JPH0235778Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はフユージングによる各種芯地接着と、
ポケツト、ケンボロ、ベルト等の各種形折り成
形、及び綜合プレス用に使用するフユージングマ
シンに関するものである。

（従来の技術） 従来のフユージングマシンは、第４図の如くス
トリツプヒータ１を内蔵したドラム２を、外廓を
形成する箱体３内に回転自在に軸支し、該ドラム
２の周りに回転自在に軸支したローラー４，５，
６，７と、モーター８の駆動により回転するゴム
ローラー９を軸設し、該ローラー４，５，６，７
及びゴムローラー９を連動する如く巻回するシリ
コンベルト１０を、ローラー４と、ゴムローラー
９間に於て、ドラム２の外周面に圧接する如く張
設したローラープレス機構を有しローラー４の前
方に後端縁が該ローラー４の下端縁と適間隙をへ
だてゝ加工布搬入用台板１１を、又ローラー７の
前方に後端縁が該ローラー７の上端縁と適間隙を
へだゝ加工布取出用台板１２を配設し、回転する
シリコンベルト１０と、これに圧接するドラム２
の外周面間に圧迫され乍ら通過する加工布Ｗのフ
ユージング、ポケツト等の形折り成形及び綜合プ
レス加工をするベルト方式のものが使用されてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、従来のベルト方式のフユージングマシ
ンは、ベルトの損傷が甚だしく、耐用期間が短い
ので、暫々交換を必要とするが、交換には多大の
労力と時間を要すると共に、シリコンベルトは高
価であるから、度々の交換は極めて不経済である
等の問題があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記の問題点を解決するノーベルト方
式のフユージングマシンを提供するもので、その
構成を図によつて説明すると、第１図、第２図に
より外周面に夫々テフロン（登録商標）及びシリ
コン加工を施し、ストリツプヒーター２１，２２
を内蔵した上部ドラム２３と下部ドラム２４を、
外廓を形成する箱体２５内に、平行で上下に近接
して配置し、上部ドラム２３を回転自在に、下部
ドラム２４をモーター２６に連動して回転する如
く軸支すると共に、上部ドラム２３を調整ねじ２
７，２７の回転操作により昇降して上下部ドラム
２３，２４間の間隙及び接触圧の調整を可能とす
る。

箱体２５の前部には、加工布搬入用台板２８
を、上面２９の後端縁が前記上下部ドラム２３，
２４の対接部と適間隙をへだてゝ水平に設置し、
箱体２５の後部には前後部ローラー３０，３１間
を通気性のシート材によるベルト３２を張設し、
モーター３３により回動する加工布搬出用のベル
トコンベアー３４を、前端縁が上下部ドラム２
３，２４の対接部より適寸法下方に位置する如く
下部ドラム２４と若干の間隙をへだてゝ水平に設
け、その後端部後下部に加工布受け容器３５を付
設する。

下部ドラム２４の下方には、モーターに連動す
る冷却用の吸気式フアン３６を設置し、吸気管３
７の先端開口部を、前記ベルトコンベアー３４の
上側ベルト部３２′と下側ベルト部３２″間に挿入
する、上方を金網３８により被蓋した箱形の吸気
箱体３９の中空室４０内に連通する如く接続し、
本考案のフユージングマシンＡを構成するもので
ある。

（作用） 次に本考案の作用を説明すると、ストリツプヒ
ーター２１，２２に通電して加熱し、モーター２
６を駆動して下部ドラム２４を矢印Ｒ方向に回転
し、調整ねじ２７，２７を操作して上部ドラム２
３を昇降して、上下部ドラム２３，２４間の間隙
又は接触圧を加工布Ｗの厚みに対応する如く調整
すると共に、モーター３３を駆動してベルトコン
ベアー３４を矢印Ｓ方向に回動し、冷却用の吸気
式フアン３６を稼動して作業準備を完了する。

布と芯地を融着する場合は、前記接着剤を含滲
又は塗布した芯地と布を重ねた加工布Ｗを、加工
布搬入用台板２８の上面２９に載せ、後方に摺動
し、上下部ドラム２３，２４間に挾挿すれば、下
部ドラム２３は、加工布Ｗを介して下部ドラム２
４に連動して矢印R′方向に回転し、加工布Ｗは、
上下部ドラム２３，２４間で圧迫され乍ら加熱さ
れた該ドラム２３，２４により接着剤が溶解して
布と芯地は接着すると共にプレスされて後方に送
り出され、ベルトコンベアー３４上に移送され、
該コンベアー３４による後方への搬送中に、吸気
式フアン３６の回転により生ずる吸気により冷却
され、加工布受け容器３５内に収納されてフユー
ジング作業を完了するものである。

又ポケツトやケンボロ等の形折り成形に使用す
る場合は、予め所定の型折りした布を上下部ドラ
ム２３，２４間を通して行い、綜合プレス用に使
用する場合は、プレスする品を上下部ドラム２
３，２４間を通して行うものである。

（効果） 従来のフユージングマシンは、フユージング及
びプレス部分にシリコンベルト等の耐熱ベルトを
使用しているが、損傷が甚だしく耐用期間が短い
ので暫々交換を必要とし、その交換には多大の労
力と時間を要すると共に、該ベルトは高価である
から極めて不経済である等の欠点があるが本考案
のフユージングマシンはノーベルト機構であるか
ら、これ等の欠点がなく、長期間の連続使用が可
能で、フユージング及びプレス作業の能率向上と
経費の節減に優れた効果を有するものである。

（実施例） 第３図は本考案の第１実施例を示すものでフユ
ージングマシンＡの加工布搬出用のベルトコンベ
アー３４を、下部ドラム２４の下方に若干の間隔
をへだて、両側部が下部ドラム２４より前後方向
に突出する如く水平に設け、その前端部の前方下
部に加工布受け容器３５を付設し、下部ドラム２
４の下方にはモーターに連動する冷却用の吸気式
フアン３６を設置し、吸気管３７の先端開口部
を、ベルトコンベアー３４の上側ベルト部３２′
と下側ベルト部３２″間に挿入する上方を金網３
８により被蓋した箱形の吸気箱体３９の中空室４
０内に連通する如く接続し、フユージングマシン
A′を構成するもので、ストリツプヒーター２１，
２２に通電して加熱し、モーター２６を駆動して
下部ドラム２４を矢印Ｒ方向に回転し、調整ねじ
２７，２７を操作して上部ドラム２３を昇降し
て、上下部ドラム２３，２４間の間隙又は接触圧
を加工布Ｗの厚みに対応する如く調整すると共
に、モーター３３を駆動してベルトコンベアーを
矢印S′方向に回動し、吸気式フアン３６を稼動し
て、加工布Ｗを加工布搬出用台板２８より上下部
ドラム２３，２４間に挾挿し、該ドラム２３，２
４間で加工された加工布Ｗをベルトコンベアー３
４上に落下させ、該コンベアー３４により前方に
移送中に、吸気フアン３６の回転により生ずる吸
気により冷却して、加工布受け容器３５内に収納
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の中央縦断面図、第２図はベル
トコンベアーと吸気式フアンの取付状態を示す拡
大縦断面図、第３図は本考案の第１実施例の中央
縦断面図、第４図は従来のフユージングマシンの
中央縦断面図を示す。 ２１，２２……ストリツプヒーター、２３……
上部ドラム、２４……下部ドラム、２５……箱
体、２６……モーター、２８……加工布搬入用台
板、３２……ベルト、３２′……上側ベルト部、
３２″……下側ベルト部、３４……ベルトコンベ
アー、３６……吸気式フアン、３７……吸気管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 夫々にストリツプヒーターを内蔵した回転自在
   の上部ドラムと、モーターに連動して回転する下
   部ドラムを、外廓を形成する箱体内に平行で上下
   に近接する如く軸支すると共に、上下部ドラムの
   前方に加工布搬入用台板を、後方又は下方に通気
   性のシート材によるベルトを張設した加工布搬出
   用のベルトコンベアーを夫々水平に設け、該ベル
   トコンベアーの下方に冷却用の吸気式フアンを吸
   気管の先端部が上下側ベルト部間に開口する如く
   設置したことを特徴とするフユージングマシン。