JPS609051Y2 - サンバイザ−用芯材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用サンバイザーの芯材に関するもので
ある。

従来、サンバイザー用芯材としては、木製の板、合成樹
脂板または軟質ポリウレタン発泡シート等が用いられて
いたが、木製の板または合成樹脂板は、硬くてこれに運
転者等の頭部等が衝突したとき負傷するおそれがあった
。

また、軟質ポリウレタン発泡シートは柔軟すぎて操作が
困難であり、ポリ塩化ビニールシート等の袋に挿入して
使用したとき袋にシワが発生して美観も損われる欠点が
あった。

これらの対策として、熱可塑性樹脂の発泡体で対処する
考え方もあるが、夏期に於ける自動車の内部温度は、時
により９０〜１００°Ｃになる事があり、樹脂の軟化に
対する考慮が必要である。

そこでこの考案は従来品の欠点を解消し、しかも製作容
易で軽量且つ耐久性に優れたサンバイザー用芯材を提供
するものであり、その構成としては、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体またはこれとその他の熱可塑性樹脂と
のブレンド品にて形成された発泡体には、その外周側に
沿って枠体嵌入用の周溝を形成し、枠体にはその一端に
抜脱防止用の突起を形成してなる他端嵌入孔付の連結具
を設け、該連結具に、枠体の抜脱防止用切欠を形威して
なる他端を押入嵌合させ、枠体の両端を連結することに
より、枠体にて発泡体を抱持して組合せてなることを特
徴とするものである。

次いでこの考案の実施態様について図を参照しながら以
下に例示する。

１０は芯材の主体をなす発泡体であり２０は該発泡体１
０を抱持している枠体である。

３０は自動車等に取付装備するための支軸である。

上記発泡体１０は無水マレイン酸が２〜２５重量％、ス
チレン９８〜７５重量％にて構成されたスチレン−無水
マレイン酸共重合体からなる発泡体か、上記同様に無水
マレイン酸を２〜２５重量％を含んだスチレン−無水マ
レイン酸とその他の熱可塑性樹脂（例えばポリブタジェ
ンなど）とのブレンド品から構成されるものである。

特に発泡体１０の一例としては、無水マレイン酸８．５
重量％、トルエン３．５重量％、プロパンとブタンが１
＝４で８重量％をスチレンと重合した発泡性熱可塑性樹
脂粒子から形成されるもので、該粒子を９５℃、３分加
熱で５ｅ発泡して一次発泡後、これを使用して成形する
には、過充填して４５倍発泡に調整し、１．２ｋｇ／ｃ
ｆｔの蒸気圧で７鍬加熱を行ない、冷却せしめればよい
ものである。

また発泡体１０には外周側に沿って枠体２０の嵌入用の
周溝１１を形成している（第１図〜第４図参照）。

そして発泡体１０と枠体２０との組合せは、発泡体１０
の周溝１１に、枠体２０を押し拡げながら嵌入して発泡
体１０を囲繞し、次いで枠体２０の両端を下達の方法で
連結することにより枠体２０にて発泡体１０を抱持して
組合せるものである（第５図参照）。

枠体２０は棒状のものを所定完成形状に屈折形成したも
のの一端２１に他端嵌入孔２３付の連結具２２を固定し
たもので、該連結具２２に枠体２０の他端部２１′を押
入嵌合することにより連結を行う。

そして連結した枠体２０が抜脱するのを防ぐために嵌入
孔２３内と枠体２０の他端部２１′には互に嵌合する形
状、図の場合嵌入孔２３内には突起２４を他端部２１′
には抜脱防止用の切欠２５を形成する（第６図参照）。

なお棒材としては直径２〜１０ｍｍの丸棒が前述した組
合せ時の枠体２０を押拡げる際に適度な弾力性を有しま
た強度的にも好ましい。

枠体２０の材質としては金属製のものか、またはプラス
チック製のものでもよい。

支軸３０は一端を枠体２０に係合されており、他端には
取付金具３１を連設している。

以上のように組立られたサンバイザー用芯材は塩ビレザ
ー等の表皮材４０を包被させて使用に供されるものであ
る（第７図参照）。

なおサンバイザーの回転機能については、１軸回転式、
２軸回転式または自在継手式の何れを採用してもよい。

この考案のサンバイザー用芯材は上記のごとく構成され
ており、発泡体３はスチレン−無水マレイン酸共重合体
または、これとその他の熱可塑性樹脂とのブレンド品に
て形成されているゆえ、非常に軽量であると共に耐熱性
に優れ、ポリスチレン発泡体に比べ２０〜２５℃程度の
耐熱アップをはかることができ、酷暑期における日光照
射による室内温度のアップによっても熱変形を起すこと
がなく長期の使用によっても劣化を生じることなく使用
できる。

また発泡体１０の周溝１１に枠体２０を嵌入し枠体両端
を連結するだけで発泡体１０を枠体２０にて抱持し、発
泡体１０と枠体２０とを簡単に組合せることができるの
で接着剤等を用いる既知のものにくらべ非常に製作が簡
単である。

しかも一旦枠体２０の両端が、上記のような構成にて一
旦連結されると、上記組合せが確実となり、使用時に発
泡体１０と枠体２０とがはずれるという欠点もない等優
れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するものであり、第１図
は一部欠截正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ拡大断面図
、第３図は発泡体の正面図、第４図は発泡体の平面図、
第５図は発泡体と枠体の組立途中を示す正面図、第６図
は第５図のＢ−Ｂ拡大端面図、第７図はこの考案のサン
バイザー用芯材に表皮材を包被させた場合の一部欠截正
面図である。 １０・・・・・・発泡体、１１・・・・・・周溝、２０
・・・・・・枠体、２１，２１’・・・・・・枠体端部
、２２・・・・・・連結具、２３・・・・・・嵌入孔、
２４・・・・・・抜脱防止用突起、２５・・・・・・抜
脱防止用切欠、３０・・・・・・支軸、４◎・・・・・
・表皮材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ スチレン−無水マレイン酸共重合体またはこれとそ
   の他の熱可塑性樹脂とのブレンド品にて形成された発泡
   体には、その外周側に沿って枠体嵌入用の周溝を形成し
   、枠体にはその一端に抜脱防止用の突起を形成してなる
   他端嵌入孔付の連結具を設け、該連結具に、枠体の抜脱
   防止用切欠を形成してなる他端を押入嵌合させ、枠体の
   両端を連結することにより、枠体にて発泡体を抱持して
   組合せてなることを特徴とするサンバイザー用芯材。 ２ 発泡体を構成するスチレン−無水マレイン酸共重合
   体は、無水マレイン酸２〜２５重量％、スチレン９８〜
   ７５重量％にて形成されたものからなる上記実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のサンバイザー用芯材。 ３ 発泡体を構成するスチレン−無水マレイン酸共重合
   体とその他の熱可塑性樹脂とのブレンド品において、無
   水マレイン酸が２〜２５重量％を含んだものからなる上
   記実用新案登録請求の範囲第１項記載のサンバイザー用
   芯材。 ４ 枠体が金属またはプラスチックからなる上記実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のサンバイザー用芯材。 ５ 連結具には支軸を係合している上記実用新案登録請
   求の範囲第４項記載のサンバイザー用芯材。