JPS609119Y2 - 自転車用デイレ−ラ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用ディレーラ−１詳しくはリンク機構を
用いることなく駆動チェノを、多段フリーホイルの一つ
のスプロケットに掛換えて、変速を行なうようにした自
転車用ディレーラ−に関する。

一般に自転車用ディレーラ−は、固定部材に二つの平行
なリンク部材を支持し、これらリンク部材に可動部材を
支持して平行リンク機構を構威し、このリンク機構の変
形により前記可動部材を移動させ、この可動部材に支持
した二つのプーリーをもつチェン掛換枠により駆動チェ
ノを多段フリーホイルの一つのスプロケットに掛換える
ようにしている。

所が、以上の如く構成するディレーラ−の場合、チェン
掛換枠に支持する二つのプーリー即ちテンションプーリ
ーとガイドプーリーとは、可動部材の移動に伴なってと
もに移動するため、フロントチエンギヤ（スプロケット
）から前記フリーホイルに至る駆動チェノの進入位置が
変速操作ごとに変化し、前記チェノに振れが生じ、特に
モトクロス用自転車用に適用した場合、チェン外れに発
展する問題があった。

本考案は以上の如き問題点に鑑み考案したもので、変速
時、チェノの位置を一定にして、チェノの振れなく変速
できる自転車用ディレーラ−を提供しようとするもので
ある。

即ち本考案は、固定部材に、多段スプロケット装置の軸
心と同方向の支持横軸を介して、第一プーリーを回転自
由に支持すると共に、前記固定部材に対し、第１横軸を
介して第２プーリーをもったチェン掛換枠を前記多段ス
プロケット装置の半径方向に揺動自由に支持し、かつ、
該チェン掛換枠を前記多段スプロケット装置の軸心方向
に移動可能に支持する一方、前記第２プーリーが多段ス
プロケット装置の半径方向内方に移動するごとく前記チ
ェン掛換枠を付勢するテンションばねと前記第２プーリ
ーが多段スプロケット装置の軸心方向外方に移動するご
とく前記チェン掛換枠を前記スプロケット装置の軸心方
向外側に付勢する戻しばねを設けたことを特徴とするも
のである。

以下本考案ディレーラ−の実施例を図面に基づいて説明
する。

図面に示したものは、２段変速のディレーラ−であって
、図面において１は自転車用のフレームに固定する固定
部材、２はこの固定部材の遊端部に多段スプロケット装
置の軸心と同方向の支持横軸１２を介して回転自由に支
持する第１プーリー、３は前記固定部材１の遊端部に前
記支持横軸１２と直向する方向の縦軸４を介して前記多
段スプロケット装置の軸方向に揺動自由に支持する支持
部材、５はこの支持部材３に前記支持横軸１２と略々同
方向の第１横軸６を介して、多段スプロケット装置の半
径方向に揺動自由で、かつ、前記支持部材３の前記縦軸
４を中心とする揺動に追従して前記多段スプロケット装
置の軸方向に変位する第２プーリー７をもったチェン掛
換枠、８は前記掛換枠５を前記第２プーリー７が多段ス
プロケット装置の軸心方向外側に移動するごとく附勢す
る戻しばね、９は前記掛換枠５を前記第２プーリー７が
前記多段スプロケット装置の半径方向内方に移動するご
とく附勢するテンションばね、１０は前記固定部材１に
取付けた操作ワイヤー（図示せず）の固定具、１１は前
記支持部材３に設ける前記ワイヤーを案内するアウター
筒（図示せず）の支持具である。

しかして、以上の構成において、前記固定部材１は、自
転車におけるホークエンドにハブ軸と共に固定する固定
部１ａと、この固定部１ａから自転車におけるチェノス
テーに沿って前方に延びる延長部１ｂとから戒り、この
延長部１ｂの先端上方部分を水平方向に延長して水平部
１ｃを、また体記延長部１ｂの先端下方部分を更に外方
に延長してこの延長部分をコ字形に折曲げ、前記延長部
１ｂと対向する垂直部１ｄを設けて、該垂直部１ｄと前
記延長部１ｂとに支持横軸１２，１３を螺合により取付
けており、また前記延長部１ｂの中間部分には前記ワイ
ヤー固定具１０を取付けるアーム１ｅを突設している。

前記支持横軸１２．１３は、頭部１２ａ、１３ａとねじ
部１２ｂ、１３ｂとをもった軸から戊り、その先端は球
面になっており、これら支持軸１２．１３間に前記第１
プーリー２を、第２横軸１４を介して回転自由に支持し
ている。

この第２横軸１４は、頭部１４ａをもつ段付軸から戒り
、円形軸受面をもった筒形ブツシュ１５と円板形ブツシ
ュ１６とを介して前記第１プーリー２を回転自由に支持
しておち、又第２横軸１４の両軸端面は球面になってお
り、この球面部１４ｂ、１４ｃに前記支持横軸１２．１
３の先端球面部１２ｃ、１３ｃを系合して、前記第１プ
ーリー２を、水平方向に振動可能にしている。

又前記支持部材３は、第３図に示した如く断面逆り字形
を呈し、その水平面３ａに前記縦軸４を固定すると共に
、垂直面３ｂに前記第１横軸６を介してチェン掛換枠５
を揺動自由に支持しており、また前記垂直面３ｂを延長
して、この延長部３ｃに前記アウター筒の支持具１１を
取付けており、前記縦軸４を、前記固定部材１の水平部
１ｃに設けた貫通孔に挿嵌してＥリング１７で止着する
ことにより、前記支持部材３を固定部材１に揺動自由に
支持している。

又前記チェン掛換枠５は、２枚１組のプレート５ａ、５
ｂから戊り、これらプレート５ａ、５ｂ間に前記第２プ
ーリー７を第３横軸１８を介して回転自由に支持してお
り、又一方側プレー）５ａの一端を外方に延長して、こ
の延長部５ｃの先端部分を前記第１横軸６に枢支してい
る。

又前記チェン掛換枠５を水平方向一方向に附勢する戻し
ばね８は、前記縦軸４に巻装し、その一端を前記固定部
材１の延長部１ｂに、他端を前記支持部材３にそれぞれ
係止している。

又前記チェン掛換枠５を前記第２プーリー７が前記多段
スプロケット装置の半径方向に移動するごと附勢するテ
ンションばね９は、前記第１横軸６に巻装し、その一端
を前記支持部材３に、他端を前記プレート５ａの延長部
５ｃにそれぞれ係止しており、このばね９により前記チ
ェン掛換枠５を、駆動チェノ（図示せず）の緊張方向に
附勢している。

以上の構成において、操作ワイヤーを前記固定具１０に
固定しまたアウター筒を前記支持具１１に支持して用い
るもので、操作レバー（図示せず）の操作により前記掛
換枠５は、前記縦軸４を中心に前記戻しばね８に対抗し
て、また前記戻しばね８の復帰力により前記第２プーリ
ー７が前記スプロケット装置の軸心方向外側へ揺動し、
第１及び第２プーリー２，７により案内するチェ７を多
段フリーホイルの一つのスプロケットに掛換えるのであ
り、また前記掛換枠５は、前記テンションばね９により
第１図において時計方向に附勢されており、従って前記
チェノの掛換に伴ない、前記掛換枠５は、前記第１横軸
６を中心に揺動して前記チェノに一定のテンションを与
えるのである。

しかも前記第１プーリー２は、前記固定部材１に支持さ
れているから、前記チェノの掛換時移動することなく定
位置に位置し、前記第２プーリー７が前記掛換枠５の縦
軸４を中心とする揺動と、第１横軸６を中心とする揺動
とによりガイドプーリーとしての役目と、テンションプ
ーリーとしての役目を行うのであって、前記チェノの掛
換時、チェノの振れは殆んどのであり、チェノを円滑に
掛換えられるのである。

又前記第１プーリー２は、前記チェン掛換枠５の縦軸４
を中心とする揺動方向（水平方向）に揺動するから、前
記チェノを第１プーリー２から第２プーリー７にスムー
ズに案内できるのである。

尚以上の実施例では、第２プーリー７をもったチェン掛
換枠５を水平方向に作動させる手段として、前記固定部
材１に縦軸４を介して支持部材３を支持し、この支持部
材３に第１横軸６を介して前記掛換枠５を支持したが、
その他前記掛換枠５を、前記第１横軸６を介して固定部
材１に揺動自由に支持すると共に、この掛換枠５を前記
第１横軸６に対しスライド可能とし、該横軸６の軸方向
にスライドさせるようにしてもよいし、又前記固定部材
１に、二つのリンク部材を介して可動部材を支持し、こ
の可動部材に前記掛換枠５を支持してもよい。

又前記掛換枠５を作動させる手段として、操作ワイヤー
（Ｗ）とアウター筒１０とを用いる他、操作ワイヤー（
Ｗ）だけであってもよい。

以上の如く本考案は、二つのプーリーのうち、第１プー
リーは、固定部材に支持したから、フロントチエンギヤ
を離れて多段フリーホイルに噛合うチェノを常に一定の
進入位置で受入れて第２プーリーから前記フリーホイル
のスプロケットに案内でき、従って、掛換時、前記チェ
ノに振れを与えるのをなくし得るのであって、特に掛換
操作を頻繁に行なうモトクロス用自転車に最適なものに
できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は正面図、
第２図は平面図、第３図は第１図■−■線断面図である
。 １・・・・・・固定部材、２・・・・・・第１プーリー
、５・・・・・・チェン掛換枠、６・・・・・・第２横
軸、７・・・・・・第２プーリー 訃・・・・・戻しば
ね、９・・・・・・テンションばね、１２・・・・・・
支持横軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自転車のフレームに固定する固定部材に、多段スプロケ
   ット装置の軸心と同方向の支持横軸を介して第一プーリ
   ーを回転自由に支持すると共に、前記固定部材に対し前
   記第１プーリーの支持横軸と略々同方向の第１横軸を介
   して第２プーリーをもったチェン掛換枠を前記多段スプ
   ロケット装置の半径方向に揺動自由に支持し、かつ該チ
   ェン掛換枠を前記多段スプロケット装置の軸心方向に移
   動可能に支持する一方、前記第２プーリーが多段スプロ
   ケット装置の半径方向内方に移動するごとく、前記チェ
   ン掛換枠を付勢するテンションばねと前記第２プーリー
   が前記スプロケット装置の軸心方向外側に移動するごと
   く前記チェン掛換枠を付勢する戻しばねとを設けたこと
   を特徴とする自転車用ディレーラ−０