JPS60873Y2 - ロ−ルプレス機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シーツ等の布をプレス仕上げするために用い
るロールプレス機に関するものである。

ロールプレス機は一般に半割円筒状のこて体に対シて圧
迫ロールを押し当てながら回転させ、上記のこて体を加
熱しながらこて体と圧迫ロールとの間に布を送り込んで
プレス仕上げするように構成されている。

第１図は３連型のロールプレス機の一例を示し、３個の
こて体１ａ、ｌｂ、ｌｃが平行に列設され、それぞれの
こて体に対して圧迫ロール２ａｔ ２ｂｔ ２ｃが
当接され、エアーシリンダ３ａｔ ３ ｂ、 ３
ｃによって加圧されている。

Ｐは上記の各エアシリンダに供給される圧力空気の圧力
源である。

各こて体１ ａ、１ ｂｙ され、各圧迫ロール２ａ。

１ｃは蒸気によって加熱 ２ｂ、２ｃは駆動装置 （図示せず）によってそれぞれ矢印Ａ、同Ａ′、同Ａ“
のごとく回転せしめＣれる。

プレス仕上げされる布４は、送りコンベア５によってこ
て体１ａと圧迫ローラ２ａとの間の喰い込み部６に送り
込まれる。

上記の喰い込み部とは、圧迫ロール２ａの上半部の表面
の部分が矢印Ａ方向に回動したとき、こて体１ａに接触
し始める個所である。

喰い込み部６に送り込まれた布４は、圧迫ロール２ａと
共に回動しながら加熱されたこて体１ａの凹面に摺触し
、加圧されて、次第に乾燥しつつ皺を延ばされる。

こて体１ａと圧迫ロール２ａとの間を通過した布は、順
次こて体１ｂと圧迫ロール２ｂとの間、こて体１ｃと圧
迫ロール２Ｃとの間を通過してプレス仕上げされる。

以上のように構成された従来形のロールプレス機におい
ては次のような技術的問題があった。

シーツ等の布をロールプレス機でプレス仕上げする場合
、一般に、仕上がり品質を良くするため布に糊を含ませ
てロールプレス機に送り込まれるが、布に含まれていた
糊が喰い込み部６でこて体１ａと圧迫ロール２ａとの間
で押圧されて、こて体１ａの表面に付着する。

付着した糊はこて体１ａの熱によって乾固する。

上記のようにしてこて体１ａの喰い込み部の表面に糊が
固着していると、シーツ等の布４を喰い込み部６に送り
込もうとしたとき滑らかに送り込まれず、皺を生じ易い
。

このため定期的にこて体の喰い込み部付近を清浄しなけ
ればならないので多くの労カダ費し、作業能率が阻害さ
れる。

本考案は以上の事情に鑑みて為され、こて体の喰い込み
部に糊が付着して乾固する虞れの無１．ｓｇ−ルプレス
機を提供することを目的とする。

上記の目的を遠戚するため、本考案はこて体内面の喰い
込み部、すなわち従来装置において糊が付着乾固する虞
れのあった部分のみを合成樹脂の板て覆い、かつ、該こ
て体の凹面の内上記の喰い込み部以外の部分は合成樹脂
の板で覆わないことを特徴とする。

次に、本考案の一実施例を第２図、及び第２図の喰い込
み部６付近の拡大一部断面図である第３図について説明
する。

本実施例は合成樹脂の板としてテフロン（商標名）の柔
軟な長方形のシート（厚さ約１．５ｍｍ）を用い、こて
体１ａの喰い込み側の端部に合成樹脂シート７の一端を
取りつけ、これをエプロン状に喰い込み部６へ垂らし込
む。

８は押え板、９は取付ネジである。

上記の合成樹脂シートクの幅寸法はこて体１ ａ、及び
圧迫ロール２ａの長さ方向の寸法にほぼ揃える。

また、該合成樹脂シート７の長さ寸法は、その先端が喰
い込み部６から圧迫ロールの回転方向（矢印Ａ）に垂ら
し込まれる長さ１が数センチメートルになるように設定
する。

以上のように構成したロールプレス機においては、布の
喰い込み部６付近に糊が付着乾固する虞れが無い。

本考案者らの実験によると、喰い込み部６付近で合成樹
脂板（実験においてはテフロンシート）の表面に糊が付
着乾固しようとしてもその暇が無く、乾燥固着しないう
ちに合成樹脂板の表面から剥がれて布４と一緒に矢印Ａ
方向に巻き込まれてゆくことが確認された。

上記の実施例においては比較的柔軟な合成樹脂のシート
を用いたが、本考案を実地に適用する場合、合成樹脂の
種類を任意に選定して用いることができる。

また、その取付方法も、上記の実施例のようにエプロン
状に垂らし込むことに限られず、接着等、任意の方法を
選定して用いることができる。

要はこて体の喰い込み部表面を糊ばなれの良い合成樹脂
で覆うことによって上述の作用効果が得られる。

従って本考案における合成樹脂の板には、フィルム、シ
ート等も含まれる。

以上説明したように、本考案を適用すると、ロールプレ
ス機において布の喰い込み部付近に糊が付着乾固する虞
れが無く、定期的な清掃によって付着した糊を取り除く
必要が無いので労力が節減され、かつ作業能率が向上す
るという優れた実用効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来型ロールプレス機の正面図、第２図は本考
案に係るロールプレス機の一実施例の正面図、第３図は
上記実施例の喰い込み部付近の拡大一部断面図である。 １ ａ、 １ ｂ、 １ ｃ・・・こて体、２ａ、
２ｂ、２ｃ・・・圧迫ロール、３ａ、３ｂ、３ｃ・・・
エアーシリンダ、４・・・布、５・・・送りコンベア、
６・・・喰い込み部、７・・・合成樹脂板、８・・・押
さえ板、９・・・取付ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円弧状の凹面を有するこて体の凹面に圧迫ロールを摺触
   せしめ、両者の間にプレス仕上げすべき布を走り込んで
   連続的に通過させるロールプレス機において、上記こて
   体凹面の喰い込み部を覆う形状の合成樹脂板を構成し、
   この合成樹脂板を前記こて体凹面の喰い込み部に取り付
   け、該凹面の内の喰い込み部のみを合成樹脂板で覆った
   ことを特徴とするロールプレス機。