JPS607345B2 - 陰極線管 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は改良されたィンラィン電子銃を備えた陰極線
管に関する。

この改良型ィンラィン電子銃は主に、力ラー蛍光体線管
に吸光性保護体を有する、または有さなし、線形力ラー
蛍光スクリーンと「細長い関孔またはスリットを有する
マスクとを具えたカラー映像管に利用するように意図さ
れている。

しかし、この改良型ィンラィン電子銃はほぼ円形の力ラ
ー蛍光ドットのスクリーンと、ほぼ円形の開孔を持つマ
スクとを具えたドット型カラー映像管に利用することも
できる。さらにｔ この発明は透入形または集東グリル
形管のような他の形式の陰極線管にも適用することもで
きる。ィンラィン電子銃は「共通平面にある少なくとも
２本、好ましくは３本の電子ビームを発生するように「
そしてそれらのビームを上記平面上の集中通路に沿って
管スクＩＪーン近傍の集中点または集中部へ指向させる
ように設計されている。

一般的な趨勢として、管長を短くするために偏向角を大
きくする傾向がある。例えば９００偏向管から１１０ｏ
偏向管へというような移行に際してＬ電子ビームがスク
リーンの外部に向って走作されるとき、それらの歪が一
層大きくなることが判った。このような歪は少なくとも
一部分は「管上に取付けられたヨークによって形成され
た偏向磁界の変動によるものである。この発明の目的は
これらの歪を少なくとも部分的に補正することである。
この発明によれば、陰極線管は力ラー蛍光スクリーンと
、そのスクリーンに向って複数本の電子ビームを発生「
加速し、集東させるィソラィン電子銃とを有する排気さ
れた外囲器を具えている。

このィンラィン電子銃は複数個の陰極と「陰極。スクリ
ーン間に一定距離をおいて配置された複数個の有孔グリ
ッドとを有する。ィンラィン電子銃の集東部に配置され
た静電集東電界を発生する２個のグリッドのうち少なく
とも１個には「そこから延長され、各孔の上下あるいは
左右の相対する側に配置された平行板を具えている。こ
れらの延長部はグリッド亀こよって形成された静電集東
電界に歪を発生させて各電子ビームがスクリーンの左右
端部域でほぼ円形状をなすように作用する。この発明は
異なるいくつかの形式の管に適用できるが、以下「米国
特許第３７７２５５４号に開示されているようなィンラ
ィン電子銃を有する管の改良について説明する。さらに
「ヨークの構造および動作を説明するために、米国特許
第３７２１９３び号‘こ示されているものを代表的ヨー
クとして参脇する。以下も添付図面を参照しつつ、この
発明の詳細を説明する。

第１図はガラス外囲器亀を有する矩形のカラー映像管の
平面図であり、この外周器１は矩形のファンネル部７に
よって結合された矩形のパネルすなわちキャップ３と管
状のネック部５とより成る。

パネル３はフェースプレート９とへフアンネル部？もこ
封止された外周フランジすなわち側壁とより成る。フェ
ースプレート９の内面にはモザイク状３色蛍光スクリー
ンｊ３が形成されている。第２図および３図に示すよう
に、スクリーン１３はト例えば蛍光線が管の垂直短藤Ｙ
−Ｙにほぼ平行に伸びた平行蛍光線すなわち細条の配列
より成る線形スクリーンであることが望ましい。多孔カ
ラー選択電極すなわちシャドウマスク１６はスクリーン
亀３と所定の距離関係を以つて、普通の手段によって着
脱自由に装着されている。第１図に・破線で概略的に示
された改良型ィンラィン電子銃１９はネック部５の中に
装着され、３本の電子ビーム２８Ｂ，２０Ｒおよび２０
Ｇを発生し、これを共通平面の集中路に沿ってマスク１
５からスクリーン１３に向けて投射する。第１図の管は
ネック部５とファンネル部７との接合部近傍を囲む外部
磁気偏向ヨーク２１を利用できるように設計されている
。

適当な電圧がヨーク２１１こ印加されると、３本のビー
ム２０Ｂ，２ＱＲおよび２０Ｇは垂直および水平の両磁
界の影響を受け、ビームはスクリーン１３上に矩形ラス
タをえがくように水平並びに垂直に走査される。初期偏
向面（０偏向時の偏向面）は、第１図において、ヨーク
のほぼ中央のＰ−Ｐ線によって図示されている。周辺磁
界によって、管の偏向領域はヨーク２亀から銃１９の領
域まで隣方向に延びている。煩雑さを避けるため「偏向
領域における偏向ビーム通路２０の実際の曲線は第１図
に示されていない。第２図および第３図は〜それぞれ、
この発明を用いない場合にビーム２０Ｒがスクリーンを
衝撃０した時の電子ビーム・スポット形状およびこの発
明を用いた場合に電子ビームがスクリーンを衝撃したと
きの電子ビーム・スポットの形状を示すスクリーンの正
面図である。

第２図に示すように、この発明を用いない場合、スクリ
ーン中央における電子ビームの形状はほぼ円形であるが
、スクリーンの両側では水平方向に楕円形すなわち細長
い形状となっている。水平方向の楕円とは〜水平の長軸
を有する楕円を意味する。ビームのこの伸びは映像の解
像度に悪影響を及ぼすので好ましくない。

この伸びは「ビームが水平方向に集東されないことによ
って生じる。しかし、この発明の使用によって「 スク
リーンの左右端部城におけるビーム形状はほぼ円形にな
り、あるいは少なくとも極く僅かしか水平方向に細長く
ならない。ビームを両端部域で丸くするこの補正法は、
ビームをスクリーンの中Ｄでは垂直方向に楕円形に、す
なわち楕円の最軸が垂直になるようにする。しかし、こ
の垂直方向の楕円化は「垂直解像度が走査線の数によっ
て制約されるので、解像度に問題を生じない。水平方向
の楕円化の問題は広角（例えば９００、１１０ｏ）偏向
用として使用されるヨークでいましば遭遇する。

管の形状寸法によって、水平方向に並んだ円形ビームに
利用されるよう、並びに管の水平軸に沿って自己集中さ
れるように設計されたヨークでは、水平偏向角が増すに
つれてビームを分散させる偏向磁界を形成しなければな
らない。この水平分散は、水平偏向によって水平面内に
ビームを分散させる一方、各ビーム内の電子を垂直方向
に集中させるような非点収差磁界を形成できるヨークに
よって達成される。各ビームにおける電子のこの垂直方
向の集中はそれ自体では水平ビーム間隔に影響を及ぼさ
ないが、非点磁界は、またビームを垂直方向に集中また
は集東させるとき、水平方向には各ビームを分散または
非集東させる。非点収差磁界を利用する２５Ｖ−１１０
０のィンラィン管のスクリーン中心で、非点磁界によっ
て生じる標準的電子ビームスポットは、直径４６柵の円
スポットである。しかし、隅の部分のスポットは水平方
向の長さ７．劫仇垂直方向の高さ２．７脚の水平方向に
細長いものとなる。すなわち、コーナスポットの楕円率
は２．９′１．０である。電子ビームスポットの水平方
向寸法は集東電圧を増すことによって減少させられるが
、この電圧調整はビームの垂直方向には逆効果をもたち
み、垂直方向に過集東となり、垂直方向のビデオ解像度
を悪くする。集束電圧調整だけでは適正な電子ビームス
ポットが得られない。したがって、集東電圧を変化させ
る場合には、電子ビームの形状を変える何か他の手段や
方法を講じなければならない。この変化を与える手段は
電子銃に十分な非点収差を与えることで、これによって
垂直および水平両方向に電子ビームを最適に集東させる
集東電圧を得ることができる。このような最適集東電圧
は「直交する２方向のそれぞれで完全集東させるのに必
要な理想的な電圧間の妥協になる。スクリーンの端で最
適集東が得られるように集東電圧を設定すると、スクリ
ーンの中心における偏向されないスポットは垂直方向に
細長くなる。実際において、この発明は、ビームがヨー
ク磁界に入る前にビームを予め成形するような補正用逆
歪を電子銃内で与えることにより、スクリーンの端部に
おけるヨークに起因するビームスポット歪の問題を減少
させるために、電子銃に十分な非点収差を具えた構造に
なっている。この事前成形はスクリーン中心におけるス
ポット形状にいくらかの妥協を含んでいる。この改良さ
れた電子銃１９の詳細を第４図、第５図および第６図に
示す。

銃１９は種々のグリッド電極が取付けられている２本の
ガラス支持ロッド２３を具えている。これらの電極は、
同一平面上に等間隔に配設された３個の陰極２５（各ビ
ームごとに１個）、制御グリッド電極２７、スクリーン
・グリッド電極２９、第１加速集東電極３１、第２加速
集束電極３３および遮へいカップ３５を有している。こ
れらの素子は全て上記の順にガラス・ロッド２３に沿っ
てある間隔で配置されている。各陰極２５は、電子放射
材料の被覆端４１を有するキャップ３９によって前端が
閉じられた陰極筒３７を具えている。

各陰極筒は陰極支持管４３の中に支持されている。管４
３は４個の細条４５および４７によってロッド２３に支
持されている。各陰極２５は筒３７内に配置されて脚５
１を有するヒータコイル４９によって間接加熱される。
脚５川まスタッド５７によってロッド２３に取付けられ
たヒータストラップ５３に熔接されている。制御および
スクリーングリッド電極２７および２９は微４・間隔（
約０．２３側）で隔てられた２個の平板で、各々３個の
関孔５９Ｇ，５９Ｒおよび５９Ｂと、６０Ｇ〜６０Ｒお
よび６０８とを有し、各関孔は「 カソードの被覆４１
１こ対して同一中心にあり「スクリーン軍３の方向に延
びる中心ビーム通路２８Ｒおよび２７の外側ビーム通路
２８Ｇおよび２８Ｂに沿って他の開孔に対して整層され
ている。

外側ビーム通路２８Ｇおよび２ＱＢは中心ビーム通路２
ＱＲから等間隔で配置されている。ビ…ム通路２９Ｇト
蜜■Ｒおよび２８Ｂの最初の部分はほぼ平行で〜中心軸
Ａ−Ａに一致する中央通路２０Ｒに対して約５柵離れて
いることが望ましい。第１加速集東電極３…ま、それぞ
れに関口端で相互結合された第１および第２のカップ型
部材６１および６３より成っている。第１カップ形部材
６川ま〜第５図に示ように、グリッド電極２９に近接し
３本のビーム通路２８Ｇ，２趣Ｒおよび２Ｑ職こ対して
整遣された３個の中位寸法（約１．５柳）の開孔６５Ｇ
、６５Ｒおよび６５Ｂを有している。第２カップ形部材
６３は３本のビーム通路に整遣された３個の大きな（約
４柵）開孔６７Ｇ〜６７Ｒおよび６７Ｂを有している。
第２加速集束電極３３もまたカップ型で、第１加速集東
電極３川こ近接（約１。５肋）して配置されベースプレ
ート６９とも管スクリーンの前方に向って延びる側壁す
なわちフランジ部７１とを具えている。

ベース部６９には３個の開孔７３Ｇ、７３Ｒおよび７３
Ｂが形成されているが、それらは電極３亀の隣接開孔６
７Ｇ「 溝？Ｒおよび６７Ｂよりもわずかに大きい（約
４．４柳）ことが望ましい。中央の関孔７３Ｒは隣接の
中央関孔８７Ｒ（および中央ビーム通路２ＱＲ）に対し
て整遣され「電極３１および３３に別々の電圧が印如き
れるときト開孔６７Ｒと７３Ｒとの間にほぼ対称的なビ
ーム集東電界を生成する。外側の２開孔７３Ｇおよび７
３Ｂは「対応する外側関孔６７Ｇおよび６７Ｂに対して
外側にわずかにずれており〜電極３１および３３が付勢
されたとき、外側関孔の各対間に非対称の電界を生成し
、スクリーン近傍の各外側ビーム２８Ｇおよび２８８を
別々に集東させ、さらに、各外側ビームを「中央ビーム
２趣Ｒに向って、スクリーン近傍の中央ビームの共通集
中点まで偏向させる。図示例において「ビーム開孔７３
Ｇおよび了３８のずれは約０。１５柳である。

水平偏向角が増すにつれて平たくなる上記ビームを修正
するために〜各ビームは銃の中で予め歪ませてあるので
「スクリーンの中心で垂直方向に集東されず、その結果
偏向されないビ｝ム‘スポットは垂直方向に細長くなる
。

ビームのこの事前の歪または事前の成形は、各ビームの
両側に配置されて集東電極のうちの一つからスクリーン
の方へ延びる水平平行板を設けることによって成される
。第４図乃至第６図の実施例ではち ２個の水平方向に
向いた平行板７５が、カップ型第２加速集東電極３３の
内壁に取付けられている。板７５は電極開孔７３Ｇ、７
３Ｒおよび７３８と同一の広がりを有し、それらによっ
て分離されている。板７Ｓをそのように位置づける目的
は各開孔７３Ｇ「 ７３ＲおよびＴ３８を通る垂直軸の
方向に非集東作用を生じさせるためである。他の方法と
して、垂直軸の方向の集東電界を分散するよりもむしろ
、集東電界を「水平藤の方向に過集速させるか強めるこ
ともできる。

このような強化は〜第７図に示すような第１加速集東電
極８１のカップ形部村６３の各開孔の相対する側に垂直
方向に向く板７７を配置することによって成すことがで
きる。この発明の概念は第蟹図、第９図および第９８図
を参照すれば一層詳しく理解されよう。

第８図は板７５を持たない２個の電極３３および６３に
よって形成された従来の電子レンズの垂直断面を示す。
図には電子レンズの等電位線が示され「 この電子レン
ズによって２本の電子通路７ｇおよび燈１が受ける影響
が図示されている。電子通路７期ましンズの中心線上に
あり、電子通路８１は中心から外れている。電子レンズ
は中心の電子通路？９に影響を及ぼさないが、中心から
外れた通路ではしンズの中心方向へ電子を集中させるよ
うに働く。板？６が電極３３に付加されると「等電位線
は第ｇ図に示すように板Ｔ５の方向に広がり、電極を通
る垂直面上における電子レンズの静電界を栗東させず、
すなわち歪ませる。電子レンズのこの歪は中心にある電
子通路７９‘こは影響を及ぼさないがＬ中心から外れた
電子通路８亀のレンズ中心への集中性を減少させる。板
７５は垂直軸方向の電子ビームにだけ作用するのでもこ
の軸方向の電子レンズの歪は垂直方向に細長い電子ビー
ムになるような平たい分散状態にする。垂直板？７が電
極３１の関孔６７Ｇ、翁７Ｒおよび６７Ｂの間に配置さ
れている他の方法の場合、概念的実施例は第貸図に示す
垂直方向に分散することから水平方向の集東を増すよう
に変化する。

第亀Ｇ図に示すように、板？Ｔの付加によって「等電位
線を集中させも中０から外れた電子ビーム通路奪３の集
中を増加させる。この増加した水平方向の集東によって
電子ビームを水平方向に集中させるので〜 この場合も
発生ビームは垂直方向に細長くなる。

【図面の簡単な説明】

第亀図はこの発明を用いたシャドウＧマスク形カラー映
像管の〜鱗方向の部分断面を持つ側面図、第２図および
第３図はそれぞれこの発明を利用しない場合のビームス
ポット形状およびこの発明を利用した場合のビームスポ
ット形状を示す説明図「第４図および第６図は第亀図の
点線で示した電子銃をそれぞれ軸方向に互いに直交する
平面に沿って切断して示す拡大断面図ト第６図は第薄お
よび５図に示された電子銃の電極に、水平方向に向いた
板を設けた斜視図、第７図は垂直方向に向いた板を具え
た他の電極の実施例の斜視図し第８図は板を用いない一
対のビーム関孔によって生成される築東または集中電界
を示す略図ｔ驚異図は水平板を設けた一対のビーム開孔
によって生成される袋東または集中電界を示す概略側面
図、第１８図は垂直板を設けた一対のビーム閥孔によっ
て生成される集東または集中電界を示す概略上面図であ
る。 １…ガラス外園器〜 ９…フェースプレ〜ト「 １３…
スクリーン、富５…シヤドウマスク（カラー選択用多孔
電極）、１ｇ・・・電子銃「 ２ふ・０陰極も３１およ
び鷲３…それぞれ第１および第２加速集東グリッド「８
７およびｙ３…グリッドの関孔「す５および】７…平行
板。 矛ノ図 才２図 ズ３図 才４図 矛づ図 夕６図 夕７図 夕８図 オヲ図 次の図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フエースプレートを有し、且つ前記フエースプレー
   トの内面上に形成されたモザイク・カラー蛍光スクリー
   ンと、前記スクリーンから離れて配置されたカラー選択
   用多孔電極と、前記カラー選択用多孔電極の開孔を通つ
   て前記スクリーンに至る共通平面通路に沿つて複数本の
   電子ビームを発生し、指向するインライン電子銃とを含
   む陰極線管であつて、 前記電子銃は、複数個の陰極と
   、該陰極と前記カラー選択用多孔電極との間に配置され
   た開孔の形成された複数個のグリツドとを有し、前記グ
   リツドのうちの２個は静電集束電界を形成し、前記陰極
   線管の動作中前記電子ビームは、これが大きな偏向角を
   もつて前記スクリーンを衝撃するとき、この電子ビーム
   を水平方向に長い楕円形状に歪ませる傾向のある偏向磁
   界を受け、 前記集束電界を形成するグリツドの前記ス
   クリーンに近い側のグリツドに形成された開孔の上下に
   は前記スクリーンに向つて伸びる隣接する一対の平行板
   が配置され、および／または前記集束電界を形成するグ
   リツドの前記スクリーンから遠い側のグリツドの隣接す
   る各一対の開孔間に各１枚、各外側の開孔の外側に各々
   １枚のそれぞれ前記スクリーンへ向つて延びる平行な平
   板が配置され、これによつて前記集束電界を形成する前
   記グリツドの少なくとも一方には、そのグリツドに形成
   された各開孔の両側に前記スクリーンに向つて伸びる平
   行板が設けられ、 前記平行板の作用により前記集束電
   界は、前記電子ビームに対して垂直方向に長い楕円形状
   を与えて、前記偏向磁界によつて形成される電子ビーム
   の水平方向に長い楕円形状を少なくとも部分的に補正す
   るように歪まされ、これによつて電子ビームが大きな偏
   向角をもつて前記スクリーンを衝撃するとき、この電子
   ビームは一層円形に近い形状にされる、上記陰極線管。