JPS608452A - 内燃機関のクランクケ−ス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、剛性アップを図ったレシプロ式内燃機関のク
ランクケースに関する〇 一般に、第１図で示されるようなレシプロ式内燃機関Ｅ
にあっては、混合気の爆発行程時などピストンの往復運
動による慣性力のために、クランクシャフト２の両端部
が軸支されているクランクケース３のシャフト軸受部を
中心としたその上下刃向に、つまりシリンダ１の中心軸
Ｙ−Ｙ線方向に泊って大きな応力が作用する。実際に、
シリンダ中心軸Ｙ−Ｙ線に対して直角でクランクシャフ
ト３の中心横断面を通るＸ−Ｘ線上のケース断面にては
引張りと圧縮の繰返し応力および曲げ応力が作用してお
り、剛性の不足したクランクケース３はこの部分にクラ
ックを生じ易い。

クランクケース３の材質がアルミ合金のダイキャスト製
等の場合は、クラックの生じ易い危険断面部を厚肉化す
ることによって補強すればよいが、ケースに内蔵される
部材のスペースを考慮すれば上記の如き厚肉化には限度
がある。

本発明はか＼る従来型クランクケースの事情に鑑みてな
されたものであシ、危険断面部の厚肉化と云った方策を
採用せずとも剛性のアップを可能にする内燃機関のクラ
ンクケースを提供することを目的としている○ 本発明はこの目的達成のために、クラック発生の危険断
面部と想定されるクランクケースの軸受部壁に穿孔され
たシャフト孔を中心としたその周辺のケース断面にあっ
て、厳密にはシリンダ中心軸線に対して直角なシャフト
孔の中心横断面を跨間面とし、且つシャフト孔を挾むよ
うにしたその両側に少なくとも一本宛補強部材である例
えばボルトをネジ込んだ構造を特徴としている。

第２図以下の図面を参照しつつ本発明について詳述する
。第２図は本発明の実施例であるクランクケースの一部
断面図であり、車両平面視の縦中心線から左右側される
型式のもので、図はその一方の右側部分が例示されてい
る。図中Ｙ−Ｙ線はシリンダ１の長手方向中心軸線、Ｘ
−Ｘ線は該Ｙ−Ｙ線にｌｌでクランクシャフト２の中心
点Ｏを通る横断中心線を表わしている。クランクシャフ
ト２の両端部を軸支するクランクケース３の軸受部壁の
周辺を前記Ｙ−Ｙ線による断面で表わした第３図を併用
しながら次に説明する。

クランクケース３に型成形されたクランクシャフト２の
両端軸受部壁４は他の部分よりも比較的肉厚を有しそこ
にシャフト孔５が穿孔されている。

図中Ｚ−Ｚ線はシャフト孔５の長手方向中心線、云い換
ればクランクシャフト２の長手方向への縦断中心線を表
わしている。

しかして、前記軸受部壁４に於けるシャフト孔５を挾む
その両側には、前記Ｙ−Ｙ線方向に沿い且つＸ−Ｘ線を
跨ぐようにして２本のボルト６゜６が植え込まれる。図
示の如く、各々のボルト６はそのヘッド部をシリンダ１
１１１１にして軸受部壁４を縦断して挿通するようにネ
ジ込まれる。っ捷り、軸受部壁４のシリンダ１側の肩段
部４αから壁清いにボルト用盲−７１，６ａがケース成
形の段階で設けられていて、その大部分は通し人的に穿
孔されそして先端一部に雌ネジ６６が螺旋されている。

但し、ボルト穴６ａの略全長に亘って螺旋されていても
差し支えないが、設定強度並びに工数等のバランスから
考慮すると穴全長の螺旋は不要と云える。しかし、前記
シャフト孔５の孔心であるＸ−Ｘ線に対してその下部側
の部所には、少なくともボルト６のネジ部長さに相当す
るだけのネジ切り上り部が存在することが必須条件とな
る。この理由は後述によシ明らかとなる。

つぎに、前記シャフト孔５を挾む両側２本のボルト６．
６の成す角度がＹ−Ｙ線に対してノ・字形に拡いて傾斜
しているかの如く図示されているが、これは実際に既設
の各部材との取シ合いとか収まり具合により生じるもの
で、両ボルト６．６が各々Ｙ−Ｙ線に対して成す角度が
θ＝４５°以内の場合も含み理想的には両ボルト６．６
がＹ−Ｙ線に対して傾斜角なしの平行であることが望ま
しい。

また、ボルト６は軸受部壁４のスラスト端面７゜８（第
３図参照）の両端面に対して平行又は±２０゜以内の範
囲での傾斜が許容され、更には軸受部壁４の厚さｔ中心
線上か若しくはそれより±ｌＯｚ以内の振り分は位置に
設けられることが必要である０ これらの諸条件を備えて植設されるボルト６の材質はク
ランクケース３のそれに優る強度を有した例えば高張力
鋼ポル）　（Ｈ，Ｔ、Ｂ）その他鋼製ボルト等が用いら
れ、上記実施例の場合、シャフト孔５の両側に各々１本
宛都合２本が用いられているがこの本数に限定されるも
のではないし、捷た左右側クランクケースの両力に於い
て補強がなされることは勿論、少なくともその一方にて
補強部材として用いられるものとする。

したがって、本発明のクランクケース３け上述の如き補
強部材としてのボルト６を植設しん構成とされ、これに
より冒頭にて説明がなされたように、ピストン作動時の
慣性力にょる繰返し応力が主としてＸ−Ｘ線上の断面部
に生じてクラック発生の原因となるのを、危険断面であ
るＸ−Ｘ線に対し下側、即ちシリンダ１の対向側ケース
にボルト６をネジ込むことで前記繰返し応力をボルト６
の抗張力でもって負担させ、よってクランクケース３全
体の剛性アップを可能にするのである。

その他、本発明のクランクケースの特長を要約して列記
すれば、 α、厚肉化のスペースが無いクランクケースに対して金
型の形状をほとんど変更することなく全体の剛性アップ
が図れる。

ｈ、補強部材であるボルトの材質、直径そして本数に対
応して剛性アップの自由度が自在である。

Ｃ，クランクケース素材重量の増加が微少であるＯ ｄ、クランクケースの剛性アップは、同型のケースが格
上の排気量エンジンにも適用できることを意味し、結果
的に機関全体のコスト低減化と軽量化に繋がる。

【図面の簡単な説明】

第】図はレシプロ式内燃機関の概略断面図、第２図は本
発明の実施例であるクランクケースの一部断面図、第３
図は第２図のＹ＝Ｙ線による縦断面図を示している。 主要部分の符号の説明 Ｉ・・・・・・シリンダ　２・・・・・・クランクシャ
フト３・・・・・・クランクケース　４・・・・・・シ
ャフト軸受部壁５・・・・・シャフト孔　６・・・補強
部材としてのボルト６ａ・・・・・・ボルト用孔 出願人　本田技研工業株式会社 代理人　弁理士　藤　村　元　彦 第　３　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シリンダの中心軸線に対して直角なりランクシャフトの
   両端を軸受部壁にて軸支する内燃機関のクランクケース
   であって、前記軸受部壁に開孔されたシャフト孔を挾む
   ようにしてその両側に少なくとも一本宛の盲孔が穿孔さ
   れ、且つ前記盲孔に補強部材が前記シャフト孔の中心横
   断面を貫通するが如く螺着されていることを特徴とする
   内燃機関のクランクケース。