JPS6064847A - テ−プロ−ル用低摩擦シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 詳しくはプラスチックフィルムを素材とするテープロー
ル用の低摩擦シートに関するものである。

本発明にあってはテープロールとは、ビデオテープや、
オーディオテープ等の磁気テープ、ある（・はシングル
８やスーパー８等の８ｍ映画フイルムの如き、可撓性を
有する長尺帯状体（以下これを単にテープという）をロ
ール状に巻いたものをいう。

このテープロールは通常カセットあるいはマガジン（カ
ートリッジ）と称せられるケースの内部で巻き戻された
り、あるいは巻き取られて使用されるが、この時、テー
プロールがケース内面と摩擦してテープの走行性が妨げ
られる虞れがある。このため一般に低摩擦シートと称さ
れる低摩擦部材がケース内面とテープロールとの間に固
設されたり、あるいは回転可能に設けられる。従って、
この低摩擦シートには、摩擦係数が低く耐摩耗性が良く
、寸法安定性があって、必要に応じて帯電防止適性を有
していることが一要求される。

従来にあっては、低摩擦シートとしてはフッ素樹脂シー
ト、シリコンまたはワックス処理紙等をはじめとして、
特開昭５０−１４．５４８２号に提案されている如き熱
可塑性フィルムの表面にフッ素化合物を含有させたシー
ト、あるし・は実公昭４３−２８５８号公報に示された
如く、ワックス、低分子量ポリエチレンおよびアルキル
硫酸エステルのナトリウム塩の少くとも１種を塗布した
シート等が知られている。

しかしながら、これらの低摩擦シートは、帯電防止性、
耐摩耗性、平面安定性の点で必ずしも満足するものでは
なく、特に、高密度ポリエチレンフィルムを使用した低
摩擦シートは帯電量が多く、このためフィルム中に種々
の帯電防止剤を添加して帯電量を小さくしようとする試
みが行われてきたが、未だ見るべき成果はなく、帯電防
止効果は小さく、それに加えてコストも高くならざるを
得なかった。

本発明は、これら従来の低摩擦シートが有する上記欠点
を除去し、しかも要求される適性を具備し、かつ安価に
製造し得る新規な低摩擦シートを提供することを目的と
するもので、これがため本発明者等は鋭意研究し種々実
験を重ねタ結果、プラスチックフィルムがテープロール
と接する面とは反対の面に、少くともアセチレンカーボ
ンブラックまたはケッチェンカーポンブラックを固形分
量の６〜３０重量係含み、溶液濃度が１０〜５０係のア
クリル酸エステル乳液からなる帯電防止層を有し、しか
もこの帯電防止層は、乾燥膜厚みで１〜２０μとされ、
フィルムと乾燥膜との総厚みが３０〜１５０μであるテ
ープロール用低摩擦シートとすることによってよ（その
目的を達することができ、本発明を得たものである。

以下本発明について詳細に説明する。第１回は本発明に
なる低摩擦シートの断面図であり、■はプラスチックフ
ィルムであって、その厚みは２０〜１４９μであって、
望ましくは５０〜１００μの厚みを有している。この高
密度ポリエチレンフィルム１中には金属繊維や、金属粉
末、カーボンブラックあるいは界面活性剤等の公知の帯
電防止剤を含有させて、帯電防止性をより一層向上させ
ることも好ましい。またこのプラスチックフィルム１を
得るに際しては、一軸方向あるいは２軸方向に分子配向
させることによってフィルムの低摩擦性、耐摩耗性剛性
をさらに向上させることができる。

本発明において用いられるプラスチックフィルムは常法
に従って得ればよ（・が、インフレーション法による時
にはブロー比が１１〜２０の範囲内がよく、望ましくは
、１２〜１６の範囲内で得られたものがよい。また延伸
による時にはその延伸倍率は１．５〜７倍の範囲内でよ
く、望ましくは２．０〜４．０倍の範囲内である。また
この高密度ポリエチレンフィルム１中には特開昭５０−
１４５４８２号公報に記載された含フツ素化合物や、ジ
メチルポリシロキサン等のシリコンやパラフィン、ワッ
クス、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸塩等の公知
の滑剤を混和添加したり、テープロールと接する表面に
塗設したり、あるいはテープロールと接する表面に微細
な凹凸を設けて低摩擦特性をさらに向上させることは好
ましい。２は帯電防止層であって、これはプラスチック
フィルムがテープロールと接する而の反対の面に設けら
れる。この帯電防止層２は、帯電防止層とプラスチック
フィルムとの接着との要求を満足するため、アクリル酸
エステル乳液中に、アセチレンカーボンブラックあるい
はケッチェンカーボンブラックを固形分で６〜３０重量
係含む層であって、この固形分についてはより一層望ま
しいのは１０〜２０重量係の範囲内である。

そして、この帯電防止層２の乾燥後の厚み、すなわち乾
燥膜としての厚みは１〜２０μであり、これもより一層
望ましいのは３〜１２μの厚みとされる。

本発明にあっては、プラスチックフィルム１と帯電防止
層２との接着性をより改善するために、プラスチックフ
ィルム１における帯電防止層２が形成される面を、コロ
ナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処
理、アンカー剤の塗布等によって帯電防止層となるアク
リル酸エステル乳液との表面張力を高めることは極めて
好ましい。この場合、表面張力を３５ｄｙｎｅ以上とす
ることが好ましい。

本発明にあっては帯電防止層は、プラスチックフィルム
のテープロールと接する面の反対の面に設けられるが、
これは主として次のような理由による。すなわち、帯電
防止層２をフィルムのテープロールと接する面に設ける
ことはその反対面に設けることと同様に行うことは出来
、帯電防止性は大きい利点はあるが、耐摩耗性密着テー
プ汚染、平面性、摩擦係数が高い等、種々の問題が発生
し、前記した帯電防止性が大きい利点よりはるかに上回
る欠点が生じ、これらの解決のために実用化が困難とな
る虞れがあるためである。

本発明における低摩擦シートにおいての摩擦についてい
えば、テープロールと接する面は低摩擦で滑り易く、そ
の反対面は高摩擦で滑り難いシートであることである。

しかし必要によっては、裏面の帯電防止剤中に滑剤等を
添加することにより滑り易（することができる。

本発明において、プラスチックフィルムに帯電防止層を
設げるには、スプレィコート法、ローラーコート法、フ
レキソ印刷法、エアナイフコート法、グラビアコート法
、カーテンコート法、シルクスクリーンコート法、リバ
ースロールコート法、バーコード法、スムージングコー
ト法、ドクターコート法、キャストコート法等種々の方
法を採用することかできる。

本発明における帯電防止層２に添加するカーボンブラッ
クは帯電防出効果、コスト、ブツ発生等の点からみてア
セチレンカーボンブラックを少くとも固形分量の６〜３
０重景係の範囲内含むことが良（、より一層好ましくは
１０〜２０重量係の範囲内である。またケッチェンカー
ボンブラックを用いた場合もはＶ同様である。

またアセチレンカーボンブラックおよびケノチェンカー
ボンプラックメ均一分散、溶液の塗布適性、乾燥等の添
加物の沈澱防止等の点を考慮すると、溶液濃度は１０〜
５０係の範囲内がよく、より好ましいのは２０〜４０係
の範囲内である。

アセチレンカーボンブラックあるいはケッチェンカーボ
ンブラック分散液としては基本であるプラスチックフィ
ルムとの接着力が大きく、均一分散性があり、片面塗布
でもカーリングを少（するためにアクリル酸エステル乳
液が好ましく用いられ、また水分散系のアクリル酸エス
テルエマルジョンも好ましく用いられる。

特に分散液として自己乳化タイプのものを用いる時には
導電性が極めて良好である。またこれ以外の乳化タイプ
のものであっても導電性はや又劣るものの好ましく用−
・もれる。

アセチレンカーボンブラックやタッチエンカ−ボンブラ
ックを含むアクリル酸エステル乳液の塗布量は、帯電防
止性、ハジキ、ムラ、カーリング、プラスチックフィル
ムとの接着力等の点から乾燥膜の厚みで１〜２０μの範
囲がよ（、より一層好ましくは３〜１２μの範囲内であ
る。

これらプラスチックフィルムと帯電防止層との総厚みは
、マガジンあるいはカセットへの組込み適性、低摩擦性
、帯電防止性、コスト、剛性等の点からみて３０〜１５
０／／の範囲内がよく、より一層好ましいのは５０〜１
００μの範囲内である。

本発明において基本として用いられるプラスチックフィ
ルムは熱可塑性プラスチックフィルムが好ましく用いら
れ、例えばその−例としてポリエステルフィルム、ナイ
ロンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネ
イトフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレン
フィルム等を挙げることができるが、このうちポリエチ
レンフィルムである時には、密度が０．９４ｇ／’ＣＯ
以上の高密度ポリエチレンであることが特に好ましい。

次に実施例によって本発明の詳細な説明する。

実施例 密度が０．９５５　ｇ／ｃｃ　（ＡＳＴＭ　Ｄ７９２−
６０　ＴによルＩＩＩ　定値）　（７）Ｈ，ｉ　−ｚｅ
ｘ　５０００ＳＲ高密度ポリエチレン樹脂（三井石油化
学株式会社製）を用いて、ブロー比１３、厚さ８０μの
インフレーションフィルムを得、これを低摩擦シートと
した。

この低摩擦シートをＡとし、第２図に示ず。

上記したＡであるフィルム中にファーネスタイプのカー
ボンブラック（三菱化成株式会社製）を１０ｑ６添付さ
れたフィルムによって低摩擦シートとした。この低摩擦
シートをＢとし、第３図に示す。これらＡとＢとは従来
品である。

上記して得られた低摩擦ノー）Ａのテープロールと接す
る面の反対面に、コロナ放電処理を施した後、アセチレ
ンカーボンブラックな固形分量の１２重量係含み、溶液
濃度が３５係のアクリル酸エステル乳液を乾燥膜厚みで
１２μ塗設し、総厚みが９２μの低摩擦シートを得た。

この低摩擦シートをＣとし第１図に示す。

また上記して得られた低摩擦シートＡのテープロールと
接する面の反対面に、コロナ放電処理した後、アセチレ
ンカーボンブラックを固形分量の１２重量係含み、溶液
濃度が１５％のエチレンアクリル酸エステルエマルジョ
ンヲ乾燥膜厚みで６μ塗布し、総厚みが８６μの低摩擦
シートを得た。この低摩擦シートをＤとし第１図に示す
。

上記して得られた低摩擦シー）Ａのテープロールと接す
る面の反対面にコロナ放電処理を施した後、ケラチェ／
カーボンブラックを固形分量の６重量含金み、溶液濃度
が１５係のエチレンアクリル酸エステルエマルジョンを
乾燥膜属人で６ｕ泳設置、−総厚みが８６ａの低摩擦シ
ートを得た。この低摩擦シートなＥとする。

これらＣ，Ｄ、Ｅは本発明になるものである。

これら低摩擦シートＡ、Ｂ、Ｃ，Ｄ、Ｅについて適性を
評価したところ次の表に示すような結果が得られた。

上記の表における評価方法イ〜へは次の通りである。

評価方法イ（滑り易さ） テストずべきシートの１部を切取り、これを縦７５朧×
横３５脳の荷重２００Ｉのブロックの底面に貼着する。

一方テストすべきシートの１部を同様に切取り、これを
傾斜面に貼着し、前記ブロックのシート面を傾斜面上に
載せ、この傾斜面の傾斜角度を変化させて、前記ブロッ
クが滑り始めた時の角度を読み取る。

評価方法口（ハクリ帯電圧） テストすべきシートで巾３５論、長さ１３５０ｍｍのエ
ンドレスベルトを作り、このベルトラ荷重５００ｇのＳ
ＵＳローラーと、ＳＵＳローラー間に］　２　ｔｎＡ＋
の速度で送った時のハクリ帯電量をボルトメーターで読
み取る。

評両方法ハ（カーリング） テストすべきシートで縦５ｃｍ、横１０ｃｎ１の長方形
の試片を作成し、温度２０ｒ、湿度６５チの雰囲気中に
ＩＫｇの荷重板下に２４時間放置した後、温度２０Ｃ１
湿度６５係の雰囲気中にシートを１枚宛無荷重で平板上
に２４時放置した後、シートの四隅の平板からの高さを
スケールで読み取る。

評価方法二（寸度安定性） テストスヘきシートを温度２０ｔＴにおいて湿度を３０
係から９０係まで変化させた時の寸法の変化なスケール
で読み取る。

評価方法ホ（コスト比） テストすべきシートの単位面積当りの製造コストの比で
ある。

評価方法へ（電気抵抗値） テストすべきシートをキューメグ絶縁抵抗計（共立電気
計器株式会社製）で測定した値である。

上に掲げた表からも明らかなように、本発明になる低摩
擦シートは、従来品による低摩擦シートに比すれば、帯
電防止性に優れ、適度のカーリングを有し、マガジンあ
るいはカセットへの組込み適性にも優れていることが明
らかであリ、またこれらの特性のほかにも摩擦係数も小
さく、耐摩耗性、寸度安定性にも優れ、しかも安価に製
造し得られるものであって、カセットテープ用あるいは
８諭映画用フィルムの低摩擦シートとして特に好ましく
用いられるものとなった。これは帯電防止性が大巾に良
好となったことから、カセットテープ用低摩擦シートカ
帯電した場合には、磁性粉その他の塵埃がテープに付着
し、これが原因となってテープの音質特性が損われ、ま
た８論フイルム用低摩擦シートにあっては、写真乳剤粉
その他の塵埃の付着のほか、静電気による、いわゆるス
タチックマークの発生等によりフィルムの画質が著しく
損われる等の虞れが解消されるに至ったからである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明を説明するためのもので、第１図は本
発明に係る低摩擦シートの要部を示す断面図、第２図お
よび第３図はそれぞれ従来の低摩擦シートの要部を示す
断面図である。 １：　プラスチックフィルム ２：　帯電防止層 特許出願人　富士写真フィルム株式会社はか１名

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）　プラスチックフィルムがテープロールと接する
   面とは反対の面に、少くともアセチレンカーボンブラッ
   クまたはケッチェンカーボンブラックを、固形分量の６
   〜３０重量係含み、溶液濃度が１０〜５（ｌのアクリル
   酸エステル乳液からなる帯電防止層を有し、しかもこの
   帯電防止層は乾燥膜厚みで１〜２０μとされ、フィルム
   と乾燥膜との総厚みが３０〜１５０μであることを特徴
   とするテープロール用低摩擦シート（２）　プラスチッ
   クフィルムは分子配向されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のテープロール用低摩擦シート （３）　プラスチックフィルムはブロー比が１．１〜２
   ．０望ましくは１２〜１．６の範囲内でインフレーショ
   ン法によって成形されたことを特徴とする特許請求の範
   囲第１項および第２項記載のテープロール用低摩擦シー
   ト （４）　プラスチックフィルムは１．５〜７倍、望まし
   くは２．０〜４．０倍の延伸倍率で延伸成形されたこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項および第２項記載の
   テープロール用低摩擦シート（５）　プラスチックフィ
   ルムは密度力０．９４　ｇ／ｃｃ以上の高密度ポリエチ
   レンフィルムであることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項、な（・し第４項記載のテープロール用低摩擦シー
   ト（６′、アクリル酸エステル乳液は自己乳化タイプの
   エチレンアクリル酸エステルエマルジョンであることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載のテープロール用
   低摩擦シート （７）密度が０．９４９７ＧＯ以上で、ブロー比が１．
   １〜２．０望ましくは１．２〜１．６のインフレーショ
   ン法によって得られた高密度ポリエチレンフィルムがテ
   ープロールと接する面とは反対の面に少くともアセチレ
   ンカーボンブラックまたはケッチェンカーボンブラック
   を固形分量の１０〜２０重量係含み、溶液濃度が２０〜
   ４０係の工チレンアクリル酸エステルエマルジョンカラ
   する帯電防止層を有し、しかもこの帯電防止層は乾燥膜
   厚みで３〜１２μとされ、フィルムと乾燥膜厚みとの総
   厚みが５０〜１２０μであることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のテープロール用低摩擦シート