JPS608316B2 - アルミニウムまたはアルミニウム合金材の交流電解着色方法 - Google Patents
アルミニウムまたはアルミニウム合金材の交流電解着色方法Info
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- JPS608316B2 JPS608316B2 JP9598677A JP9598677A JPS608316B2 JP S608316 B2 JPS608316 B2 JP S608316B2 JP 9598677 A JP9598677 A JP 9598677A JP 9598677 A JP9598677 A JP 9598677A JP S608316 B2 JPS608316 B2 JP S608316B2
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- Japan
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- ions
- electrolytic
- aluminum
- coloring method
- silver
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金材(以下
「アルミ材」という。
「アルミ材」という。
)の交流電解着色法に関し、詳しくは銀イオンおよび銅
イオンの共存する弱アルカリ性電解浴中で陽極酸化処理
を施したアルミ材を交流電解することにより、銀と銅の
同時析出の相乗効果を利用して明るい黄色系ないし赤味
のある黄金色系の着色を行なう方法に関する。従来、金
属塩電解着色法としてはいわゆる浅田法(特公昭38−
1715)に代表される各種の金属塩を用いる電解着色
法が知られている。
イオンの共存する弱アルカリ性電解浴中で陽極酸化処理
を施したアルミ材を交流電解することにより、銀と銅の
同時析出の相乗効果を利用して明るい黄色系ないし赤味
のある黄金色系の着色を行なう方法に関する。従来、金
属塩電解着色法としてはいわゆる浅田法(特公昭38−
1715)に代表される各種の金属塩を用いる電解着色
法が知られている。
これらの方法で得られる色調はうすし、ゴールド色、ブ
ロンズ系色、ブラック等いずれも鉱物色感の強く暗い色
調が多い。また銀あるいは銅を主成分とする浅田法では
電解格のpH値がいずれも酸性側にあり、特に銀を主成
分とする格では長期の使用あるいは塩素等のハロゲンイ
オンの存在により銀イオンが難溶性塩を形成して沈澱し
やすく安定な電解格を得ることができなかった。また銅
を主成分とする俗についても酸性側では使用する銅イオ
ン濃度が高く、銅イオンの安定性が悪いことあるいは処
理物の水洗排水中の銅イオン濃度が高いなど実用性にお
いて不利な面がある。しかも、銅イオン単独の電解格で
は、着色処理物の耐膜性、堅牢性において他の金属塩電
解俗を用いて得られる着色処理物よりはるかに劣るとい
う欠点がある。本発明者らは上述の公知の金属塩電解着
色法において認められる色調の暗さ、浴の不安定性、着
色処理物の劣化などの種々の欠点を解決すべく鋭意研究
を重ねた。
ロンズ系色、ブラック等いずれも鉱物色感の強く暗い色
調が多い。また銀あるいは銅を主成分とする浅田法では
電解格のpH値がいずれも酸性側にあり、特に銀を主成
分とする格では長期の使用あるいは塩素等のハロゲンイ
オンの存在により銀イオンが難溶性塩を形成して沈澱し
やすく安定な電解格を得ることができなかった。また銅
を主成分とする俗についても酸性側では使用する銅イオ
ン濃度が高く、銅イオンの安定性が悪いことあるいは処
理物の水洗排水中の銅イオン濃度が高いなど実用性にお
いて不利な面がある。しかも、銅イオン単独の電解格で
は、着色処理物の耐膜性、堅牢性において他の金属塩電
解俗を用いて得られる着色処理物よりはるかに劣るとい
う欠点がある。本発明者らは上述の公知の金属塩電解着
色法において認められる色調の暗さ、浴の不安定性、着
色処理物の劣化などの種々の欠点を解決すべく鋭意研究
を重ねた。
その結果、耐膜性のよい銀イオンと色調の明るい銅イオ
ンを併存せしめ、さらに浴の安定性を図るためにこれら
のイオンと安定な鍔化合物を形成するアンモニア、アミ
ン類あるいはこれらの塩類などを添加した弱アルカリ性
の電解格を用いて電解着色することにより目的を達成し
うろことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明は、陽極酸化処理を施したアルミ材を、銀イオ
ン、銅イオンおよびこれらのイオンと鎖化合物を形成し
うるアンモニア、アミン類あるいはこれらの塩類を含有
する弱アルカリ性の電解裕中で交流電解することを特徴
とするアルミ材の交流電解着色法を提供するものである
。
ンを併存せしめ、さらに浴の安定性を図るためにこれら
のイオンと安定な鍔化合物を形成するアンモニア、アミ
ン類あるいはこれらの塩類などを添加した弱アルカリ性
の電解格を用いて電解着色することにより目的を達成し
うろことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明は、陽極酸化処理を施したアルミ材を、銀イオ
ン、銅イオンおよびこれらのイオンと鎖化合物を形成し
うるアンモニア、アミン類あるいはこれらの塩類を含有
する弱アルカリ性の電解裕中で交流電解することを特徴
とするアルミ材の交流電解着色法を提供するものである
。
本発明において用いるアルミ材は予めその表面を陽極酸
化処理しておくことが必要である。ここで行なう陽極酸
化処理は従来から広く行われている方法でよく、通常は
濃度6%〜25%の硫酸電解格にてアルミニウム、グラ
フアィト等を陰極として、電解温度18〜2000、電
流密度1〜3A/dm2、電解時間10〜60分間の条
件で直流通電することにより行なう。本発明の方法にお
いて、上記の如く陽極酸化処理を施したアルミ材を交流
電解する電解格には、銀イオン、銅イオンおよびこれら
のイオンと鍔化合物を形成しうるアンモニア、アミン類
あるいはこれらの塩類を含有せしめておくことが必要で
ある。
化処理しておくことが必要である。ここで行なう陽極酸
化処理は従来から広く行われている方法でよく、通常は
濃度6%〜25%の硫酸電解格にてアルミニウム、グラ
フアィト等を陰極として、電解温度18〜2000、電
流密度1〜3A/dm2、電解時間10〜60分間の条
件で直流通電することにより行なう。本発明の方法にお
いて、上記の如く陽極酸化処理を施したアルミ材を交流
電解する電解格には、銀イオン、銅イオンおよびこれら
のイオンと鍔化合物を形成しうるアンモニア、アミン類
あるいはこれらの塩類を含有せしめておくことが必要で
ある。
ここで銀イオンは硝酸銀、硫酸銀等の水溶性の銀化合物
を供給することによって電解裕中に存在せしめることが
できる。電解裕中における銀イオンの濃度は特に制限は
なく、鋼イオン濃度あるいは所望するアルミ材の色調等
により異なるが、通常は硝酸銀に換算して0.05〜5
夕/ぐ、好ましくは0.1〜3夕/夕とする。一方、銅
イオンは硫酸鋼、硝酸銅、炭酸鋼あるいは酢酸鋼などの
水溶性の銅化合物を供給することにより電解裕中に存在
せしめる。
を供給することによって電解裕中に存在せしめることが
できる。電解裕中における銀イオンの濃度は特に制限は
なく、鋼イオン濃度あるいは所望するアルミ材の色調等
により異なるが、通常は硝酸銀に換算して0.05〜5
夕/ぐ、好ましくは0.1〜3夕/夕とする。一方、銅
イオンは硫酸鋼、硝酸銅、炭酸鋼あるいは酢酸鋼などの
水溶性の銅化合物を供給することにより電解裕中に存在
せしめる。
また電解洛中における銅イオンの濃度は各種条件、たと
えば銀イオン濃度、電解格の斑、所望するアルミ材の色
調等により異なり一義的には定められないが、通常は硫
酸鋼に換算して0.1〜40タノク、好ましくは1〜5
夕/Zとする。本発明の方法における電解裕中には、上
述の銀イオンおよび鋼イオンのほかにこれらのイオンと
鰭化合物を形成しうるアンモニア、アミン類あるいはこ
れらの塩類を存在せしめることが必要である。
えば銀イオン濃度、電解格の斑、所望するアルミ材の色
調等により異なり一義的には定められないが、通常は硫
酸鋼に換算して0.1〜40タノク、好ましくは1〜5
夕/Zとする。本発明の方法における電解裕中には、上
述の銀イオンおよび鋼イオンのほかにこれらのイオンと
鰭化合物を形成しうるアンモニア、アミン類あるいはこ
れらの塩類を存在せしめることが必要である。
銀イオン、銅イオンをそのままの形態にて存在せしめて
おくと、種々の要因で沈澱しやすく不安定である。その
ため本発明において銀イオン、鋼イオンを安定な鍔化合
物として電解裕中に存在せしめるのである。ここでアン
モニア、アミン類あるいはこれらの塩類の電解裕中にお
ける濃度は銀イオン、銅イオンの濃度等により異なるが
、通常は存在する銀イオンおよび銅イオンのすべてと鈴
化合物を形成しうる濃度とすることが好ましい。またこ
れらのアンモニア、アミン類あるいはこれらの塩類は電
解格のpH調節剤として、さらに加えることもできる。
ここでアンモニウム塩としては一般に硫酸アンモニウム
、硝酸アンモニウムが用いられ、またアミン類としては
モノェタノールアミン、ジヱタノールアミン、トリエタ
ノールアミンなどが用いられる。本発明の方法における
電解裕中には、銀イオン、鋼イオンの両者が共に鍔化合
物の形態にて存在している。
おくと、種々の要因で沈澱しやすく不安定である。その
ため本発明において銀イオン、鋼イオンを安定な鍔化合
物として電解裕中に存在せしめるのである。ここでアン
モニア、アミン類あるいはこれらの塩類の電解裕中にお
ける濃度は銀イオン、銅イオンの濃度等により異なるが
、通常は存在する銀イオンおよび銅イオンのすべてと鈴
化合物を形成しうる濃度とすることが好ましい。またこ
れらのアンモニア、アミン類あるいはこれらの塩類は電
解格のpH調節剤として、さらに加えることもできる。
ここでアンモニウム塩としては一般に硫酸アンモニウム
、硝酸アンモニウムが用いられ、またアミン類としては
モノェタノールアミン、ジヱタノールアミン、トリエタ
ノールアミンなどが用いられる。本発明の方法における
電解裕中には、銀イオン、鋼イオンの両者が共に鍔化合
物の形態にて存在している。
ここで両イオンのうちの一方しか存在しない電解格、例
えば銀イオンの銭化合物のみしか存在しない露鱗浴では
、得られる着色処理物の色調は黄色系黄金色から渋味の
ある茶系の黄金色となるが、全体にやや暗い色調となる
。また銅イオンの錆化合物のみしか存在しない電解俗で
は、得られる着色処理物の色調は肌色から赤茶色ないし
赤褐色となるが、着色皮膜の耐候‘性、耐摩耗性等にお
いて十分でない。本発明の方法では、銀イオンおよび銅
イオンを同時にかつ銭化合物の形態にて電解俗に存在せ
しめ、これらの両イオンの濃度を種々に変化させること
によって、それぞれに応じた明ろく耐候‘性にすぐれた
黄金色系の着色処理物が得られる。
えば銀イオンの銭化合物のみしか存在しない露鱗浴では
、得られる着色処理物の色調は黄色系黄金色から渋味の
ある茶系の黄金色となるが、全体にやや暗い色調となる
。また銅イオンの錆化合物のみしか存在しない電解俗で
は、得られる着色処理物の色調は肌色から赤茶色ないし
赤褐色となるが、着色皮膜の耐候‘性、耐摩耗性等にお
いて十分でない。本発明の方法では、銀イオンおよび銅
イオンを同時にかつ銭化合物の形態にて電解俗に存在せ
しめ、これらの両イオンの濃度を種々に変化させること
によって、それぞれに応じた明ろく耐候‘性にすぐれた
黄金色系の着色処理物が得られる。
電解裕中における銀イオンと銅イオンのそれぞれの濃度
により得られる着色処理物の色調は様々に変化する。ま
た両イオンの濃度が一定でも交流電解の際の電解電圧に
よっても得られる色調は若干の相違が認められる。本発
明者らは銀イオン、銅イオンの濃度を様々に変化させた
露鯛浴を用いて、陽極酸化処理を施したアルミ材を8〜
12ボルトの電解電圧にて交流電解を行なったところ、
両イオンの濃度により第1図に示すようなA〜F領域に
おいてそれぞれ異なった色調の着色処理物が得られた。
により得られる着色処理物の色調は様々に変化する。ま
た両イオンの濃度が一定でも交流電解の際の電解電圧に
よっても得られる色調は若干の相違が認められる。本発
明者らは銀イオン、銅イオンの濃度を様々に変化させた
露鯛浴を用いて、陽極酸化処理を施したアルミ材を8〜
12ボルトの電解電圧にて交流電解を行なったところ、
両イオンの濃度により第1図に示すようなA〜F領域に
おいてそれぞれ異なった色調の着色処理物が得られた。
具体的には次の如くであった。A領域:鋼イオン特有の
肌色から赤褐色系の着色B領域:銀イオン特有の黄色系
黄金色から渋味或いはかすかに赤味のある黄金色C領域
:銀イオン鋼イオンの両系統の混合した色調明るい赤味
のある黄金色で、オレンジ 系の黄金色で代表される色調 D領域:鋼イオン系格による着色時の色調が支配的な黄
金色、赤茶色の黄金色に代表される色調 E領域:オレンジ系から黄金色に至る明るい黄金色F領
域:D領域の黄金色とほぼ同じ 上記の各領域での色調は、各領域で銀イオンが増加する
に従い、銀イオン単独俗による色調が増し、銅イオンが
増加するに従い銅イオン単独格による色調が増すことは
一般的な傾向として伝えるが、後述する添加剤の量、P
H値、電解電圧などの条件などによりかなり複雑に変化
する。
肌色から赤褐色系の着色B領域:銀イオン特有の黄色系
黄金色から渋味或いはかすかに赤味のある黄金色C領域
:銀イオン鋼イオンの両系統の混合した色調明るい赤味
のある黄金色で、オレンジ 系の黄金色で代表される色調 D領域:鋼イオン系格による着色時の色調が支配的な黄
金色、赤茶色の黄金色に代表される色調 E領域:オレンジ系から黄金色に至る明るい黄金色F領
域:D領域の黄金色とほぼ同じ 上記の各領域での色調は、各領域で銀イオンが増加する
に従い、銀イオン単独俗による色調が増し、銅イオンが
増加するに従い銅イオン単独格による色調が増すことは
一般的な傾向として伝えるが、後述する添加剤の量、P
H値、電解電圧などの条件などによりかなり複雑に変化
する。
特に電解電圧の上昇は、同じ組成濃度配合の場合でも一
般に鋼系の色をより促進する傾向が認められる。銀およ
び銅イオンの含有量が上記領域の範囲以上の高濃度の場
合でも着色は可能であるが、いたずらに着色速度を促進
したり、過剰析出などの現象を示すので実用的に有利と
は云えない。本発明の方法において用いる電解俗のPH
値に関しては所定の濃度に銀イオンおよび銅イオンを含
有させた溶液にアンモニア、アミン類あるいはこれらの
塩類などを添加して行くとpH8程度から銀イオンおよ
び銅イオンが錆体化し、銭イオン特有の透明感のある色
に溶液の色が変化し、両イオンの溶解が安定なものにな
って行く。
般に鋼系の色をより促進する傾向が認められる。銀およ
び銅イオンの含有量が上記領域の範囲以上の高濃度の場
合でも着色は可能であるが、いたずらに着色速度を促進
したり、過剰析出などの現象を示すので実用的に有利と
は云えない。本発明の方法において用いる電解俗のPH
値に関しては所定の濃度に銀イオンおよび銅イオンを含
有させた溶液にアンモニア、アミン類あるいはこれらの
塩類などを添加して行くとpH8程度から銀イオンおよ
び銅イオンが錆体化し、銭イオン特有の透明感のある色
に溶液の色が変化し、両イオンの溶解が安定なものにな
って行く。
溶解性および着色の安定性の点から露解浴のpH値は8
.5〜9.5が最適であり、これ以下のpH値では両イ
オンの鰭体化が不十分で露解浴の安定性が低下する。ま
たpH値がこの範囲よりあまり高くすると交流電解中の
アルミ材の陽極酸化皮膜の劣化を来たしたり、銀イオン
および銅イオンの水酸化物形成反応が促進され電解格の
安定化が低下する。ここで電解格の餌調節剤として硫酸
、スルフアミン酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸などの
酸あるいは前述のアンモニア、アミン類あるいはこれら
の塩類などの塩基を適宜用いることも有効である。
.5〜9.5が最適であり、これ以下のpH値では両イ
オンの鰭体化が不十分で露解浴の安定性が低下する。ま
たpH値がこの範囲よりあまり高くすると交流電解中の
アルミ材の陽極酸化皮膜の劣化を来たしたり、銀イオン
および銅イオンの水酸化物形成反応が促進され電解格の
安定化が低下する。ここで電解格の餌調節剤として硫酸
、スルフアミン酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸などの
酸あるいは前述のアンモニア、アミン類あるいはこれら
の塩類などの塩基を適宜用いることも有効である。
また本発明の方法において、交流電解着色時の電解電圧
としては8〜18ボルト、特に12士3ボルト付近が銀
、鋼両金属の同時析出に最も好都合であり、電圧の上昇
は一般に鋼イオンの析出の方を優先的に促進する傾向が
認められる。
としては8〜18ボルト、特に12士3ボルト付近が銀
、鋼両金属の同時析出に最も好都合であり、電圧の上昇
は一般に鋼イオンの析出の方を優先的に促進する傾向が
認められる。
さらに本発明の方法では電解俗への添加物としてシュウ
酸、酒石酸、クエン酸などの酸類を添加することは、銀
イオンや鋼イオンを始めとする各イオンの溶解性促進お
よびスローイング性向上に有効であり、また硫酸マグネ
シウム、ホゥ酸、硫安などを添加することはスローイン
グ性の向上と着色の促進に有効である。
酸、酒石酸、クエン酸などの酸類を添加することは、銀
イオンや鋼イオンを始めとする各イオンの溶解性促進お
よびスローイング性向上に有効であり、また硫酸マグネ
シウム、ホゥ酸、硫安などを添加することはスローイン
グ性の向上と着色の促進に有効である。
これら添加剤の添加量は種類あるいは電解条件などによ
り異なるが一般には1〜30夕/その範囲において効果
的でありかつ経済的でもある。これ以下の濃度では効果
が小さく、一方これ以上の濃度でも有効であるが経済的
ではない。以上のように本発明の方法を用いれば銀と銅
の同時析出の相乗効果により、耐優性にすぐれた堅牢な
着色を従来の金属塩電解着色法では得られない明るい色
調にてアルミ材表面に施すことができる。
り異なるが一般には1〜30夕/その範囲において効果
的でありかつ経済的でもある。これ以下の濃度では効果
が小さく、一方これ以上の濃度でも有効であるが経済的
ではない。以上のように本発明の方法を用いれば銀と銅
の同時析出の相乗効果により、耐優性にすぐれた堅牢な
着色を従来の金属塩電解着色法では得られない明るい色
調にてアルミ材表面に施すことができる。
しかも、電解格組威が極めて安定しているため、操作条
件を適宜選定することによって所望する各色調の黄金色
系着色(渋味のある黄金色、明るい茶系統の黄金色、明
るいオレンジ系黄金色、赤味のある黄金色など)を容易
かつ確実に得ることができる。従って、本発明の方法に
よって明るい黄金色に着色されたアルミ材はすぐれた装
飾効果を有するものとしてアルミサッシをはじめとする
各種のアルミ建材および他のアルミ製品に好適に利用さ
れる。
件を適宜選定することによって所望する各色調の黄金色
系着色(渋味のある黄金色、明るい茶系統の黄金色、明
るいオレンジ系黄金色、赤味のある黄金色など)を容易
かつ確実に得ることができる。従って、本発明の方法に
よって明るい黄金色に着色されたアルミ材はすぐれた装
飾効果を有するものとしてアルミサッシをはじめとする
各種のアルミ建材および他のアルミ製品に好適に利用さ
れる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 1
A6063一T5なるアルミ材を硫酸濃度170夕/そ
の露鯛浴を用い1.私/dm2で30分の陽極酸化処理
を行なった。
の露鯛浴を用い1.私/dm2で30分の陽極酸化処理
を行なった。
その後、陽極酸化皮膜を形成したアルミ材にAgぶ04
0.3夕/そ、CuS04・8も03夕/夕,(Nは)
S041M/夕を含み、さらにアンモニア水にて−値9
.0とした電解裕中で9ボルト、5分間の交流電解着色
処理を施したところ、陽極酸化皮膜の上にオレンジ系の
明るい黄金色着色を施すことができた。実施例 2 A6063−T5なるアルミ材に対し実施例1と同じ陽
極酸化処理を行なった。
0.3夕/そ、CuS04・8も03夕/夕,(Nは)
S041M/夕を含み、さらにアンモニア水にて−値9
.0とした電解裕中で9ボルト、5分間の交流電解着色
処理を施したところ、陽極酸化皮膜の上にオレンジ系の
明るい黄金色着色を施すことができた。実施例 2 A6063−T5なるアルミ材に対し実施例1と同じ陽
極酸化処理を行なった。
その後、陽極酸化皮膜を形成したアルミ材にAgN03
0.25夕/そ,C鷹04・母208夕/そ,日380
35夕/そ,(N比)2S0410夕/夕を含み、さら
にモノェタノールアミンで掛値9.2とした電解裕中で
10ボルト、5分間の交流電解着色処理を行なったとこ
ろ、赤茶味の強い黄金色着色体を得た。実施例 3 A6063−T5なるアルミ材に対し実施例1と同じ方
法で陽極酸化処理を行なった。
0.25夕/そ,C鷹04・母208夕/そ,日380
35夕/そ,(N比)2S0410夕/夕を含み、さら
にモノェタノールアミンで掛値9.2とした電解裕中で
10ボルト、5分間の交流電解着色処理を行なったとこ
ろ、赤茶味の強い黄金色着色体を得た。実施例 3 A6063−T5なるアルミ材に対し実施例1と同じ方
法で陽極酸化処理を行なった。
その後、陽極酸化皮膜を形成したアルミ材にAが030
.26夕/そ、クエン酸5夕/夕,Mg2S042タノ
ク,C船04・SL05夕/そ,(N比)2S045タ
ノ〆を含み、さらにトリェタノールアミンで掛値8.5
とした電解着色洛中で10ボルト、5分間交流電解を施
したところ、明るい茶系の黄金色着色体を得ることが出
来た。実施例 4 A6063一T5なるアルミ材に対し実施例1と同じ方
法で陽極酸化処理を行なった。
.26夕/そ、クエン酸5夕/夕,Mg2S042タノ
ク,C船04・SL05夕/そ,(N比)2S045タ
ノ〆を含み、さらにトリェタノールアミンで掛値8.5
とした電解着色洛中で10ボルト、5分間交流電解を施
したところ、明るい茶系の黄金色着色体を得ることが出
来た。実施例 4 A6063一T5なるアルミ材に対し実施例1と同じ方
法で陽極酸化処理を行なった。
その後、陽極酸化皮膜を形成したアルミ材にAgN03
0.1夕/夕,CuS04・9LOI夕/そ,(N凡)
夕048夕/そを含み、さらにアンモニア水でpH値8
.5とした電解裕中で9ボルト、5分間交流電解を施し
たところ、渋味のあるかすかに赤味がかった黄金色着色
皮膜を得た。上記実施例によって得られた着色体に対し
ては、いずれもその後に封孔処理、塗装処理など従来法
に従った後処理が可能であり、これらの後処理を施すこ
とにより、アルミ材の諸物性と装飾性はより一層すぐれ
たものとなった。
0.1夕/夕,CuS04・9LOI夕/そ,(N凡)
夕048夕/そを含み、さらにアンモニア水でpH値8
.5とした電解裕中で9ボルト、5分間交流電解を施し
たところ、渋味のあるかすかに赤味がかった黄金色着色
皮膜を得た。上記実施例によって得られた着色体に対し
ては、いずれもその後に封孔処理、塗装処理など従来法
に従った後処理が可能であり、これらの後処理を施すこ
とにより、アルミ材の諸物性と装飾性はより一層すぐれ
たものとなった。
なお、各実施例において得られた着色皮膜の耐候性を始
めとするキャス性能、耐アルカリ性能は従来の金属塩交
流電解着色法によって得られた皮膜の値と同等またはそ
れ以上の値を示した。
めとするキャス性能、耐アルカリ性能は従来の金属塩交
流電解着色法によって得られた皮膜の値と同等またはそ
れ以上の値を示した。
第1図は電解浴中の銀イオン濃度および銅イオン濃度A
〜日領域と処理物の色調との関係を示す。 第「図
〜日領域と処理物の色調との関係を示す。 第「図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 陽極酸化処理を施したアルミニウムまたはアルミニ
ウム合金材を、銀イオン、銅イオンおよびこれらのイオ
ンと錯化合物を形成しうるアンモニア、アミン類あるい
はこれらの塩類を含有する弱アルカリ性の電解浴中で交
流電解することを特徴とするアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金材の交流電解着色方法。 2 電解浴中の銀イオン濃度が硝酸銀に換算して0.0
3〜5g/l、銅イオン濃度が硫酸銅に換算して0.0
5〜15g/lである特許請求の範囲第1項記載の着色
方法。 3 電解浴のpHが7〜10である特許請求の範囲第1
項記載の着色方法。 4 電解浴のpHが8〜9.5である特許請求の範囲第
1項記載の着色方法。 5 電解浴のpH調節剤として硫酸、スルフアミン酸、
シユウ酸、クエン酸および酒石酸の1種または2種以上
の酸を用いる特許請求の範囲第1項記載の着色方法。 6 交流電解の電圧が8〜20ボルトである特許請求の
範囲第1項記載の着色方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9598677A JPS608316B2 (ja) | 1977-08-12 | 1977-08-12 | アルミニウムまたはアルミニウム合金材の交流電解着色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9598677A JPS608316B2 (ja) | 1977-08-12 | 1977-08-12 | アルミニウムまたはアルミニウム合金材の交流電解着色方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5431045A JPS5431045A (en) | 1979-03-07 |
JPS608316B2 true JPS608316B2 (ja) | 1985-03-01 |
Family
ID=14152449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9598677A Expired JPS608316B2 (ja) | 1977-08-12 | 1977-08-12 | アルミニウムまたはアルミニウム合金材の交流電解着色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS608316B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4244021A1 (de) * | 1992-12-24 | 1994-06-30 | Henkel Kgaa | Verfahren zur elektrolytischen Wechselstromeinfärbung von Aluminiumoberflächen |
CN103409785B (zh) * | 2013-07-09 | 2015-12-23 | 中国船舶重工集团公司第七二五研究所 | 一种钛合金表面降低海生物附着的纳米涂层制备方法 |
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1977
- 1977-08-12 JP JP9598677A patent/JPS608316B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5431045A (en) | 1979-03-07 |
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