JPS6055584B2 - 非熱処理型快削アルミニウム合金及びその製造方法 - Google Patents

非熱処理型快削アルミニウム合金及びその製造方法

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JPS6055584B2
JPS6055584B2 JP20014082A JP20014082A JPS6055584B2 JP S6055584 B2 JPS6055584 B2 JP S6055584B2 JP 20014082 A JP20014082 A JP 20014082A JP 20014082 A JP20014082 A JP 20014082A JP S6055584 B2 JPS6055584 B2 JP S6055584B2
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祥生 土井
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は非熱処理型快削アルミニウム合金及びその製造
方法に関し、さらに詳しくは、JIS5053合金と同
程度の強度を有し、かつ、切削性が著しく良好な非熱処
理型快削アルミニウム合金及びその製造方法に関する。
従来切削性の優れたアルミニウム合金としては、Cuを
主要含有元素とし、それにPb)Biを含有させた20
11合金やMg2Siを主要成分として含有し、さらに
、少量のPbNBiを含有している6262合金などが
よく知られているが、これらはいずれも析出硬化型合金
てあつて、製造時焼入れ焼戻しの工程が必要であり、焼
入れ熱応力によつて歪が発生してその除去が容易でない
ので精密加工において寸法精度を確保できない欠点を有
している。さらに、焼入れ焼戻しの熱処理工程を経るこ
とは大きなコストアップの要因となり、アルミニウム快
削材の価格上の重要な検討課題となつていた。それ故、
光学器械や通信機器などには非熱処理型合金である50
52(Al−2.5N4g−O、25Cr)及び505
6(Al−5.1%Mg−O、13%Cr−O、13%
Mn)が用いられている。これらの合金は、切削抵抗、
表面仕上り、工具摩耗の点において優れた性質を有する
ものであるが、切削時切屑が完全に連続するため、工作
機械、工具及び被削材にからみついきやすく、切屑をそ
の都度除去する必要があるため、自動切削機械が多用さ
れる現状では、自動化・ 一無人化(コストダウン)の
致命的な欠陥となつていた。従つて、切屑処理性に優れ
た非熱処理型快削アルミニウム合金の出現が渇望されて
いるが、未だこの種の合金は少なく、また、切屑処理性
が充分門であるとはいえない。
本発明は上記した従来におけるアルミニウム系合金の快
削性、切削性及び切屑処理性の種々の問題点を解決した
ものであつて、強度があり、かつ、切削性が著しく良好
な非熱処理型快削アルミニウム合金及びその製造方法を
提供するものである。
本発明に係る非熱処理型快削アルミニウム合金及びその
製造方法は、(1)MnO.3〜1.7wt%、FeO
.55〜1.5Wt%、CUO.O5〜2.0Wt%、
PbO.2〜1.5Wt%、SnO.l〜2.0wt%
、、TiO.OO5〜0.3wt%、BO.OOOl〜
0.1Wt%を含み、SiO.3wt%以下、MgO.
7Wt%以下に規制し、更に、Zn2.5Wt%以下、
CrO.3wt%以下、ZrO.3wt%以下のうち1
種以上を含み、残部が実質的にAlからなる非熱処理型
快削アルミニウム合金を第1の発明とし、(2)MnO
.3〜1.7wt%、FeO.55〜1.5Wt%、C
UO.O5〜2.0wt%、PbO.2〜1.5wt%
、SnO.l〜2.0Wt%、TlO.OO5〜0.3
Wt%、BO.OOOl〜0.1Wt%を含み、SiO
.3wt%以下、MgO.7wt%以下に規制し、更に
、Zn2.5Wt%以下、CrO.3wt%以下、Zr
O.3wt%以下のうち1種以上を含み、残部が実質的
にA1からなる合金鋳塊を480〜635℃の温度で均
熱処理し、この均熱鋳塊を熱間加工及び冷間加工して凝
集球状化した晶出物を均一分散させることを特徴とする
非熱処理型快削アルミニウム合金の製造方法を第2の発
明とする2つの発明よりなるものである。
本発明に係る非熱処理型快削アルミニウム合金及びその
製造方法(以下単に本発明合金及び本発明方法というこ
とがある。
)について詳述する。本発明合金は、MnsFeの含有
による,A]6Mn晶出物及びAl6(MnFe)晶出
物、さらに、Pb,.Snの含有による低融点化合物の
双方により快削性をもたせており、そして、快削性を付
与するMnの作用を減退させるSi含有量、また、同様
に快削性を与えるSn..Pbの作用を減退させるMg
含有量の両方を微量に規制したものであり、さらに、6
地、Fe..cu..znlcrlz噂を含有させるこ
とにより強度を高めたのである。本発明に係る非熱処理
型快削アルミニウム合金の含有成分及び成分割合につい
て説明する。
■は快削性を付与するAl−h系晶出物、具体一的には
、A]6Mn或いはAl6(MnF′e)等の晶出物を
生成させるための元素で併せて強度向上の効果があり、
含有量が0.3wt%未満ではこの結果が乏しく、また
、1.7Wt%を越えて含有されるとA1−Mn系の巨
大化合物が晶出して工具寿命を短かくし表面仕上り性、
アルマイト性を害する。よつて、h含有量は0.3〜1
.7wt%とする。Feは快削性を与えるAl−Mn系
晶出物の生成を助けるものでAl6(MnFe)晶出物
を作り易くし、併せて結晶粒を微細化し強度を向上させ
る元素であり、含有量が0.55Wt%未満ではこの効
果が乏しく、また、1.5Wt%を越えて含有されると
巨大化合物を生成し易くなり工具寿命を短かくし、・ま
た耐蝕性を害するようになる。よつて、Fe含有量は0
.55〜1.5Wt%とする。Cuは主として強度を向
上させるためのものであり、後述するようにMgの含有
を極力規制する本発明合金では強度を向上するための重
要な元素であり、併せてCuが被削性の向上に効果のあ
ることは2011合金に見られる通りよく知られている
ところであり、含有量が0.05Wt%未満ではこれら
の効果がたく、2.0wt%を越えて含有されると耐蝕
性を著しく害するようになる。
よつて、Cu含有量は0.05〜2.0Wt%とする。
Pb.Snは被削性の改善に大きな効果を有する元素で
あり、P暗有量が0.2Wt%未満、Sn含有量が0.
1Wt%未満では被削性改善効果はなく、また、P暗有
量が1.5Wt%及びSn含有量が2』県%を越えて含
有されると耐蝕性を害する。よつて、P暗有量は0.2
〜1.5Wt%、Sn含有量は0.1〜2.?t%とす
る。なお、Pb..Snの元素は単独で含有されても被
削性の改善効果が充分でなく、よソー層の被削性改善効
果を得るためには同時に含有させるのがよい。Tl..
Bは鋳塊もしくは鍛錬材の結晶粒を微細化して晶出物を
均一に分散させ、かつ、表面仕上りを改善する効果があ
り、Ti含有量が0.005Wt%未満、B含有量が0
.0001Wt%未満では結晶粒の微細化の効果がなく
、T1含有量が0.3wt%及びB含有量が0.1wt
%を越えて含有されるとA1との間に巨大な金属間化合
物を晶出し工具寿命が短かくなる。
よつて、Ti含有量は0.005〜0.3Wt%、B含
有量は0.001〜0.1Wt%とする。SisMgは
AI−h系快削合金の優れた快削性を発揮させるために
はSi<5Mgの含有量を規制することが不可欠であり
、Si含有量が0.3WL%を越えて多量に含有される
とαAlMnSiの化合物を作つて快削性を付与するA
]6Mn,.A16(MrlF′e)の生成を妨げるこ
とがX線回析分析の結果判明し、また、Mgは強度を向
上させるのに極めて有効な元素であるが、含有量が0.
7Wt%を越えて含有されるとMgは快削性の向上に大
きな効果を有するPb..Snと結びついてMg2Pb
..Mg2Sn等の化合物を作り著しく快削性を害する
ものである。
よつて、快削性の点からSi含有量は0.3wt%以下
及び同じく快削性の点からMg含有量は0.7Wt%以
下とする。Znは高速機での切削性を改善し強度向上に
効果があり、含有量が2.5Wt%を越えると耐蝕性を
害するようになる。
よつて、Zn含有量は2.5Wt%以下とする。Crl
zrは安定な熱間加工組織を形成し強度を向上させる効
果があり、Cr含有量が0.3wt%を越えるとA1−
Cr系の巨大化合物を生成し、また、Zr含有量が0.
3wt%を越えるとA1−Zr系の巨大化合物を生成す
るようになる。
よつて、Cr含有量は0.3wt%以下及びZr含有量
は0.3wt%以下とする。次に本発明に係る非熱処理
型快削アルミニウム*1合金の製造方法について説明す
る。
本発明合金において、晶出物が凝集球状化し、かつ、均
一に分散することは被削性を向上させるために重要なこ
とであり、そのためには鋳塊の均熱をより高温で行なう
ことが必要である。
従つて、本発明方法においては、均熱温度を480〜6
35℃とした。
そして、均熱温度が480′C未満では晶出物の凝集球
状化が不充分であり、また、均熱温度が635℃を越え
ると鋳塊の溶融現象が生じるようになる。よつて、均熱
温度は480〜635℃とする。なお、均熱時間は、0
.5〜2Sf間程度の間で適宜に選択される。次いで、
均熱鋳塊は常法に従つて熱間加工、例えば、320〜5
20℃の温度において熱間押出加工を施され、続いて冷
間加工、例えば、80%以下の加工率で抽伸加工を施さ
れ、これらの加工工程を通じて凝集球状化した晶出物が
均一に分散されるのである。
本発明に系る非熱処理型快削アルミニウム合金及びその
製造方法の実施例を説明する。
実施例 第1表に示す合金は常法に従つて溶解鋳造して直径15
57mφの鋳塊にした後、520〜620℃の温度で4
時間均質化焼鈍して、450〜48(代)で押出加工を
行なつて直径5『φの丸棒とし、引続いて冷間抽伸加工
により直径41mφの丸棒として切削試験及び硬度試験
の供試材とした。
第2表は被削性、硬度、切削面の表面状況を比較した結
果を示すもので、被削性は自動旋盤にてすくい角10示
の切削工具を用いて周速度2007n/分及び400m
/分、送り0.05WRIreV10.1m1rev1
0.2?1revの各組合せについて切込量2.0Tn
で切削し、その時得られた切屑の形状て判断した。
参考写真は切屑形状の等級を示す基準であり、参考写真
Aは切屑が細かく分断されて被削性の最も優れた場合を
示しており、そして、参考写真のBから唖本Eに近ずく
につれて徐々に切屑が分断されずに連続するようになり
、特に、参考写真D,Eでは切屑が相当の距離にわたり
連続しており実用上自動切削が困難な状態である。硬度
はヴイツカース硬度計により測定した。なお、本発明合
金の鋳塊組織の顕微鏡写真を示すと、第1図aはNO.
l合金、第1図bはNO.2合金、第1図cはNO.3
合金であり、比較合金の鋳塊組織の顕微鏡写真を示すと
、第1図dはNO.9合金であるが、この鋳塊組織の顕
微鏡写真を見ると、本発明合金は高温での均熱処理によ
り晶出物が凝集球状化していることが明らかであり、そ
のため押出、抽伸により均一に分散させることができ、
従つて被削性をよくする。
第2表の試験結果から明らかであるが、本発明合金はい
ずれも被削性が極めて優れており、中でもNO.8合金
は強度(硬度)が5052相当合金と同程度であり、し
かも、被削性が極めて良好てあり、特に高速切削に優れ
ている。
次に、本発明方法については、第2表に示すように、特
に高温において均熱処理したもの(時間を長くすること
も同様の効果があ右)。)は非常に優れた被削性を示す
。以上説明したように、本発明に係る非熱処理型快削ア
ルミニウム合金及びその製造方法は上記の構成を有する
ものであるから、強度が505湘当材と同等であつて被
削性が良好な非熱処理型合金であり、かつ、従来のA1
−Mg系切削合金のように加工硬化処理に引続いて安定
化処理をする必要がなく、また、N−Mg−Si系快削
合金のように焼入れ一焼戻しの熱処理が必要でもなく、
大幅に製造工程を減少することができ製造コストの低減
が可能となり、また、熱処理をせずに寸法安定性にも優
れ、さらに、軟質化焼鈍後冷間鍛造して切削加工する用
途にも適用可能であるなど実用上極めて有用な効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明合金及び比較合金の鋳塊組織を示す顕微
鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Mn0.3〜1.7wt%、Fe0.55〜1.5
    wt%、Cu0.05〜2.0wt%、Pb0.2〜1
    .5wt%、Sn0.1〜2.0wt%、Ti0.00
    5〜0.3wt%、B0.0001〜0.1wt%を含
    み、Si0.3wt%以下、Mg0.7wt%以下に規
    制し、更に、Zn2.5wt%以下、Cr0.3wt%
    以下、Zr0.3wt%以下のうち1種以上を含み、残
    部が実質的にAlからなる非熱処理型快削アルミニウム
    合金。 2 Mn0.3〜1.7wt%、Fe0.55〜1.5
    wt%、Cu0.05〜2.0wt%、Pb0.2〜1
    .5wt%、Sn0.1〜2.0wt%、Ti0.00
    5〜0.3wt%、B0.0001〜0.1wt%を含
    み、Si0.3wt%以下、Mg0.7wt%以下に規
    制し、更に、Zn2.5wt%以下、Cr0.3wt%
    以下、Zr0.3wt%以下のうち1種以上を含み、残
    部が実質的にAlからなる合金鋳塊を、480〜635
    ℃の温度で均熱処理し、この均熱鋳塊を熱間加工及び冷
    間加工して凝集球状化した晶出物を均一分散させること
    を特徴とする非熱処理型快アルミニウム合金の製造方法
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CN115305393A (zh) * 2022-08-15 2022-11-08 保定市立中车轮制造有限公司 一种高韧性、高铸造性能免热处理铝合金受力构件材料及其制备方法

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