JPS6059157B2 - 多色リボンカセツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、インパクト式ドットプリンタに使用するリ
ボンカセットに関し、さらに詳しくは、イエロ−、マゼ
ンタ、シアンの各ドットを適宜に重ね打ちして文字、画
像またはグラフ等をカラーにて形成するときに使用され
る多色リボンカセットに関する。

そして本発明は、かかる多色リボンカセットにおいて
インクカートリッジによるインク補給方式を採用するに
好適な構造を提供せんとするものであり、以下その一実
施例について説明する。

第１図および第２図において、カセットケース１は下
ケース２とそのカバー３とによつて構成され、その前部
に印字ヘッド（図示せず。）を抱えるに十分な凹部を有
している。エンドレスのインクリボン４は、絵の具の三
原色であるイエロ−、マゼンタ、シアンのΞつの色帯４
ｙ、４ｍ、４ｃを備えており、その一部は貯蔵室５にお
いて不規則につづら折りにされて収容されている。そし
てこのインクリボン４は通常６、７を通つてその端部の
開口部８、９から外方へ引き出されている。通路６側の
貯蔵室５端部位置において、転写ローラ１０が回転自在
に支持され、その外周面に３条の突出した転写面１０ｙ
、１０ｍ、１０ｃが平行に設けられている。転写ローラ
１０の下部軸１１は下ケース２の穴１２から突出し、そ
の下端面に第３図に示すように十字形の凹溝１３を有し
ている。この凹溝１３には、リボンカセットを印字ヘッ
ドに装着したときに、印字ヘッド側に設けられているリ
ボン送り軸（図示せず。）が嵌合し、これによつて転写
ローラ１０が第１図反時計方向に回転駆動される。また
転写ローラ１０の上部軸１４はカバー３の穴１５から上
方へ突出し、この上部軸１４を手で回動できるようにな
つている。インクリボン４を転写ローラ１０に押付ける
ように作用する押圧ローラ１６は、転写ローラ１０の転
写面１０ｙ，１０ｍ，１０ｃに対応して第４図示のよう
に三つの押圧面１６ｙ，１６ｍ，１６ｃを有し、その間
の細頚部１７が保持部材１８によつて回転自在に支持さ
れている。保持部材１８は図面上は明らかでないが下ケ
ース２に摺動自在にガイドされており、バネ１９を介し
て第１図左方へ付勢されている。これによつてインクリ
ボン４は押圧ローラ１６を介して転写ローラ１０に圧接
され、転写ローラ１６が第１図反時計方向に回転駆動さ
れるとき、それに連動してインクリボン４が第１図時計
回りに回される。また通路７側には板バネ２０が配置し
てあり、この板バネ２０の自由端部と突部２１との間を
インクリボン４が通され、その間の摩擦力によつてイン
クリボン４に適宜の張力が与えられる。一方、転写ロー
ラ１０の回りには、イエロー、マゼンタ、シアンの３本
のインクカートリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃが同一平
面上で放射状に並んでおり、ぞれぞれの前部に備わつて
いるフェルト等の芯材２３が転写ローラ１０の各転写面
１０ｙ，１０ｍ，１０ｃに対接している。

各インクカートリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃは、下ケ
ース２に下面に向けて開口して設けられている空室２４
（第５図参照）に着脱自在に挿置されている。各インク
カートリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃはその芯材２３の
上下方向の位置が転写面１０ｙ，１０ｍ，１０ｃに対応
しそしてそれぞれ異なるにも拘わらず、その容器はつぎ
のように工夫して共通に使用されている。第６〜８図に
示すように各インクカートリッジ２２Ｙ，２２Ｍの容器
は円筒状の筒体２５とそのキャップ２６とによつて構成
され、その内部にイエロー、マゼンタまたはシアンの各
インクが含浸された繊維質のインク含浸材２７が封入さ
れている。インク含浸材２７のインクを導き出すための
芯材２３は容器中心軸ｘから一定距離だけ偏心した位置
でキャップ２６から前方へ突出している。そこでインク
カートリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃは、それぞれ芯材
２３が上位、真横、下位に位置するように９０材ずつ回
転して対応する空室２４に挿置され、このとき各芯材２
３が転写ローラ１０の対応する転写面１０ｙ，１０ｍ，
１０ｃに接触するようになつている。各インクカートリ
ッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃを上記の挿置姿勢に決定す
るために筒体２５の後面に位置決め溝２８，２９が十字
形をなすように形成してあり、空室２４を区画する側壁
３０ど後壁３１との間には係合部材の１例としての板バ
ネ３１が設けられ、この板バネ３２が位置決め溝２８に
係合するようにしたとき芯材２３は上位または下位に位
置し、またそれが位置決め溝２９に係合するようにした
とき芯材２３は真横に位置することになる。なおこの各
インクカートリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃは板バネ３
２のバネカによつて転写ローラ１０に向けて押圧される
。つぎに作用について説明すると、このリボンカセット
は印字ヘッドに装着したときその移動と共に転写ローラ
１０が回転駆動され、そのときインクリボン４が第１図
時計回りに回される。

転写ローラ１０が回転するとき、その転写面１０ｙ，１
０ｍ，１０ｃに各インクカートリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，
２２Ｃの芯材２３からインクが付着されこのインクがイ
ンクリボン４の対応する色帯４ｙ，４ｍ，４ｃに転写補
給される。カラー印字の場合各色のインクが均等に消費
されるとは限らないから、各インクカートリッジ２２Ｙ
，２２Ｍ，２２Ｃが寿命になる時期は互いに相違するが
、寿命に到達したインクカートリッジはそのとき新品の
ス”ベア−カートリッジに交換される。各インク−カー
トリッジ２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃを適宜に交換しつつ同
一リボンカセットを長期間使用しているうちに、遂には
インクリボン４が傷んで使用に耐えられなくなつたとき
に、リボンカセット全体が新品に交換される。また、か
かるインクカートリッジ式のインク補給によると、イン
クリボン４の各色帯４ｙ，４ｍ，４ｃに微量ずつインク
が補給されるからインクを過度に含むことがない。した
がつて各色帯４ｙ，４ｍ，４ｃ間での混色が少ない。な
お、上記実施例は３色の例であるが、さらにブラックを
加えた１色の場合にも応用することができるし、位置決
め溝および係合部材の形態も必要に応じて変更すること
ができる。

以上詳細に説明した本発明によれば、多色リボンカセッ
トにおいてインクカートリッジによるインク補給方式を
採用するときに、各インクカートリッジを共通容器にて
構成できるから製造コストが下げられ、かつ各インクカ
ートリッジを転写ローラの回りで同一平面上に放射状に
配置したからコンパクトに構成できる。

またインクカートリッジによるインク補給であるから各
色帯での混色が少なく、永続的に鮮明なりラー記録が得
られる。さらに各インクカートリッジを適宜に交換する
ことで同一リボンカセットを長期間に亘つて継続的に使
用することができ、したがつて消耗品である。リボンカ
セットに要する経費を少なくできる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の多色リボンカセットをそのカバーを外
して内部構造を示す平面図、第２図は同上の多色リボン
カセットの一部断面側面図、第３図は転写ローラの底面
図、第４図は押圧ローラの正面図、第５図は第２図Ｖ−
Ｖ線断面図、第６図はインクカートリッジの背面図、第
７図は同上インクカートリッジの一部断面側面図、第８
図は同上インクカートリッジの正面図である。 ±・・・・・・カセットケース、２・・・・・・下ケー
ス、３・・・・・・カバー、４・・・・・・インクリボ
ン、４ｙ，４ｍ，４ｃ・・・・・・インクリボンの色帯
、１０・・・・・・転写ローラ、１０ｙ，１０ｍ，１０
ｃ・・・・・・転写面、２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃ・・・
・・・インクカートリッジ、２３・・・・・・芯材、２
８，２９・・・・位置決め溝、３２・・・・・・係合部
材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の色帯を有する多色インクリボンを収容するカ
   セットケース内に、転写ローラが回転自在に支持され、
   上記転写ローラは、上記色帯がそれぞれに対接する複数
   の突出した転写面を有しインクの色がそれぞれに異なつ
   ている複数のインクカートリッジが、上記転写ローラの
   回りで放射状に配置され、上記インクカートリッジのそ
   れぞれは、その前部に中心軸から所定量だけ偏心した位
   置から前方へ突出する芯材を有し、かつその後部に複数
   の位置決め溝が凹設され、上記インクカートリッジの各
   配置位置において上記位置決め溝の一つに係合しかつ上
   記芯材が上記転写ローラの対応する転写面に当接するよ
   うにそのインクカートリッジを保持する係合部材が、上
   記カセットケースに設けられていること、によつて構成
   される多色リボンカセット。 ２ 上記インクカートリッジが上記カセットケースに挿
   脱自在に収容されるようにした特許請求の範囲第１項に
   記載の多色リボンカセット。 ３ 上記係合部材が板バネにて形成され、そのバネ力に
   よつて上記インクカートリッジが上記転写ローラに向け
   て押圧されるようにした特許請求の範囲第１項に記載の
   多色リボンカセット。