JP2606627Y2 - 移動農機における倣い走行制御装置 - Google Patents

移動農機における倣い走行制御装置

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JP2606627Y2
JP2606627Y2 JP1993073866U JP7386693U JP2606627Y2 JP 2606627 Y2 JP2606627 Y2 JP 2606627Y2 JP 1993073866 U JP1993073866 U JP 1993073866U JP 7386693 U JP7386693 U JP 7386693U JP 2606627 Y2 JP2606627 Y2 JP 2606627Y2
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Guiding Agricultural Machines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、管理機等の移動農機に
おける倣い走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】近来、こ
の種移動農機においては、走行機体に作物条を検知する
左右一対の接触センサを設け、該接触センサの左右検知
値を一致させるべく操舵機構を作動制御(接触量の少な
い側に自動操舵)する所謂倣い走行制御を行うことが提
案されている。しかるにこのものでは、左右何れか一方
の作物条(左右接触センサの検知対象)に欠株があつた
場合、一方の接触センサが非接触状態となることに基づ
いて欠株側に大きく操舵するため、走行機体が条間を外
れて走行してしまうという不具合がある。そこで、過去
所定回数分の検知値を記憶し、該記憶した検知値の合計
値もしくは平均値に基づいて自動操舵することが提案さ
れるが、このものでは、左右何れか一方の作物状に連続
した複数の欠株があつたり、左右何れも欠株であつたり
した場合、前記合計値もしくは平均値が左右で大きく相
違してしまうため、依然として欠株側に操舵して走行機
体が条間から逸脱する惧れがあつた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる移動農機
における倣い走行制御装置を提供することを目的として
創案されたものであつて、既植の作物条間を走行可能な
走行機体に、無人操作可能な操舵機構と、作物を検知す
る左右一対のアナログ式接触センサと、該接触センサの
検知値に基づいて操舵機構を作動制御する倣い走行制御
部とを備えてなる移動農機において、前記倣い走行制御
部に、左右の接触センサの接触状態を判断する接触状態
判断手段と、該接触手段判断手段の判断が、左右の接触
センサが共に接触状態であるとする判断の場合には該左
右の接触センサの検知値を一致させるべく操舵機構の作
動制御をし、左右何れか一方の接触センサのみが接触状
態であるとする判断の場合には該接触状態である接触セ
ンサの検知値を一定に維持すべく操舵機構の作動制御を
し、左右の接触センサが共に非接触状態であるとする判
断の場合には直進すべく操舵機構の作動制御をする操舵
制御手段とを設けたことを特徴とするものである。そし
て本考案は、この構成によつて、欠株に基づく条間から
の逸脱防止して倣い走行制御の信頼性および作業精度
向上できるようにしたものである。
【0004】
【実施例】次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1は乗用管理機の走行機体であ
つて、該走行機体1は、機体後部に昇降リンク機構2を
介して散布機等の作業部が連結されるものであるが、走
行機体1に設けられる走行クラツチ機構、主変速機構、
作業部昇降機構、ステアリング機構(操舵機構)、スロ
ツトル機構、PTOクラツチ機構、サイドブレーキ(サ
イドクラツチを含む)機構等の各操作部には、アクチユ
エータ駆動に基づいて無人操作を行う無人操作機構が連
繋されている。
【0005】4は機体前部に設けられる左右一対の支持
ステーであつて、該支持ステー4は、既植作物の条間に
位置すべく、機体前端部から下方後方に向けて傾斜状に
突設されると共に、その突出先端部には、それぞれ外側
方に突出して既植作物の株元部に接触する作物検知バー
5aと、該作物検知バー5aの揺動角変化を検知して後
述する制御部6に入力するアナログ式の角度センサ(ポ
テンシヨメータ)5bとからなる作物検知センサ5が設
けられているが、左右支持ステー4の基端部を支持する
第一支軸7は、機体前端部に突設されるセンサブラケツ
ト8の中間部に左右を向いて回動自在に軸支されてい
る。つまり、支持ステー4は、下方後方に向けて突出す
る検知姿勢と、該検知姿勢から後方上方に退避揺動して
走行機体1の底部に沿う退避姿勢(格納姿勢)とに揺動
変姿自在であるが、その揺動範囲には、支持ステー4の
先端部に固設されたソリ状の滑走板9が圃場面に接触す
る範囲も含まれている。
【0006】また、10は電動シリンダであつて、該電
動シリンダ10は、機体底部に突設されるシリンダブラ
ケツト11と、前記第一支軸7に揺動自在に支持される
第一アーム12との間に介設されるものであるが、電動
シリンダ10の伸縮作動に伴つて揺動する前記第一アー
ム12には、第一支軸7に一体的に設けられる第二アー
ム13が第一弾機14を介して連結されている。即ち、
電動シリンダ10の伸縮作動に基づいて支持ステー4を
強制的に揺動変姿させることになるが、支持ステー4の
検知姿勢においては、第一弾機14の付勢力に基づいて
滑走板9が圃場面に弾圧的に接触すると共に、第一弾機
14に抗する支持ステー4の退避揺動が許容されるよう
になつている。
【0007】さらに、15は前記支持ステー4の前方位
置に垂下状に配設される左右一対の畦検知バーであつ
て、該畦検知バー15の基端部を支持する第二支軸16
は、センサブラケツト8の先端部に左右を向いて回動自
在に軸支されている。つまり、畦検知バー15は、前記
支持ステー4と同様に検知姿勢と退避姿勢とに揺動変姿
自在であるが、第二支軸16に一体的に設けられる第三
アーム17を、連結ロツド18を介して前記第一アーム
12に連結しているため、電動シリンダ10の伸縮作動
に基づいて支持ステー4と共に強制的に揺動変姿せしめ
られるようになつている。
【0008】ところで、前記連結ロツド18の後端側
は、第一アーム12に回動自在に設けられるスライドピ
ース19の貫通孔にスライド自在に連結されるため、検
知姿勢における畦検知バー15の揺動が許容されるよう
になつている。そして、畦検知バー15は、連結ロツド
18に装着される第二弾機20の付勢力を受けて常時は
検知姿勢に保持されるが、畦もしくは障害物に接当した
場合には、第二弾機20に抗して後方に検知揺動するよ
うになつている。尚、21は連結ロツド18の抜止めを
するナツトである。
【0009】またさらに、22は畦検知スイツチであつ
て、該畦検知スイツチ22は、第一アーム12から後方
に突出するプレート23に設けられるが、畦検知スイツ
チ22の検知レバー22aは連結ロツド18の後端面に
対向している。即ち、畦検知バー15の検知揺動に伴う
連結ロツド18のスライドを検知し、該検知信号を制御
部6に入力するようになつている。
【0010】前記制御部6は、所謂マイクロコンピユー
タ(CPU、ROM、RAM、インタフエース等を含
む)を用いて構成されるものであるが、このものは、前
記左右の作物検知センサ5、畦検知スイツチ22、後述
する送信機24からの遠隔操作信号を受信するための受
信機25、号機コード(機体判別コード)を設定するた
めの号機コード設定スイツチ26、遠隔制御をON−O
FFするための遠隔制御メインスイツチ27、機体の旋
回角度を検知するための旋回角センサ(ジヤイロセン
サ、方位センサ等)28、車軸の回転数を検知するため
の車軸回転数センサ29、主変速機構の変速位置を検知
するための主変速センサ30、作業部の昇降位置を検知
するためのリフトセンサ31、ステアリング機構の操舵
角を検知するステアリングセンサ32、スロツトル機構
の操作位置を検知するスロツトルセンサ33等から信号
を入力する一方、これら入力信号に基づく判断で、前記
各無人操作機構、電動シリンダ10、回転灯(自律走行
確認灯)45等に作動信号を出力するようになつてい
る。即ち、制御部6は、受信信号の保持および内容チエ
ツクを行う受信制御、各スイツチからの信号入力を制御
するスイツチ入力制御、センサ類からの信号入力を制御
するA/D入力制御、作物検知センサ5等の検知に基づ
いて機体を自律走行させる自律走行制御、機体旋回角度
を計測する旋回角度計測制御、畦検知に基づいて支持ス
テー4の退避作動等を行う畦検知制御、受信信号の内容
等に応じて各無人操作機構を作動制御する無人操作制御
(ステアリング制御、ブレーキ制御、変速制御、走行ク
ラツチ制御、作業高さ制御、スロツトル制御、作業PT
O制御およびセンサ昇降制御)、さらに各種信号の出力
を制御する出力制御等を行うべく構成されている。
【0011】一方、前記送信機24は、マイクロコンピ
ユータを用いて構成される送信制御部34を備えてい
る。そして、送信制御部34は、号機コードを切換える
ための号機コード切換スイツチ35、自律走行制御をO
N−OFFするための自律走行スイツチ36、旋回角度
等の計測値をリセツトするための計測値リセツトスイツ
チ37、さらに前記各無人操作機構に対応したスイツチ
群(走行クラツチスイツチ38、主変速スイツチ39、
作業部昇降スイツチ40、ステアリングボリユーム4
1、スロツトルスイツチ42、PTOクラツチスイツチ
43、サイドブレーキスイツチ44L、44R)から信
号を入力する一方、これらの入力信号を、後述する送信
制御に基づいて送信するようになつている。
【0012】次に、前記各種制御のうち、送信制御、受
信制御、自律走行制御、旋回角度計測制御および畦検知
制御をフローチヤートに基づいて以下に説明する。ま
ず、送信制御では、カウンタの内容を参照し、これが
「0」である場合には、各スイツチの操作状態に基づい
て生成されるマトリツクスデータ(先頭と末尾に号機コ
ードが位置し、その間には各スイツチの操作データ1〜
nが並ぶ)を、8ビツト幅の送信データバツフアに一旦
格納する。続いて、通信許可状態であることを確認した
後、再度カウンタの内容を参照し、これが「0」である
場合には、アキユムレータAに同期用データである「F
FH」(11111111B)をセツトすると共に、カ
ウンタに「1」をセツトし、しかる後、前記アキユムレ
ータAにセツトした同期用データを送信するようになつ
ている。そして、同期用データを送信した後は、カウン
タをカウントアツプしながら、前記送信データバツフア
内の格納データを順次シリアル状に送信するが、操作デ
ータ1〜nを送信する際には、送信する毎にデータ値を
加算してチエツクサムSに格納するようになつている。
そして、チエツクサムSに格納された加算データは、同
期用データに偶然一致することを回避すべく第0ビツト
および第7ビツトがリセツトされた後、操作データ1〜
nに続いて送信されるようになつている。
【0013】一方、受信制御においては、まず、レジス
タを退避した後、ハード的な受信状態が正常であるか否
かを判断し、該判断がYESの場合には、アキユムレー
タAに受信データを格納する。続いて、アキユムレータ
Aに格納された受信データが「FFH」であるか否かを
判断するが、この判断がYESの場合には、正規な遠隔
操作信号の先頭であると判断してカウンタに「1」をセ
ツトすると共に、レジスタの復帰および割込みの許可を
行つた後、一旦復帰する。そして以降は、アキユムレー
タAに格納した受信データを、カウンタをカウントアツ
プしながら、受信データバツフアに順次格納するが、カ
ウンタが「2」から「m−2」(mは受信データの総
数)までの間は、受信毎にデータ値を加算してチエツク
サムに格納し、しかる後、チエツクサムに格納された加
算データの第0ビツトおよび第7ビツトをリセツトする
ようになつている。そして、m個の受信データを全て受
信データバツフアに格納した後は、先頭の号機コードと
末尾の号機コードとが一致するか否か、さらには前記加
算したチエツクサムの値と受信したチエツクサムRの値
とが一致するか否かを判断し、両判断がYESの場合に
は、一通りの遠隔操作信号を正常に受信したと判断し
て、後述する受信タイマの計時を開始すると共に、受信
データバツフアに格納した受信データをデータバツフア
に転送するようになつている。
【0014】ところで、前記受信タイマは、自律走行制
御を含むメインルーチンで参照され、ここで受信タイマ
が終了状態(計時が開始されていない状態)である場合
には、受信異常(電波障害、送信機OFF等)であると
判断してRCデータバツフア(自律走行制御等で参照さ
れる最終的なデータバツフア)の内容を消去するが、受
信タイマが未終了状態である場合、つまり遠隔操作信号
を正常に受信したと判断した場合には、さらに前記号機
コード設定スイツチ26で設定される号機コードとデー
タバツフア内の号機コードとが一致するか否かを判断す
るようになつている。そして、両号機コードが一致する
場合には、自機に対する遠隔操作信号であると判断して
データバツフア内のデータ1〜nをRCデータバツフア
に転送するが、号機コードが不一致の場合には、RCデ
ータバツフアの内容を消去するようになつている。
【0015】続いて、自律走行制御について説明する
が、該制御は、既植の作物(もしくは切株)が所定間隔
を存して並列状に存在し、かつ両端部に旋回スペースが
確保された圃場で実行することを前提とし、例えば図1
7に示す様に、農道で旋回を行うべく圃場と農道との間
に緩傾斜状の枕地を確保した所謂農道ターン圃場等で実
行することが望ましい。さて、自律走行制御では、始め
に遠隔制御メインスイツチ27のONを確認した後、前
記RCデータバツフアの内容に基づいて送信機24の自
律走行スイツチ36が操作されたか否かを判断する。こ
こでYESと判断すると、自律フラグを反転した後、自
律フラグの状態を判断する。そして、自律フラグがリセ
ツト状態である場合にはメインルーチンに復帰するが、
セツト状態である場合には、回転灯45のON操作、ス
ロツトルの上昇操作(定格回転数)、走行クラツチのO
N操作、PTOクラツチのON操作等の自律走行開始処
理を順次行うと共に、サブルーチンで定義される株倣い
方向自動制御を実行するようになつている。そして、株
倣い方向自動制御では、作物との接触に基づいて変動す
る左右作物検知センサ5の検知値を比較すると共に、両
検知値を一致させるべくステアリング機構を自動操舵し
て走行機体1を作物条に沿つて自律走行させるが、自律
走行中は、左右の作物検知センサ5が共に無接触状態に
なつたか否か、さらには無接触状態から所定距離以上
(実施例では走行距離を2m以上に設定しているが、無
接触状態からの経過時間で判断してもよく、例えば走行
速度が0.5m/sである場合には、経過時間を4秒に
設定することで2mの走行を判断することができる。)
走行したか否かを判断するようになつている。そして、
該判断がYESになつた場合には、作業部が作業行程の
終端(圃場端)に到達したと判断して株倣い方向自動制
御を解除すると共に、走行距離計測値(車軸回転数セン
サ29のカウント値)のリセツト、圃場端検出フラグの
セツト、旋回方向フラグの反転(旋回毎に方向を反転す
るための処理)、PTOクラツチのOFF操作、スロツ
トルの下降操作(中間回転数)等の作業行程終端処理を
実行するようになつている。
【0016】前記作業行程終端処理が完了すると、走行
機体1を所定距離(実施例では1.5m)だけ直進走行
させて、圃場脱出を意味する脱出フラグをセツトし、し
かる後、サブルーチンで定義される90°旋回制御を実
行して走行機体1を所定方向に90°旋回させることに
なるが、機体旋回角度が所定角度θ(実施例では65
°)に達する以前に走行距離計測値のリセツトを行い、
機体旋回角度が所定角度θに達した時点から後述する横
移動の走行距離計測を開始するようになつている。つま
り、自動旋回の直進復帰過程では、走行距離が圃場条件
に応じて変化する惧れがあるため、その影響をあまり受
けない段階で走行距離計測値をリセツトするようになつ
ている。
【0017】前記90°旋回制御が終了すると、第1回
目の旋回終了を意味する第1旋回フラグをセツトした
後、横向きになつた走行機体1を、自動直進制御(旋回
角センサ28の検知角を一定に維持すべく操舵制御する
サブルーチン)に基づいて所定距離L1だけ農道に沿つ
て横移動させるが、自動直進制御が参照する走行距離計
測値は、前述の如く自動旋回中にリセツトされているた
め、自動直進制御の走行距離目標値には、走行機体1が
旋回角度θから90°に達するのに必要な横移動距離L
4が予め加算されている。
【0018】前記自動直進制御が終了すると、横移動の
終了を意味する横移動フラグをセツトした後、前記90
°旋回制御を再度実行して第2旋回フラグをセツトする
ようになつている。ここで走行機体1は、180°の旋
回を完了して略次作業行程の走行方向を向き、かつ次作
業行程の始端まで所定距離(実施例では1.5m)を存
する位置まで到達することになるが、自律走行制御で
は、上記位置まで到達した走行機体1を次作業行程に自
動的に誘導することなく、スロツトルの下降操作(アイ
ドリング)、左右サイドブレーキのON操作、走行クラ
ツチのOFF操作等を実行して自動停止させ、しかる
後、回転灯45のOFF操作や各フラグ(旋回方向フラ
グを除く)のリセツト処理を実行するようになつてい
る。即ち、次作業行程への誘導を送信機24の遠隔操作
に基づいて行うべく、次作業行程の始端近傍位置で走行
機体1を待機させるようになつている。
【0019】ところで、前記株倣い方向自動制御におい
ては、所定の記憶領域(実施例では左右作物検知センサ
5の検知値をそれぞれ60個まで格納可能な記憶領域)
に所定時間毎(実施例ではサンプリング間隔を10m
s、車速を0.5m/sに設定しているため、300m
m分の検知値が記憶される)に左右作物検知センサ5の
検知値を格納すると共に、格納した検知値の中から左右
の最大検知値Lmax、Rmaxを検索するが、該検索した最大
検知値Lmax、Rmaxと、予め設定される最小設定値Loff、
Roff(非接触時の検知値Lref、Rrefよりも僅かに大きい
値)とをそれぞれ大小比較するようになつている。そし
て、左右の最大検知値Lmax、Rmaxが共に最小設定値Lof
f、Roffよりも大きい場合(左右の作物検知センサ5が
共に接触状態である場合)には、左右の最大検知値Lma
x、Rmaxの差(絶対値)が許容値α(不感域)を越える
か否かを判断し、ここで許容値αを越えない場合には直
進操舵する一方、許容値αを越える場合には、最大検知
値Lmax、Rmaxが小さい側に所定角度操舵することにな
る。即ち、左右の作物検知センサ5が共に接触状態であ
る場合には、左右の最大検知値Lmax、Rmaxを一致させる
べく自動操舵することによつて走行機体1を作物条に倣
つて自律走行させるようになつている。
【0020】一方、左右何れかの最大検知値Lmax、Rmax
が最小設定値Loff、Roffよりも小さい場合(左右何れか
の作物検知センサ5が非接触状態である場合)には、反
対側の最大検知値Lmax、Rmaxと予め設定される中間設定
値Lmid、Rmid(直進操舵時の最大検知値Lmax、Rmaxに相
当する値)との差を演算し、その絶対値が許容値αを越
えるか否かを判断する。そして、許容値αを越えない場
合には直進操舵するが、許容値αを越え、かつ最大検知
値Lmax、Rmaxが中間設定値Lmid、Rmidよりも大きい場合
には非接触側に所定角度操舵する一方、許容値αを越
え、かつ最大検知値Lmax、Rmaxが中間設定値Lmid、Rmid
よりも小さい場合には接触側に所定角度操舵することに
なる。即ち、左右何れかの作物検知センサ5が非接触状
態である場合には、接触側センサの最大検知値Lmax、Rm
axを一定(中間設定値Lmid、Rmid)に維持すべく自動操
舵することによつて走行機体1を作物条に倣つて自律走
行させるようになつている。尚、左右の最大検知値Lma
x、Rmaxが共に最小設定値Loff、Roffよりも小さい場合
には、左右の作物検知センサ5が共に非接触状態である
と判断して直進操舵するようになつている。
【0021】また、前記90°旋回制御においては、右
旋回の1回目、右旋回の2回目、左旋回の1回目、左旋
回の2回目のうち、何れの旋回パターンであるかを判断
すると共に、各旋回パターンに応じた目標操舵角TGTSTR
を後述する演算式に基づいて演算し、しかる後、目標操
舵角TGTSTRと現在の操舵角STEERとの差(絶対値)が許
容値αを越えるか否かを判断する。そして、許容値αを
越えない場合には操舵を停止するが、許容値αを越える
場合には、目標操舵角TGTSTRと操舵角STEERとの比較に
基づいて操舵方向を判断すると共に、目標操舵角TGTSTR
と操舵角STEERとの差に応じた速度(αより大きくγよ
りも小さい場合は低速操舵、γより大きくβよりも小さ
い場合は中速操舵、βよりも大きい場合は高速操舵、但
し、β>γ>α)で前記判断方向に操舵するようになつ
ている。
【0022】次に、前記目標操舵角TGTSTRの演算式を示
す。但し、ROTDEGは機体旋回角度(旋回角センサ28の
検知角度)、STRNTは直進操舵角データ、STR60Rは右6
0°操舵角データ、STR60Lは左60°操舵角データ、θ
Rは右旋回における直進復帰開始時の旋回角データ、θL
は左旋回における直進復帰開始時の旋回角データ、KR
は右旋回時の直進復帰に使用される係数、KLは左旋回
時の直進復帰に使用される係数である。 旋回パターン1(右旋回の1回目) ROTDEG<θRのとき TGTSTR=STRNT+STR60R ROTDEG≧θRのとき TGTSTR=STRNT+STR60R-KR・(R
OTDEG-θR)2 旋回パターン2(右旋回の2回目) ROTDEG-90<θRのとき TGTSTR=STRNT+STR60R ROTDEG-90≧θRのとき TGTSTR=STRNT+STR60R-KR・(R
OTDEG-90-θR)2 旋回パターン3(左旋回の1回目) ROTDEG>-θLのとき TGTSTR=STRNT-STR60L ROTDEG≦-θLのとき TGTSTR=STRNT-STR60L+KL・(R
OTDEG+θL)2 旋回パターン4(左旋回の2回目) ROTDEG+90>-θLのとき TGTSTR=STRNT-STR60L ROTDEG+90≦-θLのとき TGTSTR=STRNT-STR60L+KL・(R
OTDEG+90+θL)2 即ち、機体が所定の旋回角度θR、θL(実施例では50
°〜60°の範囲で設定)に達するまでは、一定の操舵
角データSTR60R、STR60Lを目標にして操舵を行うが、機
体が所定の旋回角度θR、θLになつた時点から実行され
る直進復帰動作においては、一定の直進操舵角データST
RNTを目標にすることなく、機体旋回角度が目標旋回角
度(90°)に近付くほど操舵角変化量が大きくなる二
次曲線を目標にして操舵を行うようになつている。この
ため、圃場条件の影響を受けやすい直進復帰開始直後に
は低速で操舵する一方、圃場条件の影響を受けにくい直
進復帰完了位置に近付くほど高速で操舵するようになつ
ている。
【0023】一方、メインルーチンから実行される旋回
角度計測制御は、旋回角センサ28の静止時データ(基
準値)と検知データ(実際の検知値)とに基づいて前記
90°旋回制御が参照する旋回角度計測値を演算するも
のであるが、該制御においては、まず、計測値リセツト
スイツチ37のON−OFFを判断するようになつてい
る。そして、ONである場合には、旋回角センサ28の
静止時データを取り込むと共に、旋回角度計測値をリセ
ツトするが、遠隔制御メインスイツチ27がONの状態
で走行機体1の停止を判断した場合には、前記静止時デ
ータの取込みと、旋回角度計測値のリセツトが自動的に
実行されるようになつている。一方、自律走行制御状態
(遠隔制御メインスイツチ27がONで、かつ送信機2
4の自律走行スイツチ36が操作された状態)である場
合には、左右作物検知センサ5の検知値Lhoko、Rhokoと
所定の中間設定値Lmid、Rmidとの比較に基づいて左右の
作物検知センサ5が完全な接触状態であるか否かを判断
する。そして、左右が共に接触状態である場合には、旋
回角度計測値をリセツトするようになつている。即ち、
旋回角度計測値は、前記左右の接触センサが共に接触状
態であることに基づいてリセツトされることになる。即
ち、90°旋回制御が参照する旋回角度計測値を、株倣
い方向自動制御の終了に基づいてリセツトすることな
く、左右の作物検知センサ5が共に接触状態であること
に基づいてリセツトするため、仮令株倣い方向自動制御
の終了位置付近で欠株等に基づいて誤つた操舵をしたと
しても、所定角度の自動旋回を正確に行うことができる
ようになつている。
【0024】さらに、メインルーチンから実行される畦
検知制御においては、まず、自律走行制御状態(遠隔制
御メインスイツチ27がONで、かつ送信機24の自律
走行スイツチ36が操作された状態)であるか否かを判
断し、該判断がNOである場合には畦フラグをリセツト
してメインルーチンに復帰するが、YESと判断した場
合には、前記畦検知スイツチ22のON−OFFを判断
すると共に、該判断がONである場合には畦フラグをセ
ツトするようになつている。そして、畦フラグがセツト
された場合には、電動シリンダ10の縮小作動および走
行機体1の走行停止を前記無人操作制御に対して要求す
るようになつている。即ち、畦等との接当に伴つて畦検
知バー15が検知揺動した場合には、電動シリンダ10
の縮小作動に基づいて支持ステー4および畦検知バー1
5が自動的に後方に退避すると共に、走行機体1が自動
的に停止するようになつている。
【0025】叙述の如く構成された本考案の実施例にお
いて、走行機体1を圃場の作業開始位置にセツトした
後、送信機24の自律走行スイツチ36を操作すると、
走行機体1は、作物検知センサ5の検知に基づく株倣い
方向自動制御を実行して作業行程を自律走行することに
なる。そして、走行機体1が作業行程の終端まで達する
と、そのまま所定距離を直進して圃場を脱出した後、第
1回目の90°旋回制御、自動直進制御、第2回目の9
0°旋回制御を順次実行して次作業行程の始端近傍位置
まで到達するが、該位置まで到達した走行機体1は次作
業行程に進入せずに自動停止することになる。ここで回
転灯45の消灯に基づいて待機状態を確認したオペレー
タは、送信機24を操作して走行機体1を次作業行程の
始端まで誘導し、しかる後、自律走行スイツチ36を操
作すれば、走行機体1が株倣い方向自動制御を再開して
次作業行程を自律走行することになる。
【0026】この様に、本考案が実施されたものにあつ
ては、左右の作物検知センサ5が共に接触状態である場
合には、左右の最大検知値Lmax、Rmaxを一致させるべく
自動操舵することによつて走行機体1を作物条に倣つて
自律走行させるが、左右何れか一方の作物検知センサ5
が非接触状態である場合には、他方の接触側センサの最
大検知値Lmax、Rmaxを一定に維持すべく自動操舵するこ
とによつて走行機体1を作物条に倣つて自律走行させる
ことになる。即ち、左右何れか一方の作物検知センサ5
が非接触状態になつた場合には、非接触側の検知値を無
視し、接触側の検知値のみに基づいて自動操舵するた
め、従来の如く、非接触側の検知値に基づいて誤つた操
舵をすることがない。また左右何れの作物検知センサ5
が共に非検知状態になった場合には、直進の操向制御が
実行され、この結果、欠株が種々の態様に変化したとし
て、これらに的確に対応できることになつて、欠株に基
づく条外れを確実に防止して、株倣い方向自動制御の信
頼性および作業精度を向上ができる。
【0027】しかも、作業行程の終端位置付近に欠株が
存在しても、該欠株に基づいて左右に操舵することな
く、直進状態で作業行程を脱出することになるため、脱
出後に行われる自動旋回の精度向上にも寄与することが
できる。
【0028】
【作用効果】以上要するに、本考案は叙述の如く構成さ
れたものであるから、左右一対のアナログ式接触センサ
によつて作物を検知し、その検知値に基づいて操舵機構
を作動制御して走行機体を作物条に倣つて自動操向させ
るものでありながら、左右の接触センサの接触状態が、
左右共に接触状態であると判断されるときには両検知値
を一致させるべく操舵制御がなされ、左右何れか一方の
みが接触状態であると判断されるときには該接触状態の
接触センサの検知値を一定に維持すべく操舵制御がなさ
れ、そして左右共に非接触であると判断されるときには
直進すべく操舵制御がなされることになる。この結果、
自動操向する際に、欠株のない状態と、左右何れか一方
に欠株がある状態と、左右何れも欠株である状態とのあ
いだの何れの変化にも自在に対応できることになつて、
倣い走行制御の信頼性および作業精度を向上できる
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用管理機の側面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】機体前端部の側面図である。
【図4】同上平面断面図である。
【図5】作物検知センサの平面図である。
【図6】機体側の構成を示すブロツク図である。
【図7】送信機側の構成を示すブロツク図である。
【図8】送信制御を示すフローチヤートである。
【図9】受信制御を示すフローチヤートである。
【図10】メインルーチンを示すフローチヤートであ
る。
【図11】自律走行制御を示すフローチヤートである。
【図12】同上フローチヤートである。
【図13】株倣い方向自動制御を示すフローチヤートで
ある。
【図14】90°旋回制御を示すフローチヤートであ
る。
【図15】旋回角計測制御を示すフローチヤートであ
る。
【図16】畦検知制御を示すフローチヤートである。
【図17】自律走行制御の作用を説明する圃場の平面図
である。
【図18】旋回行程を示す同上要部平面図である。
【図19】横移動距離を示す同上要部平面図である。
【図20】90°旋回制御の作用を示すグラフである。
【符号の説明】 1 走行機体 4 支持ステー 5 作物検知センサ 6 制御部 10 電動シリンダ 15 畦検知バー 28 旋回角センサ 29 車軸回転数センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−42807(JP,A) 特公 昭60−3442(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 69/00 303 G05D 1/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既植の作物条間を走行可能な走行機体
    に、無人操作可能な操舵機構と、作物を検知する左右一
    対のアナログ式接触センサと、該接触センサの検知値に
    基づいて操舵機構を作動制御する倣い走行制御部とを備
    えてなる移動農機において、前記倣い走行制御部に、
    右の接触センサの接触状態を判断する接触状態判断手段
    と、該接触手段判断手段の判断が、左右の接触センサが
    共に接触状態であるとする判断の場合には該左右の接触
    センサの検知値を一致させるべく操舵機構の作動制御を
    し、左右何れか一方の接触センサのみが接触状態である
    とする判断の場合には該接触状態である接触センサの検
    知値を一定に維持すべく操舵機構の作動制御をし、左右
    の接触センサが共に非接触状態であるとする判断の場合
    には直進すべく操舵機構の作動制御をする操舵制御手段
    とを設けたことを特徴とする移動農機における倣い走行
    制御装置。
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