JPS6058879B2 - 電気かみそり - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気かみそり、殊に櫛歯状の刃先を有する固
定刃と、固定刃の刃先に摺接する櫛歯状の刃先を有して
固定刃に対して往復駆動される可動刃とからなる刃部を
備え、主として女性のむだ毛剃り用として用いられる電
気かみそりに関するものである。

電気かみそりにおいて常に問題となることに、くせ毛
、寝ている毛をいかにして刃部の刃先に導入して切断す
るかということがある。

この点において上記のいわゆるトリマー式の電気かみそ
りにおいては多数の小突部が先端縁に列設されたコーム
を設けてこのコームの先端縁を刃部の刃先近傍に配置し
、刃部の刃先を肌に接触させるとコームの先端縁の各小
突部が肌を押圧して肌を緊張させ、くせ毛や寝ている毛
を起こすようにしたものが提案されている。しカルなが
ら、このものにあつても手足が長く、くせになつている
毛を起こして刃部の刃先に導入することは、けつこう困
難であつた。 本発明はこのような点に鑑み為されたも
のであり、その目的とするところはいわゆるトリマー式
のものにおいて、くせ毛や寝た毛を刃部の刃先へ導入す
ることがより容易になし得る電気かみそりを提供するこ
とにある。

以下本発明について説明すると、本発明は多数の小突
部が列設された先端縁が刃部の櫛歯状の刃先近傍にこの
刃先に沿つて配置され且つ刃部の可動刃の往復動用の動
力部に連結されて可動刃と同方向に往復駆動されるコー
ムを設けたことに特徴を有して、この構成によつて刃部
の刃先を肌に接触させる際に同時に先端縁の小突部が肌
を押圧して肌を緊張させるコームを往復動、つまり振動
させることで、肌の緊張度をより増加させて毛を確実に
起こせるようにしたものであり、以下図示の実施例に基
いて本発明を詳述すると、この電気かみそりは細長い筒
状のケーシング１の上端に、左右方向に突出して偏平形
状とされたヘッド部２を設けてこのヘッド部２に刃部を
設けたものであつて、合成樹脂製のケーシング１は本体
ハウジング１０と、本体ハウジング１０の上方に補助ハ
ウジング１１を介して位置する連結ハウジング１２と、
連結ハウジング１２の上端に取着されて連結ハウジング
１２の上端部とで前記ヘッド部２を構成する刃基台１３
と、本体ハウジング１０の下端開口に取着され斧電池カ
バー１４とからなり、刃部は刃基台１３に装着されて、
本体ハウジング１０内に収納したモータ１５の回転が連
結ハウジング１２内において往復動に変換されて刃部の
可動刃４に伝達されるものである。

第２図に示すように本体ハウジング１０はその内部に前
記モータ１５とともに電池１６を上下に直列に収納して
いるものであり、モータ１５の出力軸１７には本体ハウ
ジング１０の上端に固着した補助ハウジング１１内に位
置する連結軸１８が取付けられている。

本体ハウジング１０上端に突設した受筒１９と補助ハウ
ジング１１内面との間には補助ハウジング１１外面に操
作ハンドル２０を露出させたスイッチ用機構２１が収納
されている。この操作ハンドル２０でスイッチ用機構２
１を介して作動するスイッチ接点部は本体ハウジング１
０内に配置されており、出力軸１７の基部の防水板２２
、スイッチ用機構２１が貫通するパッキン２３、そして
電池カバー１４及びＯリング２４によつて電気まわり部
品は防水構造とされている。これはこの電気かみそりが
、湿式での使用も行なえるようにすることに対処してい
るためである。連結ハウジング１２は本体及び補助ハウ
ジング１１，１１に対して着脱自在とされたものであつ
て、その下端には前記受筒１９の内面に嵌合する連結筒
部２５が下方に突設されており、この連結筒部２５が補
助ハウジング１１にバヨネツト結合．することで着脱自
在に構成されているものである。そし連結ハウジング１
２内には上下方向の略中央に配した軸支ピン２６て揺動
自在に支持された駆動杆２７が配置され、また連結筒部
２５内には前記連結軸１８と嵌合してモータ１５の回転
がζ伝達される継手２８が配置されている。この継手２
８はその上端部に偏平軸で支持したローラ２９を具備し
てこのローラ２９を駆動杆２７下端面に設けた前後に長
い溝３０に係合させることで回転を往復動に変換する変
換部を構成している。 ク前縁に櫛歯状の刃先を夫
々有する固定刃３及び可動刃４は、可動刃４の刃先を固
定刃３の刃先に押しつける押圧ばね３１とともに取付ピ
ン３２にて刃基台１３の下面に装着されてヘッド部２の
前面に各刃先を位置させるものであり、固定刃３の上方
に位置し且つ刃先に沿つた左右方向に移動自在とされて
いる可動刃４はその下面に連結座３３を固着している。
刃基台１３はその後縁に設けた軸部３４を連結ハウジン
グ１２の上端部後縁に設けた軸受部３５に嵌合させるこ
とで連結ハウジング１２に連結され、また連結ハウジン
グ１２に取付けた連結枠４０の係止突起４１に刃基台１
３下面より垂下したフック３６を係止させることで刃フ
基台１３は連結ハウジング１２に固定される。ここで連
結枠４０は単に連結ハウジング１２に刃基台１３を固定
するためでなく、駆動杆２７の組み込みの関係上、前後
に２つ割りに形成されている連結ハウジング１２の前後
半体１２ａ，１２ｂに・設けた係止フック３７，３７，
３８，３８を連結枠４０はその中央部開口両端に設けた
係止段４２に係止させることで第８図に示すように両半
体１２ａ，１２ｂを連結することも担つているものであ
り、刃部の清掃のためにフック３６を係止突起・４１か
ら外すための押釦部４４及び係止突起４１と押釦部４４
の復帰用のばね片部４３も一体に有している。さて、前
面が上下面内において凸曲面となつた小突部６を前縁に
列設したコーム５は、その前縁部を固定刃３より下方で
且つ前方に突出した位置に配置されるのであるが、この
コーム５は、上端に可動刃４に取着した連結座３３と嵌
合する球状部３９を備えた駆動杆２７上部に連結ハウジ
ング１２の上部前面の窓４６を通るアーム４５て連結さ
れて駆動杆２７と一体的に形成されており、刃部の刃先
に沿つて前縁部が配置されているこのコーム５は可動刃
４と同時に且つ同周期で可動刃４と同方向に往復駆動さ
れる。

第４図乃至第７図はコーム５の駆動機構の他の実施例を
示す。

これはコーム５の往復振動数を可動刃４の往復振動数よ
りも少なくするために、コーム５と、可動刃４の往復動
用の動力部との間に減速装置を介在させたものであつて
、コーム５を上端に有するコーム駆動杆５０を設けてこ
れを駆動杆２７とともに軸支ピン２６で揺動自在に支持
して連結ハウジング１２内に配置し、また連結ハウジン
グ１２の下部内には継手２８の外面に形成したウォーム
５１と、このウォーム５１と噛み合うウォームホィール
５２とからなる小スペースで大きい減速比を得られるウ
ォームギア７による減速装置及び第７図に示すようにウ
ォームホィール５２と同じ回転軸５３に固定したギア５
牡偏心カム５７と一体に回転するギア５６、両ギア５４
，５５に噛み合うギア５５を配設してある。継手２８の
回転が減速されて伝達されて回転駆動される偏心カム５
７はコーム駆動杆５０の下端の溝５８に係合して、コー
ム駆動杆５０を揺動させ、コーム５を往復動させるもの
であり、このコーム５の往復振動数は、継手２８に設け
たローラ２９で駆動される可動刃４の往復振動数よりも
少ない。こうしていずれの実施例においてもコーム５は
可動刃４と同方向に往復駆動されるものであるが、第１
０図に示すように毛を剃るべく刃部の刃先を肌８に接触
させる際に肌８に押し当てられるコーム５前縁の各小突
部６は、その往復動によつて肌８を伸縮させ、肌８を緊
張させた際にくせ毛９や寝た毛９を確実に起こして固定
刃３の刃先に導入し、固定刃３と可動刃４との間て毛９
を切断してしまうものであり、単にコーム５前縁の小突
部６が肌８に押し当てられる場合よりも肌８の緊張度が
高くなる上に小突部６が直接毛９を起こす動作が加わた
めに毛９を起こすことが確実になされるものであつて、
殊にコーム５の往復振動数を可動刃４のそれよりも少な
くした場合においてはコーム５が肌８を摩擦にてより力
強く伸縮させ、寝た毛９やくせ毛９を起こして固定刃３
の刃先に導入しやすくすることが更に確実になされるも
のである。

以上のように本発明にあつては刃部の刃先近傍に小突部
が列設された先端縁を位置させたコームを、可動刃の往
復動用動力部にて可動刃と同方向に往復駆動したもので
あるから、コームの往復振動が寝た毛やくせ毛をより確
実に起こして刃部による毛の切断を可能としているもの
であり、剃り残しが生じるおそれが少なくなつて使用感
が良いものであり、またコームの往復駆動は、可動刃の
往復動用動力部を利用するためにコーム用の別途動力部
を必要としないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の斜視図、第２図は同上の縦断
面図、第３図は同上のヘッド部の分解斜視図、第４図は
他の実施例の縦断面図、第５図は同上のヘッド部の分解
斜視図、第６図は同上の減ノ速装置の斜視図、第７図は
同上の継手と連結軸の断面図、第８図は上記２つの実施
例において共通となるヘッド部の斜視図、第９図は同じ
くヘッド部の正面図、第１０図は同じくコームの先端縁
と刃部の刃先との破断斜視図てあり、３は固定刃、５４
は可動刃、５はコーム、６は小突部、７は減速装置とし
てのウォームギアを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 櫛歯状の刃先を有する固定刃と、固定刃の刃先に摺
   接する櫛歯状の刃先を有して固定刃に対して刃先方向に
   沿つた往復駆動がなされる可動刃とからなる刃部を備え
   るとともに、多数の小突部が列設された先端縁が刃部の
   刃先近傍にこの刃先に沿つて配置され且つ可動刃の往復
   動用の動力部に連結されて可動刃と同方向に往復駆動さ
   れるコームを備えていることを特徴とする電気かみそり
   。 ２ コームは減速装置を介して可動刃の往復動用の動力
   部に連結されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の電気かみそり。 ３ 減速装置はウォームギアで構成されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第２項記載の電気かみそり。