JPS6080095A - シエルチユ−ブ熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 １０発明の背景 （産業上の利用分野） 本発明は、熱交換壁の酸腐食の問題を有する腐食性ガス
例えば８０２等を含む露点以下の低温排ガス等から熱回
収するのに好適なシェルチューブ熱交換器に関する。

（従来技術） 排熱回収装置の一つとして、ボイラから排出される排ガ
スによってボイラ水を温めボイラ燃料の節約を図るエコ
ノマイザがある。この排熱回収装置は、ボイラから排出
される排ガスを煙突から大気中に放出する前にエコノマ
イザに導き、エコノマイザ内の伝熱管を流れるボイラ水
と熱交換させて熱エネルギの回収を図るものである。

熱エネルギの回収は回収温度を下げるほど大きくなるの
であるが、現状の排熱回収装置は回収温度を２００℃以
上としている。これは、従来の排熱回収装置が鋼管製の
加熱管から成るエコノマイザを採用していることに起因
している。即ち、排ガス温度が１５０℃前後になると、
排ガス中の水分が加熱管及びシェル内壁面に結露し、こ
れに排ガス内の８０２．８０．３が結合して硫酸に変化
するので、エコノマイザを激しく腐食する。このため、
従来は熱回収温度を２００℃以上に抑え、ボイラ水を温
めるに十分な熱エネルギを保有する排ガスをそのまま大
気に放敗せざるを得なかった。

そこで、近年は、エコノマイザの伝熱管にガラス管を採
用することによって低温排ガスからの熱回収を実現可能
なものとしている。ガラス製伝熱管は、表面に結露する
硫酸に対しても、水中に遊離する保存酸素に対しても十
分な耐食性を右するので低温排ガス下の使用にあっても
長期使用に耐え得る。しかし、このガラス製伝熱管は、
衝撃や圧力に脆いため破損し易いので取扱いに注意を要
するし、使用圧力を高くできない欠点を右する。

２　ｋｇ／　ｃｍ２以上の水圧をかけることができない
硼硅酸ガラス管の場合、管内沸騰が起こる虞がある。

しかも、従来の熱交換器にあっては、伝熱管と管板との
固定に問題がある。即ち、シェルチューブ熱交換器には
シェル側流体とチューブ側流体との直接接触を避ｔプる
ため管板を段シブでシェルとヘッダとを区画している。

一般に、この管板に穿孔されているデユープ挿通用の穴
はチューブ（伝熱管）の挿入を容易するためチューブ径
より太き目にあけられている。したがって、そのままで
はデユープを固定することができないし、隙間から液体
が洩れることとなる。そこで、金属チューブの場合、シ
ェル側とヘッダ側で圧力差がイれほと大きくない場合に
は拡管による圧着のみでチューブを管板に固定し、圧力
差が大きかったり液体の漏れに対し十分な信頼性を得た
い場合にはチューブと管板どを溶接によって固定する。

しかし、ガラス等の耐食性材料から成る伝熱管の場合、
拡管も溶接もできない。更にテフロン等の柔らかいプラ
スチックス性耐食材の場合には傷付きやずいという問題
がある。したがって、耐食性材料で被覆された伝熱管を
管板に直接強固に固定することは熱交換器の運転時ある
いは非運転時のあらゆる温度条件下での伝熱管や管板の
歪み、振動、衝撃等によって損傷する虞があるし、隙間
をあけて支持するようにすれば腐食性流体の漏れを防ぐ
ことができない。

１０発明の目的 本発明は、金属チューブを使用して腐食性ガスから熱回
収できるシェルチューブ熱交換器を提供することを目的
とする。

３− １０発明の構成 （発明の特徴的構成） 斯かる目的を達成するため、本発明は、伝熱管よりも小
径のチューブ挿入用穴を穿孔した塑性材料あるいは弾性
材料から成る取付板で伝熱管を挿入するための管板の穴
を夫々塞ぐ一方、金属チューブの腐食ガスと接触する側
の表面に耐食性材料を被覆して成る伝熱管を前記取付板
のチューブ挿入用穴に該穴を押し拡げつつ挿通させ、前
記取付板を介して前記伝熱管を管板に固定したものであ
る。

（発明の具体的構成） 以下本発明の構成を図面に示す一実施例に基づいて詳細
に説明する。

第１図に本発明のシェルチューブ熱交換器の一実施例た
る低温用エコノマイザを中央縦断面図で示す。このシェ
ルチューブ熱交換器即ち低温用エコノマイザは、管板１
に両端が固定された多数のチューブ（以下伝熱管という
〉２をシェル３内に収容し、一方のヘッダ４から導入し
た流体例えば４− ボイラ水が伝熱管２を通過する間にシェル３内を流れる
流体例えば低温排ガスとの間で熱交換を行なわせるよう
にしたものである。このシェルチューブ熱交換器にあっ
ては、管板１とチューブ２とはシェル側流体とヘッダ側
流体との直接接触を防ぐため、緊密に固定することが肝
要であるが、反面ガラス管のように脆く傷付き易い伝熱
管の場合には管板に対して強固に固定することは強度上
好ましくない等の問題を伴う。

そこで、本発明は、管板１に伝熱管２を容易に通すため
の大きめの穴５を設けて伝熱管２と管板１どが直接接触
しないように設ける一方、この管板１の穴５部分に伝熱
管２より小径のチューブ挿入用穴６をあらかじめ穿孔し
た取付板７をあてがうようにして設置し、該取付板７を
介して伝熱管２を管板１に固定するようにしたものであ
る。

取付板７は、伝熱管２をソフトかつ緊密に締め付は支持
し管板１に固定するものであって、ポリテトラフルオロ
エチレン（商品名テフロン）や塩化ビニール等の可塑性
材料又はゴム等の弾性材料によって成形され、伝熱管２
より小径のチューブ挿入用穴６を有する。この取付板７
は、伝熱管２をチューブ挿入用穴６に挿入することによ
って、チューブ挿入用穴６が塑性変形ないし弾性変形し
つつ伝熱管２と同一径の穴に押し拡げられるため、伝熱
管２に密着する。また、同時にこの取付板７は、伝熱管
２の押し込みによって押し拡げられるため、拡ｔ￥に従
ってチューブ挿入用穴６の近傍がシェル３内に突出して
漏斗状に変形するので伝熱管２を常時締め付ける弾力が
与えられている。したがって、取付板７は伝熱管２をソ
フトかつ緊密に締め付は支持できる。尚、この取付板７
はビス等の止着具８を以て管板１に取付けられ伝熱管２
を保持している。したがって、伝熱管２を保持するに必
要な最低限の剛性は要求される。また、この取付板７は
耐食性を有することが好ましいが、シェル３の内壁面に
耐食性材料のライニング９を施せば必要ない。

また伝熱管２は金属チューブ２ａの耐食性ガスと接触す
る面に耐食性材料２ｂがコーティングされている。シェ
ル３側に耐食性ガスが通過する本実施例の場合、伝熱管
２の外表面側に耐食性材料２１）が被覆されている。耐
食月利としてはほうろう等の無機物質の他テフロン、塩
化ビニール等の合成樹脂が好ましく、特に耐熱性に優れ
るほうろうないしテフロンの使用が最適である。尚、は
うろう等の無機質耐食性材料の場合、管端まで被覆する
と管端において耐食材２ｂが剥離して耐食材層にひびが
入り易いので、第２図に示すようにヘッダ４内でかつ管
端から少し内側において金属チューブ２ａが露出するよ
うに耐食性材料２ｂを被覆する場合には、第４図に示す
ように、管端部にまで被覆を施す。

また、シェル３の内壁面には耐食性材＄３１のライニン
グ９が施されている。この耐食性ライニング９としては
テフロンシー［・や塩化ビニールシート等の可塑性を有
するシート状の耐食材料が好適である。特に、高温に耐
えるテフロンの使用は好ましい。該耐食性ライニング９
には、取付板７と同様に、あらかじめ伝熱管２より小径
のチューブ挿７− 入用穴１０が伝熱管２に対応させて穿孔されている。し
たがって、伝熱管２の挿入によってチューブ挿入用孔１
０が押し拡げられるため、耐食性ライニング９は伝熱管
２に密着する。勿論、この耐食性ライニング９は、取付
板７とは異なり、伝熱壁面を腐食から守るためのもので
あるから軟質材料でも良いし、取付板７に耐食性を合せ
持つ弾性材等を使用すれば伝熱管２との間に隙間が若干
生じても差支えない。

更に、導入流体が高圧の場合には、取付板７や耐食性ラ
イニング９部分においてはシールが困難なので、第３図
に示すように、伝熱管２０両端を各々隣る伝熱管２とＵ
字管１１を以て接続し、連続的に折り返した１本の管と
する。この場合、ヘッダ４内の伝熱管両端の金属チュー
ブ２ａが露出しているため、Ｕ字管１１の接続は耐食性
材料２ｂの剥離・損傷に配慮することなく容易に行なえ
る。尚、図中の符号２６は伝熱管２に付着した腐食性物
質等を洗浄する散水管、２７は断熱材である。

８− 第６図に本発明の他の実施例を示す。これは、タンク１
３内を貫通する伝熱管１２の両端が外部に露出しており
、煙道１４等の流路内に設置して使用する貯槽型熱交換
器１５である。この貯槽型熱交換器１５は、煙道１４に
接続して伝熱管１２内に腐食性流体例えば８０２等を多
用に含む低渇排ガスを通過させる一方、伝熱管１２を囲
繞するタンク１３内にボイラ水等を導入し、熱交換させ
るものである。したがって、伝熱管１２は、金属デユー
プ１２ａの内面に耐食性材料１２ｂを被覆している。そ
して、取付板７は、第２図の実施例のものと同じ構成で
あって、管板に相当するタンクの底板１６及び天板１７
に溶接付けされた受座１８にスペーサ１９およびバッキ
ング２０を介在させて複数挿入し押え金２１をねじ込ん
で固定する。この場合、取付板７は腐食性ガスと接触し
ないので耐食性は必ずも要求されず、伝熱管１２を隙間
無く弾性支持するものであれば足りる。尚、この貯槽型
熱交換器１５の場合、ボイラ水を貯留したタンク１３の
外表面に結露を起すので、腐食性ガスと接触するタンク
底板１６及び天板１７の外表面側には耐食性被覆材２２
あるいは遮蔽板２３が設けられている。耐食性被覆材２
２は、伝熱管１２より小径のチューブ挿入用孔２４があ
らかじめ穿孔された耐食性を有する可塑性材ｒ３＋例え
ばテフロンあるいは塩化ビニール等若しくはゴム等の弾
性材料から成る。この耐食性被覆材２２は、タンク１３
の天板１７の外表面に接着剤などで貼着され、そして伝
熱管１２の挿入によってチューブ挿入用孔２４を押し拡
げて伝熱管１２に密着させるように設けられている。ま
た、遮蔽板２３は、タンク底板１Ｇにアングル材２５を
介して溶接付けされており、露点以下の低温となるタン
ク本体１３の底板表面に直接腐食性ガスが接触するのを
防止している。この遮蔽板２３はタンク１３に対して空
気層を介して取付けられているため、タンク１３内の水
によって排ガスの露点以下に冷却されることがない。し
たがって、排ガス中に８０２等の腐食性物質ど水蒸気が
混在しても、遮蔽板２３の表面では硫酸に変化しないた
め、腐食を惹起することがない。

■４発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明のシェルチュー
ブ熱交換器は、伝熱管として金属チューブに耐食性材料
を被覆したものを使用する一方、この伝熱管を可塑性材
料あるいは弾性材料から成る取付板の伝熱管より小径の
チューブ挿入用孔に押し込み、伝熱管でチューブ挿入用
孔を押し拡げつつ貫通さゼて、傷付きあるいは損傷１ノ
易い耐食材に被覆された伝熱管を管板にソフトかつ緊密
に固定しているので、腐食性流体例えば８０２を含む低
温排ガスからの排熱回収に使用しても伝熱壁の腐食の問
題は心配ない。しかも、伝熱管として金属デユープをベ
ースとしたものを使用しているので、伝熱管内に導入す
る流体の圧力をガラス管よりも高くでき、高圧部へ直ら
に送給することができる。また、本発明は、取付板を介
して損傷し易い耐食材層のコーティングが成された伝熱
管を弾性支持するＪ：うにしたので、熱交換器の運転時
あるいは非運転時のあらゆる温度条件下での伝熱１１− 管や管板の歪み、振動、衝撃等が与えられても、取付板
の変位によってこれを吸収することができ、伝熱管の損
傷の虞がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るシェルチューブ熱交換器の一実施
例である低温用エコノマイザの中央縦断面図、第２図は
第１図のＡ部拡大図、第３図は伝熱管同士を接続したエ
コノマイザを示す管端部拡大断面図、第４図は内面に耐
食材をコーティングした伝熱管の一例を示す断面図、第
５図は本発明に係るシェルチューブ熱交換器の他の実施
例である貯槽型エコノマイザの一部分を示す縦断面図で
ある。 １・・・管板、　２．１２・・・伝熱管、　２ａ、１２
ａ・・・金属チューブ、　２ｂ、２ｂ・・・耐食材のコ
ーティング、　３・・・シェル、　４・・・ヘッダ、　
５・・・管板の穴、　６・・・チューブ挿入用穴、　７
・・・取付板。 ノ喀ノ角− １２−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 伝熱管よりも小径のデユープ挿入用穴を穿孔した塑性材
   料あるいは弾性材料から成る取付板で伝熱管を挿入する
   ための管板の穴を夫々塞ぐ一方、金属チューブの腐食ガ
   スと接触する側の表面に耐食性材料を被覆して成る伝熱
   管を前記取付板のチューブ挿入用穴に該穴を押し拡げつ
   つ挿通させ、前記取付板を介して前記伝熱管を管板に固
   定したことを特徴とするシェルチューブ熱交換器。