JPS605659Y2 - ビデオカメラ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は撮像管を備えるカメラヘッドユニットと安定化
電源を備えるコントロールユニットが互いに離れた場所
に設置され、前記撮像管のビデオ出力及び前記電源の出
力が上記両ユニット間に接続された単一のケーブルを介
して多重的に伝送されるビデオカメラ装置に関する。

序述の如きビデオカメラ装置は一般に１ケーブルビデオ
カメラと称され、斯るビデオカメラに於いては上記ビデ
オ出力と電源出力のケーブルによる減衰を補償するよう
通常法のような配慮がなされている。

即ち、例えばビデオ信号に対してはコントロールユニッ
ト側に周波数特性補正回路を設けてその高域部等を補正
し、電源出力に対してはコントロールユニット内に設け
る安定化電源の出力電圧をカメラヘッドユニットに必要
な動作電源電圧よりも高く選定してケーブルによる電圧
降下を補償する方法がそれである。

然し乍らビデオ信号の高域減衰量及び電源出力の電圧降
下量はケーブルの長短やその経年変化によって大きく変
化するため、前記周波数特性補正回路や安定化電源の設
計を、ケーブルの長短等に応じて、その都度設計するこ
とは煩雑であり、また、特に電源に関して言えば、斯る
点を考慮して予め充分な余裕をもって設計することは、
装置構成上及び電力消費の点から不経済なことであった
。

然るに本考案は斯る点を考慮し、使用するケーブルの長
短や特性変化に応じてビデオ信号の周波数特性及び電源
の出力電圧を自動的に可変して補償するようにしたもの
である。

以下、図面に示す本考案の一実施例を説明すると、１，
２，３はそれぞれコントロールユニット、カメラヘッド
ユニット、及びこの両ユニット間に架設される７５Ωの
特性インピーダンスの同軸ケーブルを顕わす。

コントロールユニット１内には商用交流電源を降圧する
電源トランス４、整流回路５、電圧安定化回路６、直流
再生及びビデオ増幅回路７、ピーキング回路等を可とす
る高域補償回路８、後述するＦＭ復調回路９とローバス
フイルタ等を可とするＡＭ分復調回路１０、及び上記各
回路と同軸ケーブルとの間に設けられる入出力フィルタ
回路１１を備える。

上記フィルタ回路１１は直流分のみに対して低インピー
ダンスを呈するチョークコイルＬ／１と、ビデオ信号に
対して低インピーダンスを呈し、後述するパイロット信
号に対して高インピーダンスとなるチョークコイルｌ−
７２、直流阻止用のコンデンサＣ１，Ｃ２、及び同軸ケ
ーブル３との整合用の抵抗Ｒ１，Ｒ２からなる。

一方、カメラヘッドユニット内２には電圧安定化回路１
２、撮像管アッセンブリ１３、初段増幅及びプロセス増
幅回路１４、同期信号発生及び偏向回路１５、前記電圧
安定化回路１２の入出力間の電圧差を検出する電圧比較
回路１６、該出力を変調入力とし前記増幅器１４から導
出されるビデオ信号の数ＭＨｚ程度上域に選定したパイ
ロット信号を搬送波とｌ−で周波数変調する例えば可変
電圧発振器型式を可とするパイロット信号発生及びＦＭ
変調回路１７、該出力を入力とする増幅及びリミッタ回
路１８、及び上記各回路と同軸ケーブル３との間に設け
られる入力フィルタ回路１９を備える。

尚、該フィルタ回路１９はコントロールユニット側のそ
れ１１と略同様に構成されるので、その対応する機能を
もつ各構成素子には回路１１で用いた符号にダッシュを
付して説明している。

斯る構成のビデオカメラ装置に於いて、特徴とするとこ
ろは以下の点である。

即ちカメラヘッドユニット２内の電圧安定化回路１２に
伝送された直流電圧■□が該回路で安定化され、その出
力電圧■２カカメラヘッドユニット２内の各回路に動作
電圧として供給される訳であるが、その際Ｖ１とＶ２が
比較され、該出力が回路１７に印加されることにより、
差電圧Ｖ。

＝■□−Ｖ２（■１〉Ｖ２）の変化を顕す信号で周波数
変調されたパイロット信号が導出されれ、該信号が初段
増幅及びプロセス増幅回路１４からのビデオ信号に重畳
されてコントロールユニット側１に伝送される。

このコントロールユニット側に伝送された信号から分離
された既変調パイロット信号はＦＭ復調回路９により前
記差電圧Ｖ。

の変化に応じた信号が復調され、この信号によって電圧
安定化回路６の出力電圧が前記差電圧Ｖ。

の変化を打ち消すように制御される。

また、前記ＦＭ変調されたパイロット信号は個分復調回
路１０により同軸ケーブル３を通ることによって生じた
該信号の振幅変化が検出され、該出力によって高域補正
回路８の高域補正量が制御される。

即ち前記パイロット信号はビデオ信号の上域に選定され
ており、ＡＭ分復調回路１０の出力はケーブル３の高域
減衰特性を顕すと考えられるので、このケーブルの特性
により減衰を受けるビデオ信号の高域部の減衰を前記補
正回路８によって補正できる訳である。

尚、叙上に説明した以外の其他の回路部分はビデオカメ
ラ若しくはｌケーブルビデオカメラ装置と］７て何れも
周知の構成であるので、説明を省略するが、その動作は
容易に理解されよう。

以上、詳述した本考案ビデオカメラ装置に依れば最も使
用頻度の高いケーブル長に対してコントロールユニット
側の電圧安定化回路の出力電圧及び高域補正回路の補正
量を予め所定値に設定しておけば、上記の場合よりも長
い或は短いケーブルを使用する場合でも上記出力電圧及
び高域補正量を常時最適値に設定して電源出力とビデオ
信号を効率よく伝送することができ、またケーブルの経
年変化による特性劣化にも対処でき、有効なものである
。

【図面の簡単な説明】

図面は文考案ビデオカメラの一実施例を示す回路構成図
である。 １：コントロールユニット、２：カメラヘッドユニット
、３：同軸ケーブル、６，１２：電圧安定化回路、８：
高域補正回路、９：ＦＭ復調回路、ｌＱ：ＡＭ分復調回
路、１１，１９：フィルタ回路、１６：電圧比較回路、
１７：パイロット信号発生及びＦＭ変調回路、１８：増
幅及びリミッタ回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コントロールユニットからの電源出力及びカメラヘッド
   ユニットからのビデオ出力が上記両ユニット間に接続さ
   れた単一のケーブルを介して多重的に伝送されるビデオ
   カメラ装置に於いて、前カメラヘッドユニット側には前
   記電源出力の電圧誤差を検出する回路と、該検出回路の
   出力で前記ビデオ出力の上域に選定したパイロット信号
   を周波数変調する回路と、該周波数変調回路の出力の振
   幅を揃えたのち前記ビデオ出力に重畳して送出する回路
   を設け、前記コントロールユニット側には該入力から前
   記変調されたパイロット信号を分離する回路と、該分離
   されたパイロット信号から前記誤差検出出力を復調する
   回路と、該復調出力で前記電源の出力電圧を制御する回
   路と、前記分離回路の出力からパイロット信号の振幅変
   化を検出する回路と、該検出出力で前記ビデオ出力の高
   域を補正する回路を設けてなるビデオカメラ装置。