーカは、撃打モードにおい
てエンジンの出力を効果的にチゼルに伝え、効率的な対
象物抜枠作用を行ないうるのみならず、簡単な構成によ
り、より重要なチゼル引抜きモードを達成することがで
き、しかも本体重量を軽減することができるとともにメ
インテナンス期間が長くなるというきわめて即著な’Ｊ
Ｊ果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のブレーカの一実施例の縦断面図、第２
図は本発明の要部を構成する部材である空間形成部材お
よび３￥性体の一例を示す拡大斜視図、第３図はチゼル
引抜きモードにおける要部の拡大断面図、第４図は略密
封空間を形成するための他の実施例を示す要部拡大断面
図、第５図は略密封空間を形成するためのさらに他の実
施例を示す要部拡大断面図である。 ｌ・・・ブレーカ、１８・・・ハンマ体（自由ピストン
）、１９・・・チゼル、１９２・・・（チゼルの）中間
大径部、２４・・・下部ケース、２９・・・略密封空間
、３０・・・弾性材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）上下運動させられるハンマ体によってブレーカ本
   体の下部に上下動可能に支持されたチゼルに衝撃力を与
   えるように構成されたブレーカにおいて、チゼルの中間
   部に大径部を設ける一方、本体下部に形成された下部ケ
   ースの先端部に、上記チゼルの大径部の下動により押さ
   れて軸方向長さが変化させられる略密閉空間を形成する
   とともに、この略密閉空間内に弾性材を充填したことを
   特徴とする、ブレーカ。