JPS60856B2 - 電気調理器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気調理器に関するもので、容器の底面に発熱
体を押圧し、かつ容器底面の温度上昇時に、自動スイッ
チに集中的に熱を供給することにより、容器外周の温度
上昇を少なくして、外殻や容器に戦瞳される物の必要耐
熱度を低くし、経済性、安全性を向上させることを目的
とするものである。

従来のこの種の調理器、例えば卵ゆで器や蒸し器等「水
を加熱して蒸気を発生させ、水が驚くなると急速に容器
の温度が上昇する調理器では、自動スイッチが働く時点
において容器全体の温度上昇が大きくなるので、容器を
覆う外殻や蓋等は耐熱性の高いものが要求され、そのた
め、高価なポリサルホンや熱硬化性の合成樹脂材料、あ
るいは金属材料が用いられていた。

この場合、金属材料においては、形の自在さや構成部品
の簡素化が図られないという欠点を有していた。

また容器内の調理物が確認できるような蓋はガラス以外
になく、金属性の蓋を用いた場合は、使用性が悪く、か
つコスト的にも安価にすることができなかった。本発明
は上記従来の欠点を解消するもので、以下、本発明の一
実施例を添付図面にもとづいて説明する。

図において、１は略筒状の外殻で、この外殻１の上端に
は皿状の容器２のフランジ部２ａが敦贋されている。

また容器２の底面は外周部２ｂが低く、かつ中央部２ｃ
が高く形成され、中央部２ｃの下面には平板状の発熱体
３が配設されている。４は容器２に載層された卵皿で、
この卵皿４には卵４ａが数層される複数の透孔４ｂと、
把持部材４ｃが設けられている。

５は蓋で、この蓋５は透明で中位の耐熱度を有するポリ
カーボネィト樹脂により構成され、かつ上部につまみ部
５ａと蒸気抜き穴５ｂを形成し、さらに下端には容器２
のフランジ部２ａに戦層される鍔部５ｃと、この蓋５の
内面に霧結した水を容器２内へ導く水切り用リブ５ｄが
内周部に設けられている。

７は略四つ手状に構成され、かつ弾性を有する付勢部村
で、この付勢部材７は容器底面の外周部２ｂの裏面に固
着された支持用ボス８に橋架された断面Ｕ字状の支持部
材９と、発熱体３の間に位置し、かつ発熱体３を容器底
面の中央部２ｃの裏面に押圧している。

１川ま発熱体３、支持部材９も押圧部材７の各透孔３ａ
，９ａ，７ａを貫通して容器底面の略中央に上端が固着
された感熱ボスで、この感熱ボス１０の下端には、バイ
メタル１１、固定機点板１２、固定板１３、反転接点板
１４、調節板１５および絶縁体１６を一体的に構成して
なる自動スイッチ１７と、略Ｕ字状の敬付金具１８が固
着されている。

１９は自動スイッチ１７のＯＮ，ＯＦＦ操作を行なう操
作レバーで、この操作レバー１９の一端は反転接点板１
４に固定され、かつ他端には操作つまみ部１９ａが形成
されて外殻１に設けられたスリット穴２０より外方に突
出している。

２１は外殻１の下端開□を閉塞する底蓋で、この底蓋２
１は弾性を有する材料で構成されている。

２２は外殻を支持する逆皿状の台座で、この台座２２は
前言己取付金具１８に、底蓋２１とともに、容器２の中
央部２ｃが常温時に変形しない程度に変形させて固定部
村２３で固定している。

前記発熱体３はシーム板３ｂと、絶縁被覆された発熱板
３ｃと、押え板３ｄで構成され、かっこの発熱体３は全
体の下方への変形強度を付勢部材７の変形強度より強く
なるように構成している。

２４は遮熱板で、この遮熱板２４は支持部村９に固着さ
れ、かつバイメタル１１と発熱体３の間に配設されてい
る。

２５は運搬用の把手、２６は電源コードであり、発熱体
３と自動スイッチ１７が直列に接続されている。

上記構成において動作を説明する。

容器２に水２７を入れ、操作レバー１９を上方に持ち上
げると、反転接点板１４が反転して固定接点板１２と接
続され、これによって発熱体３への通電がなされ、そし
てこの発熱体３により水が加熱されて蒸気を発生し卵４
ａを蒸す。この蒸気は蒸気抜き穴５ｂより”頃次逃げる
ことになるため、容器２内の水は少なくなり、そして容
器底面の中央部２ｃの上面が露出して空焼きの状態にな
ると、急速にこの部分の温度が上昇し始める。一方、容
器２の外周部２ｂは中央部２ｃより一段低くなっている
ので、この部分には水が残ることになり、その結果、１
０００○以上には上昇しない。

従って容器２の中央部２ｃは外周部２ｂより熱膨ヒ張が
大きくなり、上方または下方へ凸状に変形しようとする
力が発生するが、容器２の略中央は感熱ポス１０、自動
スイッチ１７「取付金具１８を介して底蓋２１および台
座２２により下方へ引張られているので、第４図に示す
ように容器２は下方に凸形状に変形する。この変形に伴
って発熱体３を下方に変位するが、この発熱体３の変形
強度は付勢部村７の変位する力より大きな変形強度を有
しているので、容器２の感熱ボス１０近傍の変位量と略
同等だけ付勢部材７の力に抗して下方へ平板状を維持し
て変位する。これにより、発熱体３の外周部分は容器２
の底面中央部の外方部より離間して隙間が発生すること
になり、その結果、容器２の中央部はますます高温とな
り、凸状変形が大きくなる。

また逆に外周部２ｂに残された水は容器２の加熱が中心
部に集中するので蒸発割合が減る。この結果、感熱ポス
１川ま急速に高温に上昇し、自動スイッチ１７のバイメ
タル１ １を加熱し、そしてこのバイメタル１１はわん
曲して反転接点板１２を押し下げて自動スイッチ１７を
ＯＦＦさせる。また遮熱板２４と発熱体３の距離も小さ
くなるため、遮熱板２４の温度も急速に高められること
になり、その結果、バイメタル１１を加熱する度合も増
す。

前記自動スイッチ１７がＯＦＦすると、発熱体３および
容器２は外周部２ｂの残水と自然放熱の作用で冷却され
るため、容器２の底面全体は均等な温度になり、凸状の
変形は底蓋２１、台座２２の張力に抗して元の状態に復
帰すると同時に発熱体３と容器２の密着も復帰する。

このように容器２の中央部２ｃが露出すると、急速に自
動スイッチ１７が働き、かつ外周部２ｂには水が残って
いるので、容器２のフランジ部２ａの温度は１００ｑ０
程度にしか上昇しない。

これによって容器２と接する外殻１や蓋５は１００００
よりやや高い耐熱度を有する材料で構成できるため、ポ
リカーボネィト製の透明蓋として使用性を高めたり、熱
可塑性で安価な合成樹脂製の外殻で運搬把手部２５等を
一体にすることができ、経済的である。また容器２のフ
ランジ部２ａに合成樹脂製の蓋５を直接戦鷹できるため
、霧結水の水切り用リブ５ｄを一体に形成でき、したが
って外観、経済性が高められるのみならず、容器２のフ
ランジ部２ａと蓋５の下端を密着できるので、蒸気がこ
の部分から逃げることはなく、その結果、熱効率を高め
ることができるとともに、噴出する蒸気による火傷の防
止もはかれる等安全性が高められるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気調理器の斜視図、
第２図は同要部断面図、第３図は同要部拡大断面図、第
４図は同菱部断面図である。 １・・・・・・外殻、２・・・・・・容器、３・・・・
・・発熱体、５・・・・・・蓋、７・・・・・・付勢部
材、９・・・・・・支持部材、１０・・・・・・感熱ボ
ス、１７・・・・・・自動スイッチ、２１・・・・・・
底蓋。 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 略筒形の外殻と、この外殻の上端に載置されるフラ
   ンジ部を有する皿状の金属製容器と、この容器の底面に
   配置された平板状の発熱体と、前記容器の下方に橋架状
   に固定された支持部材と、この支持部材と発熱体の間に
   位置して発熱体を容器底面に押圧する付勢部材と、上端
   が前記発熱体を貫通して容器の略中央に固着され、かつ
   下端に容器の温度を感知する自動スイツチと取付金具を
   取付けた感熱ボスと、前記外殻の下端開口を閉塞し、か
   つ弾性を有する材料により構成された底蓋とを備え、前
   記容器底面の発熱体取付面を他の外周底面より高い平面
   状となし、かつ前記発熱体の下方への変形強度を付勢部
   材の変形強度より強くなし、さらに前記感熱ボスの下端
   を取付金具を介して容器の略中央を下方へ引張るように
   付勢した底蓋に固定部材で結合固定してなる電気調理器
   。