JP2770031B2 - 自動車用サンバイザーの製造方法 - Google Patents

自動車用サンバイザーの製造方法

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博司 早川
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車用サンバイザーの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、サンバイザーとしては木製もしくは合成樹脂製
の板又はポリウレタン発泡シート等が用いられてきたが
安全性、耐用性等に問題があるため、スチレン系樹脂発
泡体(実開昭55−153222号)或いはポリプロピレン系樹
脂発泡体(実開昭60−53624号)等の合成樹脂発泡体を
用いたサンバイザーが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これらの合成樹脂発泡体を用いたサンバイザ
ーは従来の問題点をかなり改善してはいるものの、表装
材の被包工程に問題点があった。
すなわち、合成樹脂発泡粒子成形体は金型内に合成樹
脂発泡粒子を充填し、加熱膨脹されるとともに発泡粒子
間の融着を行わせることにより成形されるものである
が、この時、金型内のキャビティ型、コア型の合わせ部
分であるパーティングライン部にバリが発生しやすい。
一方、表装材、例えば塩化ビニルシートで該発泡粒子
成形体を被包し、端部を融着せめるには、通常、該融着
を該発泡粒子成形体上のセンター(肉厚方向の中心)部
近辺で行うため、上記のバリが邪魔して、表装材の融着
が困難となり、且つ外観も損なれるという問題点を有し
ていたのである。又、表装材が布の場合もその布で該発
泡粒子成形体を縫製する際、同様にバリにより縫製が難
しくなるという問題点があった。
本発明はこのような従来の発泡体を用いたサンバイザ
ーの製造上の問題点を解決し、より加工性がよく、諸物
性も優れた自動車用サンバイザーの製造方法を提供する
ことを課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
このため本発明者らは種々の発泡体の構造につき研究
を重ねたた結果、合成樹脂発泡粒子成形用金型のパーテ
ィングラインを該発泡粒子成形体のセンター(肉厚方向
の中心)からずらすことにより上記課題を解決できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、金型のパーティングラインが肉厚
方向のセンターからずれるように、コア型とキャビティ
型の両者の巾を設定したつきあて式金型内に芯材を固定
した後、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を充填し、成形
し、次いで得られた芯材を埋設したポリオレフィン系樹
脂発泡粒子成形体を表装材で被包することを特徴とする
パーティングラインが肉厚方向のセンターからずれてい
る自動車用サンバイザーの製造方法を提供するものであ
る。
本発明に用いる発泡粒子成形体は合成樹脂発泡粒子成
形体ならいずれも使用できるが、好ましくはポリオレフ
ィン系樹脂発泡体粒子成形体であり、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、それらの共重合体又はそれらの混
合物などの発泡粒子成形体である。ポリオレフィン系樹
脂発泡粒子成形体は他の発泡粒子成形体に比べ、サンバ
イザーに求められているクッション性能(柔軟性と回復
性)や、耐熱性に優れているからである。
そしてこれらの中で特に好ましくはポリエチレン系樹
脂粒子発泡成形体である。これは他のポリオレフィン系
樹脂発泡成形体に比べ、上記性能をみたすとともに、成
形性が優れ、美粧性が良好で且つ経済的であるからであ
る。
さらに最も好ましくは特公昭63−11975号公報に記載
された密度0.925〜0.940g/cm2のポリエチレン樹脂粒子
を架橋処理し、次いで該粒子に発泡剤を含浸させた後、
粒子表面の発泡剤を優先的に揮散後全体的な発泡処理を
行って、内部にあるセル構造の膜厚に比して約3倍以上
大きい表皮部膜厚を有する発泡粒子を形成させ、次にこ
の発泡粒子を膨脹能付与処理後型内に充填し加熱膨張さ
せて発泡粒子間の融着を行わせ、得られた成形体をさら
に60℃以上の温度で少なくとも6時間エージング処理し
て得た表面に粒子間間隙を実質的に有しないポリエチレ
ン発泡粒子成形体、具体的には旭化成工業(株)製のメ
フ(登録商法)を用いた発泡粒子成形体である。この粒
子間間隔を実質的に有しない架橋ポリエチレン発泡粒子
成形体は粒子間の融着が非常に強固なため、他のポリエ
チレン系樹脂発泡粒子成形体に比べ、前記性能をみたし
ていることは勿論、格段と成形性に優れ、美粧性が良好
なだけでなく、割れ欠けがしにくく、耐久性に優れてい
るからである。
本発明において、金型のパーティングラインを該発泡
粒子成形体のセンターからずらせるにあたり、そのずら
せる大きさが大きければ大きいほど、バリの発生するパ
ーティング部は表装材の融着部あるいは縫製部から離れ
るのであるが、該発泡粒子成形体の肉厚は一般的に10mm
〜20mm程度と薄く、しかも周囲は外観をよくするため丸
みを帯びているので、ずらせる大きさを大きくすれば逆
テーパ(射出成形法でいうアンダーカット)部が必然的
に発生してしまう。そのため、逆テーパ構造の金型から
発泡粒子成形体自体を離型するには、該成形体が離型時
に変形可能な柔軟性と離型後に元どうりの形状に戻る回
復性を有し、且つ逆テーパ離型しても破損しないだけの
強靭性を有することが要求されるのである。
したがって、かかる観点からも本発明に用いる発泡粒
子成形体は、合成樹脂粒子成形体の中でも、柔軟性と回
復性に優れるポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体が好
ましく、これらの中でも、割れ欠けしにくい強靭性を有
するポリエチレン系樹脂発泡粒子成形体が特に好まし
く、さらに最も好ましくは特に粒子間の融着力を強固に
する工夫のされた特公昭63−11975号公報に記載された
架橋ポリエチレン発泡粒子成形体である。
次に本発明のサンバイザーを製造する方法を説明す
る。
まず、第2図に示すように発泡粒子成形体1の金型の
パーティングライン4が肉厚方向の中心線、即ちセンタ
ーからずれるように、コア型とキャビティ型の両者の巾
を設定した「つきあて式金型」を用意する。この場合、
通常のすり合せ式の金型ではなく、両金型がつきあて状
態でセットされる「つきあて式金型」であることが重要
である。なぜなら、すり合せ式金型ではパーティングラ
インをずらそうとすると発泡粒子成形体に段差が発生し
てしまうという問題がある他、この種金型に主として用
いられるアルミ金型の加工、及び強度上の問題があり、
バリの発生も多くなるという欠点があるからである。
なお、パーティングラインのずらし方はセンターから
コア型、キャビティ型いずれの方にずらしてもよい。
又、この時、意図的に逆テーパー(射出成形法でいう
アンダーカット)を発生させることもできる。
この金型のキャビティ型に金属製線条例えば銅メッキ
した鋼線を折曲げ加工して製作した芯材をセットした
後、型締めする。これに原料PE粒子を所定量充填し、加
熱し、発泡成形せしめる。次いでこれを冷却した後、金
型を開きパーティングライン4がセンターからずらせれ
て成形された第2図に示すサンバイザー本体1を取り出
す。しかる後、これを表装材で覆ってセンター部5でウ
エルド加工して仕上げる。なお表装材には塩ビレザー、
シート又は布或いはそれらの積層体等が用いられる。
〔実施例〕
実施例1 3mmφの銅メッキした鋼線を折曲加工して第1図の2
で示す長辺40cm,短辺12cmの略平行四辺形状の芯材を製
作する。この芯材2をキャビティ型金型内に固定する。
なお、金型はつきあて式金型であり、発泡粒子成形体1
のパーティングライン4を第2図に示すようにセンター
からはずすため、キャビティ型とコア型の巾を変えて製
作されている。次にこのキャビティ型をコア型につき合
わせ型締した後、ポリエチレン発泡粒子(旭化成工業
(株)製メフ 30倍品)を型内に充填する。
続いて、1.2〜2.0kg/cm2圧の水蒸気により20〜30秒加
熱融着した後、約20℃の冷却水で常温まで冷却して目的
とするサンバイザー本体となる第2図で示すパーティン
グライン4がセンターからずれた発泡粒子成形体1が得
られる。
この発泡粒子成形体1を金型を開いて取り出しエージ
ングを施した後、塩ビシート3で覆いセンター部5でウ
エルダーを用いて融着すると目的とするサンバイザーが
得られる。
本発明サンバイザーは、第2図に示すように発泡粒子
成形体1のセンター5からパーティングライン4がずれ
ているため、表装材3の融着が容易で製造しやすかっ
た。これに対して第3図に示す従来法のものはセンター
での融着が不良であった。
本発明によって得られたサンバイザーは強靭であり、
長時間使用しても、だれたりへたったりするということ
は全くなかった。又手触りも極めて良好であった。
〔発明の効果〕
本発明によって、通常この種発泡粒子成形体の中央部
にあるパーティングラインの成形跡とそれに付属したバ
リによって、表装材の融着の際、融着自体が困難になっ
たり、それを避けるためにバリ取り、その他の工程が増
えたりするといった不都合が一挙に解決され、従来に比
べ格段に効率もよく、且つ経済的にサンバイザーが製造
できるようになった工業的効果は大きい。
又、本発明のサンバイザーは、特にポリエチレン系樹
脂発泡粒子成形体を用いた場合には、その成形性が良好
であるため、自動車の天井にフィットした形状に簡単且
つ自由に成形できるという特徴を有する他、長時間使用
しても、だれたり、へたったりすることがなく極めて強
靭であり、しっかりした手触りで外観もよく高級感があ
るという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示す平面図であり、第2図
はそのA−A′線断面図であり、第3図は従来品の断面
図である。 1……ポリエチレン発泡粒子成形体 2……鋼線製芯材 3……塩ビシート表装材 4……パーティングライン部 5……塩ビシートウエルド部(センター部)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型のパーティングラインが肉厚方向のセ
    ンターからずれるように、コア型とキャビティ型の両者
    の巾を設定したつきあて式金型内に芯材を固定した後、
    ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を充填し、成形し、次い
    で得られた芯材を埋設したポリオレフィン系樹脂発泡粒
    子成形体を表装材で被包することを特徴とするパーティ
    ングラインが肉厚方向のセンターからずれている自動車
    用サンバイザーの製造方法。
  2. 【請求項2】ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体が発
    泡粒子内部のセル膜厚に比べ約3倍以上大きい表皮部膜
    厚を有している架橋ポリエチレン発泡粒子成形体である
    ことを特徴とする請求項1記載の自動車用サンバイザー
    の製造方法。
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