JPH0234752B2 - Taganenogekidasochi - Google Patents

Taganenogekidasochi

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JPH0234752B2
JPH0234752B2 JP9656582A JP9656582A JPH0234752B2 JP H0234752 B2 JPH0234752 B2 JP H0234752B2 JP 9656582 A JP9656582 A JP 9656582A JP 9656582 A JP9656582 A JP 9656582A JP H0234752 B2 JPH0234752 B2 JP H0234752B2
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chisel
piston
elastic material
chamber
intermediate piston
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Sakuji Yamada
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YAMADA JUKI KK
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YAMADA JUKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、岩石、コンクリート等の破砕、舗装
道路の改修工事等に使用する鏨の撃打装置に関
し、詳しくは、破砕対象が岩石等の非常に硬質の
もの、或いは軟弱地盤のように比較的軟質のもの
である場合のいずれの場合においても最適の撃打
タイミングで作業を遂行することが可能であり、
空打ちを行つても機体に全く悪影響を及ぼさず、
しかも破砕対象に突き刺さつた鏨を極めて容易に
引き抜くことが可能であり、更に金属的に衝撃音
を最小限に抑制すると共に防振効果を飛躍的に高
めた鏨の撃打装置に関する。
一般にこの種の撃打装置は、外側シリンダー内
に、内部に自由ピストンを摺動可能に嵌挿した可
動シリンダーを往復摺動可能に嵌挿し、この可動
シリンダーを往復駆動することにより前記自由ピ
ストンを高速で往復運動させ、この自由ピストン
の高速落下時に機体の先端部に支持した鏨を撃打
し、所望の衝撃破砕力を得るように構成されてい
る。可動シリンダー内は自由ピストンによつて上
下2個の空圧室に仕切られており、この空圧室の
空気が可動シリンダーが往復動する際の自由ピス
トンの慣性おくれにより交互に弾性膨張及び弾性
圧縮を繰り返すため、この空気弾発力が自由ピス
トンに対する附加的な駆動力となつて、自由ピス
トンを可動シリンダーの駆動速度より高速で下動
若しくは上動させるのである。従つて、斯かる二
重シリンダーを用いた撃打装置は、クランク機構
のみを用いて鏨を撃打するより高出力が得られ、
且つ、空気弾発力による緩衝作用による機体保護
機能を有するという基本的な特性を有している。
しかしながら、斯かる基本構成のみを有する撃
打装置においては、高出力を得るために、自由ピ
ストンが最高速で落下している時に鏨に撃突し、
この撃突をもつて自由ピストンの落下下端が規定
されるように各部材の寸法形状が定められている
ため、例えば、無負荷時、即ち、鏨が負荷時より
下方に位置している場合に装置を駆動した場合、
前記自由ピストンが高速で可動シリンダーの下端
内壁に撃突し、装置が破壊してしまうという懸念
がある。
このような問題点を解決した公知例として例え
ば特開昭54−100580に記載された衝撃工具があ
る。これは、機体先端部と鏨とをコイルスプリン
グにより連結し、鏨を常時機体内方に突入するよ
うに附勢してある。しかしながらこの公知例は、
上記の如き自由ピストンの撃突は予防し得ても、
鏨の破砕力が前記コイルスプリングの弾力分低下
することと、破砕対象物に突き刺さつた鏨を抜き
取ることが非常に困難になるという新たな欠点を
生ずる。
又、上記の基本構成のみを有する撃打装置にお
いては、自由ピストンが直接鏨を撃打するため、
例えば岩石等の硬質の破砕対象物を撃打する場合
と、軟弱な対象物を撃打する場合とでは、鏨を介
して自由ピストンに伝達される衝撃反発力が場合
によつて種々異なるため、自由ピストンの上方復
帰タイミングがずれて常時一定の撃打タイミング
乃至は出力が得られないという問題がある。
この問題を解決した公知例として例えば実開昭
50−101に記載された鏨の撃打装置がある。この
撃打装置は、上記基本構成を有する撃打装置にお
いて、自由ピストンと、鏨との間に中間ピストン
を上下摺動自在に配して構成されている。この構
成に依れば、厳密には、鏨が硬質、軟質のいかな
る対象物に接していようとも、略静止状態にある
中間ピストンが先ず自由ピストンにより撃打さ
れ、自由ピストンの運動量を受け継いだ中間ピス
トンが鏨を撃打するという作用を営むため、前記
自由ピストンに中間ピストンから伝達される衝撃
反発力は場合によらず常時略一定となり、機体の
撃打タイミング乃至は出力は一定となるのであ
る。
しかしながら、この公知例においても、無負荷
状態、即ち、鏨が自重により、その摺動ストロー
クの最下端に位置するとき、自由ピストンはその
軸部の衝突対象を失つて可動シリンダーの底壁を
破砕するか、又は、鏨に設けられた抜け止め用鍔
部乃至は中間ピストンが機体の先端部に内方から
直接的な衝撃を与え、機体先端部を破砕してしま
うという懸念を有するのである。
本発明は、以上に述べたような公知例における
種々の問題点を解決し、破砕対象の軟硬にかかわ
らず常時一定の撃打タイミングを有し、空打ちを
行つても機体に全く悪影響を及ぼさない機構を有
し、しかもこの機構を付加することによる出力低
下を来たすことがないばかりか防振効果を高め、
更には破砕対象物に突き刺さつた鏨を引き抜くこ
とが極めて容易となるように構成した鏨の撃打装
置を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、外側シリンダー内に、可動シ
リンダーを摺動自在に嵌挿し、該可動シリンダー
内に、自由ピストンを摺動自在に嵌挿し、前記可
動シリンダーをクランク機構を用いて往復駆動す
ることにより、前記自由ピストンの撃打軸が機体
の先端部に支持された鏨の内端部を連続的に撃打
するように構成した鏨の撃打装置において、前記
外側シリンダーと機体先端の鏨支持部との間に室
を設け、この室に、前記自由ピストンの撃打軸に
対して上部において当接し且つ前記鏨の内端部に
対して下部において当接し得る中間ピストンを上
下方向摺動自在に嵌装する一方、前記室の上端と
前記中間ピストンとの間に第1圧縮弾性材を設
け、前記中間ピストンと前記室の下端との間にゴ
ム或いは樹脂により作成した第2圧縮弾性材を設
け、且つ、該第2圧縮弾性材は、通常作業時、弛
緩しており、これの上端と前記中間ピストンとの
間に一定の隙間が生じるように構成したことを特
徴とする。
本発明は、自由ピストンの撃打軸と、機体先端
部に支持された鏨との間に上下摺動可能な中間ピ
ストンを配するという基本構成を採用することに
より、破砕対象の軟硬にかかわらず、常に自由ピ
ストンの撃打後の衝撃反発力を一定にして常時最
適の撃打タイミングを得て高出力を維持すると共
に、中間ピストンを押下する第1圧縮弾性材を設
けることにより、撃打後反発して上方に跳ね上が
つた中間ピストンを次の撃打ストロークに備えて
速やかに所定位置に復帰させるようにして、機の
最高回転数を上昇せしめてパワーアツプを図つて
いる。又、前記中間ピストンの下方に第2圧縮弾
性材を設け且つこの第2圧縮弾性材の上端は通常
作業時中間ピストンの下面との間に一定の間隙を
生じるように形成することにより、この第2圧縮
弾性材が通常作業時中間ピストンのエネルギーを
吸収しないようにすると共に、空打ち時、この第
2圧縮弾性材により中間ピストンのエネルギーを
吸収して機の先端部の破壊を未然に防止し得るよ
うにしている。更に鏨を機の先端部において上下
摺動距離を一定に規制しつつ支持することによ
り、破砕対象物に突き刺さつた鏨を機体を上方に
持ち上げることにより容易に抜き取るようにして
いる。更に少くとも前記第2圧縮弾性材をゴム或
いは樹脂により形成することにより、これら弾性
材に前記中間ピストンが当着する場合等におい
て、金属音等の耳ざわりな騒音が発生するのを軽
減すると共に防振効果を飛躍的に高めている。本
発明はかくの如く構成したことにより上記従来公
知例の種々の問題点は一挙に解決したのである。
以下、本発明の最も好ましい実施例を図面を参
照しつつ説明する。
機体1は、上部にクランク機構2が内装された
室3と、外側シリンダー4と、下部に中間ピスト
ン5を内装するための室6及び鏨7支持部8を有
する。
クランク機構2は、外側シリンダー4の軸方向
と直角を成すように支持されたクランク軸9に嵌
着した円板10に偏心突軸11を設け、この偏心
突軸11と、可動シリンダー12の上端部とをク
ランクロツド13を介してピン接合することによ
り構成される。前記クランク軸9は、機体1に直
接取り付けた原動機(図示略)又は電動機(図示
略)或いは可撓性伝動軸(図示略)を介して外部
の原動機(図示略)又は電動機(図示略)に連携
されており、適宜のスロツトル(図示略)又はス
イツチ類(図示略)により回動駆動乃至は制御さ
れるようになつている。
前記可動シリンダー12は、外側シリンダー4
内に上下方向摺動自在に嵌装されており、内部
に、シリンダー室14を、下端部に孔15を有す
る。該可動シリンダー12の内部シリンダー室1
4には、先端部に撃打軸16を有する自由ピスト
ン17を上下方向摺動自在に密嵌挿する。この自
由ピストン17の撃打軸16は可動シリンダー1
2の前記下端孔15から突出しており、更には後
に詳説する室6に至つている。又、該自由ピスト
ン17のピストン部17aの外周には、Oリング
等のシール材を嵌め込んでおけば可動シリンダー
12内において該ピストン部17aによつて区分
される上下空圧室18,19の気密性が保持され
るので好都合である。又、同様の理由から、自由
ピストン17の撃打軸16と前記下端孔15との
嵌合関係は精密嵌合とすべきである。
図において、符号20及び21は、可動シリン
ダー12の内部シリンダー室14において、上空
圧室18と外気圧とを、及び下空圧室19と外気
圧とを夫々連通し得るように穿設した上下透孔を
示す。上透孔20は自由ピストン17がある程度
降下した時点において、上空圧室と外気圧とを連
通せしめ、上空圧室18が負圧になつて自由ピス
トン17の落下速度が低下するのを防止し、下透
孔21は、自由ピストン17が撃打後上昇しよう
とするときに下空圧室19と外気圧とを連通さ
せ、自由ピストン17が速やかに上空圧室18の
圧縮過程に移行せしめんとし、或いは熱により膨
張した上下空圧室の空気をその膨張分外気に逃が
すためのものである。この上下透孔は必要に応じ
て設ければよいのであり、この透孔を有すること
が本発明の必須要件となるものではないことは無
論である。
符号22は、外側シリンダー4の内壁に設けた
軸方向の溝を示し、該外側シリンダー4の前記可
動シリンダー12より上の部分と下の部分とを連
通し、該外側シリンダー4内の各部の圧力を一定
に維持し、可動シリンダー12が上下往復動する
に際して外側シリンダーの上下の空気が圧縮又は
膨張し、前記可動シリンダーの円滑な往復動を阻
害することのないようにしたものである。
機体1の上記外側シリンダー4の下方に位置す
る部位には、所定の軸方向長さを有する略円筒形
状の室6を設ける。この室6と前記外側シリンダ
ー4とは環状突筋23により区分し、前記可動シ
リンダー12が下降しているとき、前記自由ピス
トン17の撃打軸16がこの環状突筋23により
規定される外側シリンダー4と該室6との境界よ
り、該室6内に突入し得るように構成する。
前記室6内には、中間ピストン5を上下往復摺
動自在に嵌挿する。図示例において、この中間ピ
ストン5は、下方の円筒部5aから突軸5bを上
方に向け突設した形状を呈しており、この突軸5
bと前記自由ピストン17の撃打軸16が同一軸
線上で当接するようになつている。斯くすれば、
硬化のための熱処理部分を最小にすることができ
るのであるが、該中間ピストン5の形状は、上記
形状に限定されるものではないことは無論であ
る。
前記室6内には更に、前記環状突筋23と前記
中間ピストン5との間に、第1圧縮弾性材24を
介装し、前記中間ピストン5と前記室6の下端部
6bとの間に第2圧縮弾性材25を介装する。図
示例においてはこれらの弾性材24,25の双方
をゴム或いは樹脂を略円筒状に形成し、夫々自由
ピストン17の撃打軸16或いは鏨7の内端軸部
を包囲するように前記室6内に介装してある。第
1圧縮弾性材24は、撃打作業時、常時、若干圧
縮されており、この圧縮弾発力により、撃打反力
により上方に跳ね上がらんとする、或いは跳ね上
がつた中間ピストン5を次の撃打に備えて速やか
に所定位置に復帰させ、機の最高回転数を従来例
に比して上昇させることを可能とする役割を果た
す。一方第2圧縮弾性材25は、撃打作業時第1
図に示すように、その上端部25aと中間ピスト
ン17の底部とに間隙が生じるよう形成する。該
第2圧縮弾性材25は通常の撃打時は前記中間ピ
ストン5に対して何ら作用を行なわないが、無負
荷時、即ち、第2図に示すように鏨7が下方に降
りているときには、自由ピストン17により撃打
されて大きな運動量を与えられた中間ピストン5
が前記室6の下端乃至は、鏨7を撃打するのを防
止すると共に、前記中間ピストン5の運動エネル
ギーを吸収する役割を果たす。
上記室6の形状、第1圧縮弾性材24及び第2
圧縮弾性材25の形状及び介装方法は、第1図に
示す実施例に示すものに限定されないことは無論
であり、要は、第1圧縮弾性材24は中間ピスト
ン5を弾性的に押下し得るように介装し、第2圧
縮弾性材25は、通常作業時、その上端部と中間
ピストン5との間に若干の間隙を生じるように介
装すればよいのである。又、前記第1及び第2圧
縮弾性材24,25のうち少くとも前記第2圧縮
弾性材25をゴム或いは樹脂により作成するので
あつて、前記第1圧縮弾性材24は例えば圧縮コ
イルバネ等(図示略)により代用してもよい。
鏨7は、機体1の下部において、軸方向に若干
距離摺動自由に支持され、且つ、その内端部は、
前記室6の下端に穿設した支持孔26から、前記
室6内に突入している。又、該鏨7を摺動可能距
離を規定する手段としては、機体1の下端に鏨7
の中間軸部が挿通し得る孔27を有するストツパ
ー部材28を設けると共に、鏨には、前記支持孔
26とストツパー部材28との中間に位置する鍔
29を設けて構成するとよい。尚、鏨7の軸方向
長さ及び前記鍔29の位置は、該鏨7が前記摺動
可能距離の上端に位置する始動時、第1図に示す
ように、該鏨7の上端は、前記第2圧縮弾性材2
5の上端25aより上方に位置するように、一
方、該鏨7が前記摺動可能距離の下端に位置する
空打ち時、第2図に示すように、該鏨7の上端
は、前記圧縮弾性材25の上端25aより下方に
位置するように構成すべきであることは、前記し
たような第1圧縮弾性材24及び第2圧縮弾性材
25の役割に鑑みて当然である。
第3図は、本発明の他の実施例を示すもので、
中間ピストン5の形状を変更し、該中間ピストン
5が前記室6内を正確に上下摺動し得るように、
鏨7を挿通するための支持孔26に内方に延びる
ボス部26aを設け、このボス部に中間ピストン
5の下方端部5cの一部が嵌合するように構成し
てある。即ち、中間ピストン5は前記ボス部26
aにガイドされて上下摺動する。斯くすれば第1
図に示す例のように、中間ピストン5のピストン
部5aをガイドすべく前記室6の内面を精密加工
する必要がなるので好都合である。
次に本発明に係る鏨の撃打装置の作用効果につ
いて説明する。
先ず、通常作業時、鏨7の先端部は、対象物A
に当接しているため、該鏨7は、その摺動可能距
離の上端に位置している。換言すれば、該鏨7
は、機体1の室6内に最大限突入している(第1
図)。これは、機体1の自重或いは、作業者が機
体1を対象物Aに対して押し付ける力による。こ
のとき、第1圧縮弾性材24は、中間ピストン5
と環状突筋23とに当接しており、且つ若干圧縮
されている。
この状態から動力源(図示略)を起動してクラ
ンク機構2を回転させると、可動シリンダー12
は、外側シリンダー4内を上下に往復動する。可
動シリンダー12が第1図に示す状態から上昇過
程に入ると、自由ピストン17の慣性おくれによ
り下空圧室19が圧縮される。可動シリンダー1
2が最上位置、即ち所謂上死点に至る若干前にお
いて、自由ピストン17は、前記下空圧室19の
空気弾発力により、該可動シリンダー12に対し
て相対的に上方に移行する。この自由ピストン1
7の上昇により、上空圧室18が圧縮されるので
あるが、図示する例においては、可動シリンダー
12に穿設した上透孔20がピストンストローク
に対して相対的に下方に設けてあるので、圧縮比
が相当大となり得る。この圧縮比は自由ピストン
17の上昇時における慣性エネルギーの大小に依
存する。斯かる上空圧室18の圧縮は、可動シリ
ンダー12が上死点を過ぎて若干下降し始めると
きまで続く。このとき下空圧室19は、下透孔2
1により外気圧と連通しているので、該下空圧室
19が弾性的に膨張して前記自由ピストン17が
前記上空圧室18を圧縮するのを阻害することは
ない。
可動シリンダー12が上死点から若干下降した
あたりから、自由ピストン17は、最大限に圧縮
された上空圧室18の弾発力により、可動シリン
ダー12に対して相対的に高速で落下する。この
ときの自由ピストン17の落下速度は、機体1に
対して相対的に極めて高速であり、従つて極めて
大きな運動エネルギーを有している。下透孔21
は、自由ピストン17が第1図に示す位置に到達
したときに外気圧と遮断されるので、自由ピスト
ン17が下降を開始してから第1図に示す撃打位
置に到達するまでに該自由ピストン17の加速を
阻害する要因は全くない。このことは、自由ピス
トン17は、常時最高速で中間ピストン5に撃突
することを意味する。自由ピストン17が中間ピ
ストン5に撃突し、且つ可動シリンダー12が下
死点を通過してからは上記した過程を繰り返す。
自由ピストン17が中間ピストン5に撃突して
運動量を伝達し、この中間ピストン5が更に鏨7
を撃打することにより、該鏨7が対象物Aを破砕
するのであるが、機体1が定常運転状態に移行す
ると、前記第1圧縮弾性材24の弾力と、自由ピ
ストン17の連続撃打力との和が機体1の総重量
とバランスして機体1が第1図に示す状態から若
干浮き上がる。即ち、鏨7の鍔29は、始動時支
持孔26付近に当接しているが、定常運転に移行
すると、この鍔29は前記支持孔26から相対的
に若干下方に離れた位置において上下に振動する
如くなる。
定常運転時の撃打作用を更に厳密に説明すると
次のようになる。
自由ピストン17により撃打された中間ピスト
ン5は同時に鏨7を撃打するのではなく、自由ピ
ストン17が中間ピストン5に撃突したとき、該
中間ピストン5は、前の撃打による衝撃反発によ
り鏨7から離れているため、該中間ピストン5は
一旦自由ピストン17の連動量を受け継いだ後、
若干おくれて鏨7に撃突するのである。従つて前
記中間ピストン5も、室6内において、振動して
いる。但し、前記中間ピストン5が鏨に撃突した
後衝撃反力により上方に跳ね上がつても前記第1
圧縮弾性材24により直ちに下方に復帰させられ
るので、中間ピストン5は、上方に跳ね上がる途
中において自由ピストン17により撃打されるこ
とはなく、エネルギーのロスが少なくなる上に、
機体1の高速回転が可能となる。
このように、本発明の撃打装置は、自由ピスト
ンが直接的に鏨を撃打するのではなく、一旦中間
ピストンを撃打した後この中間ピストン5が鏨7
を撃打するように構成されており、且つ中間ピス
トン5は第1圧縮弾性材24の作用により常に適
正な位置に復帰されるように構成されているか
ら、撃打対象物の軟硬によつてその衝撃反発力の
差異による影響が自由ピストン17に伝達される
ことはなく、常に最適な撃打タイミングを得るこ
とができるのである。
次に空打ち時の作用効果について説明する。
空打ち時においては、鏨7は、その摺動可能距
離の最下端に位置している(第2図参照)。この
状態において動力源を起動し、クランク機構2を
駆動すると、自由ピストン17は、第2圧縮弾性
材25上に載つた状態で静止している中間ピスト
ン5に撃突する。この撃突により自由ピストン1
7の連動エネルギーは中間ピストン5に伝達され
るので自由ピストン17が最高落下速度のまま可
動シリンダー12の下端に撃突して該可動シリン
ダー12を破壊することはない。更に前記の撃突
により自由ピストン12からエネルギーを受け継
いだ中間ピストン5は、前記第2圧縮弾性材25
を圧縮しつつ降下するが(第2図参照)、この圧
縮によりエネルギーを吸収されるので、該中間ピ
ストン5が高速で鏨7に撃突し、鏨7の鍔29が
ストツパー部材28を破壊したりすることはな
い。又、前記中間ピストン5が室6の底部に撃突
して機体1の下部が破壊されることもない。この
ように、本発明に係る衝打装置においては、中間
ピストン5及び第2圧縮弾性材25が空打ち時、
二重に機体1を破壊から保護するのである。尚、
この第2圧縮弾性材25は、通常作業時、その上
端部と中間ピストン5の下面との間に所定の間隙
が生ずるように形成してあるので、この第2圧縮
弾性材25が通常時中間ピストン5のエネルギー
を奪い、撃打効率に悪影響を及ぼすようなことは
一切ない。
又、第1圧縮弾性材24及び第2圧縮弾性材2
5のうち少くとも第2圧縮弾性材25をゴム或い
は樹脂を材料にして作成するので、これらの部品
を付加するも機体重量の増加を招くことはなく、
又、コイルスプリングのみを用いる場合に比して
長さ方向の寸度を小とし、例えば第4図に示すよ
うに構成することもできる。このことは機体の小
型軽量化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は、通常
運転時における縦断面図、第2図は空打時におけ
る縦断面図、第3図および第4図は他の実施例の
要部を示す断面図である。 1……機体、2……クランク機構、4……外側
シリンダー、5……中間ピストン、6……室、7
……鏨、12……可動シリンダー、16……撃打
軸、17……自由ピストン、24……第1圧縮弾
性材、25……第2圧縮弾性材、28……ストツ
パー部材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外側シリンダー4内に、可動シリンダー12
    を摺動自在に嵌挿し、該可動シリンダー12内
    に、自由ピストン17を摺動自在に嵌挿し、前記
    可動シリンダー12をクランク機構2を用いて往
    復駆動することにより、前記自由ピストン17の
    撃打軸16が機体1の先端部に支持された鏨7の
    内端部を連続的に撃打するように構成した鏨の撃
    打装置において、前記外側シリンダー4と機体先
    端の鏨支持部との間に室6を設け、この室6に前
    記自由ピストン17の撃打軸16に対して上部に
    おいて当接し且つ前記鏨7の内端部に対して下部
    において当接し得る中間ピストン5を上下方向摺
    動自在に嵌装する一方、前記室6の上端と前記中
    間ピストン5との間に第1圧縮弾性材24を設
    け、前記中間ピストン5と前記室6の下端との間
    にゴム或いは樹脂により作成した第2圧縮弾性材
    25を設け、且つ、該第2圧縮弾性材25は、通
    常作業時、弛緩しており、これの上端と前記中間
    ピストン5との間に一定の隙間が生じるように形
    成したことを特徴とする鏨の撃打装置。 2 前記鏨7は、ストツパー部材28により、上
    下摺動距離を一定に規制されて支持された特許請
    求の範囲第1項に記載の鏨の撃打装置。 3 前記鏨7が機体1に対して最奥に突入してい
    る始動時、前記第1圧縮弾性材24が若干圧縮さ
    れた状態となるように構成した特許請求の範囲第
    1項又は第2項に記載の鏨の撃打装置。 4 前記鏨7が機体1に対して最大限突出した状
    態にあるとき、該鏨7の内端部は、前記第2圧縮
    弾性材25の上端より相当下方に位置するよう
    に、前記鏨7の上下摺動可能距離を定めた特許請
    求の範囲第1項、第2項又は第3項に記載の鏨の
    撃打装置。
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