JPS607115B2 - 戸車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は戸車に関し、戸車を取付けた引戸等の繰返さ
れる開閉作用時に生じる衝撃が戸車部分へ伝達されるの
を緩和するのに好適なものを得ようとしている。

従来より引戸等の建具については、繰返される開閉作用
、特に勢いよく閉められる際に生じる急激な衝撃が戸車
へ伝達されると、戸車としールとが急激な圧力で接触し
、戸車およびレールを傷め易い欠点があった。

また引戸等が閉められた際、当触する柱部も引戸等に対
し夏直角でない場合が多く、その誤差分だけ引戸等にバ
ランスの狂いを生じ、戸車としールに局部的な摩耗を生
じ易かった。その為、戸車にバネ等からなる緩衝装置を
設けることも行われている。

しかし、戸車として車輪の高さ調整を可能にした、いわ
ゆる高さ調整機構付のものに、上記緩衝機構をも設置し
ようとすると、非常に構造が複雑になったり、両機構の
作用がうまく働かず、充分な性能が発揮できない欠点が
あった。

そこで、この発明においては、上記従来の欠点を解消で
きるようにしたものであり、その構成については、車輪
を取付けた保持体に対し弾力的に上下動自在な連結ピン
を取付け、上記保持体に被せたアジャスターには斜状孔
を形成し、上記アジャスターに被せたカバーには垂直孔
を形成してあり、前記連結ピンを斜状孔および垂直孔に
対して摺動自在に貴挿してあり、さらにカバーの側面に
回動自在に取付けた調整ネジをアジャスターに螺合して
、カバー内でアジャスターを水平方向に移行自在にして
いることを特徴としている。

次いで、この発明の実施態様について図を参照しながら
以下に例示する。

先ず、車輪１が２個装備されている場合の第１図（第２
図）において、２は左右に車輪１を鞄支した保持体で、
中央上部にバネによる緩衝機構部３を備えている。

この緩衝機構部３はピン３１，３１間に波形に湾曲した
板バネ３２を備え、その板バネ３２を、保持体側面に形
成した垂直長孔３３に賞挿した連結ピン３４で押さえて
いる。また連結ピン３４は垂直長孔３３の中を上下に糟
勤して移行できる状態で貴挿されてあり連結ピン３４を
中心にして、保持体２および車輪１が移動することによ
って、衝撃吸収作用を果すものである。従って、保持体
２の中央に設けた緩衝機構部３に対して、左右対称位置
に各々車輪１が取付けられることになり、連結ピン３４
を中心にして、左右の車輪１が同じように上下動すると
ともに、片側の車輪ｉが他方に対して相対的に傾斜して
上下動することも可能になっている。

４は上記連結ピン３４を斜状孔４１に貴挿して保持体２
の外側から被せているアジヤスタ−「 ５はァジャスタ
−４の外側に被せたカバーで、連結ピン３４を最も外側
で垂直孔５１内に貴挿している。

６はアジャスター４の側部に螺合した高さ調整用となる
調整ネジであって、カバー５側面に藤支して一定位置で
空転回動自在になし、アジャスター４を水平方向、即ち
、図中Ａ−Ａ′方向へ移行できるようにしている。

例えばＡ方向ヘアジャスター４を移行させると、アジャ
スター４の斜状孔４１のガイド作用によって連結ピン３
４が上方へ引き上げられ、それに伴って車輪１が保持体
２と共に上方へ引上げられるようにしく第２図参照）、
車輪１の上下高さ位置調整ができるようにしている。ま
た第４図には、前記実施例が車輪１を２個取付けている
場合に比し、車輪１を単数にした場合を例示している。

そして、１個の車輪１はバネ機構部３の連結ピン３４の
直下に取付けてある。

この発明は上記したごとき構成を有しており、３車輪に
対する保持体の一部に、車輪にかかる衝撃を緩和吸収で
きる、連結ピン３４および板バネ３２からなる緩衝機構
３を備えているので「この発明の戸車を引戸その他の建
具に装備させた場合、引戸等の繰返される開閉に伴なう
衝撃が戸車部分子へ伝達されるのを緩和吸収できる。

特に引戸等を閉めた際当触する柱等が引戸等に対し、正
確な直角をなさず狂っている場合にも引戸等のアンバラ
ンスによる戸車としール部分の局部的衝撃を緩和して戸
車およびレール等の部分が摩耗したりすることをも確実
に防止し、戸車およびし−ルの耐用年数を延長できるこ
とになり〜経済的メリットも大きい。また「調整ネジ６
を回敷させると、アジャスター４の斜状孔４１およびカ
バー５の垂直孔５１に頁挿した連結ピン３４が上下動し
、車輪１の高さ位置を自由に調整できるものである。

しかも、上記板バネ３２による緩衝機構３と、調整ネジ
６等による高さ調整機構とは、全く別個に作動するので
、振動や衝撃による板バネ３２および保持体２の移動に
よって、調整ネジ６が回動してアジャス夕−４の移動、
即ち調整ネジ６が回動してアジャスター４の移動、即ち
連結ピン３４の上下移動を起してしまう心配が無い。

則ち、調整ネジ６の回動に要する、荷重または振動等の
作用力の作用方向と、車輪１および保持体４の緩衝移動
方向とが全く異なり、しかも両者の中間には斜状孔４１
および垂直孔５１で規制される連結ピン３４を介して、
アジヤスター４を移動させる為、振動や衝撃力が直接調
整ネジ６を回動させる可能性は全く無いと言える。

従って、衝撃吸収または緩衝作用と高さ調整作用とを互
いに阻害することなく、何れも良好に発揮できる優れた
特長を有する戸車を提供できることになる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施態様を例示するものであり、第１図
は一部切欠正面図「第２図は高さ調整時の−都切欠正面
図、第３図は車輪を単数にして実施した変更例の正面図
、第４図は分解斜視図である。 １…・・・車論ー ２……保持体、３・・・・・・バネ
機構部、３１……ピン、３２……板バネ、３４……連結
ピン、４・・・・・・アジャスタ−、４１……斜状孔、
５・…・・カバー、５１…・・・垂直孔、６……調整ネ
ジ。 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車輪を取付けた保持体に対し弾力的に上下動自在な
   連結ピンを取付け、上記保持体に被せたアジヤスターに
   は斜状孔を形成し、上記アジヤスターに被せたカバーに
   は垂直孔を形成してあり、前記連結ピンを斜状孔および
   垂直孔に対して摺動自在に貫挿してあり、さらにカバー
   の側面に回動自在に取付けた調整ネジをアジヤスターに
   螺合して、カバー内でアジヤスターを水平方向に移行自
   在にしていることを特徴とする戸車。 ２ 連結ピンを保持体に形成した垂直長孔に摺動自在に
   貫挿し、連結ピンの下面に当接する板バネの両端を保持
   体に支持させることによつて、連結ピンを保持体に対し
   て弾力的に上下動自在に取付けた上記特許請求の範囲第
   １項記載の戸車。 ３ 保持体に対して、２個の車輪を連結ピンの左右対称
   位置に取付けた上記特許請求の範囲第１項記載の戸車。