JPS606724Y2 - 移動農機のセンサー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、移動農機のセンサー、特にコンバインにおけ
る刈高さセンサー或いは方向センサーのセンサーアーム
に関する。

一般に、コンバインは、第１図に示すように、本機１に
油圧装置２により昇降自在に支持されている前処理部３
を有しており、前処理部３のフレーム５にはその後方に
刈高さセンサー６及び前方のディバイダー７内に方向セ
ンサー８が設けられている。

これらセンサー６．８はそれぞれセンサーアーム１０及
び１１を有しており、刈高さセンサー６のアーム１０は
圃場面に接し、前処理部３の圃場面からの高さを検知し
て油圧装置２により前処理部３を昇降させ、刈高さを略
々一定に保つように自動制御しており、また方向センサ
ー８のアーム１１は株に接触し、株列に対するコンバイ
ンの位置を検知して本機１の左右のクローラ１２の動力
伝達を断続し、走行方向を所定株列に沿うように自動制
御している。

従来、これらセンサーアームは、丸棒やパイプ等の剛体
により構威されていたので、センサーアームにその回動
範囲以上に力が加わった場合、またその回動方向以外の
方向に力が加わった場合は、センサーアーム自体、セン
サーボックス或いはボックス内のリターン機構等に破損
を生ずることがあった。

また、それを避けるためにセンサーアームをコイルスプ
リング等の弾性体により構成することも提案されている
が、これによると圃場面等に接触するセンサーアーム端
部にゴム等で被う等の何等かの処理を必要そし、高価に
ついていた。

そこで、本考案は、センサーアームを板バネにより構威
し、かつ該バネを略々中間部で所定直線により略々直角
に折曲げ、その回動中心側がアームの回動平面方向に幅
広になると共に、その先端側がアームの回動平面に直交
する方向に幅広になるように構威し、もって前述欠点を
解消した移動農機のセンサーを提供することを目的とす
るものである。

以下、図面に示す実施例に基づき、本考案を詳細に説明
する。

刈高さセンサー６は、第２図に詳示するように、前処理
部フレーム５にブラケット５ａを介して取付けられてい
るセンサーボックス１３を有しており、ボックス１３内
にはカム及び該カムにより作動されるリミットスイッチ
が収納されている。

該カムを固定しているカム軸１４の一端はセンサーボッ
クス１３より突出し、該突出部にセンサーアーム１０が
固定されている。

即ち、センサーアーム１０はカム軸からなる回動軸１４
を中心に垂直平面にて回動し得る。

そして、センサーアーム１０は、第３図ａ、ｂに詳示す
るように、板バネより構成され、更に該板バネは略々中
間部で所定直線により略々直角に折曲げられ、その回動
中心側１０ｂがアームの回動平面方向に幅広になると共
に、その先端側１０ａがアームの回動平面に直交する方
向に幅広になるように構成されている。

従って、センサーアーム１０は接地する先端側１０ａが
その回動方向に容易に撓むことができ、また回動中心側
１０ｂがアーム１０の回動平面に直交する方向に容易に
撓むことができるようになっている。

また、方向センサー８は、第４図に詳示するように、デ
ィバイダー７の内方に設けられているセンサーボックス
１５を有しており、前述刈高さセンサー６と同様にカム
軸１６の一端がボックス１５より突出し、該突出部にセ
ンサーアーム１１が固定されている。

即ち、センサーアーム１１はカム軸からなる回動軸１６
を中心に水平面にて回動し得る。

そして、第５図ａ、ｂに示すように、センサーアーム１
１も刈高さセンサーのアーム１０と同様に板バネより構
成され、かつ該板バネは略々中間部で折曲げられ、その
板厚方向が直角に変更されている。

従って、センサーアーム１１は柱列と接触する先端側１
１ａがアーム１１の回動平面に直交する方向に幅広にな
って、回動力向に容易に撓むことができ、かつ回動中心
側１１ｂはアーム１０の回動平面の方向に幅広になって
、回動方向と直交する方向に容易に撓むことができるよ
うになっている。

本考案は以上のような構成を有するので、コンバインの
圃場走行に伴い、刈高さセンサー６のアーム１０が圃場
面に接触し、前処理部３の高さを検知し、カム軸の回動
によるリミットスイッチの作動により電磁制御バルブを
操作して油圧装置２に油を送入或いは排出し、刈高さを
自動的に制御している。

同様に、方向センサー８のアーム１１も柱列に接触し、
コンバインの走行方向を所定柱列に沿うように自動的に
制御している。

今、コンバインの後進時に、センサーアーム１０．１１
が泥等の障害物に接触し、アームの回動範囲以上に回動
しようとする力がアームに加わっても、アーム１０．１
１は板バネで構成されており、かつその先端側１０ａ、
ｌｌａはアームの回動方向に容易に撓むように配置され
ているので、アーム１０．１１は撓むことにより、その
力を吸収することができる。

また、コンバインの方向変更等により刈高さセンサー６
のアーム１０に、或いは前処理部３の下降等により方向
センサー８のアーム１１に、それぞれアームの回動平面
と直交する方向に力が加わっても、アームの回動中心側
１０ｂ、ｌｌｂは該方向に容易に撓むことができるよう
に構成されているので、アーム１０．１１は撓んでその
力を吸収する。

更に、前処理部３を下降したままで後進し、かつ回向し
た場合、刈高さセンサー６のアーム１０は泥等に引掛か
り、アームの回動力向及び回動平面と直交する方向の力
が同時に作用する。

同様に、アーム１１を引掛けたまま後進し、かつ前処理
部を昇降させると、方向センサー８のアーム１１にも回
動方向及び回動平面と直交する方向の力が同時に作用す
る。

このような場合でも、各方向の力は先端側１０ａ、１１
ａ及び回動中心側１０ｂ、ｌｌｂが同時にそれぞれ撓む
ことにより、吸収することができる。

以上説明したように、本考案によれば、センサーアーム
１０，１１はその回動力向及び該回動平面と直交する方
向に容易に撓むようになっているので、センサーアーム
にどのような力が作用してもセンサー６．７を破損する
ことはない。

また、センサーアーム１０，１１は板バネ材にプレスの
折曲げ加工を施すだけで良く、構成簡単であり、安価か
つ丈夫なセンサーアームを得ることができる。

更に、柱列等の被検知物は、センサーアーム先端側１０
ａ、ｌｌａの幅広になっている面にて接触するので、被
検知物に部分的に強い押圧力を作用することがなく、被
検知物の変形・破損等を防止することができる。

また、センサーアーム１０．１１は、被検知物と接触す
る先端側１０ａ。

１１ａがアームの回動力向に容易に撓むことができ、か
つ回動軸側１０ｂ、ｌｌｂが回動方向に撓まないので、
被検知物の接触によるアームの回動力向への撓みに対し
ては比較的剛い構成になっており、アームの被検知物の
接触位置を回動軸１４，１６に正確に伝達して誤差を減
少できると共に、アームの回動平面に直交する方向には
比較的柔い構成になっており、アームは該方向へは容易
に変形して、センサー６．８の破損を防止することがで
きる。

更に、センサーアーム１０，１１は所定直線により略々
直角に折曲げられているので、該アームが撓んでもねじ
れが生じることはなく、アームの幅広となっている面に
て常に被検知物と接触することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンバインの前処理部下部付近を示す概略図、
第２図は本考案が適用されている刈高さセンサーを示す
側面図、第３図はそのセンサーアームを示すものであり
、ａは側面図、ｂは正面図、第４図は本考案が適用され
ている方向センサーを示す正面図、第５図はそのセンサ
ーアームを示すものであり、ａは正面図、ｂは平面図で
ある。 ６・・・・・・刈高さセンサー、８・曲・方向センサー
、１０．１１・・・・・・センサーアーム、１０ａ、ｌ
ｌａ・・・・・・先端側、１０ｂ、ｌｌｂ・・・・・・
回動中心側、１４．１６・・・・・・回動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回動軸を中心に所定平面にて回動し得るセンサーアーム
   を有し、該アームの先端側に被検知物が接触してセンサ
   ーアームを回動してなる移動農機のセンサーにおいて、
   センサーアームを板バネにより構威し、かつ該板バネは
   略々中間部で所定直線により略々直角に折曲げられ、そ
   の回動中心側がアームの回動平面方向に幅広になると共
   に、その先端側がアームの回動平面に直交する方向に幅
   広になるように構威した移動農機のセンサー。